キーストーン戦略

ビジネス生態系の掟
リュウビン
14−MC003
ウォルマートとマイクロソフトにおける本当の
成功要因

 そのまるで異なる二企業は優れた業績を収めること
ができだのは独力によるものではなく、ネットワー
クを構築していた。
 つまり、自らの利益をするだけではなくて、属する
「ビジネス生態系」の全体を繁栄させる戦略に取り
組んだ
二社がどのように生態系を繁栄させる

ウォルマート
マイクロソフト
• 商品調達システムを構築
• オペレーディング・システ
ムを普及
• 顧客のデータを集め
• ウィンドウズでプログラム
開発を容易するために
• サプライャーに共有
• ソフトウエア企業にツーツ
や技術を提供
• コスト優位性を確立
• アプリケーションを矢継ぎ
早に生み出し続けている
このような共生関係は、

 最終的には消費者の利益にもなる。
 ウォルマートは品質の高い商品をより安く提供でき
るようになる。
 ウィンドウズとそのアプリケーションは、コン
ピュータの機能をあらゆる方面へと広げる。
ビジネス生態系とはいったい何か

 自社の将来と最も密接な関係にある企業や、既存事
業に不可欠な企業を特定することである。
 さらに、競合他社や顧客も生態系の一部に含まれる。
 まだ、生態系の企業数は千社と言わないまでも、数
百社が存在するに違いない。
 このようにビジネス生態系の範囲を正確に決めるこ
とは不可能である。
 つまり、事業領域によってグルーピングすると良い
である。

 ビジネス生態系は一般てきに複数の事業領域から成
り立っている。まだ、一つの事業領域が複数の生態
系にまたがっている場合もある。
 定義:(ビジネス生態系とは、複数の産業の境界線
が融合しあい、多種多様な企業が協調と競争を繰り
返す混沌とした事業環境の中で、それぞれが共生し
あう関係性をベースにしたビジネス・インフラの体
制でもある。)出所「連載」戦略フレームワークを理解する「ビジネス生態系
戦略」 林先生
生態系が一つでも機能不全を起こせば、生態系全体の
業績が落ち込んでしまう可能性がある。

では、どうやったら、ビジネス生態系の健全性を測定できるか。
出所:「連載」戦略フレームワークを理解する「ビジネス生態系戦略」 林先生
生産性

 ビジネス生態系における生産性とは、技術など、言
わばイノベーションの素材を、より低コストで継続
的に新商品に変える能力である
 生産性を評価する指標の一つはROIC(投下資本利益
率)である。
たくましさ

 ビジネス生態系のたくましいさとは突然の環境変化
に対して、混乱を来さない、持続できる能力。
 たくましいビジネス生態系の指標は技術基盤の耐久
性とメンバーの生存率。
ニッチの創出

 ニッチ創出とは生態系内における新しい重要な役割、
言い換えれば、ニッチが創造されているかどうかが
問題である。
 ここで注意すべきのは、新しいニッチの創出は健全
な生態系の条件だが、古いニッチの存続はそうでは
ないということである。
キーストーン企業の役割
• キーストーン企業は基本的に、ビジネス生態系全体の健全性
の向上を目標としている。
• キーストーン企業はビジネス生態系のたくましさを高める力
を兼ね備えている。
• また、キーストーン企業はニッチの創出を促す力もある。
• このようにキーストーン企業は、ビジネス生態系が正常に機
能するうえで重要な働きをし、彼らがここから消えてしまう
と、往々にして大崩壊を来たす。
キーストーン戦略には二つの段階がある

 第一、キーストーン企業は、ビジネス生態系内に効
果的に価値を創出しなければならない
 第二、キーストーン企業は、創出した価値はビジネ
ス生態系内の他社と共有しなければならない。
「キーストーン企業は生態系におけるハブ機能を果
たし、生態系全体の健全性を促進する努め、その結果
として自社の持続的なパフォーマンスも高める。キー
ストーン企業は、生態系の参加者が利用できるプラッ
トフォームやサービスを構築して、生態系内の企業間
の協業を促進するところにある。また、生態系での価
値創出を促す一方、そこで生まれた価値を他のメン
バーと共有する。」
引用:「連載」戦略フレームワークを理解する「ビジネス生態系戦略」 林先生
ビジネス生態系の4種のプレイヤー
(独占者が犯す過ち・ニッチ企業ならのでは長所を生かす)

 ビジネス生態系は多種多様な企業によって構成され
ているが、その参加者は主に4つの役割のいずれかに
分類できる。(参考「連載」戦略フレームワークを理解する「ビジネス生態系戦
略」 林先生)
 キーストーン
 モノの独占者(ドミネーター)
 価値の独占者(ハブの領主)
 ニッチ・企業
引用出所「連載」戦略フレームワークを理解する「ビジネス生態系戦略」
林先生
• モノの独占者
水平統合か垂直統合によって、ネットワークの大分野をみずか
ら所有し、直接管理する。価値の創造と獲得の大半を一社で独占す
る。
• 価値の独占者
まったく価値を創出しないにもかかわらず、自社が生態系内の
価値を独占できる。
• ニッチ企業
ビジネス生態系を占める企業の大半が、ニッチ企業である。
ニッチ企業はそれぞれが特殊な能力を持ち、ハブ企業に依存しなが
ら生態系の他のメンバーと連携し価値創出を促す。キーストーン企
業の提供しるプラットフォームを利用しながら、絶えず自己革新を
続け、生態系のイノベーション能力を維持する。(参考:「連載」戦略フ
レームワークを理解する「ビジネス生態系戦略」 林先生)
戦略の選び

生態系における4つのプレイヤーの中に、優れた企業
は長期戦略としては「モノの独占者」、「価値の独占
者」を回避し、「キーストーン企業」か「ニッチ企
業」の戦略を選択するべきである。
「モノの独占者」、「価値の独占者」は短期的に成
功しているが、持続的な成長は見込めないである
(参考:「連載」戦略フレームワークを理解する「ビジネス生態系戦略」 林先生)