8 ヨーロッパ通貨統合 • • • • • • 通貨統合の歴史 EMSの発足 「市場統合+EMS」からEMUへ マーストリヒト条約 欧州通貨危機 ユーロの誕生 1 8-1-1 通貨統合の歴史 • 小国の分立 • 1958年 欧州経済共同体 EEC 誕生 大陸6カ国 • 加盟国の拡大 73年 81年 86年 • 経済統合 1968年 関税同盟 農業共同 市場 • 87年 単一欧州議定書 2 8-1-2 通貨統合への動き • 1970年 ウェルナー報告 加盟国間の為 替変動をなくす • 1971年 スミソニアン合意 為替変動幅を 上下2.25%に拡大 (→域内通貨間4.5%) • 共同フロート体制(トンネルの中のヘビ) 相互間上下1.125%(合計2.25%) • 変動相場移行&石油ショック 3 8-2-1 EMSの発足 • 1979年 欧州通貨制度 EMS (European Monetary System) 創設 • 欧州通貨単位 ECU (European Currency Unit)導入 バスケット通貨 • ERM (Exchange Rate Mechanism)による 為替相場の固定 • 信用供与メカニズム 4 8-2-2 「市場統合+EMS」 • 1988年 第4次資本移動自由化指令 • 1992年 人・モノ・カネ・サービスの域内単 一市場 • 同時成立不可能な3条件 固定相場制 自由な資本移動 金融政策の独立性 5 8-3-1 ドロール・プラン • 1988年 マドリッド首脳会議で合意 • 通貨統合促進派 vs 経済ファンダメンタ ルズの収斂 • 経済通貨同盟 EMU (Economic and Monetary Union)への3段階アプローチ 6 8-3-2 経済通貨同盟 • 通貨同盟 ①通貨の全面的交換性保証 ②資本移動自由化と金融市場統合 ③為替変動幅縮小と固定化 • 経済同盟 ①単一市場 ②EC競争政策 ③共通構造・地域 政策 ④マクロ経済政策協調 7 8-3-3 3段階アプローチ • ①全EC通貨のERM参加と金融政策協調 • ②欧州中央銀行制度 ECSB (European System of Central Banks)の創設 • ③単一通貨ユーロの発行と欧州中央銀行 による一元的金融政策の決定 8 8-4-1 マーストリヒト条約 • 1992年2月 欧州連合条約 調印 • デンマークの国民投票で1度否決 • 第3段階への経済収斂条件 Convergence Criteria ①インフレ率 ②財政赤字 ③為 替相場 ④長期国債金利 9 8-4-2 欧州通貨危機 • 1992年秋 英ポンド,伊リラ危機 • 1993年夏 仏フラン危機 • 基軸通貨マルクの経済異変 東ドイツ統合→復興のための財政支出 →インフレ圧力→金融引き締め • 各国の為替基準レート調整回避策 • 政治主導のマルチ・スピード方式 10 8-5-1 ユーロの誕生 • 98年5月 ユーロ参加11か国確定 • 98年6月 欧州中央銀行ECB創設 • 99年1月 単一通貨ユーロを導入 参加国 為替相場を固定 • 02年1月 各国紙幣・硬貨のユーロ紙幣・ 硬貨への交換.法定通貨へ. 11 8-5-2 ユーロ導入がもたらすもの • 為替がなくなる→①相場変動リスクからの 解放,不確実性の軽減 ②為替手数料や 為替リスク回避関連手数料の節約 ③外 国為替銀行の業務の消滅 • 巨大なユーロ建て金融市場の出現→金融 機関・金融市場間の競争の激化 • 周辺諸国への求心力の増大 12
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