2007年4月21-22日 放送大学兵庫学習センター

メタボリックシンドローム
(内臓脂肪症候群)
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歴 史
フラミンガム研究
• 開始年:1948年
• 対象: オリジナルコホート(1948年)5209人,
オフスプリングコホート(1971年)5124人
第三世代コホート(2005年)4095人
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日本人の生活習慣
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脂肪エネルギー比率の分布(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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脂肪からのエネルギー摂取が
25%を超えている成人の割合
男性 約4割
女性 約5割
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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野菜類摂取量(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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食塩摂取量(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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食塩を1日当たり10g以上摂
取している者の割合
成人の5割以上
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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多量飲酒者の割合
男性 5.4%
女性 0.7%
以下(1)~(3)の場合のいずれかに該当する者を“多量飲酒者”とした。
(1)
飲酒日1日当たりの飲酒量が5合以上
(2)
飲酒日1日当たりの飲酒量が4合以上5合未満で、飲酒の頻度が週5日以上
(3)
飲酒日1日当たりの飲酒量が3合以上4合未満で、飲酒の頻度が毎日
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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朝食の欠食率
平成11年以降、全体的に男女とも増加
男女とも20歳代で最も高い
男性で約3割
女性で約2割
20歳代の一人世帯に限った朝食の欠食率
男性で約7割
女性で約3割
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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運動習慣のある者の割合(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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喫煙の状況(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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喫煙の状況
現在習慣的に喫煙している者の割合
男性
30歳代:最も高く約6割
20、40、50歳代:約5割
女性
20~30歳代:最も高く約2割
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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肥 満
と
メタボリックシンドローム
肥満者(BMI≧25)の割合(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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肥満の体型
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皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満のCT像
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BMIと腹囲計測による肥満の状況(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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上半身肥満の疑い:
男性では
30歳代以上の約3割
女性では
60歳代以上の約2割
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2
100cm の内臓脂肪面積
に相当する臍レベルの腹囲
男:85cm
女:90cm
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ウエストの計測法
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メタボリックシンドロームの診断基準
(8学会合同委員会)
必須項目
・ウエスト周囲径 男性 ≧85cm、女性 ≧90cm
選択項目(3項目中2項目)
・高トリグリセライド血症( ≧ 150mg/dL) かつ/または
低HDLコレステロール血症(男性、女性とも<40mg/dl)
・収縮期血圧 ≧130mmHg かつ/または
拡張期血圧 ≧ 85mmHg
・空腹時高血糖(≧110mg/dL)
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腹囲が男性85cm、女性90cm以上の者は
未満の者に比べ、
血中脂質、血圧、血糖のうち2つ以上リス
クを有する割合が高い。
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の状況(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の状況(20歳以上)
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)
(強く疑われる者と予備群と考えられる者)
 頻度は男女とも40歳以上で特に高い
 40~74歳では
男性の2人に1人
女性の5人に1人
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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40-74歳における推定
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)数
(平成16年10月1日現在推計の40-74歳人口(全体約5,700万人)からの推計)
有病者数 :約940万人
予備群者数:約1,020万人
総数
:約1,960万人
平成16年国民健康・栄養調査結果の概要(2004年11月)
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メタボリックシンドロームの結果
生活習慣からみた動脈硬化性疾患発生機序
運動不足
過食
内臓脂肪型肥満
アディポサイトカインの分泌異常
(アディポネクチン↓、PAI-1↑)
インスリン抵抗性
高脂血症
耐糖能異常
高血圧
動脈硬化性疾患
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日本の高血圧
(140/90以上)
患者総数 :約4000万人
∘受診者 :約700万人
∘未受診者:約3300万人
(第21回国際高血圧学会「福岡宣言」、2006年10月20日)
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糖尿病:全身の血管を障害する
脳血管障害
網膜症
非糖尿病に比べ
3~6倍の頻度
成人失明原因の
第1位
心血管病変
腎症
非糖尿病に比べ
2~4倍の頻度
透析導入の第1位
(2002年全導入
症例の39.1%)
神経障害・末梢血管障害
下肢切断原因の第1位
(野出孝一氏による、一部改変)
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我が国の糖尿病細小血管合併症の疫学
腎症
末期腎不全の41%
13,000人/年
網膜症
後天的失明の20%
4,000人/年
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生活習慣病の医療費と死亡数割合(平成15年度)
注) 国民医療費(平成15年度)、わが国の慢性透析療法の現状
(2003年12月31日)等により作成
注) 人口動態統計(平成15年度)により作成
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対策:
セルフケア(自己管理)
内的要因(心理的要因)
健康信念(ヘルス・ビリーフ)(Rosenstock,
J.M.)
疾病に関する認識
重大性
脆弱性(罹病性)
治療に関する認識
治療行動の利益(肯定的考え)
治療行動への障害(否定的考え)
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内的要因(心理的要因)
コントロールの所在
(ローカス・オブ・コントロール)
「行動とその結果を支配できるのは誰か」
についての個人の考え方
① 自分
② 他者(医療者など)
③ 運/誰でもない
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内的要因(心理的要因)
自己効力感
(セルフエフィカシー)(Bandura,A.)
行動の決定因子
動機
特別の目的あるいは結果についての価値
期待
環境的なきっかけへの期待(信念)
結果への期待:行動による良い結果の予測
効果への期待(自己効力感):
「その行動を自分はうまく出来る」
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行動変化ステージ
①前熟考期 :行動変化を考えていない。
②熟考期
:行動変化の意義は理解。行動
変化なし。
③準備期
:患者なりの行動変化。すぐに開
始する。
④行動期
:望ましい行動6か月以内。
⑤維持期
:望ましい行動6か月以上。
◎逸脱/再発 :望ましい行動の失敗(逸脱)や
後戻り(再発)。
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セルフケア(自己管理)行動
~習慣変容のための技法~
7-8割達成可能な目標設定
行動修正
反応妨害、習慣拮抗法
社会技術訓練
認知再構成法
刺激統制法
セルフモニタリング(自己監視)
オペラント強化(自己強化、社会強化)
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終わり