観察、実験での事故例と防止策

理科教育論1
平成27年6月10日
第8回
理科授業における安全指導、
および理科実験室の管理と
薬品の安全管理について
3班 守矢武尊 金田卓也 水谷紫苑
いままでの学習
川村メソッド,STS教育,構成主義的学習論
理科学習での実験の重要性
しかし‥
実験には常に危険が潜んでいる
どうしたら安全が確保でき、
安心して実験・観察がたのしめるのか?
事故防止のための5鉄則
鉄則1 観察・実験の相手である物質と装置に
ついてよく知ること
鉄則2 「たぶん大丈夫だろう」という判断での
行動は、絶対にダメ!
鉄則3 授業の質を高めること
鉄則4 授業と同じ条件の予備実験を必ず行う
こと
鉄則5 生徒への事故防止のための安全指導
を徹底させること
引用:「実験で実践する魅力ある理科教育小中学編・高校編 第二章理科実験における
安全指導」オーム社 五十嵐 靖則著
観察、実験での事故例と防止策
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物理領域での事故例と防止策
化学領域での事故例と防止策
生物領域での事故例と防止策
地学領域での事故例と防止策
(以下、引用:「実験で実践する魅力ある理科教育小中
学編・高校編 第二章理科実験における安全指導」
オーム社 五十嵐 靖則著にそって授業をおこないま
す)
物理領域での事故例と防止策
①運動の法則の実験
(例)力学台車を用いた実験
どんな危険性が潜んでいるだろうか?
記録テープ
記録タイマー
机
②断熱膨張の実験
考えられる危険→
フラスコや注射器の破損
による損傷
フラスコの種類→
丸型フラスコ
フラスコが無い場合→ 炭酸飲料用のペットボトル
③ドライアイスを用いた実験
考えられる危険
直接触ることによる、指の損傷、容器の破裂事故
防止策
軍手をする
ドライアイスを密閉容器に絶対に入れない
化学領域での事故例と防止策
①酸素の発生実験
考えられる危険
過酸化酸素水による皮膚の損傷、
ガラスの破損
防止策
過酸化水素水は事前に5%程度にうすめてお
いたものを使用する。二酸化マンガンの量は
多すぎないように調整する。また、過酸化水
素水は加熱しないようにする。
②水素の発生実験
考えられる危険はどんなものがあるか?
防止策はどのようなものがあるか?
②水素の発生実験
考えられる危険
爆発、ガラス管の破損、酸による損傷
防止策
薄い硫酸を少量ずつ加え、水素の発生を
ごく少量とする。また水素発生装置への直
接の点火は絶対にしないようにする。
生物領域での事故例と防止策
①野外での自然環境調査
考えられる危険はどのようなものあるか?
防止策はどのようなものがあるか?
生物領域での事故例と防止策
①野外での自然環境調査
考えられる危険
毒をもつ植物の接触,スズメバチに刺される,けが
防止策
教員自身が知識を持ち、生徒に注意を促す。
蜂は黒いものに攻撃をしてくるので、白色の帽
子を着用させる。
地学領域での事故例と防止策
①夜間天体観測
考えられる危険
暗い中で、配線コードなどに足をからめ転倒し
負傷
防止策
足下の整理整頓を徹底する。不要なものは、
実験台や足下、通路から撤去しておく。
理科実験室の安全管理
実験に直接関係のない事故を防止する
実験に必要のない物品による事故
理科実験室内の動線の確保する
人につまずいたり、ぶつかるといった事故
片付けや整理整頓をすること、その指導をすることが大切
生徒自身に事故防止の意識を持たせることが大切
薬品の安全管理
基本事項
薬品の購入はよく使うものを除けば、少量にする
薬品の台帳を作り、使用量、在庫量を逐一記載する
薬品の入った容器が、地震などで転倒しないようにする
引火性物質、発火性物質などは消防法に従って管理する
高圧ガス取締法、毒物及び劇物取締法などにも従う
薬品の安全管理について
具体的にどのようなことが考えられるか?
班内ではなしあってみよう!
小学校での薬品管理
特殊な薬品や危険を伴う薬品は少ない
理科を専門とする教師だけが扱うわけではない
薬品の分類を明確にし、保管場所を変更しないようにする
中学校での薬品管理
小学校よりも扱う薬品の種類が増える
特殊な薬品や危険を伴う薬品の種類が増える
単体(金属、非金属)、無機塩類、酸、塩基、有機化合物、
特殊試薬の六つに大別し、「あいうえお」順に保管する
高校での薬品管理
中学校よりも細かく分類し保管する
専門的知識を必要とする薬品が多い
化学を専門とする教師が
責任をもって薬品を保管する
高校での薬品分類の例
有機化合物は鎖状と環状に分類した後に、
官能基別に保管する
金属単体は非金属単体とは別に保管し、
アルカリ金属などの水と反応する薬品であれば、
容器を密栓し、湿気のない所に保管する
酸や塩基は量が多いので、別の薬品棚に保管する
薬品の安全管理
小学校から中学校、さらには高校と学習が進むにつれ、
扱う薬品の種類や専門性が増す
薬品同士が混ざることで、出火や爆発、有毒ガスの発生
など、人命にも係わる事態が発生することも
薬品の分類や保管法、保管場所が重要になる
生徒への安全指導
1.互いにはげましあい,認め合う態度の育成
2.生徒の行動の理解
3.事故につながりやすい行動の把握
(教師の指示をきかない,危険なことを好む,
薬品を大量に扱い反応の激しさを求める等…)
事故がおこってしまったら‥
(1)障害に対する処置
切り傷 ‥ 水道水でよく洗い,消毒。清潔な布で押さえ,
医師の手当てをうける
やけど ‥ 冷水で直ちに冷やす。水疱をやぶらないように,
ガーゼあてて医師の手当てをうける。
(2)薬傷に対する処置
直ちに20分以上洗いながす。目などにはいったら,
洗面器に水をはってぱちぱちする。ただちに医者に手当てをうける。
(3)有毒ガス,蒸気を吸った時の場合の処置
窓近くで新鮮な空気をすわせる。大量にすって意識がない場合には,
気道の確保をしながら保温に注意し,ただちに医師の手当てをうける。
これで
第8回
「理科授業における安全指導、
および理科実験室の管理と
薬品の安全管理について」
はおわりです。
ご清聴,ありがとうございました