キャリア支援と今後の展望 ー個別からシステムへー 日本物理学会 2010年3月22日 有本建男 科学と科学の使用の方法・仕組みが境界を超える時代 ●Network, Platform, Connectivity for Innovation Innovation ecosystem, interaction field, “Global Innovation ecosystem”, “Globally Integrated Enterprise”, system of systems(ex. ERA, ARA etc) brain circulation, open innovation, ●COE(Center of Excellence) ⇔ NOE( Network of Excellences) ●Science without borders, Beyond the boundaries knowledge management, collective intelligence, 4th paradigm of science, global governance of science, globally harmonizing funding ●Transformative research, Converging Tech. ex. JST/JICA Joint Program, ETP(European Technology Platform), Energy Frontier Research Centers(US/DOE) (参考)DOE “エネルギーフロンティア研究センター”の配置 ●一つのセンターが平均で4機関以上と連携し、全米をカバーするネットワークの中で、約700名のシニア 研究者と約1100名の若手研究者や技術支援者が一体となり、エネルギー分野の基礎研究を展開していく。 エネルギーフロンティア研究センター 各センターの連携機関 連携関係 (出典) 米国エネルギー省 「Synopses of The 46 EFRC Awards」に基づき編集(JST/CRDS) 3 Funding system for scienceーbased national innovation system : 3rd S&T Basic Plan Creating new fields Diversity curiositydriven research (‘bottom-up’ research) Science Sprouting Phase Public sectors NGO etc. mission oriented basic research Exploratory & high risk research ”Exit” oriented R&D, prototype, demonstration & Social experiments seeds to ‘exits’ JST Universities Public research institutes Input Social & Public values Technology Scientific frontier Technological seeds JSPS Intellectual & Cultural values Proof of Concept Valley of Death NEDO backcasting Interaction Fields Finance,Tax,Regulations,, IPR,Standards, Social capital, culture etc. Market & Society Economic Values Private Companies Venture, Start-ups, VC/risk money Prototypes Output No. of research projects Grant amount per projectt 3 big funding agencies of Japan Tens of thousands hundreds Hundred thousands to M $t Ten thousands $t JSPS curiositydriven research (‘bottom-up’ research) JST mission oriented basic research Exploratory & high risk research NEDO Exit-oriented R&D, prototype & demos “Breakthrough of the Year”, 19 December 2008, Science 社会(市民・地方・国・地域・世界):価値、期待、ニーズ 知的・文化的価値 社会的公共的価値 課題解決の ため関連科学 技術を総合的 に推進する 取組 大型基礎科学 プロジェクト 製品・サービス 市場化、社会実装 試作、実証、 社会実験 科学 研究費 補助金 豊多 饒様 さ性 経済的価値 科学的な 発明・発見等 を新たな価値 創造に結びつ ける取組 戦略創造事業 振興調整費、 キーテク、Sーイノベ等 科学研究費補助金 国立大学法人運営費交付金など 目的指向 基礎研究 自由発想 基礎研究 図.第4期科学技術基本計画の、ファンディングから見た基本コンセプト 第4期科学技術基本計画の課題解決へ向けたメカニズムの概念(科学技術学術審議会) 「衆智者結合の変性」 「日本の人は仲間を結びて事を行うに当たり、その人々持前の 智力に比して不似合いなる拙を尽くす者なり」 「徒党と衆議との区別を弁論する気力もなく、唯政府に依頼して 国事に関わらず・・」 「これを散ずれば明なり、これを集むれば暗なり」 <福沢諭吉「文明論之概略」> 1980年代の日米経済・技術摩擦の帰趨!! (エコノミスト誌の予言) “The differences in style mirror the differences in ideals that the two peoples hold dear. The Japanese have a saying: ” The nail that stands up will be hammered flat.” The Americans say: “Let the daisies grow.” ・・・・・・・・ And that puts the advantages decidedly on the side of Yankee ingenuity. “The high-tech titans” The Economist, Aug.23, 1986 日本:出る杭を打つ文化 アメリカ:長所を伸ばす文化 21世紀 「新成長戦略(基本方針)」について―輝きのある日本へー」 平成21年12月30日 閣議決定 1.「新需要創造・リーダーシップ宣言」 ○100年に一度のチャンス ○2つの呪縛(公共事業、構造改革) ○第3の道:成長戦略で新たな需要・雇用をつくる ・環境、健康、観光の3分野で100兆円超の新需要創造 ・アジアと共に生きる国 ○課題解決型国家を目指して:2つのイノベーション ・環境・エネルギー(世界最高水準の低炭素社会)、健康・少子高齢化 ・「途上国型」から転換、「モデル国」へ。 ・社会変革へ繋がる技術・システムの輸出、「システム輸出」、「処方箋の輸出」 ○輝きを取り戻すために ・幸福度や満足度といった新たな指標、価値観の提案。 ・新しい公共、「人間のための経済社会」へ。 2.6つの戦略分野の基本方針と目標とする成果:2020年 ◎強みを活かす成長分野(環境・エネルギー、健康) (1)グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略 「チャレンジ25」:政策を総動員して温暖化ガス25%削減(2020/1990年) (2)ライフ・イノベーションによる健康大国戦略 ◎フロンティアの開拓による成長(アジア、観光・地域活性化) (3)アジア経済戦略 ○「架け橋国家」として成長する国・日本― (4)観光立国・地域活性化戦略 ○観光立国の推進 ○地域資源の活用による地方都市の再生、 成長の牽引役としての大都市の再生 ○農林水産分野の成長産業化 ○ストック重視の住宅政策へ ◎成長を支えるプラットフォーム(科学・技術、雇用・人材) (5)科学・技術立国戦略 ○「知恵」と「人材」のあふれる国・日本 ・グリーン・イノベーション(環境エネルギー分野革新)と ライフ・イノベーション(医療・介護分野革新) ・科学・技術は未来への先行投資。 官民合わせた研究開発投資をGDP比4%以上にする(2020年)。 ・科学技術政策推進体制の抜本見直し。 ・大学・公的研究機関の改革。 ・シーズ研究から産業化に至る円滑な資金・支援の供給、 実証試験を容易にする規制の見直し、産学連携、地域活性化。 ○IT立国・日本 (6)雇用・人材戦略 ○「出番」と「居場所」のある国・日本 ・若者フリーター半減、女性M字カーブ解消、・・ ・国民参加と「新しい公共」の支援 市民・NPO・企業が公共財・サービスの提供主体へ ・地域雇用創造、ワーク・ライフ・バランス ○子どもの笑顔あふれる国・日本 子供は成長の源泉、質の高い教育による厚い人材層 ・学習達成度で世界トップレベルへ ・教員の質の向上、民間を含め地域の教育支援体制の強化 ・高等教育の充実 3.豊かな国民生活の実現を目指した経済運営と今後の進め方 (1)マクロ経済運営 ・2020年までの平均名目3%、実質2%の経済成長。 ・2020年の経済規模:650兆円(名目) ・従来型の成長戦略とは一線を画し、国民の「幸福度」を表す 新しい指標を開発。 (2)新たな成長戦略の取りまとめに向けた今後の進め方 「成長戦略策定会議」において、2010年6月を目途に、 「新成長戦略」、「成長戦略実行計画(工程表)」を取りまとめ キャリア支援 ⇒長い空白の期間 ⇒個人の努力 ⇒個々の機関の努力の蓄積 ⇒システム化へ (機関、分野、地域、日本、海外・・・) ☆「制度と精神の変革」 21世紀の科学技術の推進構造ー知識社会の中での情報・資源循環 21世紀の科学技術の特徴 科学技術戦略本部(仮) ・ Science for Knowledge, Science in / for Society 科学技術政策 決定システム ・豊かな持続性社会実現のための 科学・技術・イノベーション 各省 ・ あらゆる境界を越えた取組必要 分析・評価・政策提言 研究資金の配分・管理 産学官のネットワーク形成 海外 各省調整機能 研究開発実施機能 ・ 大学 ・ 研究開発法人 ・ 企業 ・ NPO ・シンクタンク 研究開発支援機能 プ科 ラ学 ッ技 ト術 フイ ォ ーノ ムベ ー シ ョ ン の ・ ELSI (倫理・法律・社会) 、TA ・ 知的財産 ・ 技術標準 ・ 科学・技術コミュニケーション 拡大された研究者コミュニティー(研究者、技術者・・・・・) 15 九大学総長・塾長による緊急政策提言 (2010年3月19日) 「国家の成長戦略として大学の研究・人材育成基盤の抜本的強化を」 -新成長戦略、科学技術基本計画の策定等に向けた緊急政策提言- (1) 若手研究者の育成・支援 ① 国立大学の人件費削減方針を撤廃し、若手対象の数千人 規模のテニュア付教員職の設置を支援 ② 給付制奨学金の創設、特別研究員の増など、博士課程学生 への経済支援を抜本拡充 ③ 複数の研究大学等が連携し、PDを継続的に雇用するシステ ムの構築 ④ 国等が率先しPDを雇用。企業等とのプラットフォームでの 教育等を通じ民間雇用を促進 (2)研究者の自由な発想に基づく基礎研究等の推進 (3)大学の国際競争力の強化 (4)体系的な大学予算システムの確立 (5)明確な投資目標を設けての公的投資の大幅拡充 ○若手研究者の育成(大学間ネットワークによるテニュア・トラックづくり) 提 案:複数大学による「若手研究者ネットワーク」を構築することにより、個々の 大学で有期雇用される若手研究者が、当該大学での雇用期間終了後もネット ワーク大学間を複数回移動出来て、結果的に、長期間・連続的に雇用が保障さ れる制度を創設。 1)提案の目的 我が国の将来の科学技術を支える若手研究者に、安心して長期的に研究に専念 できる環境を保証するため、複数の大学で複数回、連続的に有期雇用を保証する 制度を創設。 2)現状 (1)科学技術立国を目指して博士人材を多く生み出す政策を掲げたが、博士人材 を受け入れるパーマネント・ポストを増やせる方策を講じなかったため、結果的に 定職に就けない多数のPDを生み出した。 (2)その結果、優秀な修士課程学生の博士課程への進学意欲を大きくそぐ結果と なった。 (3)一方、科学技術において、我が国が欧米諸国・アジア新興諸国との国際競争で 勝ち抜くためには、国は長期的な展望に基づき、将来の社会ニーズに対応して博 士人材をさらに育成、かつ活用する政策を迅速に打ち出してゆく必要。 3)解決の方策 (1)現在1万6千人程度ともいわれるPDのかなりの割合を、5年有期雇用を複数 回異なる大学で繰り返せる制度を創設。(例として、5年有期雇用x4回(合計20 年)複数の大学で連続的に雇用し、安心して長期的に研究に専念できる環境を 保証する制度) (2)若手研究者のテニュアトラックの形成が図れるとともに、また、途中で、研究機 関、企業等への就職も容易となる。 (3)最大雇用保証期間を20年とした場合の例; ・毎年平均250 名採用、@600 万円/年・人→(毎年15 億円増加)→20年後 5,000 人、300億円 ・採用者は20 年の間に最大4大学を移動し、安心して長期的に研究に専念でき る環境が保証。 4)要望する具体的施策 (1) 若手研究者ネットワーク制度の創設 (2) ネットワーク大学、若手候補者の選定方式の策定 (3) 平均として毎年250 名採用としているが、現状のPD数(初期値)が極めて大 きいため、最初の3 年間で3000 名程度の大量採用が望まれる。 理系人材のキャリアパス・多様性のデザイン ・企業、大学の経営者 ・科学行政の長 ・研究・教育経営 「知」 の 使 用 ・ 社 会 還 元 ・ 制 御 広い裾野、高いピーク、ぶ厚い中堅 一貫性した総合的取組み ・企業研究所 グループリーダー ・ジャーナリスト ・知財、技術経営 ポスドク 博 士 修 士 ・研究行政、事務 ・科学理解増進 非アカデミック(企業経営、リ サーチ・アドミニストレーター、知財、 ジャーナリズム、行政) ・一般教養プログラム開発 ・メディア・博物館 学 士 ・大学長 ・教授陣 ・独立研究者 ・学部レベルの大 学教育者 ・中学・高校の 先生 ・小学校の先生 ・研究技能者 高 校 中学校 小学校 アカデミック(研究・教育専 業) ・理科教育 ・科学カリキュラム開発 市民の科学技術リテラシー、次代を担う人材の裾野の拡大 「知」 の 創 造 と 継 承 連続的職業構造 研究者のキャリア構造化戦略・流動促進戦略 拡大された研究者コミュニテイー 文化 相 互 の 連 続 性 博物館、図書館:学芸員 作家、芸術家 大学 教授、准教授、助教 公的機関 (研究行政、研究助成) 行政官、PD、PO、PP 研究所 研究員 初等中等教育 教員 企業 起業 (研究開発・調査) 研究員・調査員 経営、NGO 課題 1.各点のポストの数 大学博士課程 博士後研究員 (ポスドク) 2.各点間の流動量 3.流動の社会的コスト(再学習) 吉川JST/研究開発センター長 ポストドクター等の在籍機関別内訳 ○ ポストドクター等の雇用人数は、平成18年度実績で、16,394人である。 ○ その多くは、国立大学法人又は独立行政法人に在籍している。 公設試験研究機関 61人 0.4% 国立試験研究機関 228人 1.4% 公益法人 261人 1.6% 民間企業 101人 0.6% 大学 10743人 65.5% 独立行政法人 5000人 30.5% 大学共同利用機関 644人 3.9% 私立大学 1867人 11.4% 国立大学法人 8033人 49.0% 公立大学 199人 1.2% 合計:16,394人 出典:「大学・公的研究機関等におけるポストドクター等の雇用状況調査 -2006年度実績- 」(2008年8月、文部科学省) キャリア支援システムのシステム化、統合的運用 機関 ⇔ 地域 ⇔ 国 ⇔ 海外(欧米+アジア等) System of systems 時代認識 ○グローバリゼーション ○世界のフラット化、多様性・異質性 ○価値感の転換 ハードパワー ⇒ ソフトパワー 新しい価値指標・GDPの見直し ○BRICs等が経済のホットスポットへ ○20世紀型イノベーションから 21世紀型イノベーションへ End of the Cold-War ICT revolution Globalization Since 1989 The Environments are Changing Rapidly … ・Economic development & sustainability ・Climate change, energy & resources shortage ・Aging society ・Knowledge-based society Since 2008 Global warming Financial & Economic crisis 25 図. 世界の経済勢力地図は大きく変化 ーマクロのGDP指標だけ見ればー 中国 アメリカ インド 2005日本: 世界の15% 2025日本: 世界の4% 2050日本: 世界で微少 日本 ドイツ The Goldman Sachs Group. Inc. イノベーション25戦略会議「中間とりまとめ」、2007年2月 アメリカ、西欧、日本 中国、インド、ロシア等 The Economists, Jan.21,2006 How to measure the values of nations in 21st century Hard power: military power, economic power Soft and smart power: quality of life, environment, health, safety, peace, education, culture, science & technology, university, intellectual network, connectivity, science diplomacy From industrial society to knowledge-based society: intangible assets, brains, R&D, brand, design, network & connectivity Ex. The Commission on the Measurement of Economic Performance and Social Progress (Sept.14,2009); STIGLITZ, Amartya SEN, FITOUSSI, *Classical GDP + Quality of Life + Sustainable Development and Environment 20 big innovations in the 20 th century National Academy of Engineering, 1999 ( “A Century of Innovation: Twenty engineering achievements that transformed our lives by G.Constable, B.Somerville, 2003 ) Electrification Interstate Highways Automobile Space Exploration Airplane Internet Safe and Abundant Water Imaging Technologies Electronics Household Appliances Radio and Television Health Technologies Agricultural Mechanization Petroleum and Gas Computers Technologies Telephone Laser and Fiber Optics Air Conditioning and Nuclear Technologies Refrigeration High Performance Materials What kinds of innovations in the 21 st century ⇒ low carbon society & green new deal, well-being & QOL, smart aging society 29 21世紀の科学のあり方 ○ブダペスト宣言 ○科学への期待の多様化 今何故、イノベーションなのか? ○科学の新しい方法論、推進構造 ○科学研究活動のアジアへの重心移動 “Silent Sputnik” 近代科学研究システムの終焉? ○研究人材・研究資源の争奪戦・世界配置 1999 World Conference on Science (UNESCO/ICSU) Declaration on Science and the Use of Scientific Knowledge - Science for the 21st Century A New Commitment - 20th Century ☆Science for knowledge; Knowledge for progress 21st Century ☆Science for knowledge; knowledge for progress ☆Science for peace ☆Science for development ☆Science in society and science for society WSF 2009 in Budapest Innovation for what? ○Innovation for profit ○Innovation for competitiveness ○Innovation for growth ○Innovation for employment ○Innovation for wellbeing & quality of life ○Innovation for safety, security and social cohesion ○Innovation for sustainablility Innovation horizon is expanding, Science and technology policy is changing. 科学技術に対する国民の期待 0 10 20 安全な社会(防災、防犯、 食の安全など)の実現 50 60 (%) 45.8 医学の発展などを通じた 健康の維持・増進 42.4 科学技術に関する 人材の育成 国際社会への貢献 40 53.8 環境の保全 経済・産業の発展 30 34.3 30.1 21.1 ~内閣府世論調査(「科学技術に関する特別世論調査」、平成17年5月実施) 調査対象: 全国20歳以上の者3,000人(回収率70%) 「今何故イノベーションなのか」 ○政治、経済、社会が直面する問題の山積 政・産・学・官・市民の問題意識の共有 例:地球温暖化、資源・エネルギー・食料の枯渇、感染症の拡大、人間の安全保障 人口減少と経済・社会の変容、多様なニーズ、生活の質、競争力維持 ○問題解決のための新しい発想・方法・規範の必要性 ・政治、行政の社会的責任 ・企業の社会的責任(CSR) ・大学の社会的責任(USR) ・科学者、技術者とその共同体の社会的責任(SSR) 21世紀の イノベーション ○「第3期科学技術基本計画」(閣議決定、2006年3月) イノベーションとは、「科学的発見や技術的発明を洞察力と融合し発展させ、 新たな社会的価値や経済的価値を生み出す革新」 ○パルミサーノ報告(アメリカ競争力協議会、2004年12月) イノベーションとは、「(市場の)洞察と発明の交点」と定義され、「新しい技 術、プロセス、着想を新商品(財・サービス)に転換し、市場に投入し経済的な 価値 を生み出し、生活の質の向上に資するすべての行為」を指す。 34 ○知識生産のモード論:2つのタイプの知識生産 ・「モード1」 : 学問領域(discipline)の枠組み ・「モード2」 : 問題解決型 ○背景 M.Gibbons (1994)”The new production of knowledge” ・従来の学問領域では対処できない問題・課題の登場 ・社会的・財政的説明責任 モード1 枠組み discipline モード2 trans-discipline イノベーション・プロセス 性格の異なるステージ ステージ間にフィードバック 目的 基礎知識の構築 問題解決 知識の生産 知識の活用 発見と製造プロセス 異なるフェーズ インテグレーション 知識・人の流れ discipline内 disciplineの枠を越えて 求心力 パラダイム 具体的なシステム、プロセス 中核機関 大学 大学、企業 運用 旧来の大学運営・評価 の枠組み 知、人の流動性 アカウンタビリティー 技術と社会 科学者共同体の中 社会と科学のコミュニケーション での評価 ション、信頼と支持 研究の4つのタイプ (StokesのPasteur’s Quadrantモデル) D.E.Stokes The Brookings Institute 1997 Quest for fundamental Understanding ? Considerations of Use ? Pure basic Research (Bohr) Use-inspired basic research (Pasteur) Bird watching Research (Peterson) Pure applied Research (Edison) Integration of disciplines for innovation Converging Technology (NBIC) NT BT Biology Medicine Health ○Problem solving and value creating for society & economy ○breaking new knowledge frontier Physics Chemistry Material Science Cognitive science Robotics CS RT ☆ Experiment ☆ Theory ☆Computer science “3rd plillar” Modeling Prediction Visualization ☆Cloud computing “4th paradigm” IT Mathematics Computer Science ex. for ‘green new deal’ & for ‘smart aging society’ 37 21世紀は生命科学の世紀 生命科学・医学のパラダイム転換 ヒトゲノム全塩基配列の決定 生命科学が「精密・定量科学」へ quantitative, precise science ○ 実験・理論・モデル化 ○ 4P:予測、予防、個人化、参加 生命システムの究明と 問題解決 ←異分野、科学と 技術の連携 ・生物学 ・医学 ・数学 ・計算科学 ・工学 コンピュータ ・物理学 ・化学 ・経済学 ・社会学 ・心理学 等 研究、開発、知財、商品化、販売、医療戦略の転換 (医療、医薬、食品、栄養、計測機器等) 38 社会の中の科学 (collective intelligence 集合的知性) 行動 行動者 知識提供 構成型 科学者 社会、自然 現象 評価 観察型 科学者 持続性科学とは、それぞれ自治的な存在である観察型科学者、構成型科学者、行動者、社 会(自然)が作るループの静的構造とその上を流れる物質と情報の動的挙動に関する科学 であり、その知識が静的構造と動的挙動に対する制御の可能性を与えるものである。した がって持続性科学は、科学者だけでなく、行動者とその行動の受容者(社会、自然)との参 加のもとに進展してゆく。 39 地球規模の課題: Global issues 公共: Social values QOL, 環境・エネルギー, 安全・安心, 雇用, Social Cohesion 科学技術 持続可能性と 成長 企業: Corporate values 競争力, 成長, 利益, CSR Dynamic Interaction Field “場” International Collaboration Framework 先進国 市場・社会 先進国 Global Networks of Technology Networks of Funds Regional Clusters 新興国 新興国 Regional Human Networks Industry-Academia Collaborations 未開発国 National 未開発国 Local プレイヤー間の協力、競争、コミュニケーション Global innovation ecosystem Finance & Taxes Regulations & Standardization 場の要素 Human Resources Heterogeneous Diverse Locally relevant How to secure and nurture human capital in the “flat”world Quantity ↑ 6.5B, World & US Brain drain/gain → Brain circulation Global sourcing 1.3B, China & India 500M, Europe 130M, Japan → Quality: 独創性、マネジメント・・・ 参 考 日本全体の入学者数 博士課程入学者数は2005年以降、急減している 出典:文部科学省「学校基本調査」各年度版より作成 研究者の内向き志向と国際交流の遅れ (平成21年度版科学技術白書より) 留学生受入者数(万人) 2006年 米国 英国 仏 豪 独 中国 日本 58.3 37.6 26.3 25.1 24.6 16.3 12.4 米国理工系博士号取得者数(人)/アジア 2005年 中国 韓国 インド 台湾 日本 3,448 1,170 1,103 442 211 国際共著論文数の割合(%) 仏 独 英 加 50.4 48.5 47.0 44.0 2006年 露 伊 44.0 42.5 米 中 日 28.0 24.3 24.0 日本は諸外国との人材交流が薄く、国際協働は主要国中最低 「21世紀の 科学技術リテラシー像」 ○総合報告書 ○数理科学 ○生命科学 ○物質科学 ○情報学 ○宇宙・地球・環境科学 ○人間・社会科学 ○技術 http://www.science-for-all.jp/ Robert May, Science adviser to PM President of Royal Society, Prof of the Oxford Univ. Science literacy and Social literacy
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