研究目的 トンネル栽培とは 2% 畝を被覆資材で被覆 ガラス室 施設設置面積の42%を占める 42% ハウス 44% 農林水産省「園芸用ガラス室・ハウス等の 設置状況(平成15年度)」より 雨よけ栽培 トンネル栽培 トンネル栽培における水消費の 12% 実態を明らかにする必要がある 現在の用水計画における畑地形態の分類 露地 施設 露地栽培 ハウス栽培 トンネル栽培 ガラス室栽培 研究目的 本研究では ペンマン法による蒸発位の算定 トンネル内へ浸透する有効雨量の算定 土壌物理性の違いが水消費に与える影響 トンネル栽培における 水消費メカニズムの解明 調査概要 調査地概要 スイカのトンネル栽培圃場(4月上旬~6月下旬) <本年度・岬第4地区> <昨年度・富山地区> <愛知県庁ホームページより> 調査概要 観測項目(気象環境) <トンネル内> <トンネル外> 気温 相対湿度 気温 相対湿度 日射量 風速 灌水量 日射量 風速 降水量 調査概要 観測項目(土壌水分) <トンネル内> <トンネル外> 降雨 テンシオメータ 土壌水分量 土壌水分張力 土壌水分量 浸透 TDR 土壌水分張力 結果 1.ペンマン法による蒸発位の算定 蒸発位の経日変化 10 露地 施設 トンネル 蒸発位(mm/d) 8 6 4 2 0 4月9日 4月19日 4月29日 平均日蒸発位 4.58mm/d 露地 4.30mm/d 施設 2.70mm/d トンネル 5月9日 5月19日 5月29日 6月8日 トンネルは、露地とも 施設とも異なる気象環境 トンネル独自の推定式が 必要 結果 2.トンネル内へ浸透する有効雨量の算定 土壌水分量と降雨・灌水量の経時変化 <本年度:4/17~4/24> 4/17~4/24 土壌水分量(mm) 25 灌水:19mm 30 灌水:19mm 25 20 20 15 15 降雨:23mm 10 10 5 5 0 0 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 降雨量 潅水量 トンネル内 トンネル外 期間中最大降雨:23mm(4/20) トンネル内への浸透は見られず 降雨量・潅水量(mm) 30 結果 2.トンネル内へ浸透する有効雨量の算定 土壌水分量と降雨・灌水量の経時変化 <本年度:5/25~6/1> 5/25~6/1 30 スプリンクラー灌水:47.5mm 25 25 20 20 15 15 10 10 5 5 0 0 47.5mm以下の降雨は無効雨量 降雨:7.5mm で降雨を利用できない 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 降雨量 潅水量 トンネル内 トンネル外 期間中最大スプリンクラー灌水:47.5mm(5/25) トンネル内への浸透は見られず 降雨量・潅水量(mm) 土壌水分量(mm) 30 結果 3.土壌物理性の違いが水消費に与える影響 土壌水分量と降雨・灌水量の経時変化 <昨年度:5/18~5/25> 5/18~5/25 土壌水分量(mm) 150 25 20 降雨:106.5mm 120 15 降雨:30mm 20mmを超える降雨は有効雨量 で降雨を利用できる 90 10 60 30 0 5 0 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 降雨量 潅水量 トンネル内 トンネル外 106.5mm・30mmをはじめとする、20mmを越える降雨 トンネル内への浸透が見られた 降雨量・潅水量(mm) 180 結果 3.土壌物理性の違いが水消費に与える影響 水消費・水移動に違いが生じた要因 土性(国際土壌学会法) <本年度・岬第4地区> ・全層において砂壌土 <昨年度・富山地区> ・全層において壌質砂土 トンネル内 5cm +15cm 本年度の粒径は、昨年度に比べ 大 深さ 15cm 深さ トンネル内 25cm 35cm +5cm 5cm 15cm 45cm 20% 80% 礫:60% 40% 60% トンネル外 0% 100% 5cm 5cm 15cm 15cm 深さ 深さ 0% 25cm 35cm 20% 40% 60% 砂:トンネル外 50% 80% 100% 25cm 35cm 45cm 0% 0% 20% 40% 60% 質量百分率 粘土(~0.002mm) 80% 100% シルト(0.002~0.02mm) 20% 40% 60% 質量百分率 砂(0.02~2mm) 80% 100% 礫(2mm~) 結果 3.土壌物理性の違いが水消費に与える影響 水消費・水移動に違いが生じた要因 保水性 重力流去水分量:土壌には保持されず重力排水 されてしまう水分量 トンネル外 重力流去水分量(mm) 本年度の保水性は、昨年度に比べ 小 深さ (cm) 本年度 昨年度 5 24.9 24.8 15 25 22.0 11.1 22.2 7.0 35 24.8 9.4 深さ(cm) 5 15 25 35 0 10 20 重力流去水分量(mm) 本年度 昨年度 30 結果 3.土壌物理性の違いが水消費に与える影響 水消費・水移動に違いが生じた要因 トンネル内への降雨浸透が生じた際の 各層別土壌水分量変化 <トンネル外> 20 降雨量 トンネル外5cm トンネル外15cm トンネル外25cm トンネル外35cm 15 土壌水分量は、下層から上層にかけて 増 →作土層よりも下層に難透水性層の存在 30 15 5 0 0 12:00 60 土壌水分量(mm) 10 15:00 18:00 21:00 0:00 3:00 6:00 9:00 <トンネル内> 20 降雨量 トンネル内5cm トンネル内15cm トンネル内25cm トンネル内35cm 45 30 15 10 15 5 0 0 12:00 15:00 降雨量(mm) 45 18:00 21:00 0:00 3:00 6:00 9:00 降雨量(mm) 土壌水分量(mm) 60 <昨年度:5/20~5/21> 結果 3.土壌物理性の違いが水消費に与える影響 水消費・水移動に違いが生じた要因 トンネル内への降雨浸透メカニズム <本年度・岬第4地区> 降雨 <昨年度・富山地区> 降雨 作土層だけでなく、それ以降の透水性の影響 大 粒径:大 保水性:小 重力排水 粒径:小 降雨浸透 保水性:大 難透水性の層 考察 トンネル蒸発位の算定結果 トンネルは露地とも施設とも異なる気象環境 トンネル独自の用水計画を 新たに確立する必要 考察 トンネル内へ浸透する有効雨量の算定結果 本年度:47.5mm/d以下は無効雨量 昨年度:20mm/d以上は有効雨量 土壌物理性(土性・保水性・透水性)の 違いが有効雨量に影響を与えた
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