スライド 1

Midterm Presentation / Yuichi Shintaku
平和の担い手
~国連安保理改革の行方~
総合政策学部3年
新宅雄一
【お題目】
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
プロポーザル
ⅰ)背景
ⅱ)問題意識
ⅲ)方法・手順
国連の機構
安保理改革の背景
安保理改革の現状
国連安保理の安全保障の問題点
集団的自衛権問題
拒否権の問題
特別協定の問題
安保理の投票記録
個別事例から見る改善点
まとめ
今後の予定
参考
Midterm Presentation / Yuichi Shintaku
【背景】
PAX Britannica
英国による「平和」
米国による「平和」
PAX Americana
PAX Consortis
国連に役割を期待
国連改革、特に安保理改革
Midterm Presentation / Yuichi Shintaku
【問題意識】
改革が叫ばれてから、はや10年以上
⇒妥協案ではダメ
加盟国が増加したから、安保理も増加
⇒拡大ありきの議論は危険?
大国の国益を追い求める場
⇒すべてを威圧しておく共通の権力となるべき
憲章前文に書かれている理念に近づく可能性。
本研究はそれに対しての一助となれればよい。
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【手法・手順】
システム分析(含文献調査) 事例分析(投票記録など)
安全保障理事会が抱える問題、改善要件抽出
既存の改革案分析
時間的に
不可能か?
既存の改革案を基礎とし、改訂改革案を提示
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【国連の機構】
事務局
経済社会理事会
総会
国際司法裁判所
新宅統治理事会
安全保障理事会
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【安保理改革の背景】
1.常任理事国の国力の相対的低下
常任理事国5カ国の国連通常予算分担率
1946年
71.09%
1965年
64.38%
1995年
42.99%
2003年
36.73%
表:参考※より。2003年は筆者作成
2003年の国連予算分担比率
順位
1
2
3
4
5
13
15
国名
アメリカ
日本
ドイツ
フランス
イギリス
中国
ロシア
割合
22.00000
19.51575
9.76900
6.46600
5.53600
1.53200
1.20000
表:参考より筆者作成
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【安保理改革の背景】
2.代表性改善の必要性
ⅰ) 国連の加盟数
51(1945年創設時)⇒191(2002年)
ⅱ) 安保理の議席数
常任理事国5カ国+非常任理事国6カ国
⇒1965年に非常任が6から10カ国へ
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【安保理改革の背景】
3.公平な地理的分配の必要性
安保理の議席分配は欧州偏重
アジア・アフリカ・中南米の諸国が過少代表
地域グループ 構成国数 非常任理事国議席数 常任理事国議席数
アジア
48
2
1(
中国)
アフリカ
53
3
0
中南米
33
2
0
西欧その他
27
2
3(
米、英、仏)
東欧
20
1
1(
ロシア)
計
181
10
5
表:参考より(1995年時点)
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【安保理改革の現状】
93年末、改革を討議する作業部会設置
ⅰ) 安保理議席の拡大
全体規模を20台前半にする意見が大半。
ローテーションで常任代表を選ぶアイディア
もアメリカ国内からある。
ⅱ) 拒否権
非同盟諸国・北欧は存在に批判的。
常任理事国は、いかなる制限も
受け付けないとの立場。
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【国連安保理の安全保障政策の問題点】
1. 集団的自衛権が
軍事同盟化する
危険性
2. 拒否権の問題
3. 特別協定問題
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【集団的自衛権問題】
1.軍事同盟政策と集団的安全保障
敵対国(群)と均衡した軍事力を保持するため同盟
軍拡競争の可能性
無関係の軍事紛争に巻き込まれる可能性
EX. 日独伊三国同盟
協力して侵略行為を撃退
平時からの軍備縮小を行う必要性
EX. 国際連盟
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【集団的自衛権問題】
2.集団的自衛権が軍事同盟化する危険
加盟国の武力の行使は国連憲章で制限。
集団的自衛権
安保理の迅速性
が、例外的に第51条で個別的自衛権と
軍事事同盟化する危険性
集団的自衛権を認める。 機能麻痺時の補完
「この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した
場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をと
るまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。
この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安保理事会に報告
しなければならない。また、この措置は、安保理事会が国際の平和及び安全
の維持又は回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基づく
権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。」
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【拒否権】
拒否権(=「大国一致の原則」)
「安保理が、常任理事国に対して軍事行動を認めたり、
常任理事国の意思に反して武力行使を求めるのを防ぐ」制度
「国際連合の将来を考える作業部会」報告書
「実質事項に関する常任理事国の国益が国連から
規制を受けないために設けられた制度」
(斉藤直樹2001)
拒否権連発
補完性
「平和のための
機能麻痺
結集決議」?
5カ国(米英仏ソ中)だけが大国か??
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【特別協定】
原則
各加盟国は第43条のもとで「特別協定」を
安保理事会と結び、必要な部隊を提供する。
こうした部隊が、国連の軍事参謀委員会の
統治下で軍事的強制行動を実施
現実
特別協定を結んでいる国がおらず、
国連軍不在。多国籍軍の統治は、
アメリカであって、国連ではない。
常任理事国だけでも結ぶ必要性
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【安保理の投票記録】
提案
国名/年代
常 中国
任 フランス
理 ソビエト連邦
事 イギリス
国 アメリカ
非常任理事国合計
60 61 62 63 64 65
66
提
案
67 68 69 合
計
0 0 0 0 0
0 0 0 0
2 3 0 0 1
0 0 1 0
5 1 0 0 3
0 2 2 1
5 5 3 5 3
6 2 4 0
12 2 1 2 0
0 0 2 0
43 19 25 45 56 112 19 29 44
提案
国名/年代
常 中国
任 フランス
理 ソビエト連邦
事 イギリス
国 アメリカ
非常任理事国合計
提
案
80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 合
計
0 1 0 0 0 0 0 0
0 1 2 1 1 2 1 0
0 1 1 0 0 0 0 0
0 1 1 2 0 1 0 0
1 1 0 1 0 1 0 0
27 34 43 33 29 84 45 30
非
常
任
の
増
加
に
は
一
定
の
効
果
あ
り
?
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【個別事例から見る改善点1960年代】
1961 コンゴ動乱
チュニジア問題
1962 キューバ危機
1968 プラハの春 etc…
常任理事会自身が
関わる問題のため
拒否権問題
拒否権・棄権が目立つ
1967 第三次中東戦争
表面上一致協力
権威・
が、実効性はナシ
1965 ベトナム戦争
実効性問題
審議はするも決議せず
「平和ための結集決議」に基づいた安保理決議はない
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【個別事例から見る改善点70&80年代】
1977~ 安保理事会に持ち込まれたが、
審議されなかった問題が発生する。
迅速性を高めるか、非公式会議を活用
1980 ソ連、アフガン侵攻(1979年)
「平和のための
ソ連の拒否権で紛糾。
結集決議」に
展望?
「平和のための結集決議」に基づく
安保理決議462を採択。
以後、問題は総会で扱う。
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【ここまでのまとめ】
1. 迅速性の問題
⇒非公式会議のさらなる活用
その他の方法
2. 安保理機能麻痺時の補完性
⇒「平和のための結集決議」の利用
その他の方法
3. 国連軍創設のため、特別協定を常任理事国と締結
4. 非常任理事国をある程度拡大するのは、
意見の多様性を図れる可能性
基本的に拡大数は少なくすべき
+ 妥協案なんてものは排除
安保理が権威を持つべき
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【今後の予定】
既存の改革案
投票記録&文献分析
抽出した要素
比較&分析
最終的な要素抽出
既存の改革案を基礎とし、改訂改革案を提示
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【参考】
1.
2.
3.
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2003/gaikou/html/topic/top03_02.html
http://www.special-warfare.net/data_base/101_war_data/history_01.html
『統合紛争時点』
http://www007.upp.so-net.ne.jp/togo/dic/index.html
4. 『United Nations Security Council』
http://www.un.org/Docs/sc/
5. 新聞資料センター 『国連総会安保理投票記録』
1961-87,91年
6. 報告書 『創設50周年を迎えた国際連合の今後の役割』(国際連合の将来を考える作業部会)
7. 日本国際連合学界(2003) 『国際社会の新たな脅威と国連』(国際書院)
8. モーリス・ベルトラン(1995) 『国連の可能性と限界』 国際書院)
9. 斉藤直樹(1998) 『新版 国際機構論』(北樹出版)
10. 国際連合広報局(1999) 『国際連合の基礎知識』(世界の動き社)
11. 日本国際連合学界(2000) 『21世紀における国連システムの役割と展望』(国際書院)
など
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