魔方陣講義第6回

魔方陣講義第6回
特殊領域による魔方陣の生成
目次







特殊領域の復習
特殊種の特徴
特殊種の本質
任意の特殊種を組み合
わせてよいか?
自分自身と組み合わせ
ると?
これは魔方陣か?
1行目の順列を変更し
たら?






魔方陣か?
では組み合わせるべき
特殊種は?
魔方陣完成
組み合わせるべき種
は?
直交する種とは?
特殊種の組み合わせ
で魔方陣は何個でき
る?
特殊領域の復習

特殊領域とは、特殊種のすべてからなる集合

特殊種とは下図のようにどの行・列・対角線を見て
も異なる数字のみで構成されている種

1
0
3
2
2
3
0
1
0
1
2
3
3
2
1
0
種とは方陣に0~3までの数字が4つずつ入ってお
りすべての行・列・対角線の合計が同じになってい
る方陣
特殊種の特徴
0
1
2
3
1
3
2
1
0
2
3
1
0
3
2
1
0
2
3
0
1
1
0
3
2
2
3
0
0
1
3
2

1行目の行の順列は任意のものを入れること
ができる。

上の場合は1032であるが、例えば0123と
変更してよい。
ただし、そのときは2行目以降も1→0,0→1,
3→2,2→3とする。

0
1
2
3
0
1
2
3
3
2
1
0
2
3
0
1
1
0
3
2
3
2
1
0
2
3
0
1
1
0
3
2
特殊種の本質

したがって、特殊種の本質は1行目の順列に
あるのではない。

本質は0123がどのように動いていくかであ
る。

1行目順列を0123に限定するとき、4方陣
の特殊種は2種類しかない。
それは上の二つである。

任意の特殊種を組み合わせてよいか?

特殊領域内の任意の要素を組み合わせて魔
方陣は作れるだろうか。

それとも組み合わせには制約があるのだろう
か。
自分自身と組み合わせると?
1
0
3
2
2
3
0
1
0
1
2
3
3
2
1
0
11
22
00
33
00
33
11
22
33
00
22
11
22
11
33
00
10進数に翻訳しすべてに1加えると
1
0
3
2
2
3
0
1
0
1
2
3
3
2
1
0
6
11
1
16
1
16
6
11
16
1
11
6
11
6
16
1
これは魔方陣か?
6
11
1
16
1
16
6
11
16
1
11
6
11
6
16
1

確かにどの行・列・対角線の合計も34には
なっている。

しかし、1から16までの数字を1個ずつ使うと
いう大原則を満たしていないから魔方陣では
ない。
1行目の順列を変更したら?
1
0
3
2
2
3
0
1
0
1
2
3
3
2
1
0
10
23
01
32
01
32
10
23
32
01
23
10
23
10
32
01
10進数に翻訳しすべてに1加えると
0
1
2
3
3
2
1
0
1
0
3
2
2
3
0
1
5
12
2
15
2
15
5
12
15
2
12
5
12
5
15
2
魔方陣か?
5
12
2
15

2
15
5
12
15
2
12
5
12
5
15
2
先ほどと同様にして魔方陣ではない。
では組み合わせるべき特殊種は?
0
1
2
3
3
2
1
0
1
0
3
2
2
3
0
1
00
32
13
21
11
23
02
30
22
10
31
03
33
01
20
12
10進数に翻訳しすべてに1加えると
0
1
2
3
2
3
0
1
3
2
1
0
1
0
3
2
1
15
8
10
6
12
3
13
11
5
14
4
16
2
9
7
魔方陣完成
1
15
8
10



6
12
3
13
11
5
14
4
16
2
9
7
どの行・列・対角線の合計も34
1から16までの数字が1個ずつ入っている。
よって、正解。
組み合わせるべき種は?

互いに直交する種である。(旧魔方陣HPでは
互いに独立と呼んだが、ここでは一般的な用
語法に従う。)
直交する種とは?
00
32
13
21

11
23
02
30
22
10
31
03
33
01
20
12
00を座標(0,0)と見なすと(0,0),(3,0),
(3,3),(0,3)を頂点とする正方形の各格
子点に点が1つずつ入る組み合わせ。4方陣
の場合は、本質的に異なる種が直交する種
である。
特殊種の組み合わせで
魔方陣は何個できる?

2×4!×4!=1152個

4!は1行目に入れることのできる順列の総
数

最初の2は種の対称性からくる。対称性の意
味は、二つの種A,Bを組み合わせるとき、
(Aを一の位、Bを十の位)としても、(Aを十の
位、Bを一の位)と考えてもいいということ。
続く