インフルエンザ:最近の話題 2014年12月01日 ゴージョージャパン株式会社 2014~2015シーズンのインフルエンザワクチン • アメリカで今シーズンの患者分離株(34株)との抗原適合性を調べたところ、 19株(56%)はH3N2ワクチン株として選択したA/Texas/50/2012によく マッチしたが、15株のタイター(抗体価)は低かった。 • 15株の多くの抗原性は、 A/Switzerland/9715293/2013と似かよっていた。 この株は2015年南半球用のワクチン株として選択されたものである。 (Weekly U.S. Influenza Surveillance Report, Antigenic Characterization) http://www.cdc.gov/flu/weekly/ • 日本の今シーズンワクチン株として選択されているのは以下の3種。 – A/California(カリフォルニア)/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09 – A/New York(ニューヨーク)/39/2012(X-233A)(H3N2) – B/Massachusetts(マサチュセッツ)/2/2012(BX-51B) http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-m/2066-idsc/related/584-atpcs002.html ゴージョージャパン株式会社 2014~2015 アメリカの流行株 • CDC:Weekly U.S. Influenza Surveillance Report, Antigenic Characterization http://www.cdc.gov/flu/weekly/ – – – – A型H1N1のおよそ60%は亜型不明。 残りはH1N1pdm09。 A型H3N2の半数には、ワクチン有効性が低い可能性がある。 B型の60%はYamagata系統、40%はVictoria系統。 ゴージョージャパン株式会社 2014~2015 日本の流行株 • 11月29日更新情報 ― 感染研IASR – インフルエンザウイルス分離・検出速報 2014/15シーズン http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-inf.html 亜型 定点からの検出報告数 A 亜型不明 1 H1pdm09 5 H3 N型未同定 69 H3N2 7 B タイプ不明 - B/Victoria - B/Yamagata 6 ゴージョージャパン株式会社 鳥インフルエンザに関する最近の話題 (2014年12月01日作成) • 新しいタイプ(H5N8)の高病原性鳥インフルエンザ(家禽) – 2014年 1月 ~ 3月 韓国(アヒル、鶏、野鳥) • 2月2日発表:25,000羽の鶏が感染。 • 3月14日発表:全国養鶏の6%、1000万羽が殺処理された。 – – – – – – – – 2014年 2014年 2014年 2014年 2014年 2014年 2014年 2014年 4月 9月 9月 11月 11月 11月 11月 11月 日本(熊本、鶏)。112,000羽殺処理。 韓国( 再発生宣言、6月-7月にも散発的な発生) 中国(H5N3、H5N8、H5N1アウトブレーク同時発生) 日本(ハクチョウ1羽から検出) ドイツ(七面鳥農場)、ヨーロッパ初。 オランダ(鶏農場) イギリス(アヒル農場) オランダ(第3のアウトブレーク) ゴージョージャパン株式会社 鳥インフルエンザに関する最近の話題 (2014年12月01日作成) • H5N1、H7N9ともに新たなヒト感染事例が報告されています。 – H5N1 • • • • 2014年 2014年 2014年 2014年 10月 11月 11月 11月 エジプト インドネシア 2名死亡。 エジプト 2名。1名死亡。 エジプト 1名(2014年エジプト8例目) 10月 11月 11月 11月 中国 2例 中国 1例 中国 2例 中国 3例(これまでの累積総症例数446) – H7N9 • • • • 2014年 2014年 2014年 2014年 ゴージョージャパン株式会社 鳥インフルエンザに関する最近の話題 (2014年12月01日作成) • 解説 – 新しい亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルス H5N8が広く流行し始めたこ とにより、私たちは改めて、家禽の中で次々と新しい鳥インフルエンザウイルス が現れ続けるのだという事実を突きつけられました。 – 鳥インフルエンザが世界的な流行に発展するのは、家禽の間で流行を繰り返 すことにより変異したウイルスが、さらに地域内で流行を広げて爆発的に増え ることで、spill out(溢れ出し)して野鳥に感染し、渡り鳥がそのルート上の遠い 国にウイルスを運ぶ、と考えられています。 – これが正しいとすると、韓国で1,000万羽もの鶏に感染が広がる前に抑え込む ことが重要であったと言えます。流行の間OIEに速報していたところによると、 韓国は国際ルールに基づいたスタンピングアウト(摘発・淘汰)を繰り返してき たと思われますが、何が原因でここまで流行が大きくなったのか、原因を精査 して今後の教訓にすることが重要です。 – H5N8ウイルスの人への感染はまだ報告されていませんが、H5N1のような事 態に発展する可能性もゼロではありません。今後の情報に注意し、このウェブ サイトでも変化があればすぐにお伝えしたいと思います。 ゴージョージャパン株式会社 鳥インフルエンザに関する最近の話題 (2014年12月01日作成) • 解説 – H7N9インフルエンザには流行の波があり、これまでいずれも秋から始 まり冬にピークを迎えています。その理由として、正月を前に鶏の生産 が活発化するからではないかとも考えられていますが、いずれにしても 明らかにこの11月から中国で流行の波に入っていることが示されてい ます。冬季に中国から日本に来た旅行者が病院を訪れた時には、 H7N9感染の可能性もありうるということを頭に入れておいてください。 – エジプトは2011年には年間39人の感染者を出し、最も人への感染が 多い国でしたが、その後毎年感染者数は減少し、2013年はわずかに 4人、2014年前半は一人も報告されていませんでした。しかし、後半に なって報告が表れ始め、現在感染者数は8人となっています。多くの 人が家禽との接触歴があるということで、国民の警戒心が薄れてきた ものの家禽での流行は収まっていなかったのだということが、見て取れ ます。 ゴージョージャパン株式会社
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