2次元平面上における ドラッグフリー制御

DECIGO pathfinderのための
ドラッグフリー制御の基礎研究(1)
法政大学大学院工学研究科
システム工学専攻 修士1年
本間 彰
佐久美太雅、佐藤修一、川村静児A
法大工、国立天文台A
2010/09/14 物理学会@九州工業大学
目次
• はじめに
• 日本の宇宙重力波検出器
• 目的
• ドラッグフリー制御
• 実験
• 実験装置
• 実験結果
• まとめ、今後の予定
法政大学 本間彰
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法政大学 本間彰
はじめに –日本の宇宙重力波検出器
• 宇宙重力波望遠鏡DECIGO
• DECIGO pathfinder
• 3基のドラッグフリー衛星による
• DECIGOの前哨衛星
フォーメーションフライト
• 宇宙に持っていくことで
• DECIGOで必要な科学技術に
• 基線長を大幅に延長可能
• 地上固有の雑音を回避可能
ついての宇宙実証
• 重力波、地球重力場の観測
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目的 -ドラッグフリー制御
• ミラーは重力場のみの影響を受ける自由質点である必要
⇒ ミラーはスペースクラフト内に非接触保持
⇒ 外乱(太陽輻射圧等)による雑音を防ぐ事が出来る
• 重力波の測定感度向上にはドラッグフリーの精度も重要
• 軌道上では3次元6自由度の制御が必要
法政大学 本間彰
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法政大学 本間彰
実験 –概要
• 2次元平面3自由度の自由質点の実現
• 圧縮空気で試験質量を浮かせる
• 試験質量の位置、回転測定
• 反射型フォトセンサ
• 並進2自由度、回転1自由度
• スペースクラフトへのフィードバック
スペースクラフト
⇒ ドラッグフリーを実現
• コイルマグネットアクチュエータ
試験
質量
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法政大学 本間彰
実験装置 –マス、フロート
• 試験質量、スペースクラフト
• フロート機構
• アルミニウム製
• 圧縮空気で試験質量を浮かせる
• 試験質量:50mm角
• エアベアリングを用いる
• スペースクラフト:W85xD85xH25mm
• 自由質点を実現+自由度の制限
• 中央に試験質量が入るよう52x52mm
のくり抜き
⇒ 4方向に1mmずつのスペース
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法政大学 本間彰
実験装置 –センサ、アクチュエータ
• 反射型フォトセンサ
• コイルマグネット
• 試験質量の距離の変化を反射する
• コイルによる磁場と永久磁石との
相互作用
LEDの光の強度で測定
• 試験質量の位置、回転を測定
• スペースクラフトを制御
• オフセットを引いてゼロ点回りの
• マグネットはスペースクラフトに固定
信号に変換する必要
• コイルはスペースクラフトの外側に設置
400
350
電圧[mV]
300
250
200
150
100
50
0
0
1
2
3
4
距離[mm]
5
6
7
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実験装置
• 並進
𝒙, 𝒚
y
Coil4
• 回転
PS4
Test
Mass
𝜽
Coil1

PS1
x
PS2
PS3
Spacecraft
Coil2
Coil3
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法政大学 本間彰
制御系
• 試験質量とスペースクラフトの相対位置を一定に制御
• フォトセンサの出力 ⇒ コイルに電流
• フィードバックループで安定化
テストマス
センサ1
+
+
センサ2
アクチュエータ
センサ
センサ3
フィルタ
フィードバック制御ループ
+
+
-
X
フィルタ
Θ
フィルタ
Y
フィルタ
+
コイル1
+
-
コイル2
+
+
+ コイル3
-
センサ4
制御マトリクス
コイル4
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法政大学 本間彰
制御フィルタ
• フィルタにはラグリードフィルタを使用
• 任意の周波数範囲で位相を+90°
Gain
Gain
UGF
1
f
Gain
1
自由質点
f1
Phase
0
90
0
f
f1
UGF
f
制御系全体
Phase
f1
f2
- 180
自由質点
f2
1
ラグリードフィルタ
Phase
- 180
f2
f
ラグリードフィルタ
0
f
- 90
- 180
f1
f2
制御系全体
f
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実験結果 –誤差信号の時間変化
法政大学 本間彰
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実験結果 –実験機のopen
法政大学 本間彰
loop伝達関数
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まとめ
• 3次元6自由度のドラッグフリー制御の原理検証実験として
2次元平面3自由度のドラッグフリー制御を行った
• 誤差信号は制御によってゼロ点に収束
• 伝達関数を計測し、UGFで位相余裕を持つことを確認
• x…0.6[Hz]で26[deg]の位相余裕
• y…3.6[Hz]で36[deg]の位相余裕
• θ…0.5[Hz]で53[deg]の位相余裕
• 考察
• 0.2Hz付近で共振のような特性
• センサに接続されている導線によって振り子特性が現れた可能性
• フィルタの設定周波数までUGFを上げたい
• ゲインを上げると制御が安定しない
• フィルタの設定周波数を下げる
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今後の予定
• 制御の安定化のために
• 制御帯域を上げる
• フィルタの設定周波数を下げる
• センサを無線化、バッテリーをスペースクラフトに搭載
• 振り子特性を除去できる可能性がある
• アクチュエータにエアスラスターを用いた
ドラッグフリーシミュレータの構築
法政大学 本間彰