原告に説明を求める事項

原告に説明を求める事項
2010年8月11日
進行協議(勉強会)
原告説明者:上野鉄男
1
2の(1)について
(争点とする棄却限界)
原告が争点とするのは、
犀川大橋基準点流域平均3時間雨量
の棄却限界
2
2の(2)について
(1 対象降雨量(2日雨量)314ミリメートルの計算過程が不合理であること )
被告
確率分布
極値分布(3分布)
適合度評価
(SLSC値)
0.040以下は、2分
布、0.030以下はな
し
安定性評価
(ジャックナイフ推定誤差)
21.0~30.4
のうち、最小
採用分布
グンベル分布
0.035 21.0
2日雨量
原告
314ミリメートル
3
極値分布(3分布)
乙第140号証より
適合度SLSC値が0.040以下→
グンベル分布 0.035
0.035 , 0.040
0.040以下が、
2分布
314ミリメートル
グンベル分布
1/100ジャックナイフ推定値313.2→
21.0~30.4
↑
グンベル分布
グンベル分布
1/100ジャックナイフ推定誤差21.0→
乙第140号証より、犀川大橋基準点 確率2日雨量の評価
4
2の(2)について
(1 対象降雨量(2日雨量)314ミリメートルの計算過程が不合理であること )
被告
原告
確率分布
極値分布(3分布)
12分布
適合度評価
(SLSC値)
0.040以下は、2分
布、0.030以下はな
し
0.040以下は、8分
布あるが、0.030以
下は、6分布
安定性評価
(ジャックナイフ推定誤差)
21.0~30.4
のうち、最小
21.6~30.3
のうち、最小
採用分布
グンベル分布
0.035 21.0
LN3Q分布
0.024 21.6
314ミリメートル
282ミリメートル
2日雨量
5
極値分布(3分布)
極値分布とよく一致する分布
(9分布)
乙第140号証より
適合度SLSC値が0.040以下→
グンベル分布 0.035
0.035 , 0.040 0.027, 0.024, 0.023, 0.024, 0.024, 0.024
0.030以下が、6分布
0.040以下が、
2分布
LN3Q分布 0.024
314ミリメートル
282ミリメートル
グンベル分布
1/100ジャックナイフ推定値313.2→
21.6~30.3
↑
乙第140号証より、犀川大橋基準点 確率2日雨量の評価
LN3Q分布
←1/100ジャックナイフ推定誤差21.6
LN3Q分布→
21.0~30.4
グンベル分布
グンベル分布
1/100ジャックナイフ推定誤差21.0→
LN3Q分布
←1/100ジャックナイフ推定値283.7
6
2の(2)について
(1 対象降雨量(2日雨量)314ミリメートルの計算過程が不合理であること )
原告の主張 :
棄却限界を決めるときと同様に、12分布によるべき。
LN3Q分布による282ミリメートルの方が実際のデータとの適合
度が高く、信頼性のある数値である。グンベル分布による314
ミリメートルは適合度が悪く、過大である可能性が高い。
基本高水ピーク流量1750と過大に計算された原因のひとつ。
7
2の(2)について
(2 異常な降雨波形を棄却するための基準が著しく不合理であること )
被告
確率分布
適合度評価
(SLSC値)
安定性評価
(ジャックナイフ推定誤差)
採用分布
犀川大橋基準点流域
平均3時間雨量
原告
12分布
0.040以下は、10分
布あり、すべて0.03
0以下
8.6~17.4
のうちの最大
LN3Q分布
0.024 17.4
142ミリメートル
(=124.5+17.4)
8
0.040以下の分布は10分布あり、0.022~0.025
1/100 118.5ミリメートル
←1/100ジャックナイフ推定値124.5
ジャックナイフ推定誤差は、8.6~17.4
LN3Q分布→
←1/100ジャックナイフ推定誤差17.4
9
乙第80号証より、犀川大橋基準点流域平均3時間雨量の確率評価
2の(2)について
(2 異常な降雨波形を棄却するための基準が著しく不合理であること )
確率分布
適合度評価
(SLSC値)
安定性評価
(ジャックナイフ推定誤差)
採用分布
犀川大橋基準点流域
平均3時間雨量
被告
原告
12分布
12分布
0.040以下は、10分
布あり、すべて0.03
0以下
同左
8.6~17.4
のうちの最大
8.6~17.4
のうちの最小
LN3Q分布
0.024 17.4
グンベル分布
0.023 8.6
142ミリメートル
126ミリメートル
(=124.5+17.4)
(=117+8.6)
10
適合度SLSC値が0.040以下→
0.040以下の分布は10分布あり、0.022~0.025
確率3時間雨量(グンベル)
1/100 117.0
1/200 127.4
1/300 133.5
1/400 137.7
1/500 141.1
1/100 118.5ミリメートル
←1/100ジャックナイフ推定値124.5
1/100ジャックナイフ推定値117.0→
ジャックナイフ推定誤差は、8.6~17.4
1/100ジャックナイフ推定誤差8.6→
←1/100ジャックナイフ推定誤差17.4
LN3Q分布→
グンベル分布
↑
11
乙第80号証より、犀川大橋基準点流域平均3時間雨量の確率評価
2の(2)について
(2 異常な降雨波形を棄却するための基準が著しく不合理であること )
原告の主張 :
対象降雨量(2日雨量)を決めるときと同様に、安定性のよい分布
(ジャックナイフ推定誤差が最も小さい分布)を採用するべき。
グンベル分布による126ミリメートルの方が安定性が高く、信頼性
のある数値である。LN3Q分布による142ミリメートルは安定性が
悪く、信頼性が低い。その結果、棄却基準を著しく緩和し、過大な
降雨を棄却していない。
基本高水ピーク流量1750と過大に計算された原因のひとつ。
12
(3)について
(第2 旧基準と比較して、本件基本高水ピーク流量が著しく過
大であること )
• 旧基準では、
→カバー率50%値以上で最大値の間で慎重に決定。
• カバー率50%の意味は、
→統計的に最も確からしい値
• カバー率と計算ピーク流量の関係から、
→1750m3/秒は外れ値
13
「旧基準」による基本高水ピーク流量の決め方
33の候補
14
「旧基準」による基本高水ピーク流量の決め方
9を棄却して24の候補
33の候補
15
「旧基準」による基本高水ピーク流量の決め方
9を棄却して24の候補
33の候補
24の候補のうち、
カバー率50%(中
位数)値以上、最大
値の間で慎重に決
めること
16
計算ピーク流量とカバー率の関係
24の候補について、カ
バー率と流量の関係を
図示
17
甲第24号証より
計算ピーク流量とカバー率の関係
平成7年型 →
24の候補について、カ
バー率と流量の関係を
図示
平成7年型
の1750は
外れ値
18
甲第24号証より
計算ピーク流量とカバー率の関係
平成7年型 →
旧基準で慎重に判断す
ると、1750は過大で、
1300程度を予測すべき
1312
24の候補について、カ
バー率と流量の関係を
図示
平成7年型
の1750は
外れ値
19
甲第24号証より
(4)について
(第3 過去の洪水量と比較して,本件基本高水ピーク流量が
著しく過大であること )
過去100年間の大洪水
昭和8年の前線豪雨 930m3/秒(雨量から推定)
昭和36年の第二室戸台風 700±50m3/秒(洪水
痕跡等から推定)
平成10年の台風7号 864m3/秒(流量観測記録)
基本高水ピーク流量 1750m3/秒
20
乙第30号証、
主要地点における
最大流量
大きい実績降雨ごとに、
実績の降雨のまま
(引き伸ばしなし)
降雨のすべてが地中に
浸透することなく
(飽和雨量ゼロ)
流出したと仮定して
計算した最大流量
犀川大橋地点
昭和36年第2室戸台風→1211
犀川大橋地点
平成10年台風7号→1192
21
二大洪水の比較
過去の大洪水 降雨がすべて流出 現実の流出
と仮定
昭和36年
飽和雨量ゼロ
第二室戸台風 1211m3/秒
平成10年
台風7号
飽和雨量ゼロ
1192m3/秒
ともにほぼ1200m3/秒
飽和雨量?
700±50m3/秒
(洪水痕跡推定)
飽和雨量150mm
864m3/秒
(流量観測記録)
同程度の流出があったと仮定
すると、その差は、
22
164±50m3/秒
(5)について
(エ 犀川本川の流域定数」)
石川県が検証洪水で求めた飽和雨量
犀川ダム地点 → 平均102
内川ダム地点 → 平均106
下菊橋地点(犀川大橋隣接地点)
→平均113
平均
100
不合理な点
①犀川ダム、内川ダムを二重にカウント
②113を100とする理由が不明
23
下菊橋地点(犀川大橋隣接地点)の飽和雨量の検証
平成10年台風7号 →
24
基本高水ピーク流量を過大に算定する
3つの要因
要因
倍率
①対象降雨量
1.11倍
②棄却基準
1.33倍
③飽和雨量
1.05倍
学問的に真値に近い基本高水ピーク流量?は、
?×1.11×1.33×1.05=1,750
?=1,130
25
被告の想定した基本高水ピーク流量
と
学問的に真値に近い基本高水ピーク流量
1800
1600
1400
1200
1750--被告が想定した基本高水ピーク流量
×1.11
×1.33
×1.05
1130--学問的に真値に近い基本高水ピーク流量
1000
800
600
400
200
0
基本高水ピーク流量
検証1
検証2
26
基本高水ピーク流量の検証
【検証1 】
観測流量による流量確率評価
803~1096m3/秒
【検証2 】
観測雨量から求めた流量による流量確率評価
1080m3/秒
27
基本高水ピーク流量と検証値との比較
1800
1600
1400
1200
1750--被告想定
×1.11
×1.33
×1.05
1130--学問的に真値
1000
1096
1080
~803
800
600
400
200
0
基本高水ピーク流量
検証1
検証2
28
おわり
29
追加 配布の表(その1)
乙140号証
表-4.7
確率2日雨量
の確率評価
30
追加 配布の表(その2)
乙80号証
表-4.9
3時間雨量
の確率評価
31
追加 配布の表(その3)
乙30号証
主要地点に
おける
最大流量
32