臨地実習指導者研修 ~実習生の学びを支援 する

臨地実習指導者研修
~実習生の学びを支援するために~
平成25年11月15日
4階病棟
看護師 ○山 ○英
本日の内容
1.臨地実習指導者に求められる役割について
1)看護基礎教育における実習の考え方
2)実習指導者の役割
3)実習指導者の具体的な取り組み
2.実習指導の実際
1)看護学生の特性
2)指導方法について
はじめに
実習を受け入れるにあたって・・・

自分の教育観を点検

組織の理念、実習受け入れの目的を再確認

実習受け入れ校の理念、実習目的の確認

担当教員の考えを確認
求める看護師像や教育理念について、学校とよく話しましょう。
1. 臨地実習指導者に求められる役割について
1)看護基礎教育における実習の考え方
臨地実習のねらい
 学生が、学内で修得した看護に必要な専
門知識・技術・態度を看護実践の場に適
用し、看護の理論と実践を結び付けて理
解し、看護の対象を全人的にとらえた看
護活動を展開する能力を養うことにある
(看護学臨地実習ハンドブック)より
臨地実習の目的・目標

看護の対象者を理解する

必要に応じた看護過程を展開する

看護過程を通して、適切な技術・態度を修得する

医療チームの一員としての看護の役割と責任を理解
する

科学的根拠に基づいた看護の必要性を理解する

看護における理論的課題を理解する
など
こうした目的・目標を達成するために
一人の患者を受け持ち、その患者の看護を通して必要な援助
を判断し、計画的に実践するプロセスが大切
一方、平成20年改正カリキュラムでは、新たに総合分野が
設けられ、複数受け持ち等の実習がはじまっている
例)実習内容に救命救急センターやICUの実習、病棟夜勤の実
習の組立てをしている
実習施設の基準
(基礎看護学・成人看護学の実習)
ア 入院患者 人に対して1人以上の看護職員が配置されていること、
ただし、看護職員の半数以上が看護師であること
イ 看護組織が明確に定められていること
ウ 看護基準、看護手順が作成され、活用されていること
エ 看護に関する看護記録が適正に行われていること
オ 実習生が実習する看護単位には、実習指導者が 人以上配置
されていることが望ましい
カ 看護職員に対する継続教育が、計画的に実施されている
(看護師等の養成所の運営に関する指導要領について)より
1.臨地実習指導者に求められる役割について
2)実習指導者の役割
実習指導者の役割

学校の教育方針を理解し、実習病棟全体で指導に関われるよう
に実習環境及び指導体制を整えておく

学生の個々の能力や個性を尊重して指導にあたる

受け持ち患者の選定及び学生が受け持つことに関する説明を患
者に対して十分行う

受け持ち患者の看護計画の立案や看護実践について指導する
1.臨地実習指導者に求められる役割について
3)実習指導者の具体的な取り組み

学校から配布される、実習指導要網の存在を全員に知ってもらえるよう
にする
自分たちの病棟には、何を目標として実習にきているのか明確にし、
○年生の○期なのか病棟全体で把握しておく

学生の受け持ちが誰なのか、その担当の看護師は誰なのか、皆がわかる
ようにする

病棟における学生実習指導に関することを明文化し、病棟会等で伝える

基礎教育の段階から看護実践の現場のリアリティを認識できるようでき
るだけ多くの見学や体験できるよう工夫する
2.実習指導の実際
1)看護学生の特性
ゆとり教育世代
自ら学びを自ら考える力などの「生きる力」の育成「総合的な学習時間」の新設等
この改訂により2002年実施からスタート学習した要領がいわゆるゆとり世代
(2011年ゆとり教育の終焉)

ゆとり教育世代の若者は「ゆとり世代」とひとくくりにされたり、
問題視されることを嫌う

個性尊重の教育の中、自分が何かの枠にくくられることを嫌う

相対評価から絶対評価へ変化

好きでゆとり教育を受けたわけではない
教育する看護学生が、どの世代で育ったかを知っておくことも
必要!
臨床での看護学生の特性例

想像力や予測力が不足している

自分の意見を言えない

言い訳をする、態度に出る

レポートの提出期限を守れない等
2.実習指導の実際
2)指導方法について
学生の個々の能力や個性を尊重して指導にあたる

看護を教えるためには、ただ「説明する」「見せる」だけ
でなく相手が見れるように、聞けるように、感じ取れるよ
うに場を作っていくことが大切

学生の見方、考え方に耳を傾け、フィードバックしていく

安心して意見の言える環境の提供

間違っていること否定するときは、その行為について指導
し、決してその人を否定するような言い方をしない
学生の能力、個性を尊重した指導とは、
倫理的に考えて関われること

「学生指導」という特別なことではなく、日常の臨床現場で倫理を意識
した行動がとれていることが大切
→職員間の会話、態度、見出し身など学生はよく見て感じています

臨床の現場に望ましくないことは、しっかり指導する
→学生の言葉づかい、身だしなみ、態度など気になったときは、
なぜそうしなければならないのかを説明できる指導を心がける
最後に・・・
看護実践の指導は
看護師の思いを伝えることが大切!
一人一人が大切にしていること
看護とは
患者さんへの思い
学生さんへの期待
忘れられない経験 等