第8章 データベースシステムの発展 8.1 オブジェクトリレーショナルデータベース 8.2 分散データベース 8.3 インターネットとデータベース 8.2 分散データベース 複数の計算機上にデータが分散されていても、 論理的には1つのデータベースシステムとして みなすことができるようにするための技術 DB1 DBMS DBMS DB3 DBMS DB4 ネットワーク /通信網 DB2 DBMS (a) 分散データベースの技術的課題 ①位置透過性(どこにあるかを知らくてもよい) ②分割透過性(どう分割されているかを知らなくてもよい) ③重複からの透過性(重複データの存在を意識させない) ①位置透過性 (どこにあるかを知らなくてもよい) どのホスト(サーバ)上にデータがあるかを意識させれば、 論理的に1つのデータベースとみなすことにはならない。 分散データベースとしては基本的な機能 ②分割透過性 (どう分割されているかを知らなくてもよい) 制限(水平方向)や射影(垂直方向)等により分割されて、 各ホストに分散されている。 問合せ実行の際、暗黙のうちにjoinやunionなどの演算を実 行する。 ③重複からの透過性 (重複データの存在を意識させない) 分散データベースでは重複データは有意義 ①遠隔地データの複製をローカルに持つことで応答速度向上 ②障害時に複製データで対処する。 リレーショナルデータベースにおける正規化の考え方に反する。 論理的には1つのデータベースに見せかけ、 重複データの存在を意識させないような仕組み 1970~1980年代に 提案された解決策 ① 問合せの最適実行戦略(問合せの分解と実行順序) ② データ更新法(分散する重複データを更新する際の実行戦略) ③ 同時実行制御法(複数ホスト上での分解された同一クエリの実 行と通信遅延の問題) ④ 障害検出と回復(障害の検知と通知、回復処理の方法) ⑤ カタログ機構の実装(関連データがどのホストに存在するかを 知る機構) その他 ①マルチデータベースシステム 階層モデルやネットワークモデルの巨大なデータベースの存在。 当初は関係モデルによる統合を目指していたが・・・困難 異種データベースを統合するシステム (マルチデータベースシステム) 複数ベンダーのシステムを統合 クエリ言語の標準化 他のモデルとの統合化 インターネット上のデータベースモデル化 実用レベルでの相互運用
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