金融班プレゼン

金融班プレゼン
Sumitoku.Y
Kurose.Y
Ono.S
Onodera.A
Yamasaki.Y
テーマ
『市場が整備される事で
市場が活性化する』
(競争
阻害要因が
改善
もしくは緩和されること で効率
的資源配分に近づく)
競争阻害要因の定義
●
競争阻害要因
⇒効率的資源配分を歪めるもの。
●
金融市場の活性化
⇒市場において、より効率的な資源配分が
行われること。
金融市場プレゼン
昨年の金融班では間接金融から直接金融へ移行することが
望ましいという結論に至った。
しかし、直接金融への比重が高まっていない現状を考えると、
まず間接金融を整備したほうがよいのではないかという
観点から、主に銀行の貸出行動の競争を阻害する要因を述べ、
その要因が改善もしくは緩和される事で(市場の整備)
より効率的に資金を供給でき、
実体経済に影響を与えることを考察を試みる。
プレゼンの流れ
直接金融が伸びていない
状態
伸び悩む原因
郵便貯金の存在
日本固有の経済環境
銀行市場を整備する必要性
銀行貸出市場から実物経済への影響
市場の問題点:競争阻害要因
情報の非対称性→信用割当
プリンシパル・エージェント問題
シンジケートローン
競争阻害要因の改善と緩和
規制の問題
国債との競合性
預金の変化と銀行行動
シンジケートローン
金融市場活性化の実現
直接金融の推移と現状
直接金融の現状の説明
郵便貯金の存在
日本固有の経済環境
直接金融の推移と現状(図)
非金融部門金融資産負債残高
100.00%
100.00%
90.00%
90.00%
80.00%
80.00%
70.00%
70.00%
60.00%
その他
50.00%
保険・ 年金準
備金
40.00%
30.00%
20.00%
10.00%
割合
割合
家計の金融資産構成
保険・ 年金準備
金
株式・ 出資金
60.00%
株式以外の証券
50.00%
株式・ 出資金
40.00%
株式以外の証
券
30.00%
現金・ 預金
20.00%
貸出
財政融資資金預
託金
現金・ 預金
10.00%
0.00%
```` ````` `````` ````` `````
7888 88888 889999 99999 90000
9012 34567 890123 45678 90123
年
0.00%
` ` ` ` ` ` ` ` ` ` ` ` `
7 8 8 8 8 8 9 9 9 9 9 0 0
9 1 3 5 7 9 1 3 5 7 9 1 3
年
直接金融が伸び悩む要因(1)
●
郵便貯金の存在
⇒事実上リスクが0
平成12年度
⇒暗黙の政府保障
通貨性預貯
金
郵便貯金
銀行預金
その他
生命保険な
ど
有価証券
金融機関外
⇒調達と運用を包括的に
見た金利設定がされて
いないのでリスク対比
優位
⇒家計はインセンティブ
を投資信託や債権に感
じない。
直接金融が伸び悩む原因(2)
●
日本固有の経済環境
メインバンク制があったことにより、企業は運転資金を長期的に銀行から
貸し出されていたため、このような安定した資金調達手段があるいじょう
直接金融からの取得する必要を感じていなかったのではないだろうか。
以前は情報の非対称性が以前ほどなかったためメインバンクは系列企業
への長期的な関係を築いてきた。取引先企業の情報を蓄積してきている
企業が金融的な危機に直面すると役員派遣や追加融資などの手段によ
って企業の再建を図っていた。
メインバンク以外の金融機関もメインバンクの貸出行動の観察によって企
業の情報を得、低コストによる情報非対称性の是正ができた。
間接金融の整備の必要性
金融自由化により間接金融から直接金融へ
傾いたものの、期待されるほどの成果を
上げるにはいたっていない。
そこで間接金融の環境を整備し、
資金供給を効率的に行えるようにすることで、
実体経済への活性化につながるのでは
ないだろうか。
銀行の貸出市場における
情報の非対称性の問題
●
プリンシパルエージェント問題
●
信用割当の問題
●
信用割当の実証
プリンシパルエージェント問題
●
金融取引に関わる情報は不完全であるだけでなく
非対称的で、借り手と貸し手の間の情報量と正確
さなどが同じでない。不完全情報の場合では一般
的にすべての取引者が同じ情報量をもつことがな
く、非対称性が生じる。それを解消するための情
報費用は効率的な資源配分を妨げる。
信用割当の問題(1)
・逆選択の問題
・モラルハザードの問題
↓
銀行の貸付金利の硬直性
信用割当の問題(2)
●
右下がりの貸出需要関数
●
貸出利子率の硬直性
●
貸出需給ギャップが発生
⇒超過需要
↓
信用割当の問題
信用割当による影響
●
●
投資水準に与える影響は貸出利子率ではなく
信用に依存している
信用割当を受ける企業のエージェンシー
コストの増加をもたらす
●
中小・零細企業の資金調達への影響
信用割当の改善
●
情報の非対称性を改善することは困難である
●
銀行の供給関数を右方シフトさせるような
要因を働かせる
●
よって、市場の整備と銀行のシステムの健全化、
及びサービスの多様化が重要となってくる。
国債
デフレ長期化に伴い、国家の保証を受け
た国債は銀行より利回りの面で有利
金利の変動
個人向け国債・ 金利
○金利変動リスクの増大
普通預金・ 金利
0. 8
○資金ポジションの圧迫
0. 7
%
0. 6
○預金との競合
0. 5
0. 4
○証券業務の拡大
0. 3
0. 2
0. 1
0
2003 年
3月
4月
7月
10 月
2004 年
1月
4月
7月
10 月
預金残高の変化
●
●
銀行の資金調達において預金は重要な財源
情報の非対称性という問題があるため、資金
調達のために余分なコスト(エージェンシー
コスト)が発生する。
預金減少
→エージェンシコストの発生
⇒貸出の減少
銀行規模による預金の影響の変化
●
エージェンシーコストは、情報の非対称性に
起因するため銀行の知名度、規模などに影響
例)比較的知名度の低い小規模の銀行はエー
ジェンシーコストが高くなり、預金が減少す
ることで大幅に貸出が減少する。
不良債権
90年代に発生した不良債権→
担保の資産価値が予期しない下落したことが原因
下落が銀行の資産選択に影響
(貸し出し審査体制の厳格化など)
→借り手の選別、安全な資産へのシフト
→銀行側に情報のない新規顧客がダメージ
↓
新規顧客の資金調達方法が制限され、
設備投資支出計画削減につながる。
規制
・事前的規制
①参入規制
②銀行の退出促進
・事後的規制
BIS(自己資本比率規制)
事前的規制の与える影響(1)
参入規制(根拠)
銀行業への新規参入が競争圧力を通じて既存の収益をも圧迫。
銀行のモニタリング機能を阻害する
⇔競争力から隔離された状態では競争制限的結託により社会厚生
が損なわれる可能性あり
情報技術革新の成果、金融商品開発力などの
競争によりモニタリング能力に差別化が測られれば、
資金調達者にとっては選択の幅が広がることになる。
事前的規制の与える影響(2)
銀行の退出規制
市場規律によって本来淘汰されるべき銀行が護送船団形式に
よって残留したことにより、効率性・安定性を損なう。
淘汰された場合の社会的摩擦問題
⇒中央銀行による最後の貸し手機能
⇒預金保険制度の継続的な改善を支柱とした
セーフティーネット整備
事後的規制の与える影響
●
BIS規制
金融は現在では国際化の渦中にあり相互依存性は高まる傾向にある。日本で
起きた問題はすでに日本国内のみにとどまらず世界経済へ影響することも
考えなければならない。
⇒自己資本比率規制の導入(リスク調整済み自己資本比率は分母にリスクウ
ェイトを考慮した総資産分子にTIER-Ⅰ(資本勘定を主とした基本的項目)
TIER-Ⅱ(有価証券含み益45%とした補完的項目)TIER-Ⅲ(準補完的項目)
である。
TIER-Ⅱは株式を多く保有している日本の金融機関を考慮したもの。
株式を多く保有しているので、株価下落時の自己資本比率下降への影響が
でやすく、民間向けの貸し出しなどを減少させる行動をとりやすい。
シンジケートローン
シ ン ジ ケート ロ ーン 市場の推移
20
●
大規模な貸出の際に多数の銀行が協
調するため、貸出しを行う際に銀
行側のリスクが分散できる。
18
16
14
↓
12
リスクが低くなるため、
10
8
貸出先のない余剰資金を
6
貸し出せる。そのため
4
2
市場の活性化につながる。
0
2000
兆円
シンジケートローンの利点
2001
2002
2003
年
2004
2005
●
近年拡大する傾向がある
金融市場まとめ
銀行の貸出行動の競争を阻害する要因を、改善もしくは緩和
される事でより効率的な資源配分を達成させることができる
●
↓
実体経済の活性化につながる
今後に向けて
●
リスク管理
●
住宅金融公庫
●
日銀の国債買取