就職率は学歴に 影響されるのか 物質化学工学科2年 佐久間俊輔 ・学歴社会⇒能力社会? ・深刻な就職困難 ↓ ・高学歴の方が就職しやすい? ↓ ・各学校卒業後の就職率を危 険率1%で検定 引用: 文部科学省ホームページ http://www.mext.go.jp/ 学校教育総括 就 職 率 大学院 区分 中学校 高等学校 短期大学 大学 修士課程 博士課程 年 計 計 計 計 計 計 1950 45.2 44.9 1951 46.3 46.3 59.3 76.2 1952 47.5 49.6 56.7 81 1953 41.7 49 60.8 79.8 1954 40 48.5 60.4 80.3 1955 42 47.6 53.5 73.9 1956 42.6 51.7 52.3 73.2 1957 43.3 58.4 54 76.9 1958 40.9 57.6 53.5 77.4 1959 39.8 58.1 55.1 79 1960 38.6 61.3 58.9 83.2 1961 35.7 64 62.5 85.6 1962 33.5 63.9 59.8 86.6 1963 30.7 63.4 62.1 86.2 43.3 63.4 1964 28.7 63.9 64.5 85.6 46.4 55.3 : : : 63.8 : : : : 1996 1.4 24.3 65.7 65.9 66.7 62.8 1997 1.4 23.5 67.9 66.6 67.9 62.9 1998 1.3 22.7 65.7 65.6 67.2 60.9 1999 1.1 20.2 59.1 60.1 64.9 58.4 2000年 1 18.6 56 55.8 62.9 55.9 就職率 90 85 80 75 70 65 60 55 50 19 20 95 00 年 19 19 19 19 19 19 19 19 19 % 100 80 中学校 60 高等学校 40 短期大学 20 大学 0 19 50 19 55 19 60 19 65 19 70 19 75 19 80 19 85 19 90 19 20 95 00 年 % 100 80 大学 60 40 大学院(修 士課程) 20 0 大学院(博 士課程) 就職率 ①中学校卒業後と高等学校卒業後の 就職率の検定 μ1:中学校卒業後の就職率の母平均 μ2:高校卒業後の就職率の母平均 H0:μ1=μ2 中学校と高校の卒業後で、就職率に差はな い。 H1:μ1≠μ2 中学校と高校の卒業後では、就職率に差が ある。 <中学校> <高校> x1 16.62% x2 45.08% s1 16.54% s2 12.61% n1 51(1950 2000) n2 51(1950 2000) z x1 x2 2 2 s1 s2 n1 n2 16.62 45.08 (16.54) 2 (12.61) 2 51 9.773 危険率1%の両側検定では、Critical Valueは2.57なので、 z=9.773>2.57 (1%のCV) ゆえに、z は棄却域に入るので、H0は棄 却される。よって、H1が採択される。 つまり、中学校と高校での卒業後の就 職率は、1%のレベルで有意差があると いえる。即ち、中学校を卒業して就職する より、高校を卒業して就職する方が、就職 できる可能性が高い。 ②高等学校卒業後と短期大学卒業後の 就職率の検定 μ2:高校卒業後の就職率の母平均 μ3:短大卒業後の就職率の母平均 H0:μ2=μ3 高校と短大の卒業後で、就職率に差はない。 H1:μ2≠μ3 高校と短大の卒業後では、就職率に差があ る。 <高校> <短大> x2 45.08% x3 68.71% s2 12.61% s3 9.840% n2 51(1950 2000) n3 50(1951 2000) z x2 x3 2 2 s3 s2 n2 n3 45.08 68.71 2 (12.61) (9.840) 51 50 2 10.51 危険率1%の両側検定では、Critical Valueは2.57なので、 z=10.51>2.57 (1%のCV) ゆえに、z は棄却域に入るので、H0は棄 却される。よって、H1が採択される。 つまり、高校と短大での卒業後の就職 率は、1%のレベルで有意差があるといえ る。即ち、高校を卒業して就職するより、 短大を卒業して就職する方が、就職でき る可能性が高い。 ③短期大学卒業後と大学卒業後の 就職率の検定 μ3:短大卒業後の就職率の母平均 μ4:大学卒業後の就職率の母平均 H0:μ3=μ4 短大と大学の卒業後で、就職率に差はない。 H1:μ3≠μ4 短大と大学の卒業後では、就職率に差があ る。 <短大> <大学> x3 68.71% x4 76.35% s3 9.840% s4 6.234% n3 50(1951 2000) z x3 x4 2 2 s3 s4 n3 n4 n4 51(1950 2000) 68.71 76.35 2 (9.840) (6.234) 50 51 2 4.639 危険率1%の両側検定では、Critical Valueは2.57なので、 z=4.639>2.57 (1%のCV) ゆえに、z は棄却域に入るので、H0は棄 却される。よって、H1が採択される。 つまり、短大と大学での卒業後の就職 率は、1%のレベルで有意差があるといえ る。即ち、短大を卒業して就職するより、 大学を卒業して就職する方が、就職でき る可能性が高い。 ④大学卒業後と大学院(修士課程) 卒業後の就職率の検定 μ4:大学卒業後の就職率の母平均 μ5:大学院(修士課程)卒業後の就職率の母平均 H0:μ4=μ5 大学と大学院(修士課程)の卒業後で、就職率 に差はない。 H1:μ4≠μ5 大学と大学院(修士課程)の卒業後では、就職 率に差がある。 <大学> <大学院(修士課程)> x4 76.35% x5 62.75% s4 6.234% n4 51(1950 2000) z x4 x5 2 2 s5 s4 n4 n5 s5 7.649% n5 38(1963 2000) 76.35 62.75 2 (6.234) (7.649) 51 38 2 8.936 危険率1%の両側検定では、Critical Valueは2.57なので、 z=8.936>2.57 (1%のCV) ゆえに、z は棄却域に入るので、H0は棄 却される。よって、H1が採択される。 つまり、大学と大学院(修士課程)での 卒業後の就職率は、1%のレベルで有意 差があるといえる。但し、大学院(修士課 程)よりも大学卒業後の就職率の方が高 い。 ⑤大学院(修士課程)卒業後と大学院 (博士課程)卒業後の就職率の検定 μ5:大学院(修士課程)卒業後の就職率の母平均 μ6:大学院(博士課程)卒業後の就職率の母平均 H0:μ5=μ6 大学院(修士課程)と大学院(博士課程)の卒 業後で、就職率に差はない。 H1:μ5≠μ6 大学院(修士課程)と大学院(博士課程)の卒 業後では、就職率に差がある。 <大学院(修士課程)> <大学院(博士課程)> x5 62.75% x6 62.16% s5 7.649% s6 2.977% n5 38(1963 2000) n6 38(1963 2000) z x5 x6 2 2 s5 s6 n5 n6 62.75 62.16 (7.649) 2 (2.977) 2 38 0.4433 危険率1%の両側検定では、Critical Valueは2.57なので、 z=0.4433<2.57 (1%のCV) ゆえに、z は採択域に入るので、H1は棄 却される。よって、H0が採択される。 つまり、修士課程と博士課程での卒業 後の就職率は、1%のレベルで有意差は ないといえる。 ・中学校と高校の卒業後の就職率 ・高校と短大の卒業後の就職率 ・短大と大学の卒業後の就職率 ・大学と大学院の卒業後の就職率 ⇒有意差がある。 ・修士課程と博士課程の卒業後の就 職率 ⇒有意差はない。 修士・博士課程卒業後の就職状況 建設業 3% 4% 製造業 8% 3% 6% 8% 19% 29% 卸売・小売業・飲食店 金融・保険業 4% 1% 2% 61% H13.修士課程 就職者数 50% 0% 0% 2% H13.博士課程 就職者数 運輸・通信業 サービス業(教育を含 む) 公務 その他 ~結論~ 〇就職率は、学歴に確かに影響されて いる。 〇大学が一番就職率が高いので、必ず しも高学歴だから就職に有利というわ けではない。
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