ミミズと環境との相互作用

環境について
目次
・ ミミズの生態のなかのいろいろな環境
1. 辞典の中の環境
2. ミミズの生態学
3. 清水の二重ホロニック・ループの改変
清水博「生命と場所」
・ 1970年代の生態学に期待されたコト
科学としての生態学ではなく思想としてのエコロジー
・人間の生命の三つの本性 森岡正博先生の生命学から引用
・倫理学は私の出る幕ではない。今後何するか
1. 今後「主体と環境が相互作用している。それを観察し記述する」を考え
たい。
1
辞典の中の「環境」
生物学辞典
環境科学辞典
環境
ある主体に対するその外囲
生物の生存に関係する外的条件
環境要因
非生物的環境(物理,化学、
気候,土壌)と生物的環境
1)物理的、2)化学的、3)生物的、
4)社会的、5)文化的
内部環境
生物体の内的状態の比喩的 人体の液体成分
表現。 主体は細胞など
人体の恒常性という概念に発展
主体的環境
主体である生物によって受
け取られた環境像。
生物の側からとらえられた主体的
環境こそが環境.
主体を特定しない環境というものは実体として把握できない。
どのような環境観をとるかは生物・自然観を離れてはありえない。
2
大気
食物網
ミミズのスミワケ
よく似た種の間
生理生態的形質
分布:草地→林
時期:春秋、夏夏,年中
資源の質の分割
個体数調節
同種他個体の間
空間要求
個体当たりエサ増加
初夏道端でヒカラビ死
資源の量の分割
餌要求
個体の生老病死
個体維持
種属保持
成長と呼吸
餌と天敵の間
1g当1gの糞
消化率2%
25:75
炭酸ガス25%以上で逃げ出す
土壌呼吸増加
乾燥の時
良いスミカ
雨後晴れの時 悪いスミカ
微生物活性化
腸内細菌3-5倍に増加
落葉と土
圃場空地
餌質:葉→腐→土
スミカとしての糞
場所の微細な相違
気候
植生,地質
Pheretima sp.(H-1) 3月 30-80mg WW 120m-2 6月初 2000 mgWW 60 m-2
ミミズと環境の相互作用
65-67 研究生:英語と独語の勉強、
(1966/9-1974/8)
‘68/6/2 RF4ファントム近くに墜落
3
生命は内在場所と環境としての外在場所の双方にかかわる。
両種の場所の状態が整合的になるように自己創出する。
環境は本質的に無限定。環境を限定するのは生命の役割
環
境
現
象
近ミ
似ミ
種ズ
他の
個ス
体ミ
のワ
間ケ
環境
同個
種体
他数
個調
体節
の
間
場所
餌成
と長
敵と
の呼
間吸
ホロニック・ループ
浅層意識
生
物
の
内
的
世
界
生
理
・
生
態
空
間
要
求
餌
要
求
生物の肉体
ミミズと環境との相互作用
深層意識
セ
マ
ン
チ
ッ
ク
・
ル
ー
プ
清水の二重ホロニック・ループの改変
4
清水博「生命と場所」から引用
環境
環境の一部としての環境要因
環境
場所
主体的環境
ホロニック・ループ
浅層意識
内的要求
主
体
内部環境
辞典の中の「環
境」
深層意識
セ
マ
ン
チ
ッ
ク
・
ル
ー
プ
清水の二重ホロニック・ループ改変
5
1970年代の生態学に期待されたコト
生態学は公害環境問題の技術的解決に役立つ?
(マツクイムシ防除薬剤散布の生物影響、大牟田でミミズのCd濃縮)
生態学は世界観を示す。
(生態学は総合科学:解析の道具ではなく、見取り図)
生態学は1960年代環境問題が注目され、舞台の中央に!
生態学は,哲学や人間科学に対して,自然現象の
相互関係についての新たな視点を提供している.
関連があると思えるのは環境教育
(水辺教室)
6
科学としての生態学ではなく思想としてのエコロジー
保全:シャープ・エコロジー
人間が危機に陥らないようにするために自然環境を守る。
空気浄化のため、遺伝子保存のためなど。
保存:ディープ・エコロジー
シャロー・エコロジーの主要目標は先進諸国に住む人々の健康と繁栄
原生林や、生態系の豊かな生命のネットワークは、それ自体貴重な価値を
もっている。その自然を、人間の道具として処分してはならない。
ディープエコロジーは「多様性と共生の原理」を採用する。
ディープ・エコロジー批判
ディープエコロジーは欧米の中産階級の白人の知的エリート(男性)を
中心にして形成された
新しい環境倫理が必要
森岡正博先生の生命学から引用
7
人間の生命の三つの本性
1「連なりの本性」 海や森と一体化したい
2「自己利益の本性」他の生物を犠牲に
3「ささえの本性」 他者を助けたい
森岡正博先生の生命学から引用
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
お役御免の後何をやりたいか?
倫理学は私の出る幕ではない。
8
倫理学は私の出る幕ではない。
老人になって実行することにしていたミミズの分類学で、採集や顕微鏡観察
などはお役御免後10年の間に終わってしまった。その後の文献的作業は別
のページで述べている。
環境倫理学なんどやりたくない。とすると今後何やるか?
今後「主体と環境が相互作用している。それを観察し記述する」を考えたい。
9