アメリカ教育の特質 競争的自由と公的平等の併存 アメリカ国家の成立 • 先住民(ネイティブ・アメリカン) 3万年前~6千年前 モンゴロイド • ヨーロッパ人の植民 15世紀 スペイン 16世紀 フランス・オランダ • イギリス植民地の拡大 清教徒革命 先住民との争いとヨーロッパ人による征服 古代文明(共同体)と近代文明の直接接触 (cf サンクスギビングデー) 植民地時代の教育の萌芽 • 当初から近代文明が移入 ふたつの流れ イギリス経済と結びついた利益追 求の移民と、宗教的寛容を求めた移民(メイフラ ワー号1620年) ともに教育に影響を与えた。 • 地域共同体の事業としての教育 後に公選制教育委員会と教育税として展開 • 宗教的色彩の濃い教育 テロリスト狩・マッカーシズム・モンキー裁判・魔女 狩(アメリカの繰り返される影) 初期に形成された原型 • 平等を目指す「公立学校」とよい教育を求める「私立 学校」の併存(初期は後者が主流) • 教育は州の権限(連邦政府は権限なし・補助金によ る誘導) • 公立学校は小学校と中学校からなりK12と呼ばれ る。(段階分けは州によって異なる) • 教育税が19世紀(財産税) 州格差が教育に影響 • 公選制教育委員会(強い権限) 専門家(教育長)と素人(教育委員)の分担 公立学校制度の発展 • ホレース・マンの改革 弁護士から議員へ 1837-1848 マサチューセッツ州教育委 員長 教員の待遇改善・教員養成制度の整備 ヨーロッパ視察後、公立学校の原則(平等・世 俗) 南北戦争後の人種別教育 • 1861-65年、南北戦争 • 1867 南部に黒人学校(多くは州法で規定) • 北部でも、州法ではないが別の学校が普通 open but equal の原則 • 1954年、ブラウン判決 上記原則を違憲に 「人種的に隔離された教育は不平等」 翌年 ローザ・パークス事件(バス) • 1957年、アーカンソウ、リトルロック校事件 • 1960年代 メルディス事件(軍隊駐留) 黒人生徒保護のため軍隊 人種差別と教育の新展開 • • • • 60年代前半の公民権運動 64年「公民権法」成立 バス通学問題・アファーマティブ・アクション メルティング・ポットからサラダボール WASP(イギリス系優越)→白人的価値への同化→ 多文化主義 • 白人からの反撃? 黒人文化論の興隆とその批判 バイリンガリズムの提唱(1968年バイリンガル法 バイリンガリズムの奨励の連邦法)とその批判(英 語オンリー主義の教育も州単位で) アメリカ教育の多様性 • 進歩主義(progressivism)と本質主義 (essentialism)の対立(生活カリキュラム=経 験主義と系統カリキュラム) • 科学主義と宗教主義の対立(進化論) 戦後アメリカ教育の危機 • スプートニク・ショック ソ連との人工衛星競争への敗北 → 理科教育の改善・現代化 • 国家の危機 1970年代石油ショック以降のアメリカ経 済の落ちこみと連動・日本教育への意識 → 教師の研修・向上政策の進展・学力テス ト等による学力向上 新自由主義下の動向 • • • • バウチャー制の導入 チャータースクールの制度化 ホームスクールの法制化 企業の公立学校教育への関与(エジソンス クール) • テストの興隆
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