政経学部教授 経済学博士 大石高久

外部被曝
と
内部被曝
目次
 放射性物質の拡散について
 安全基準について
 外部被曝について
 内部被曝について
 被曝防御について
目次
 放射性物質の拡散について
 安全基準について
 外部被曝について
 内部被曝について
 被曝防御について
放射性物質の拡散について(1)

原発の安全性
 (事故が生じたら)核反応を止める
 (崩壊熱が出ている)圧力容器を冷やす
 格納容器、建屋に閉じ込める
 事故原因
地震で3重の「冷却装置」系統が破壊され、
 外部電源の鉄塔も倒れた

 原子炉(圧力容器)の崩壊熱により、炉心が溶
融(メルト・ダウン)し、化学反応で水素が充
満
 屋外ではなく、オペレーション・フロアにベン
トしたことにより、「最後の砦」である原子炉
建屋が爆破された
参考:炉心溶融とは?
参考:アレバ社による事故解説
デタラメな班目原子力安全委員長
「Mark I」は、GE社の初期モデルで、欠陥
商品。
 アメリカでは、「製造物責任者法」で損害
賠償請求が行われる。
 東電や保安員は、GE社への損害賠償請求
を放棄。
 外部電源喪失による炉心溶融は、アメリカ
では30年前に確認されていること。
 日本では、班目が「外部電源喪失」は「起
こりえない」、「従って対応する必要性は
無い」と主張し、対応してこなかった。

原子力安全委員会の性格
原子力安全委員は、税金の中から、月給
100万円程度受け取っている。
 しかし、原子力安全委員の意識は、国民
の安全に責任を持つのではなく、日本の
原子力行政に責任を持つに過ぎない。
 事故直後、韓国で開催されたシンポジウ
ムで、副委員長がへらへら笑いながら、
上記発言

放射性物質の拡散について(2)
 拡散地域を決定する諸要因
 風向き、特に、発生源周辺の風向きが
決定的に重要
 Fukushimaの場合、事故直後、気象庁
がず〜〜と隠蔽してきた。
 地形:山間部
 雨や雪が降ったか、否か
 草木が多いか、否か
目次
 放射性物質の拡散について
 安全基準について
 外部被曝について
 内部被曝について
 被曝防御について
安全基準について
 被曝許容線量
 「人権侵害」としての「暫定
基準値」
 「暫定基準値」
年間1mSv
「人権」侵害としての「暫定基準」
「福島県の学校利用判断について」(日弁連
会長声明: http://bator.blog14.fc2.com/blogentry-369.html
 「暫定基準の存在自体、人間として冒涜され
ているのです。」(日弁連会長声明:
http://bator.blog14.fc2.com/blog-entry473.html)
 「暫定基準」の存在は、人権侵害ある。
 (政府)官僚、県の人間無視!
 いまだに、安全神話を蒔き続けるマスコミ!

文科省:福島では、子どもに20mSv





大人ですら年間被曝限度量は、1mSv。
しかし、学校現場の汚染がそれを遥かに上回る
ことから、文科省は子どもにも20mSvという
(独自の)基準を示す。
これに対して、「福島のこどもを守る会」など
が関係省庁の役人に、学問的根拠を問いつめる。
直後、御用学者・小佐古(こさこ)敏荘(とし
そう)東大教授が内閣官房参与辞任。
「辞任理由書」で小佐古氏は、二カ所で「福島
県」を「福井県」と誤記!(NHK「かぶん」ブ
ログ:2011年04月29日)
日本の安全基準について




水の基準(世界の300倍)
アメリカ 0.1ベクレル
世界 1ベクレル
チェルノブイリ 10ベクレル
日本 300ベクレル
食べ物の基準(世界の200倍)
アメリカ 170ベクレル
世界 10ベクレル
チェルノブイリ 37ベクレル
日本 2000ベクレル
空間線量の基準(世界の20倍)
世界 1mSv
日本 20mSv
土壌の基準(チェルノブイリの10倍)
チェルノブイリ
493ベクレル
※農業禁止
日本の土壌基準
5000ベクレル
※作付け禁止
http://bator.blog14.fc2.com/blog-entry-473.html
目次
 放射性物質の拡散について
 安全基準について
 外部被曝について
 内部被曝について
 被曝防御について
外部被曝について(1)
 高線量被曝について
 年齢や個体差に無関係に死
に至る
 急性白血病
 急性放射線障害
 こどもの白血病や奇形
高度汚染地域に生息するツバメの異常

チェルノブイリの高度汚染地域に生息するツバ
メの異常発生率が、かなり高いことがわかった。
 部分的な色素欠乏(b、c、d)、
 クチバシの奇形(e、f)、
 曲がった尾や左右不均等な尾(h、i)
などが発見されている。
 生物科学者ティモシー・ムソー氏と、パリ第11
大学のアンダース・モラー氏は、チェルノブイ
リで10年余り鳥類の個体群調査を続けてきた。
最近の統計結果では、汚染地域の多様性が低下
しており、鳥類の種は非汚染地域の約半分に減
り、個体数は約40%まで減少し、脳のサイズも
小さい。
(http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.
php?file_id=2011042603&expand%23title)
外部被曝について(2)
 低線量被曝について
 被曝の影響には、年齢差や個体差
 「ホルミシス効果」(ラジウム温泉
等:稲恭宏)は否定されている
 自然放射線と人工放射線の区別ナシ
 後者は体内の特定器官に濃縮される
 閾値(しきいち)はない
 低線量の継続的被曝の方がむしろ危険
親の被曝が子供に影響
NHK『プルトニウム元年』(1993年8月放送)
によると、イギリスのセラフィールド原発の
周辺住民や従業員の子供に白血病が多い。
 Dr. Alice Stuartは、妊娠中の被曝ではなく、
両親の日常的被曝こそが、原因と主張。
 大阪大学医学部のマウスを使った実験で、放
射線被曝の被害は、子や孫にまで及ぶことが
実証された。
 つまり、学生諸君は、現在の無用な被曝を最
大限避ける必要がある。

http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%
96%E3%82%A4%E3%83%AA+%E5%AD%90%E4%BE%9B+%E8%A2%AB%E5%AE%B3&oq=%E3%83%81%E
3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA&ei=UTF8&pstart=1&b=21&atview=1&d=20
http://image-search.yahoo.co.jp/detail?p=チェルノブイリ%20子供%20被
害&b=21&rkf=1&ib=26&ktot=0&dtot=0
目次
 放射性物質の拡散について
 外部被曝について
 内部被曝について
 被曝防御について
内部被曝について
内部被曝の危険性:原爆開発者たちは認識し
ていた、というより、それを狙い、隠蔽!
 ベカトウ理論とその発展
 内部被曝の経路:鼻と口(呼吸と飲食)
 核種により濃縮される場所が異なる
 内部被曝特有の症状
 各種ガン:甲状腺、乳房、腎臓、膀胱。
 「原爆ぶらぶら病」(「非定型症候群」)

イラク戦争で使用された劣化ウラン弾により、ベテラ
ンの間に多発しているが、隠蔽されている!
「国際」的な「放射線」防御団体に2つ
国際放射線防護委員会(International
Commission on Radiological Protection: ICRP)
は、専門家の立場から放射線防護に関する勧告
を行う民間の国際学術組織である。
 欧州放射線リスク委員会(European Committee
on Radiation Risk: ECRR )は、ベルギーに本部
を置く市民団体である。国際連合や特定の国の
政府等とは無関係。代表者は、Dr. Busby。
 両者の最大の違いは、ICRPが内部被曝を殆ど
考慮しない(外部被曝量の1.4倍)のに対して、
ECRRは内部被曝量を外部被曝量の600倍と計
算する点にある。

甲状腺ガンを患うChernobylのこどもたち
目次
 放射性物質の拡散について
 外部被曝について
 内部被曝について
 被曝防御について
被曝防御について(1)

外部被曝の防御
 不要・不急の外出は避ける
 木造よりも鉄筋コンクリートの建物
 エアコンや換気扇を使わない
 子供に安定ヨウ素剤を服用させる
 屋外で、マスク・長袖着用:皮膚を曝さない
 雨や雪に濡れない、樹木・芝生等を避ける
 帰宅後、シャワーで「徹底的に」除染
 汚染された衣料はポリ袋に密封して廃棄
被曝防御について(2)

内部被曝の防御:呼吸と飲食
 屋外でのマスク着用:可能なら医療用
 エアコンや換気扇を使わない
 水道水を避け、ペット・ボトルの飲料水
(取水場と給水ルートをチェック!)
 食品は全品検査する
○ 未検査食品は、南北両端産を選ぶ
○ 種、新しい葉(新茶)、キノコは要注意
(自然界では、必要な部位に必要な栄養素)
被曝防御について(3)

特に、影響を受け易い「こどもたち」の学
校給食をチェック
 事故以前、全国的に「地産地消」運動!
福島県では、事故後も、汚染の有無を
チェックしないで、福島県産を強要。
(食材の40%、拒否する子供にも!)
 一方、松本市では、「日本一安全な給食
を」を合い言葉に、「地産地消」に拘らず、
全品チェック体制!
(菅谷昭市長は、信州大学医学部助教授を辞
職後、5年半Chernobylで医療支援。)

全品検査は可能:
富士電機「食品放射能検査システム」
食品をダンボール等の梱包状態のまま、ベ
ルトコンベアに載せ、連続的かつ簡単に測
定できる。
 「放射性よう素及びセシウムについても
サーベイメータなどの検査方法に比べ、約
12秒と短時間で設定した基準値以下である
か判別する。
 販売価格:4,300,000円(税別)~
 http://www.fujielectric.co.jp/about/news/1108
0102/index.html

万が一、内部被曝したら
 部分的には体外排出される
(20-22/May福島市内在住のこども10人から再尿:全検体から
セシウムを検出:30/June)
排出を助ける:リンゴ、ミカン、柿等
 免疫力を高める:酵素摂取・悩まない
 低汚染地域へ疎開・避難(短期・長期)
NPO「チェルノブイリへのかけはし」では、被害に悩む
こどもたちを日本にホームステイさせている
(当時は)汚染度の低かった日本で、子供たちは元気
に!
ウラジーミル・バベンコ著 今中哲二監修 辰巳雅子訳
レシピ協力 荻野恭子 世界文化社 2011年 840円
責任を明確に!
事故被害に対する経済的損害賠償のみならず、
道義的責任を明確にすべし。
 当事者:東京電力
 官:原子力安全委員会+原子力保安院+
資源エネルギー庁+文部科学省等
 政:中曽根康弘+正力松太郎+田中角栄+
旧・現自民党の族議員
 学:日本原子力学会(以上、「原子力村」)
 財:経団連+経済同友会等
 警察・最高裁判所・マスコミ
