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ポジティブリスト制度
(農産物に残留する農薬等の規制)
平成18年3月25日
東北農政局
福島農政事務所
安全管理課
食品衛生法の目的
 食品の安全性の確保のために公衆衛生の見地か
ら必要な規制その他の措置を講ずる
 飲食に起因する衛生上の危害を防止
 国民の健康の保護を図る
現行の食品中に残留する農薬の規制状況
残留農薬基準あり
残留基準を超えて農薬等が
残留する食品の流通を禁止
残留農薬基準無し
規制の対象外
「ポジティブリスト」って何?
一般的に、
①ネガティブリスト
原則規制がない状態で、規制するものに
ついてリスト化するもの
②ポジティブリスト
原則規制(禁止)された状態で、使用を
認めるものについてリスト化するもの
食品衛生法でいう、
いわゆるポジティブリスト制度とは?
基準が設定されていない農薬等が
一定量を超えて残留する食品の
販売等を原則禁止する制度
今年の5月29日
から実施!
*「食品衛生法等の一部を改正する法律」
(平成15年法律第55号、平成15年5月30日公布)
「一定量」とは?
人の健康を損なうおそれのない量として
一定の量を定めて規制する考え方
◎一定量として0.01ppmを設定
一律基準
一律基準(0.01ppm)が適用される場合
 いずれの農作物等にも残留基準が設定
されていない農薬等が農作物等に残留
する場合
一部の農作物等には残留基準が設定されて
いる農薬等が、当該農薬等に関する基準が
設定されていない農作物等に残留する場合
規制対象とならないものは?
人の健康を損なうおそれのないことが
明らかであるものとして厚生労働大臣が
定める物質
食品添加物として指定されているもの
オレイン酸(オレイン酸塩:殺虫剤)
レシチン(大豆レシチン:殺虫剤)など
特定農薬
などの65物質
重曹など
いつから適用になるか?
農作物等の生鮮食品は
平成18年5月29日以降流通するもの
に適用
*平成18年5月28日までに製造され、又は加工される
食品については、なお従前の例によることができる。
(一律基準告示及び残留基準等告示の適用)
ポジティブリスト制度への移行
現在は
り規 *
残
制 = あ留
あ
り基
準
規
制
な
し
=
残
留
基
準
な
し
ポジリスへの対応
ポジリス制度導入
変更なし
・国際基準
・農薬取締法による基準
・欧米基準
=
暫定基準
=
規
制*
あ
り
を踏まえて暫定基準を設定
人の健康を損なう
おそれのない量を設定
一律基準 =
0.01ppm
人の健康を損なう
おそれのない物質を設定
特定農薬等
= 規制
65物質
なし
*規制あり=基準値を超えて農薬等が残留した食品の販売等を禁止
基準値のイメージ
ポジリス制度導入
現在は
農薬
農薬
農薬
農薬
農薬
農薬
農薬
農薬
A
B
C
D
A
B
C
D
1.0
米
なす
0.5
3.0
1.0
2.0
5.0
米
なす
0.5
1.0
3.0
1.5
もも
(注)
1.5
暫
定
2.0
0.01
暫
一
定
律
2.0
0.1
もも
5.0
0.01 0.01
暫
一
一
定
律
律
農薬としての使用は、あくまで農薬取締法により
登録された組み合わせとなります。
農薬使用時における注意点
農薬取締法に基づく農薬使用基準
農薬使用基準の遵守
食用作物等への農薬使用の遵守
①適用作物
②使用量又は濃度
③使用時期
④総使用回数
農薬のラベルの記載事項の確認
*農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令
(平成15年3月7日農林水産省・環境省令第5号)
①適用作物
 農薬の容器に表示されている食用作物
の種類以外には使用しない。
(注)
同一農薬名でも剤型によって適用作物が
異なる場合がある!
例)サイアノックス水和剤
サイアノックス乳剤
りんご、もも等
キャベツ、はくさい等
②使用量又は濃度

農薬の容器に表示されている
使用濃度又は使用量を守る。
 10a当たりの使用量を超えて使用しない。
○粉剤、粒剤等
 希釈倍数の最低限度を下回る倍数で
使用しない。
○水和剤、乳剤等
③使用時期
 農薬の容器に表示されている使用時期
(収穫前日数など)を守る。
14日前まで使用、ということは
散布してから14日たたないと収穫できない!
(注)
生育ステージによって、
使用回数が変わるものがある!
例)ベフラン液剤25…りんごに対して
使用回数5回まで(但し、開花期以降散布は3回以内)
④総使用回数
 農薬の容器に表示されている含有する
有効成分ごとの総使用回数を守る。
(注)
同じ有効成分の農薬を使用するとき。
例)りんご
有機銅(オキシン銅)の場合
農薬(使用回数)
有効成分(使用回数)
キノンドー水和剤80
(1/4)
有機銅
(1/4)
ポルックス水和剤
(1/4)
ホセチル
(1/5)
有機銅
(2/4)
オキシラン水和剤
(1/4)
キャプタン
(1/6)
有機銅
(3/4)
ベフキノン水和剤
(1/3)
イミノクタジン (1/7)
有機銅
(4/4)
シトラーノフロアブル
(1/3)
TPN
有機銅
(5/4)
(1/3)
回数オーバー
農薬散布時のドリフトの注意
近接圃場で栽培されている作物への飛散低減
残留農薬の
ポジティブリスト制度の導入で・・・
一律基準を含め、残留農薬基準オーバー
生産物の出荷停止・回収
これまで以上に気をつけること
飛散=ドリフト
どんなときに注意が必要?
隣の食用作物に登録(適用)がない場合
特に注意が必要
圃場どうしの距離が近い
隣の食用作物の収穫が近い
SSなど飛散が起こりやすい散布方法
ドリフト低減の対策は?
①散布時に守りたいこと
散布量は必要最小限に
風向き・風速に注意
散布方向・位置に注意
ノズルの選択、圧力・風量の調整
散布器具の洗浄の徹底
ドリフト低減の対策は?
②こんな対策も有効
まわりの作物にも登録のある農薬の使用
ドリフトしにくい剤型の農薬使用
境界区域では農薬散布をしない
遮蔽シート・ネットの使用
安全な農作物生産のために!
ラベルの記載事項を守って使用
ドリフトを減らすよう工夫
農薬使用状況の記帳
地域の農業者同士の連絡