インドネシアの高等教育における 日本語教育の現状と問題 Wawan Danasasmita インドネシア教育大学(UPI) 1. インドネシアの高等教育における日本語教育の主な歴史 インドネシアの高等教育における 日本語教育の主な歴史 1980年代:発 1960年代:創成期 展期I (主要国立大学で (地方、私立へ 日本語学科が開講) 拡大) 1990年代:発展期II (大学院レベルへの拡大と ネットワークの広がり) 2. インドネシアにおける日本語教育の概況 a. 基本情報( 学習者数 機関数 教師数) 学習者数 学校教育以外 7,496 9,617 高等教育 11,110 初等・中等教育 13,881 35,410 0 20,000 61,723 40,000 1998年 60,000 80,000 100,000 2003年 (国際交流基金発行2004) 2. インドネシアにおける日本語教育の概況 機関数 114 学校教育以外 高等教育 43 98 78 256 初等・中等教育 0 432 200 400 1998年 600 2003年 (国際交流基金発行2004) 800 2. インドネシアにおける日本語教育の概況 教師数 学校教育以外 459 520 384 高等教育 初等・中等教育 650 316 0 200 532 400 600 1998年 800 1000 1200 2003年 (国際交流基金発行2004) 2. インドネシアにおける日本語教育の概況 b.学習の目的 1.日本の文化に関する知識を得るため 2.日本の政治、経済、社会に関する知識を得るため 3.日本の学科技術に関する知識を得るため 4.大学や資格試験の受験基準のため 5.日本に留学するため 6.今の仕事で日本語を必要とするため 7.将来の就職のため 8.日本に観光旅行するため 9.日本との親善、交流を図るため(短期訪日や日本人受入) 10.日本語によるコミュニケーションが出来るようになるため 11.母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため 12.日本語という言語そのものへの興味 13.国際理解、異文化交流の一環として 14.父母の期待に答えるため 15.その他 2. インドネシアにおける日本語教育の概況 b.学習の目的 学習の目的 (1.~15.から5つ選択) 100 期 関 50 数 0 65 10 57 55 1 7 学習目的 34 6 25 13 2. インドネシアにおける日本語教育の概況 c.日本語教育上の問題点 順位 問題点 1 施設、設備が充実していない 2 適切な教材が不足している 3 教師の日本語教授法が十分でない 4 日本語の教材・教授法に関する情報が不足している 5 教師の数が不足している 6 教師の日本語能力が十分でない 7 日本の文化や社会に関する情報が不足している 8 教師の待遇がよくない 9 学習者が日本語学習に熱心でない 10 その他 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 日本語教育研究の修士課程が開設された 日本語教育プログラムに変わって、 外国語教育学科の一部になった 日本語学科が開設された 1965 1985 2001 年 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 a.日本語教育の目的とその特徴 1.学士課程の目標 高校教員の資格 2.修士課程の目標 高等教員の資格 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 b. UPI日本語教育プログラムのカリキュラム 学士課程のカリキュラム 日本語教育専門科目 80 自由選択科目 16 一般科目 14 一般専門科目 12 基礎的一般専門科目 12 学部専門科目 6 論文 6 教育実習 4 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 (単位) 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 b. UPI日本語教育プログラムのカリキュラム 修士課程のカリキュラム 必修科目 23 基礎的専門科目 11 選択必修科目 8 卒業論文 8 0 5 10 15 20 25 (単位) 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 c.教材、教具と施設 •日本語教科書は主に日本の出版の教科書を使用 している。 •言語学、文学と日本事情のテキストは日本人が 書いた参考書の他に教師が作ったテキストを 使っている。 •初級レベルで教えるためには絵教材やカセット テープやビデオ教材を使用している。 •コンピュータまたはインターネトはUPIコン ピュータセンターがある。 •マルチメジアの使用はまだ進んでいない状態で ある。 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 d.学習者の状況 学士課程の学習者 2006 138 2005 91 91 2004 83 84 2003 53 2002 37 46 2001 51 2000 49 0 37 47 43 44 45 33 50 56 55 51 36 47 36 47 24 34 30 150 学年 1 35 34 31 100 35 56 30 34 34 83 学年 2 200 学年 3 250 学年 4 300 学年 5 350 400 450 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 d.学習者の状況 修士課程の学習者 2006 11 2005 4 2004 4 13 23 2003 11 2002 11 2001 14 24 13 13 0 10 20 学年1 学年2 30 40 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 e.日本語教育プログラムの教師の環境 教師数 学歴 専門 3. インドネシア教育大学(UPI)での事例 f.UPIの日本語教育プログラムの問題 1.目標について 2.カリキュラムについて 3.教材について 4.学習者について 5.教師について 6.施設と設備について 4. おわりに • ネットワークの育成 • 共同研究、教材開発の必要性 • 学習者のモチベーションの向上 • 日本留学の機会の増加 ありがとうございました。
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