心の健康づくりについて

(健康管理者用)
心の健康づくりについて
-講義編-
人事院職員福祉局
健康管理者とは
各省各庁の長は、~(中略)~健康管理者を
指名しなければならない。
健康管理者は、上司の指揮監督の下に、職
員の健康管理に関する事務の主任者として次
に掲げる事務を行うものとする。
①職員の健康障害を防止するための措置に関すること
②職員の健康の保持増進のための指導及び教育に関すること
③職員の健康診断又は面接指導の実施に関すること
④職員の健康管理に関する記録及び統計の作成並びにその
整備に関すること
⑤前各号に掲げるもののほか、職員の健康管理に必要な事項
に関すること
人事院規則10-4第5条
健康管理者に求められること
○ 心の健康づくり研修の強化
※実施率、参加率ともに低い。特に管理監督者向け研修は必須。
○ 組織としての取組
※各省各庁の長などが、心の健康づくりに関する方針の表明、目標の設定、
計画の策定・実施、評価・改善等を行うことが求められる。
○ 効果的な職場環境の改善
※職場環境を評価し、衛生委員会等で検討し、改善計画をたてる。
○ 円滑な職場復帰体制の整備と復帰者のフォロ
ーアップ
※心の健康不調者の職場復帰は、適切かつ慎重に行うこと。
○ 早期発見・早期対応の推進
※セルフケアとしての個人評価の推進及びその結果の受入体制の整備。
1 心の健康づくりの必要性
公務における長期病休者等の年次推移
損
骨
・中
筋
傷
格
毒
の
娠
化
合
他
神
経
系
そ
の
の
疾
他
患
く
患
患
響
患
物
害
ょ
疾
疾
影
疾
生
障
じ
の
の
の
の
新
の
・産
系
織
因
系
動
娩
器
組
外
・分
消
・結
妊
系
・そ
器
・行
環
神
循
精
4,500
4,000
3,500
3,000
平成13年度
2,500
2,000
平成18年度
1,500
1,000
500
0
2%
4%
7%
気分感情障害( 含躁うつ病)
13%
74%
神経症性障害・ ストレス関連
障害・ 身体表現性障害
統合失調症、 統合失調症型
障害及び妄想型障害
その他の障害( ア ルコール依
存症等)
自律神経系の障害
160
140
30
129
129
134
134
122
120
100
100
23.6
23.1
自
殺 80
者
数
60
21.7
71
68
62
19.0
65
20.3
40
16.9
20
16.1
16.1
17.1
17.7
0
国
家
公
務
25 員
1
0
万
人
あ
た
20 り
の
自
殺
者
数
15
平成12年度 平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度
安全配慮義務と人事院規則
国も安全配慮義務が適用
・ 国は、公務員に対し、公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理に
あたって、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務を負ってい
るものと解すべきである(最高裁判例)。
・ 具体的には、病気発症の予見義務、発症の状態や職場実態等の現状把握義務、発症
又は症状増悪の防止義務、自傷・他傷等被害発生の回避義務が考えられる。
国家公務員法第71条 能率の根本基準
職員の能率は、充分に発揮され、且つ、その増進がはかられなければならない。
同
第98条 法令及び上司の命令に従う義務
職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令
に忠実に従わなければならない。
人事院規則10-4第3条 各省各庁の長の責務
各省各庁の長は、法及び規則の定めるところに従い、それぞれ所属の職員の健康
の保持増進及び安全の確保に必要な措置を講じなければならない。
同
第4条 職員の責務
職員は、その所属の各省各庁の長その他の関係者が法及び規則の規定に基づい
て講ずる健康の保持増進及び安全の確保のための措置に従わなければならない。
職員の健康に関する健康管理者・管理監督者の責任
各省各庁の長が施設・労務の管理に当たって、
職員の生命・健康を危険から保護するよう配慮
すべき義務
※各省各庁の長が職員に負う国家公務員法・人
事院規則上の義務
「危険予知義務」と「結果回避義務」
各省各
健康管理者・管理監督者に
(権限委譲)
庁の長
安全配慮義務が求められる
安全配慮義務の実行責任者は健康管理者・管
理監督者です
人事院における心の健康づくり対策の取組み
心の健康問題による長期病休者の増加に対応するため、心の健康づくり対策を充実強化
平成10年~13年
「こころの健康相談室」を人事院本院及び各地方事務局(所)に設置
※ 各府省の職員やその家族、職場の上司等が利用することができ、専門医が対応
平成16年3月
「職員の心の健康づくりのための指針」の発出
平成17年7月
「心の健康のための早期対応と円滑な職場復帰」の発出
平成18年~21年
「こころの健康にかかる職場復帰相談室」を人事院本院及び各地方事務局(所)
に設置
※ 各府省の健康管理医として、各府省が活用することができる専門医を確保し、職場復帰及び再発
防止のための助言を得ることができるよう実施
「心の健康づくりの研修のために(管理監督者・職員・健康管理者編)」の発出
平成22年7月
「円滑な職場復帰及び再発の防止のための受入方針」の改定(「試し出勤」制度の
提案を含む)の発出
平成23年1月
「心の健康づくり対策推進のための各府省連絡会議」の設置・開催
【その他】
・ 心の健康づくり研修(健康管理者編、研修講師養成講座)の実施
・ ガイドブック「国家公務員とメンタルヘルス」の作成、全職員(約30万人)への配布
11
2 研修の必須化に向けて
本府省における心の健康づくり研修の実施状況等
実施
未実施
24府省
(一部として実施を含む)
対象者
全くなし
他府省の研修に参加
2府省
8府省
府省数
1府省
年間平均参加率・受講率(%)
~10%
全職員
不明
~30%
~50%
~70%
~90%
~100%
不明
14府省
9府省
1府省
1府省
-
2府省
-
1府省
全係長級
4府省
1府省
-
-
-
1府省
-
2府省
全課長級
10府省
3府省
3府省
1府省
1府省
1府省
-
1府省
新任係長級
5府省
-
-
1府省
-
3府省
1府省
-
新任課長級
5府省
-
1府省
-
-
2府省
2府省
-
そ
の
他
(
新
任
時
)
心の健康づくり研修の強化について
○人事院規則10-4第3条
各省各庁の長の責務として「それぞれ所属の職員の健
康の保持増進及び安全の確保に必要な措置を講じなけ
ればならない」
この職員に対する安全配慮義務は、各省各庁の長(健
康管理者)のみならず、部下に直接接する管理監督者も
当然負うべきもの
○職員の心の健康づくりのための指針
各省各庁の長の役割として「部下の人事管理等を直接
行う管理監督者に対する教育を特に重視して研修を実施
する」
特に管理監督者の果たす役割は、各段階において
非常に重要なものであり、その教育は必須のもの
「心の健康づくり研修の強化について(通知)」平成23年3月31日職職-118職員福祉局長通知より一部抜粋
管理監督者に理解が求められること
-管理監督者研修での受講内容-
心の健康に関する正しい知識を持つとともに、職場の心の健康づくりの必要性を認識
1
2
3
4
5
6
心の健康づくりの必要性 ・心が不健康な状態とはどういうものか
・部下が不調を自覚することが重要
ストレスについて
心の病気への偏見をなくす。
職場の心の健康づくりの推進 うつ病等は誰でもなりうる
心の健康の保持増進 部下を不調にしないために重要なことは
・部下が不調だと思ったときどうするか
早期発見・早期対応 ・部下が不調なとき、健康管理者へ相談
心が不健康となり、長期間休んでいた職員の
職場復帰に当たっての対応
・心が不調となった職員が職場に
7 自殺防止に関する対応
復帰するときの職員や健康管理
者、健康管理医等への対応
8 プライバシーの保護
・職場に復帰した職員の再発防止
9 職場でみられる主な心の不調
各職員に理解が求められること
-職員研修での受講内容-
1 心の健康づくりの必要性
2 ストレスについて
心の健康に関する正しい知
識を持つとともに、職場の心
の健康づくりの必要性を認識
・心身の不調を自覚することが重要
・周囲の職員の不調な状態のサインを理解
3 ストレスによる心身の不調への気付き
4 職員の心の健康づくりのために
5 ストレスにうまく対処するために
6 自殺防止に関する対応
7 職場で起こり得る主な心の不調
・心の病気への偏見
をなくす。うつ病等は
誰でもなりうる
・心身の不調を感じた
場合、上司や相談窓
口に相談
ストレスがかかった
とき、心身の不調を
来さないための方法
3 組織としての取組の推進
組織全体としての取組方策の流れ
心の健康づくりの方針表明、目標、計画、評価
方針
表明
(例)各省各庁の長が年頭所感で「職員の心身の健康を大切にし、
明るく活気ある職場作りを推進する」と表明
目標
(例)①管理監督者研修を年1回、90%以上参加
②職場環境改善のための調査、評価を行う
計画
(例)①人事院のテキストを活用し、年○回に分けて、管理監督者研
修を実施。地方支分部局には、・・・・。
②「仕事のストレス判定図」を活用して、職場環境改善を図る。
評価・
改善
(例)①管理監督者の7割が参加。次年度は、残りの3割に参加して
もらうために開催時間や開催日を工夫
②職場環境改善を図ったが改善がみられない部署もあり、次
年度は原因究明
職場環境を改善するための具体的手順
効果的な職場環境改善手順
職場環境等の評価
「仕事のストレス判定図」等による職場ごとのストレス要因の把握
組織づくり
関係者による委員会等の設置(管理監督者、部下、健康管理者、専門家等)
職場環境改善計画
調査結果等を基に委員会等でストレス要因を抽出し、「職場環境改善のため
のヒント集」等を活用し計画を策定
対策の実施
改善の効果評価
○○省の心の健康づくり体制(例)
○健康管理者
○健康管理担当者
○健康管理医
○相談窓口担当医
○医療スタッフ等
大臣官房人事課長
大臣官房人事課人事係長
○○省診療所長
○○医師
○○保健師、○○看護師
○○心理職
○外部委託医療機関 ○○病院
○○クリニック
○その他(電話相談等)
各省各庁の長(健康管理者)の役割
既に示した組織全体としての取組方策の流れを参考に、体系的な対策を実施する。
1 組織全体の心の健康づくりに責任を持つ。
管理監督者研修は必須
2 職員への体系的な研修を実施する。
3 長時間勤務等の職員の面接指導等の適切な実
施を図る。
医師等には職場の
職務内容等を説明
4 相談窓口等を設け、周知する。
し、理解を得ておく
5 専門的な助言を行う医師等を確保する。
6 心の健康の保持増進のため勤務環境の整備等
を行う。
7 早期対応に努める。
8 職場復帰に当たり、具体的な受入方針を決定し、
実施する。
心の健康づくりのための
管理監督者の役割
1 部下の日常の状況について把握する。
2 職場の良好な勤務環境を作る。
3 部下の言動等の変化を早期に把握す
る。
4 部下の職場復帰に当たり、復帰後の職
員の状況等を把握し、必要に応じ仕事の
内容等を調整する。
心の健康づくりのために
職員の果たすべき役割
1 心の健康づくりの重要性を認識し、自己啓
研修や書籍
発に努める。
自らにあったストレスの解消法等を身につける
2 心身の健康の積極的な保持増進やストレ
職場のコミュニケーションを良
スのコントロール等を行う。 くし、相談できる雰囲気を作る
3 良好な人間関係を作るように努める。
4 早期対応のため、職場の面接指導、相談
○長時間勤務職員等への面接指導制度の活用
窓口等を活用する。○相談窓口、電話相談のサービスを理解・活用
5 一人で悩まず家族、同僚、管理監督者等
に相談する。
健康管理医の役割
健康管理医に求められるもの
1 健康管理医が心の健康づくりを行うためには、職場で
の業務と精神科関係の十分な理解が必要である。
2 計画的かつ継続的に心の健康づくりを行うた
めには、できるだけ長期間同一の専門医を職場
に確保し、職場及び職務の状況について認識を
深めてもらうことが望ましい。
3 精神科医の確保が困難な場合は、心療内科
医や心の健康づくりに関して相当程度の知識を
有する内科医という選択もある。
4 健康管理医を円滑に機能させるため、規模に
応じて専門知識を有する支援スタッフを配置。
健康管理医として依頼する際の
留意点
1 専門医を確保する場合は、依頼内容を明
専門医は公務についての理解が必ずしも十分とは言えない場
確にする。 合があり、健康管理医の役割の理解も不十分である可能性が
ある。職場のニーズを明確にし、情報提供を適切に行う。
2 専門医を非常勤として確保し、優先度の
高い業務を行ってもらうという選択もあり得
る。 非常勤を配置する場合は、効果を上げるため、
支援スタッフを配置し、支援することが必要
3 単独で対応できない機関においては、共
同で専門医を確保するなどの方法がある。
健康管理医の業務
○専門的知識を有する健康管理医の業務は多
方面にわたる。すべてを行えない場合は優先
順位を設けて対応する。
○優先順位は、必要性を判断し、次のとおりと
する。
①治療中の職員との面談及び関係者からの
適切な情報収集・意見交換を行うこと。
②病休者の職場復帰の適否、職場復帰の時期
及び復帰後の対応等について、人事担当者、健
康管理者等に助言すること。
健康管理医の業務
○専門的知識を有する健康管理医の充
実とともに行うべき業務
①心が不健康な職員との面談、助言及び
①早期対応 その後の健康管理者等への指導、助言
②ストレスチェックの実施、評価、助言
③職場環境、職員の心の健康状況の把握
②職員、健康管理者、管理監督者、
家族等からの相談、助言
③健康管理者、管理監督者等に対し
職場環境等に関し助言
研修の企画・実施
④心の健康づくりに関する教育の指導
4 ストレスについて
ストレス要因(ストレッサー)と心身の
健康の関係について
個人要因
仕事上のストレッサー
ストレス反応
疾患
(強い場合)
仕事外のストレッサー
緩衝要因
職場不適応
(米国国立職業安全保健研究所(NIOSH)提唱モデルを一部改編)
身近なストレス要因の例
○仕事上:長時間勤務
過重な心理的負荷のかかる勤務
上司、同僚、部下との人間関係の悪化
異動による勤務環境の変化 など
○仕事外(家庭や個人):経済的問題
職員又は家族の健康
家庭内の人間関係
家族の介護
子の教育、進路 など
○適度なストレスは、よりよい人生を送るスパイス
という面もある。
ストレス反応とは
1 ストレスにより起こる心と身体の様々
な反応である。
2 心身の変化により、3つの段階がある。
3 ストレスが強かったり持続することで、
心身に障害や症状が現れることがある。
(ストレス関連疾患)
5 職場の心の健康づくりの
推進
、
。
職員の心の健康づくりのための
基本的考え方
○ 心の病気は身近な人はもとより自分もかかりうるもので
ある。
例えば、国民の5人に1人は一生のうちに次のどれかを
経験するとされる。
① うつ状態・うつ病
② 神経症
③ アルコール依存症等の精神に作用する物質による障
害
○ 心の三つの状況に応じた対策が必要である。
① 心が健康なとき ・・・・心の健康の保持増進
② 心が不健康なとき・・・ 早期対応
③ 回復したとき
・・・・円滑な職場復帰と再発の防止
職員等への支援(1)
1 職員及び家族に対し、ストレスに気付く
ことの重要性、ストレス対処法等の基本
的事項を周知する。
2 管理監督者に対し、役割、勤務環境の
評価及び改善の方法、相談の受け方等
に関する知識を提供する。
3 必要な場合は、管理監督者に勤務環境
の改善方法を指示するとともに、管理監
督者からの相談に応じ、措置を講ずる。
職員等への支援(2)
4 相談窓口を設置するとともに、職場外の
相談窓口の情報提供に努める。
5 育児介護の負担、妊娠等によりストレス
が多くなりがちな職員の職務内容等に配
慮する。
6 身体面の健康管理にも配慮する。
5-1 効果的な職場環境
の改善
勤務環境の整備
1 職員の日常の状況の把握に努め、職場に
おける過重なストレス要因の軽減・除去及び
勤務環境の向上に努める。
2 ハード面:
事務室の採光、騒音、気温、机の配置等へ
の配慮
3 ソフト面:
超過勤務の縮減、人事配置・人事管理・仕
事の進め方等への配慮等への適切な対処
職場のコミュニケーション・相互協力は心の健康と会社
の業績の基礎
会社の業績が上がった(%)
0
10
20
30
40
心の病気が増加傾向(%)
0
コミュニ
ケーション
が減った
助け合い
が減った
組織・職場
のつながり
を感じにくく
なった
20
40
60
80
はい
いいえ
はい
いいえ
はい
いいえ
100
人間関係
に満足
協力して
仕事をす
る雰囲気
3年前にくら
べて協力して
仕事をする雰
囲気が
満足
不満
強い
弱い
強まった
弱まった
平成19年版国民生活白書から抜粋し作図。元データの出典は財団法人 社会経済生産性本部
(2006)および労働政策研究・研修機構(2004)。
川上憲人(東京大学教授)より提供
22
相談しやすい関係について
1 管理監督者や職員と日頃から信頼関
係を構築しておくことが、管理監督者や
職員が安心して早期に心の状態を相
談できることにつながる。
2 管理監督者や職員からの相談に適切
に対応する。
集団レベルでのストレス評価法について(例)
簡易版ストレス調査票による質問項目(12項目)
あなたの性別に○をつけてください。
1)男性
2)女性
あなたのお仕事についてうかがいます。最もあてはまる回答の欄に○を記入してください。
そうだ
まあそうだ
ややちがう
ちがう
(1)一生懸命働かなければならない
(2)非常にたくさんの仕事をしなけれ
ばならない
(3)時間内に仕事が処理しきれない
(4)自分のペースで仕事ができる
(5)自分で仕事の順番・やり方を決め
ることができる
(6)職場の仕事の方針に自分の意見
を反映できる
あなたの周りの方々についてうかがいます。最もあてはまる回答の欄に○を記入してください。
非常に
次の人たちとはどのくらい
気軽に話せますか?
(7)上司
あなたが困ったとき、次の
人たちはどのくらい頼りに
なりますか?
(9)上司
あなたの個人的な問題を
相談したら、次の人たち
はどのくらい聞いてくれま
すか?
(11)上司
かなり
多少
全くない
(8)職場の同僚
(10)職場の同僚
(12)職場の同僚
○得点の計算方法:問1~6は、そうだ=4点、まあそうだ=3点、ややちがう=2点、ちがう=1点
を与えます。問7~12は、非常に=4点、かなり=3点、多少=2点、全くない=1点を与えます。
以下の式に従って各得点を掲載します:仕事の量的負担=問1+問2+問3、仕事のコントロール
=問4+問5+問6、上司の支援=問7+問9+問11、同僚の支援=問8+問10+問12。
「平成11年度労働省作業関連疾患の予防に関する研究班」報告書
職場ストレスを減らすための「職場環境改善ヒント集」
領域
項目
A 業務計画作
成への参加
と情報共有
①職場の業務スケジュール作成に参加、②裁量範囲を増やす、③個
人あたりの過大な作業量があれば見直す、④各自の分担作業を達成
感あるものにする、⑤必要な情報が全員に正しく伝わるようにする
B 勤務時間と
業務編成
⑥労働時間の目標値を定め、残業の恒常化をなくす、⑦国会や予算・
執行等多忙期の業務方法を改善、⑧休暇が十分取れるようにする、
⑨勤務体制を改善、⑩個人の生活条件に合わせた勤務調整の実践
C 円滑な業務
手順
⑪~⑮整理整頓、業務指示の明確化、反復・過密・単調な業務の改
善等
D 業務場環境
⑯~⑳温熱・音・視環境の快適化、受動喫煙の防止等
E 職場内の相
互支援
㉑上司に相談しやすい環境の整備、㉒同僚に相談でき、コミュニケー
ションが取りやすい環境の整備、㉓チームワークづくりの推進、㉔仕
事に対する適切な評価の推進、㉕職場間の相互支援の推進
F 安心できる職 ㉖個人の健康や職場内の人間関係について相談できる窓口を設置、
場のしくみ
㉗セルフケアについて学ぶ機会の設定、㉘組織や仕事の急激な変化
を普段から周知、㉙昇任等の機会を明確にし、チャンスを公平に確保、
㉚緊急の心のケア
「メンタルヘルスアクションチェックリスト」を改変
デンマーク職場環境局のWEBサイトに、職場
環境対策の優良企業ランキングが掲載
スマイリーシステム
川上憲人(東京大学教授)より提供
23
5-2 相談窓口等の設置、
周知
相談窓口等の設置、周知
1 迅速適切な対応を行うため、専門家に適時適
切に相談できるようにする。 相談窓口は、原則内部に設置
2 相談窓口は、職員、管理監督者、同僚、家族
あらかじめ職場の状況
等に広く活用されるべきである。 を十分理解しておくこと
3 心の健康づくりに関連するすべての相談に対
応。また、精神面に関連する身体面の不調も含
相談場所の出入りが他の 敷居を低くし、病気に
むことが望ましい。職員から見えないよう配慮
なった職員だけが活
4 プライバシーの保護に配慮する。 用するものという誤解
が生じないよう配慮
5 相談窓口の積極的周知を行う。人事院や外部
専門機関の相談窓口も活用する。
人事院心の健康相談室http://www.jinji.go.jp/mentlsoudan/f-health.htm
6 特に地方支分部局では近隣府省と共同で設け
たり、巡回することも検討する。
6 早期発見・早期対応
職員の心が不健康な状態である
可能性のある場合
○ 日常と異なり、次のような状況が続く場合には
注意する。
1 仕 事 上:ミス、能率の低下、など
2 勤務態度:欠勤、遅刻、早退が増える、など
3 対人関係:孤立、口数の減少、いらだち、
飲酒による問題、など
4 原因不明の体調不良:
頭痛、倦怠感、肩こり、目の疲れ、
不眠、など
個人のストレスコントロール
のための体制整備
1 ストレスチェック表の活用
・個々の職員が活用する場合は、ストレスチェッ
ク後に相談等に繋がる必要がある。
2 ストレスチェック後の対応
・職員は、結果に応じ、ストレス対処を行うこと
が重要である。
・職員から結果等に関する相談を受け、必要に
応じ専門家への相談、受診等を勧める体制を
整備する。
職業性ストレス簡易調査票(例)
A あなたの仕事についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けて〈ださい。
そう まあ やや ちが
だ そう ちがう う
だ
1. 非常にた〈さんの仕事をしなければならない
1
2
3
4
2. 時間内に仕事が処理しきれない
1
2
3
4
3. 一生懸命働かなければならない
1
2
3
4
4. かなり注意を集中する必要がある
1
2
3
4
5. 高度の知職や技術が必要なむずかしい仕事だ
1
2
3
4
6. 勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない
1
2
3
4
7. からだを大変よく使う仕事だ
1
2
3
4
8. 自分のペスで仕事ができる
1
2
3
4
9. 自分で仕事の順番・やり方を決めることができる
1
2
3
4
10. 職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる
1
2
3
4
11. 自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない
1
2
3
4
12. 私の部署内で意見のくい違いがある
1
2
3
4
13. 私の部署と他の部署とはうまが含わない
1
2
3
4
14. 私の職場の雰囲気は友好的である
1
2
3
4
15. 私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気等)はよくない
1
2
3
4
16. 仕事の内容は自分にあっている
1
2
3
4
17. 働きがいのある仕事だ
1
2
3
4
C あなたの周りの方々についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けて
ください。
非常に かなり 多 少 全くない
次の人たちとはどのくらい気軽に話ができますか
1. 上司
1
2
3
4
2. 職場の同僚
1
2
3
4
3. 配偶者、家族、友人等
1
2
3
4
あなたが困った時、次の人たちはどのくらい頼りになりますか?
4. 上司
1
2
3
4
5. 職場の同僚
1
2
3
4
6. 配偶者、家族、友人等
1
2
3
4
あなたの個人的な問題を相談したら、次の人たちはどのくらい聞いてくれますか?
7. 上司
1
2
3
4
8. 職場の同僚
1
2
3
4
9. 配偶者、家族、友人等
1
2
3
4
B 最近1か月間のあなたの状態についてうかがいます。最もあて
はまるものに○を付けてください。
ほとんど ときどき しばしば ほとんどい
なかった あった
あった
つもあった
1. 活気がわいてくる
1
2
3
4
2. 元気がいっぱいだ
1
2
3
4
3. 生き生きする
1
2
3
4
4. 怒りを感じる
1
2
3
4
5. 内心腹立たしい
1
2
3
4
6. イライラしている
1
2
3
4
7. ひどく疲れた
1
2
3
4
8. ヘとへとだ
1
2
3
4
9. だるい
1
2
3
4
10. 気がはりつめている
1
2
3
4
11. 不安だ
1
2
3
4
12. 落着かない
1
2
3
4
13. ゆううつだ
1
2
3
4
14. 何をするのも面倒だ
1
2
3
4
15. 物事に集中てきない
1
2
3
4
16. 気分が晴れない
1
2
3
4
17. 仕事が手につかない
1
2
3
4
18. 悲しいと感じる
1
2
3
4
19. めまいがする
1
2
3
4
20. 体のふしぶしが痛む
1
2
3
4
21. 頭が重かったり頭痛が
1
2
3
4
する
22. 首筋や肩がこる
1
2
3
4
23. 腰が痛い
1
2
3
4
24. 目が疲れる
1
2
3
4
25. 動悸や息切れがする
1
2
3
4
26. 胃腸の具合が悪い
1
2
3
4
27. 食欲がない
1
2
3
4
28. 便秘や下痢をする
1
2
3
4
29. よく眠れない
1
2
3
4
D 溝足度について
1. 仕事に満足だ
2. 家庭生活に満足だ
満 足 まあ満足 やや不満足
1
2
3
1
2
3
不満足
4
4
平成7~11年度労働省「作業関連疾患の予防に関する研究班」
個人のストレスチェック
○個人が利用でき、結果のアドバイスのあるストレスチェック
票の例
・職業性ストレス簡易調査票
東京医科大学衛生学公衆衛生学教室HP
http://www.tokyo-med.ac.jp/ph/ts/index.html
(参考)
○働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」
http://kokoro.mhlw.go.jp/
○疲労蓄積度の自己チェックに活用できる表の例
・労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト
厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp
職員の心が不健康な状態である
可能性のある場合の対応
1 積極的に話しかけて事情を聞く。
普段から職員と信頼関係がないと応えてくれない可能性が
あり、このためにも日常から信頼関係の構築に配慮する。
2 必要に応じ同僚等に職員の状況の変化の有
無を聞く。 本人と親しい同僚等に、なんとなくおかしい状況、普段と違う印
象、又は不自然な感じがないかなどを尋ねてみる。ただし当該
職員の心が不健康という先入観を与えないように注意する。
3 管理監督者、健康管理医等と対応を相談する。
職員が強いストレスを受けていると考えられた場合は、早期に相談
する。一人で抱え込むことで自身の負担や早期対応の機会を逸す
ることにもなりうる。なお、プライバシーの配慮には十分注意する。
4 職場の面接指導等を活用する。
長時間勤務による健康障害防止のための面接指導制度を活用する。
職員と話す場合
1 十分時間を確保し、職員が安心して話せ
る場所で受ける。 自らの気持ちが落ち着いていて、悩みを十分
聞く余裕があるときに相談を受けるようにする。
2 悩みを正面から受け止め、真摯に、落ち
気分転換の方法(レジャー、運動、旅行、
着いて話を聞く。 会合への参加)など、自らの経験に基づく
特にうつ病、うつ状態の場合は注意
助言が必ずしも有効でないことに留意
3 安易な激励などにより、職員の精神的負
担を増加させないようにする。
4 強いストレスがかかっていると考えられた
場合は、管理監督者等と相談する。
○一人で抱え込むことで自身の負担や早期対応の機会を逸するこ
とにもなりうる。また、自殺など危険な状態にある場合は、管理監督
者、家族等と役割分担し、一人にしないようにする。
うつ状態、うつ病などの場合の
望ましくない対応例
「気合いを入れて乗り切れ」「あなたにはこれから重
要なポストが待っているはずだ」など
1 「頑張れ」など、激励をする。
2 「そんなことでどうする」など、批判がま
しいことを言う。「自分の立場がわかっているのか」「将来のために今は
辛抱すべきだ」「いつまでそんなことを言っているのだ」
3 「気にしないことが大事」など、気分の
「そんなの気の持
問題にする。 ち方の問題だ」
など
4 「努力が足らない」など、努力の問題に
する。「もっとしっかりしないと」など
管理監督者から職員の相談を受けた場合
○健康管理医等に適宜協力を求めながら・・・
1 管理監督者と連携し、必要に応じ家族と協力
し、専門家への早期受診等を勧奨する。
2 専門家への診療、相談に協力するとともに専
門家、家族との連携を深めるように努める。
3 自殺の可能性があるなど、特に危険な状態と
判断される場合は、職員を一人にしないようにす
る。
職員が専門家への受診、相談を拒否
する場合の受診等の勧奨方法
○健康管理医等に適宜協力を求めながら・・・
1 時間をかけ真摯に相談を行い、現在の問題
点を認識させるように努める。
2 精神科の受診に難色を示す場合は、最初
の受診先は内科等でもよい。
3 勧めに応じない場合は、職員と親しいキー
パーソンに連絡をとり、受診を勧めてもらう。
ストレスに強くなるために
雑用が多い、仕事がはかどらない、出費が多い等
1 日常の深刻でない苛立ちに対して、自分に合った
ストレス解消法(趣味、スポーツ、レジャー、会食、雑談等)が有効
2 困難な問題に直面したときは、適切なストレス対
処行動(①積極的な問題解決、②気持ちの処理、③発想の転換(プラス思考
)、④社会的支援(相談、精神的・物質的支援など)、⑤上手に断る・頼む・注意す
る)をとる
3 良いライフスタイルと仕事や生活への満足感の向
上(①食事、睡眠、運動、休養のバランスが取れている。②生活目標、報酬や評
価、自分の存在意義があること)
4 自分をプラスに評価すること
日常の仕事、良い点を積極的に評価
5 その他
リラクセーション、座禅など
中央労働災害防止協会「こころのリスクマネジメント<勤労者向け>」より一部抜粋
ストレスにうまく対処するために
1 ストレス要因をリストアップ
[優先順位を付ける]
※ 優先度の判断基準:
①対処の必要性
②緊急性
③対処の可能性
④類似経験の有無
⑤サポートの入手可能性
⑥持続性
2 優先順位の高いストレス要因への対処方法をリストアップ
3 対処方法の実行
島津明人東京大学准教授「じょうずなストレス対処のためのトレーニングブック」より一部抜粋
ストレスにうまく対処するために
1 ストレス要因をリストアップ
2 優先順位の高いストレス要因への対処方法をリストアップ
※ 留意点:①類似経験の有無とそのときの対処方法
②同じような問題を経験している人の対処方法
(1)対処方法の長所・短所の検討
(2)対処方法の絞り込み
※ ポイント:①実行に要する時間・労力の程度
②日常生活への影響
③問題解決への貢献度
④苦痛緩和への貢献度
3 対処方法の実行
※ ポイント:①自信のある方法から実行
②似た方法を用いている人を観察し、まねる
③リハーサルの実施
島津明人東京大学准教授「じょうずなストレス対処のためのトレーニングブック」より一部抜粋
従来と異なるうつ等への対応について
(例えばいわゆる「新型うつ」などを含む)
・ 最近は、若い世代を中心に、対応に苦慮するような、例えばいわゆる「新型うつ」などが
増えていると言われている(「新型うつ」は、医学用語ではなく、人事管理上の用語)。
・ 旧型・典型的なうつと異なり、「こうなったのはそもそも社会のせいだ」と思い、休みの間
は元気で、自分が嫌いな仕事をさせられると具合が悪くなるとか、休職中に海外旅行に出
かけてしまうような事例。薬効は少なく、しばしば慢性化すると言われている。
[一般的に言われる主な特徴(例)]
・若年者に多く、全体に軽症で、訴える症状は軽症のうつ病と判断が難しい。
・仕事では抑うつ的又は仕事を回避する傾向。ところが余暇は楽しく過ごせる。
・仕事や学業上の困難をきっかけに発症する。
・病前性格として、“成熟度が低く、規範や秩序又は他者への配慮に乏しい”などが指摘。
※ ただし、「病名」にとらわれず、状況の把握、対応に努めることが肝要。また、職員本人のみに責任を負わせるこ
とは適切でない場合がある。
[対応]<ポイント>
職員の主張の方向性を見極める、事実関係を把握しておく。
※ 管理監督者が一人で対応しないようにする。疑われる場合は、まず健康管理者や健康管理医
に相談させる。
※ 職員への接し方によっては、悪化させることや職場に攻撃的な行動を取られる可能性もある。
・ 職員の要求を全て聞くことはできず、職場で対応できないこともある。そのような場合には、人事
労務管理の枠組みで対応する必要があり、様々な場合が想定できることから、「許容範囲」を主治
医、健康管理医等と相談しながら、職員への伝え方も含めて要検討(必要に応じ法律家にも相談)。
7 円滑な職場復帰体制の整
備と復帰者のフォローアップ
職場復帰前(1)
1 受入方針検討前までの情報収集
療養期間中に、職員の同意の下、健康管理者が
健康管理医等の協力を得ながら、職員の回復状況、
現在及び今後の治療の方法等について、職員、主
治医等から情報を収集する。
2 復帰日と受入方針の検討
健康管理者は、事前に職員の意向及び主治医・
管理監督者(必要に応じ家族)の意見を聴取した後
に、健康管理医等の意見を聴取した上で慎重に受
入方針の検討を行う。この際、①職員の状態及び
②職務内容等の整理を行うとともに、復帰後の受
入方針は、できるだけ職員の了解の下に定める。
職場復帰前(2)
3 受入方針の決定
健康管理者は、2で収集した情報をもとに、主治医の
判断やこれに対する健康管理医等の見解も考慮して、
職場復帰の可否の判断及び次の内容を含む受入方
針の決定を行う。
職員の状態や職場の受入準備状況を考慮
復帰する職務は休む前と同じが原則だが、元の職場に発
①職場復帰日
症要因があり、除外が困難な場合は、それ以前の職場等
②復職する官職 ○就業の制限(超過勤務制限・禁止、勤務時間短縮)
③職務上の配慮 ○治療上必要な配慮(診療のための病気休暇取得)
○管理監督者・同僚が職員に接する際の注意事項
④フォローアップ ○その他、医学的見地から注意すべき事項
定期的な相談、面談日の設定等
4 受入方針実施前の準備・啓発
健康管理者は、職員の復帰前に職員の同意を得た
上で管理監督者、主治医等に受入方針、職員の意向、
回復状況等の必要な情報を提供する。
職場復帰後
1 受入方針の実施状況の確認等
健康管理者は、受入方針の実施状況を確認しながら、
職員の勤務状況、同僚との人間関係、心の健康の状
況等を把握するとともに、受入先職場の管理監督者等
の状況把握に努め、その負担軽減に配慮する。
2 受入方針の評価と見直し
健康管理者は、職員の回復、再発防止等に支障が
あると判断されたり、受入方針が予定どおり実施され
ていない場合には、必要に応じて受入方針の見直し、
管理監督者等への指示を行う。
3 管理監督者、同僚等への配慮等
健康管理者は、受入先職場の管理監督者等に対
して必要な支援・啓発を行うことが重要。
「試し出勤」とは?
実施の
目的は?
一定期間継続して試験的に出勤することによ
り、職場復帰に関する不安を緩和するなど、職
場復帰を円滑に行うため
誰が?
心の健康問題に係る療養のため長期間職場を離
れている職員のうち、実施を希望する者
いつ?
職場復帰前で、主治医、健康管理医及び健康管
理者が「復職可能の時期が近い」と判断される程
度に回復した時期
どこで?
原則「元の職場」だが、元の職場に発症の要因
があると考えられる場合は別の職場でも可能
期間は?
原則1月程度。実施期間の短縮や、必要最小限
の範囲で延長することも可能
何をす
るの?
「実施プログラム」に基づき、実務に関連した
作業等を実施(職場復帰前なので職務には従事しない)
8 自殺防止に関する対応
自殺との関連がみられる状況
仕事上、人間関係、家庭内や個人が抱える悩み、また、うつ状態・うつ病など
の精神疾患などがある。また、ある人にとっては何でもないことが、ストレスへ
のもろさ、問題に対処する能力の違いなどから原因となることがある。
1 自殺の原因は様々である。
2 特に自殺との関連がみられる状況に
は次が挙げられ、留意する必要がある。
①長時間・
過重な勤
・ 仕事上のストレス、家族や個人の
務、②上司、
①経済的問題、②
部下等との
本人又は家族の健
ストレスが深刻なとき
関係、③転
康、③親子、夫婦
勤・単身赴
等家庭内の人間関
任に伴う変
・ 精神障害が背後にあるとき 係、④家族介護、
化、④昇任
による責任
増大
⑤子の教育、進路
自殺者の多くが何らかの精神疾患にかかっているとの報告があり、早期の段階で
発見して、適切に治療することにより、自殺防止を図ることができる可能性がある
自殺との関連がみられる状況
にある職員への対応の留意点
1 状況の変化の気付き
① 言動の変化を見落とさないようにする。積極的に話しかけ、
真摯に悩み等を聴き
② 状況の把握に努め、必要に応じ勤務環境等
に配慮する。
飲食の会合、運動・レクリエーション、外出、レ
ジャーに安易に誘うことは避ける。また、職員
2 職場で留意すべき点 の出張については、専門家の意見を聞く。
① うつ状態、うつ病で治療中の職員に対しては、
精神的負担を増加させないよう配慮する。
特にうつ状態、うつ病の職員には安易
② 相談対応を適切に行う。 な激励、叱責等を行わないよう注意。
3 職員が精神的に危機的な状態(危険な状態)である
と感じた場合は、管理監督者、健康管理医に連絡し、
相談する。
危険な状態にある職員への対応
1 危険な状態とは
自殺との関連がみられる状況にある職員に
何らかの言動の変化が現れたとき
(1)気分、体調の変化
(2)行動の変化
(3)職場における変化
2 言動の変化とは
自殺をほのめかす、唐突に辞表を提出する、
唐突に異動を申し出る、など
管理監督者は、職員の言動等に変化があり危険な状態である可能性がある場合は直ち
に健康管理者に連絡し、連絡を受けた健康管理者は本人を直ちに受診・相談させる。
3 健康管理者は、健康管理医、管理監督者、
家族等と協力し、専門家に直ちに受診・相談
させる。受診まで一人にしないようにする。
受診・相談の際は、管理監督者とともに本人に同行
自殺の起こった職場での対応
○健康管理者は直ちに次のこと等を行う。
1 職場及び遺族の心理的側面からのケアについて、再発
防止策も含めて専門家と相談する。
2 自殺後の職場の状況等を把握する。
3 混乱防止の観点や心理的側面からの必要な情報につ
いて職場で共有する。
自殺に関する箝口令はかえって一層の動揺・混乱を来すことが多く、できるだけ
正確な情報を把握し、職場で共有する。ただし、プライバシーには十分配慮する。
4 外部に無責任な情報を流さないようにする。
5 特定の職員に過度の負担がかからないように配慮す
る。
9 プライバシーの保護
プライバシーの保護
1 職員の心の健康に関する情報等の
多くはプライバシーに関わるものであ
り、保護には十分注意する。
2 情報等は原則として職員の同意の上
で取り扱い、交換される情報は、目的
に沿った内容に限定する。
10 職場でみられる主な
心の不調
職場でみられる主な心の不調
①発症にストレスの影響が大きい。
②約15人に1人の割合でかかり、4分の
3は治療を受けていないといわれている。
1 うつ状態、うつ病
憂うつな気分、興味・喜びの喪失などが
持続し、日常生活に支障が現れるまでに
なった状態である。 ③心と身体の様々な症状が現れる。で
きるだけ早期に対応することが重要。
2 心身症
ストレスにより身体に症状が現れる病気
である。
3 不安障害(神経症)
不安な気持ちが生じ、それをコントロール
できにくくなった状態である。
①身体的原因やはっきりした理由はみつからない。
②症状は多彩で様々(パニック障害、全般性不安障害、強迫性障害、急性ストレス反応)
4 アルコール依存症
治療により、発症前と同等の
職務を期待できる例が多い。
アルコールを過量、習慣的に飲むことを止
められなくなり、そのことにより心及び身体
に様々な症状が生じている状態である。
5 統合失調症
主な症状として、存在しない声や音が聞こ
える幻聴、あり得ないことを信じてしまう妄
想、頭の中がまとまらなくなる思考障害等
(1)比較的若い世代(10~40代)に起きやすい。
がある。 (2)①陽性症状:幻聴、妄想、興奮症状、②陰性症状:意欲の低下、
自閉症状、感情鈍麻、③解体症状:混乱して考えがまとまらない
(3)本人が発病を自覚できず、周囲と問題を起こす可能性があり、
迅速な対応を要する。