スライド 1

http://www.js-net.co.jp/
GUIDE BOOK
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
10
設備編
消防設備改修
GUIDE BOOK
「消防用設備」で確保する安全と安心
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
消防用設備改修工事は
JSが計画からアフターサービスまでトータルにお手伝いします。
私たちの暮らしのなかで、火災は生命や財産に対する最も大きな脅威といっても過言ではありませ
ん。それだけに、管理組合の役員の皆さまが携わる「消防用設備改修工事」は、安心して生活でき
る安全なマンションライフを維持するうえで重要な役割を担っているといえます。消防用設備は「消
防法」という法律への対応を随時求められますから、改修にあたっては専門的な知識や技術が必
要となります。JSは40年以上にわたって、マンションの総合管理に携わり、小規模から大規模まで
数々の大規模改修工事を手がけてきました。その豊富な経験で培われたさまざまなノウハウで役
員の皆さまをバックアップし、計画から施工後のアフターサービスまで確かな技術で「消防用設備
改修工事」をトータルにサポートいたします。
設備編
GUIDE BOOK
「消防用設備」で確保する安全と安心
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
JSの3つの基盤
顧客
視点
専門
技術力
設備編
社会的
役割
GUIDE BOOK
「消防用設備」で確保する安全と安心
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消防設備改修
JSの3つの基盤
顧客
視点
専門
技術力
設備編
社会的
役割
多くのお客様の声を着実に反映させ、総合的な管理ノウハウを生かした提案を実施。
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消防設備改修
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専門
技術力
設備編
社会的
役割
各分野の資格保有者が高度な専門技術力で、調査診断から改修までをサポート。
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消防設備改修
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顧客
視点
専門
技術力
設備編
社会的
役割
緊急事故時間外受付など社会ニーズに応えた高品質で迅速なサービスを提供。
GUIDE BOOK
消防用設備の改修が必要なのは、なぜ?
火災から暮らしを守るために。
戸建ての住居とは違い、多くの人が生活してい
るマンションでは一度の火災が及ぼす被害は甚
大なものとなります。火災を未然に防ぎ、万一火
災が発生したときに被害を最小限に抑えるには、
消防用設備が重要な役割を果たします。そのた
め、消防用設備の定期的な点検や改修は消防
法で定められており、それらは専門の有資格者
によって行う必要があります。
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
GUIDE BOOK
消防用設備の改修が必要なのは、なぜ?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
消防用設備が十分に機能を発揮するために、防火管理者が中心と
日頃の対応策は?
劣化や異常
を見逃さない
なってそれらに劣化や異常がないかを日常的に点検することが重要
です。また、消火活動や避難時に障害となるようなものを日頃から排
除しておくことも大切です。
設備編
GUIDE BOOK
消防用設備の改修が必要なのは、なぜ?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
「警報が鳴らずに火災発生に気づくのが遅れた」「消火栓のホースが
劣化するとどうなる?
人命・財産
に関わる問題に
腐食していて、放水できなかった」「避難はしごが使えず、地上階に
出ることができなかった」など、消防用設備はどこか一箇所の機能が
欠けるだけで、火災時の被害は深刻なものとなります。
GUIDE BOOK
消防用設備の改修が必要なのは、なぜ?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
半年に1 回、劣化箇所や不作動箇所がないか、有資格者による点
改修はどうする?
有資格者の
点検
に基づく
検を受けます。その結果に基づき、必要があれば修繕を行います。
その際の工事も、有資格者でなければ行うことができない場合があ
ります。
設備編
GUIDE BOOK
消防用設備の改修が必要なのは、なぜ?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
部分的な修繕はその都度行いますが、約7年から40年に1 回は設
改修のポイントは?
消防法の改正
を意識する
備機器の取替が必要になります。
また、消防法の改正に伴い建物に求められる消防用設備も変わりま
すから、改修時には特に注意が必要です。
設備編
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
火災を食い止めるために初期消火を助ける働きがあります。
消防用設備は法令上、「消防の用に供する設備」「消防用水」「消火活動上必要な施設」に区分さ
れています。なかでも、初期消火を助ける「消防の用に供する設備」に含まれる「消火設備」は、実
際に組合員の使用が考えられますから、それぞれの役割を十分に理解するようにしましょう。
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
消火設備
初期の火災発生時に使用し、延焼を防止するための設備です。
①消火器
初期消火を行う器具で、ほとんどのマンションに設置されています。粉末消火器が多く用
いられています。
粉末消火器
設備編
住宅用消火器
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
消火設備
②屋内消火栓設備
初期消火から中期の消火を目的
とした設備で、屋内消火栓箱の
中には消防用ホースとノズル、開
閉弁などが入っており、居住者が
使用します。
設備編
③スプリンクラー設備
建物の天井などに設置され、出
火場所付近の効率のよい消火を
行うため、初期消火に欠かせな
い設備のひとつとなっています。
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
消火設備
④連結送水管
高層建築物など消火活動が困難な建物において、消防隊の円滑な消火活動を行うこ
とができるように設置されています。
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
消火設備
⑤屋外消火栓設備
建物の周囲に設けられ、1~2階の火災消火や延焼拡大を防止するために使用しま
す。
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
消火設備
⑥移動式粉末消火設備
屋外駐車場に設置される場合が多く、人が直接操作し、火点に接近して消火活動を
行います。
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
消火設備
⑦泡消火設備
泡による窒息作用と冷却作用で消火する設備で、水だけでは消火が困難な場合、放
水ではかえって火災が広がるような場所に用います。
GUIDE BOOK
消火設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
消火器は火災の種別に応じて、ABCに分類されています。木材や紙
などの「普通火災」に適応するのがA火災の消火器、灯油やガソリン
などの「油火災」にはB火災、電気設備等の「電気火災」にはC火災と
消火器の
いろいろ
なっています。ABC粉末消火器はほとんどの火災に適応する消火器
のことです。
〈消火器の使い方〉
消火器の操作要領を身につけて初期消火の際に活用しましょう。
1)火元まで持ち出す。
2)安全ピンを抜く。
3)ノズルを火点に向ける。
4)レバーを強く握る。
5)燃焼物に直接放射する。
※消火器の取扱説明書を確認しましょう。
設備編
GUIDE BOOK
警報設備・避難設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
火災を報知して避難行動を促すことが役割です。
マンションの消防用設備には、消火設備のほかに警報設備と避難設備があり、これらも設置が義
務づけられています。警報設備はいち早く火災をキャッチして放置する働きがあり、また避難はし
ごなどの設備はいち早く避難行動ができるような設備となっています。
設備編
GUIDE BOOK
警報設備・避難設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
警報設備
主に自動火災報知設備と非常警報設備があります。自動火災報知設備は火災を常時監視し、感
知するとベルなどで警報を鳴らすというもの。また非常警報は、押しボタンを押すことにより非常ベ
ル(若しくはサイレン)が鳴って火災を周囲に警報します。
①自動火災報知設備
火災を自動的に感知する機器や、火災の発見者が手動のボタンを押して火災の発生
場所を知らせる設備です。
GUIDE BOOK
警報設備・避難設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
警報設備
②非常警報設備
押しボタンによって警報を発する非常ベルやサイレン、あるいは音声を発する放送設
備があります。
GUIDE BOOK
警報設備・避難設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
避難設備
避難はしご・救助袋などのほか、緩降機・避難滑り台がなどがあります。消防法により、2方向避難
ができるように作られることが求められていますが、建物の規模や敷地の広さなどによって、避難
器具を設置して2方向避難を確保します。
①避難器具
避難時の安全をサポートする器具のことで、避難はしご・緩降機・救助袋などがありま
す。
避難ハッチ
緩降機
設備編
GUIDE BOOK
警報設備・避難設備はどんな働きをする?
避難設備
②誘導灯
火災時、避難するための通路や方向を示す照明設備です。
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設備編
消防設備改修
GUIDE BOOK
警報設備・避難設備はどんな働きをする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
多くの人命が奪われるような火災が発生する度に、消防法は改正さ
どんどん
変わる
消防法
れてきました。最近では2001年に発生した新宿雑居ビル火災以降、
消防法が改正され店舗のある雑居ビルに対する義務が大幅に強化
されました。また、2006年6月1日以降、住宅用火災警報器等の設置
が義務化されています。消防法が他の法律と違うのは、「遡及力」が
あるところでしょう。つまり、現存するすべてのマンションは、常にそ
の時期の消防法に適合した改修を行わなければなりません。そのた
めにも、最新の消防法や施行令をしっかりと理解しておくようにしま
しょう。
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
定期的な点検と結果の報告が義務づけられています。
消防用設備は、火災発生時に正しく作動しなければ意味がありません。そのため、消防法によって
消防用設備の定期的な点検が義務づけられています。点検には有資格者が必要で、管理組合が
中心となって点検を行い、その結果を消防庁もしくは消防署長に報告しなくてはなりません。
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
点検から報告までの管理組合の役割
消防法ではマンションなどの一定以上の収容人員を有する防火対象物については、「当該防火対
象物の管理について権限を有する者が有資格者の中から防火管理者を選び(略)防火管理上必
要な業務を行わせなければならない」と定めています。
「権限を有する者」とは分譲マンションの場合、各住戸の世帯主となりますが、実際は管理組合に
権限が委譲され、管理組合の理事が防火管理者に選任されることが多いようです。また、防火管
理者を管理会社に委託するケースもあります。
設備編
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
点検から報告までの管理組合の役割
消防設備の点検
不具合の整備
点検報告
点検が必要な消防用設備は?
基本的にすべての消防用設備は、点検が義務づけられています。
実際に点検するのは誰?
点検は消防設備士や消防設備点検資格者の資格を有する者が行わなければなりません。
・消防設備士 ・消防設備点検資格者 ・防火管理者
点検の内容は?
作動点検
(6カ月に1回以上)
外観点検
(6カ月に1回以上)
機能点検
(6カ月に1回以上)
総合点検
(1年に1回以上)
設備編
消防用設備などの非常電源(自家発電設備に限る)、動力消防ポンプ
が正常に作動するかを確認します。
消防用設備などの機器の適正な配置、損傷等の有無など、主に外観
から判別できる事項を確認します。
消防用設備などの機器の機能について、外観あるいは簡易な操作に
より判別できる事項を確認します。
消防用設備などの全部もしくは一部を作動または使用することで、総
合的な機能を確認します。
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
点検から報告までの管理組合の役割
消防設備の点検
不具合の整備
設備編
点検報告
整備は誰が行う?
点検の結果、不良箇所発見の場合は整備を行いますが、整備は消防設備士が行わ
なければなりません(軽微な整備は除く)
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
点検から報告までの管理組合の役割
消防設備の点検
不具合の整備
点検報告
点検報告は?
点検した結果は点検票に点検者が記入し、点検結果報告書を作成します。点検票と
報告書の様式は消防庁告示で定められています。
提出先
・消防本部のある市町村は消防庁又は消防署長
・消防本部のない市町村は市町村長
※報告期間は共同住宅の場合3年に1 回。提出は管理組合の関係者が行います。
設備編
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
防火管理者
になるには?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
資格を得るには、消防機関または指定講習機関が実施する甲種(2
日間)または乙種(1日間)の防火管理講習の課程を修了する必要が
あります。詳しくは、お近くの消防本部にお問合せください。
GUIDE BOOK
消防用設備のために管理組合は何をする?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
消防用設備の点検・整備以外にも、防火管理者には避難訓練を実
避難訓練も
管理組合の
仕事?
施するという役割があります。避難訓練とは、マンションの住民全員
が火災時に安全に避難するための訓練です。管理組合が主体となり、
所轄の消防署等と連携して定期的に実施するマンションも多くなって
きているようです。
GUIDE BOOK
消防用設備のメンテナンスは?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
錆・腐食・漏水などの劣化症状を早期に発見し修繕します。
消防用設備にはさまざまな機器や配管がありますが、それらの代表的な劣化症状としては、錆、腐
食や漏水などが挙げられます。いずれも肝心なときに機能が発揮できるよう、劣化のポイントやメ
ンテナンスの方法、改修周期などを把握し、計画的な修繕を行うようにしましょう。
設備編
GUIDE BOOK
消防用設備のメンテナンスは?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
機器・配管別点検ポイント
点検によって劣化状況を観察し、機能が損なわれる前に劣化箇所を修繕します。修繕する設備が
多い場合、新しい設備機器が必要になった場合などに、大規模な改修工事を行います。
GUIDE BOOK
消防用設備のメンテナンスは?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
機器・配管別点検ポイント
消火設備
設備機器
劣化ポイント
設備編
メンテナンスと周期
改修周期
屋内消火栓
(消火ポンプ・スプリン
クラー設備含む)
□筐体の錆
□ホースやノズルの変形・損傷
□表示灯の球切れ
劣化部品などの取替:その都度
15~20年
連結送水管
□標識の損傷・脱落・汚損
□送水口の漏れ・変形・損傷・異物の有無
□ネジ山のつぶれ
劣化部品などの取替:その都度
15~20年
粉末消火器
□貯蔵容器の変形・損傷・腐食
□表示灯の球切れ
粉末・ボンベなどの取替:4~6年
10~15年
防火扉・防火戸
(内部)
□ヒューズの劣化
□クローザー・ラッチの劣化
劣化部品などの取替:その都度
外面の塗装:6~8 年
30~40年
消火ポンプ
(ユニット)
□水槽の漏れ
オーバーホール:8~10 年
※通常の消火栓ポンプ、運転、制御機
器などは給水設備に準ずる
20~25年
配線類
(警報用・耐熱用)
□錆
配管類
(亜鉛メッキ鋼管)
□錆
劣化箇所部分修繕:5~10 年
10~20年
屋外消火栓
□屋内消火栓に同じ
劣化部品などの取替:その都度
15~20年
30~40年
GUIDE BOOK
消防用設備のメンテナンスは?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
機器・配管別点検ポイント
警報設備
設備機器
劣化ポイント
メンテナンスと周期
改修周期
感知器(熱・煙)
□変形、腐食
□用途変更・間仕切り変更による未警戒部
分の有無
劣化部品などの取替:その都度
15~20年
発信機
□プロテクターの破損
劣化部品などの取替:その都度
15~20年
受信機
□変形・腐食
□操作上の支障
劣化部品などの取替:その都度
ヒューズ・電球などの補充
15~20年
避難設備
設備機器
劣化ポイント
設備編
メンテナンスと周期
改修周期
避難ハッチ(鋼製)
□鉄部の変形・損傷・腐食
□操作上の支障
外部鉄部塗装:3~5年
(ステンレス製は30年以上耐用)
15~20年
誘導灯
□変形・損傷・汚損
□球切れ
□内蔵蓄電池の劣化
劣化箇所部分修繕・交換:4~6年
7~12年
誘導標識
□変形・損傷・汚損
20~30年
※財団法人マンション管理センターの資料による
GUIDE BOOK
消防用設備のメンテナンスは?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
防火扉・防火戸には、2 つの方式があります。ひとつは「温度ヒュー
防火扉の
方式は
なに?
ズ式」で、火災によって熱せられたヒューズが溶けることで扉が閉ま
るもの。もうひとつは「電気ラッチ式」で、通常は電磁石によって扉が
壁に埋め込まれており、電気を切ることで扉が動いて閉じるというも
のです。それぞれ点検箇所が異なりますから、扉の種類を確認して
おくことが必要です。
設備編
GUIDE BOOK
消防用設備のメンテナンスは?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
マンションの消防用設備等の設置は、建築構造が一定の要件を満
各種通知に
ついて
たす場合に、特例が認められています。特例の内容は、「49号通知
(昭和50年)」や「170号通知(昭和61年)」において示されています。
しかし、それ以降マンションが高層化・大規模化するなど、当初の想
定とは異なってきました。また、住宅火災における死者の低減を図る
ために、特例基準の見直しが行われ、「220号通知(平成7年)」によ
り新しい基準が示されました。平成19年4月1日からは、さらに適切な
維持管理の確保を図るために220号通知が廃止され、新たに「総務
省令第40号及び告示基準」が施行されています。
設備編
GUIDE BOOK
消火系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
機器や配管により耐久性のある材質のものを採用します。
消火系設備は、設置場所によっては風雨の影響を直接受けています。それらは経年劣化が進み
やすく、機能を十分に果たせなくなる場合が少なくありません。部分的に修繕を行うことでも対応が
可能ですが、設備によっては劣化しにくい材質の最新機器や配管を導入することも検討しましょう。
GUIDE BOOK
消火系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
機器類の改修方法
■ 屋内消火栓設備
開放廊下など雨が直接吹き込む場所に、屋内消火栓箱が設置されている場合がありま
す。
劣化ポイント
改修方法
材質がスチールの場合は
腐食しやすく、腐食が進む
と内部に雨が浸水し、故障
の原因となります。
20年前後を目安に、錆びて
きたらヘッドを取り替えます。
GUIDE BOOK
消火系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
機器類の改修方法
■ 屋外消火栓設備
屋外に設置されているため、風雨などにさらされていますから、劣化が進みやすくなりま
す。
劣化ポイント
改修方法
材質がスチールの場合は
腐食しやすく、腐食が進む
と内部に雨が浸水し、故障
の原因となります。
ホース・ノズルに変形・損傷
がある場合は、取り替えま
す。
GUIDE BOOK
消火系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
配管類の改修方法
■ 連結送水管
連結送水管は消防隊の消火活動に使用する消防隊専用設備です。
劣化ポイント
設置後15~20年を経過し
た後は、変形・損傷・漏水
がないかどうか確認しま
しょう。
設備編
改修方法
接続のヘッド部分がゆがん
でいる場合は取り替えます。
GUIDE BOOK
消火系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
配管類の改修方法
■ 屋外配管
屋外に設置されているため、風雨などにさらされていますから、劣化が進みやすくなりま
す。
劣化ポイント
地中にある部分は腐食し
やすくなります。
劣化ポイント
露出配管の場合、ねじ込
みの部分が腐食しやすくな
ります。
設備編
改修方法
腐食が進み、穴が開いた
場合は、取り替えます。
改修方法
腐食が進んだ場合は取り
替えます。
GUIDE BOOK
警報・避難系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
更新期間を目安に早めに取替を行うようにします。
火災の発生を速やかに、かつ的確に知らせて消火や避難を促す警報類、人々が安全かつ迅速に
避難するために機能する避難機器は、いずれも人命に直結する重要な設備です。消防用設備点
検で発見された不具合や不良箇所は早めに改善する必要があります。
設備編
GUIDE BOOK
警報・避難系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
警報設備の改修方法
感知器
火災時の煙や熱、炎を感知します。
更新期間(熱感知器は10年、煙
改
修
方
法
熱感知器
煙感知器
定温式スポット型
光電式スポット型
設備編
感知器は15年)を目安に早めに
新しいものに取り替えます。
GUIDE BOOK
警報・避難系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
警報設備の改修方法
発信機
手動押しボタンの操作により火災信号を受信機へ発信するものです。
押しボタンのプロテクターが破
改
修
方
法
損していないか、正しく作動する
かを定期的に点検し、不具合が
起こるまえに新しいものに取り
替えます。
GUIDE BOOK
警報・避難系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修
警報設備の改修方法
受信機・ベル
感知器・発信機から送られた火災の信号を受けて、火災の発生した場所を表示し、音響装置によ
りベルが鳴り、火災の発生を関係者に知らせます。受信機にはP型とR型の2タイプがあります。
受信機の更新は15~20年程度
改
修
方
法
P型
R型
該当する回線の地区表示灯
と火災灯が点灯して火災を
報知します。火災発生の感
知を警戒区域ごとに一回線
で区別しています。
出火場所の棟や階番号、作
動した感知器番号をデジタル
表示し、作動した感知器が特
定できます。
設備編
で行うものと認識し、計画的に
管理しましょう。
GUIDE BOOK
警報・避難系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
避難設備の改修方法
火災が発生した場合、通常は避難階段を使用して地上階に避難しますが、火災や煙によって階段
が使用できない際には、避難器具を使用します。機能および構造については技術上の基準が定め
られています。
避難ハッチ
マンションの避難器具設備のなかでよく採用されているのが、ベランダに設置されている「避難ハッ
チ」です。いざというときに使用できないという事態にならないよう、定期的な点検・修繕が必要です。
劣化ポイント
従来は鉄製のものが多かった
のですが、腐食しやすいという
問題点があります。
改修方法
最近は腐食しにくいステンレス
製のものに取り替えるという改
修工事も一般的に行われてい
ます。
GUIDE BOOK
警報・避難系設備の改修方法は?
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
設備編
消防設備改修
避難設備の改修方法
誘導灯
一般的には蓄電池内蔵型が多く用いられています。
劣化ポイント
改修方法
変形、損傷、汚損等がないか、
識別に十分な採光があるか点
検する必要があります。
内蔵電池の交換は7年前後で行
いますが、その際に省電力の高
輝度誘導灯に交換するケースも
あります。全面取り替えは他の
大規模改修に合わせるとよいで
しょう。
GUIDE BOOK
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修工事◆なるほど Q&A
消防設備改修
Q1
法令の改正によって、住宅用火災警報器が義務化されました。まだ設置していない住戸にはなに
か罰則があるのでしょうか。
A
設置していなくても、罰則はありません。この法令改正は特殊なもので、法律ではありますが、違反
に対する罰則がないのです。しかし、全住戸すべてに住宅用火災警報器を設置するよう義務づけ
られていますから、火災を最小限に食い止めるためにも、各組合員へ設置を促すことも管理組合
の役割のひとつといえるでしょう。
設備編
GUIDE BOOK
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修工事◆なるほど Q&A
設備編
消防設備改修
Q2
連結送水管の耐圧が義務づけられていますが、これにはどのような意義があるのでしょうか。
A
連結送水管は消防隊員が消火活動の際に使用する設備です。使用するときに、しっかりと消防ポ
ンプ車から送水ができるよう適切な耐圧が必要となります。そのため、消防用ホースを含む設備を
設置後10年を経過したものに対して耐圧試験を3年ごとに実施しなくてはなりません。また、配管・
バルブの破損・腐食によって使用できないことがないように定期的に点検する必要があります。
GUIDE BOOK
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修工事◆なるほど Q&A
消防設備改修
Q3
消火器の耐用年数は5年ほどと聞きましたが。
A
実際には、7~8年は耐えうるようになっていますが、ボンベの部分が鉄製なので錆びることが予想
されます。錆によって肝心なときに使用できないことがないよう、メーカー各社は5年程度で交換す
ることを推奨しています。
設備編
GUIDE BOOK
マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修工事◆なるほど Q&A
消防設備改修
Q4
消火器はどんな場所に設置するのがいいのでしょう。
A
通行や避難に支障のない場所で、必要なときはすぐに持ち出せるようなところが適しています。玄
関や台所に設置している場合が多いようです。水がかかりやすいと錆の原因となり、また、棚の上
などに置くと落下して薬剤が噴出したり、ケガをしたりすることがありますから、設置は避けるように
しましょう。ガスコンロやストーブといった熱源のそばも厳禁です。
設備編
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マンションの大規模改修:工事別ガイドブック
消防設備改修工事◆なるほど Q&A
設備編
消防設備改修
Q5
防火訓練で消火器を使用しますが、使用後は薬剤を補給できますか。
A
防火訓練には、消火器の内部及び機能の確認のための薬剤を放射する消火器を使用してください。
あらかじめメーカーに訓練の旨を伝えると、抜き取り数の確認と使用後に薬剤を補給してくれます。
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Q6
消防法の変更を知るには、どうしたらいいのでしょうか。
A
官報や自治体の広報誌などに掲載されていますから、日頃から注意しておくようにしましょう。また
3年に1回は消防署に管理組合から報告することになっています。その際、消防法の変更に基づい
た設備や点検などについて、消防署から指導されますので、確実に従うようにします。
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