需要予測とは

第3章 需要予測
P30~p40
(回帰分析P41~p46は欠落)
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1.需要予測とは
現代の企業ではどのような商品がどれくら
い売れるか、あらかじめ考えて生産や仕入
れを計画している。そして、その数を適切
なものにするためには需要量を正確に予
測しなければならない。この問題を解決す
るための手法として需要予測がある。
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2. 需要予測の手法①
需要予測では、二つの場合の予測が必要
となってくる。店舗の今後を予測することを
例にすると、一つは既存の店舗の今後の
予測である。もう一つは新規に開店する店
舗の予測である。この二つの需要予測を
する際、新規店舗についてのデータはない
ので、基本となるデータは既設店舗の過去
の実績データや市場調査データとなる。
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2. 需要予測の手法②
開店前の店舗の将来の需要予測をするた
めには、類似している既存店舗のデータや
類似歳の既存店舗のデータを分析する。そ
れによって規則性や法則性を発見し、新店
舗に適用して需要予測に役立てる。この規
則性や法則性の分析には需要の時間的変
動パターンの法則性の分析(時系列分析)
と需要とその決定要因との間に存在する関
係の法則性の分析(回帰分析)がある。
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3.時系列分析①
図のような時間の経過順に並んでいるデータを時系列
データといい、時系列データによる分析方法を時系列分
析という。
年度
売上高
1987
104
1988
124
1989
146
1990
152
1991
177
1992
196
1993
240
1994
304
1995
352
1996
376
5
3.時系列分析②
このような時系列データの場合、「一つのまとまりとして
の性質」ではなく、「年度別に変化していくデータとして
の性質」を考えなければならない。そうすると今後の売
上高の予測は「年々増加していく」という傾向がわかる。
百万円
400
350
300
250
200
150
100
50
96
95
19
94
19
93
19
92
19
19
91
90
19
89
19
88
19
19
19
87
0
年度
6
3.時系列分析③
市場調査をはじめとしてデータを集める場
合、何らかの目的があって行うのが普通で
ある。しかし、当初考えていた分析方法で
は、計画した検討ができないことが起きる
場合がある。そのような場合、別の分析方
法に切り換えるということが行われる。この
とき、付随しているデータが1項目でも不足
していると分析方法の切り換えが不可能と
なってしまうので、できるだけ多くの付随す
るデータも同時に記録することが求められ
る。
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4.需要の時間的変動①
「新製品の売上高」について
のデータだが、販売されて
から間もないので、この後も
売上高が上昇すると判断す
るのは難しい。また、アイス
クリームの売上高にも夏に
売れても冬には夏ほど売れ
ないので同様のことが言え
る。このようにデータには変
動要因が含まれていること
を承知しておかなければな
らない。
百万円
<新製品の売上高>
250
200
150
100
50
0
1
2
3
4
5
6
月
百万円
<アイスクリームの売上高>
350
300
250
200
150
100
50
0
1
2
3
4
5
6
7
8
月
8
4.需要の時間的変動②
→このようにデータの変動の基本的性質に
は長期的変動と短期的変動の二つがある。
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4.需要の時間的変動 ~長期的変動~
需要の長期的変動には需要のライフサイク
ルがある。需要のライフサイクルは4つの
時期的区分に分類できる。
①導入期:新商品が発売された直後は十分
知られていないために需要の伸びはゆる
やかである。
②成長期:十分に知られると需要が急激に
増加する。
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4.需要の時間的変動 ~長期的変動~
③成熟期:購入希望者に行きわたりはじめ、需要
が横ばいになる。
④衰退期:目新しさが消え購入意欲をかきたてな
くなり、需要が衰退する。
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4.需要の時間的変動 ~短期的変動~
短期的なデータの変動とは
、三つの変動(要素)
が組み合わされたものであ
る。
Ⅰ.傾向変動:長期にわたった
上昇、下降等の一定方向の
持続的な変動のこと。
Ⅱ.季節変動:1年という定
まった周期を持つ上下の変
動のこと。
Ⅲ.循環変動:ふつう数年間の
周期で繰り返す上下の変動
のこと。
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4.需要の時間的変動 ~短期的変動~
実際に測定されたデータは、この三つの変動
(要素)が組み合わされた結果であるといえる。
前に挙げたアイスクリームの売上高の推移は
「季節変動」に該当しているといえる。
また、傾向変動を分析するためには、現実の
事象を抽象化、簡素化させたモデルを作成す
る必要がある。
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オペレーションズ・リサーチ
経営情報入門P35~P40
H103058 月岡健一
14
3.傾向変動の分析


傾向変動を調べるには、その変動に基本
的傾向を示す傾向線を引く。
傾向線の引き方には目測法と移動平均法
の二つがある。
15
ⅰ.目測法
グラフの傾向に最適と思われるわれる直線を目分量で引く方法。
利点:どのような傾向があるかを見るには便利
欠点:個人差が生じ、人によって見方がバラバラ
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ⅱ.移動平均法
一定期間の平均を期間の位置をずらしながら求めた移動平
均値により、傾向線を求める方法を移動平均法という。
[計算および方法]
①平均を計算する期間を決定する(ここでは5年とする)。
②先頭データから5年間のデータの平均を計算し、その期間の
中央の年度の値とする。
③平均を計算する5年の期間を1年ずつ後ろにずらして同様の
計算をし、その期間の中央の年度の値とする。
④5年間分のデータがそろわなくなるまで計算を続ける。

17
例題3-2

年度毎の売上高データ(表■3-7)の傾向線を、
移動平均法を用いて作成しなさい。ただし、平均
を計算する期間は5年とする。
18
例題3-2
①平均を計算する期間が5年であるから、1987年度から1
991年度までの5年間の売上高の平均を求める。
(104+124+146+152+177)/5=140.6
この値を5年間の中央の1989年度の移動平均値とする。
②次に1年ずらして、1988年度から1992年度までの5年
間の売上高の平均を求め1990年度の移動平均値とす
る。
(124+146+152+177+196)/5=159.0
③以下同様に、1年ずつずらしながら移動平均値を計算し
ていく。
19
例題3-2
④移動平均値は、1992年度から1996年度までを求めた以降は、
データが5個そろわなくなるので計算できなくなる。したがって、19
94年度の移動平均値を計算したら終了とする。
⑤最後に移動平均値を結べば、傾向線が求められる。
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例題3-2



移動平均値を元に目測法で直接傾向線で引くと、
単なる目測法で線を引くよりも精度が高まる。
しかし、個人の判断によるずれが生じるために人
と違った傾向線ができる。
そこで誰が作成しても同一の結果となる最小二
乗法を用いるのが効果的である。
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ⅲ.最小二乗法


最小二乗法は数値で判断する方式
実測値と予測値との差の合計が最小となるような傾向
線が最適な傾向線となる。
[計算および方法]
22
例題3-3

例題3-2の年度別の売上高データの傾
向線を最小二乗法を用いて求め、1997年
度の売上高を予測しなさい。
23
例題3-3
a=46.5(切片) b=31.01(傾き) y=46.5+31.01x
1997年度の売上高
y=46.5+31.01x11=387.65
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4.コンピュータを使った傾向変動の分析
例題3-4
 表計算ソフトを使って、例題3-2の計算
表と移動平均法による傾向線のグラフを
作成しなさい。
25
例題3-4
①ワークシートの作成
26
例題3-4
②データのグラフ化
27
例題3-5

表計算ソフトを使って、例題3-3の計算
表と最小二乗法による直線傾向のグラフ
を作成し、1997年度の売上高を予測しなさ
い。
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例題3-5
①ワークシートの作成
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例題3-5
②データのグラフ化
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