卒業論文~予備実験発表

~卒業論文~予備実験発表
服部
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ゼミ
1613070172-1
宋 陽
服部
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予備実験のテーマ
におい手がかりによる記憶
想起効果についての検討。
プルースト現象(山本,2008)
日常、においとの遭遇を契機として、過
去に経験した出来事があたかもそれを
追体験しているかのようにありありと思
い出されること。
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問題発見の過程
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プルースト現象
(無意図的)
予備実験
(意図的)
におい
におい
比較的に
古い記憶
が多い
「最近」の記
憶?比較的
に変化なし
か、又は増え
るか
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予備実験の仮説
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新近性が高い
「最近」の記憶
記憶
意図的想起への影響
古い記憶
「最近」の記憶
視覚刺激
嗅覚刺激

嗅覚刺激は意図的記憶想起に視覚刺激と
似たような影響を与えると考えられるが、
比較的に新近性が高い記憶に対し、嗅覚
刺激の影響が弱い。
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予備実験方法(1)
視覚刺激
嗅覚刺激
18名(女子10名)
18名(10)
18名(女子11名)
11名(11)
カレー、オレンジジュース、ペッパー(コ
ショウ)、コーヒー、お酒など5つの物の
イメージ写真(視覚刺激)と実物をつめ
た瓶(嗅覚刺激)を使用した。なお、嗅覚
刺激の場合はアイマスクを使用した。
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予備実験方法(2)
・実験参加者にそれぞれの刺激は5秒1
回のみ提示した。
・刺激に正しく認識してもらった上で、
「刺激に関する何か思い浮かんだ出来
事がありますか」と質問した。
・回答時間は10分間で、刺激と直接関
連のない記憶だと判断される場合、止
めさせるようにした。
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実験結果(1)
14
視覚 1
視覚 2
嗅覚 1
嗅覚 2
12
10
8
6
4
2
0
カレー
オレンジ
コーヒー
コショウ
お酒
表1.実験材料間、刺激による意図的記憶想起パターン
の比較
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実験結果(2)
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3.5
視覚
嗅覚
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
一ヶ月以内
一か月以上
表2.刺激による意図的に想起された記憶
の数の平均比較
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予備実験考察(1)
「コーヒー」と「お酒」の項目に関して、他の刺
激材料と逆のパターンが見られたことはなぜ
だろう。
嗅覚のデータは女子のみだから、ジェンダー
的な傾向が見られたとはいえるのか。「お
酒」の場合は「あまりお酒は飲まない」、「飲
み会は行かない」の回答が多かった。「コー
ヒー」と「お酒」を初めて飲んだ記憶はよく思
い出されたこともわかった。
また、今回の実験に使われたお酒は香りが
高いブランデーなので、洋酒に馴染みがない
ことも考えられる。
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予備実験考察(2)
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結果から、嗅覚刺激は新近性高い記憶に
対し、意図的想起の手がかりになったとは
いえる。一方視覚刺激との比較では、嗅覚
刺激の方が新近性高い記憶の想起への影
響は全体的に弱いと考えられる。実験の仮
説は成立した。
問題点


用いた実験材料から、一部の食料品
に限った結果ともいえる。
密封した瓶の蓋に別のにおいがつい
てあったことで、データの破棄を招い
たこと。
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

今後の課題
実験材料は食料品に限らず、種類を増や
すと新たな記憶想起パターンが見られる
と考えられる。
予備実験から時間・時空の差では、視覚
に比べるとなぜ嗅覚が弱いなのか。ヒト
はなにかを記憶する際、知覚の相互作用
について記憶のプロセスを探る。
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


参考文献
山本 晃輔 2008 においによる自伝的記憶の
無意図的想起の特性:プルースト現象の日誌法
的検討 認知心理学研究, 第6巻第1号, 65-73.
本山宏希・宮崎拓弥・菱谷晋介 2008 イメー
ジの視覚情報と感情情報の共起性に関する研究
認知心理学研究, 第5巻第2号, 119-127.
野内類・兵藤宗吉(2008).エピソード想起課題
における検索過程の違いが気分一致記憶に及ぼ
す影響.認知心理学研究 6(1),75~83
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