経営情報論B⑭ 物流情報システム 1 企業内の基幹システム 企業経営の中枢の業務; 生産 販売 物流 人事(従業員管理) 会計(金銭の管理) 材料 調達 企業や工場 製品 (生産) 運搬 人事・会計 店 舗 販売 消 費 者 2 物流システムの目的(運搬ではない) • 物流サービスの向上(スピード、正確さ、確実さ、価 格、高付加サービスを含めた品質など) • 物流コストの削減(低コスト、省力・時間・工程) • 事務の効率化、生産性向上(ペーパーレス、オペ レーションレス) • 企業内外の情報システムとの連携強化(製配販の 統合推進、モノに関する情報の集中管理) • 物流新業態の展開(3PLとEC) • 物流管理業務の高度化(管理指標の設定、管理・ 分析の緻密化) • 物流意思決定の高度化(定型化、即時化、戦略的 意思決定) 3 3PL(サードパーティ・ロジスティクスあるいはスリーPL) • 荷主企業に代わって、最も効率的な物流戦 略の提案を行い、かつ、それを包括的に受託 し、実行すること。(総合物流大綱2005-2009) 調達(物流) メーカー 製品(流通) 消 費 者 3PLしていないメーカーの場合 ①自前でトラックや倉庫を所有し、保管・運送 ②必要に応じて、業者に運送や保管を依頼 3PLをしているメーカーの場合 専門の業者のトラック、倉庫、情報システムを 活用でき、利用料や契約に応じて代金を支払う。 ※3PL業者は、自社の設備(トラック、倉庫、情報 システム)の稼働率を上げ、ノウハウも活用できる。 4 EC(Electric Commerce:電子商取引) • インターネットを介したビジネス取引全般のこと • インターネットの世界で完結していなくても良い。実 際には、宅配、製造、ラベル作成など物理的な活動 が伴う。 例えば、iTunesで音楽を購入した場合、 「注文→課金(ネット上で決済)→ダウンロード→視聴」 とインターネットの世界で完結している。 しかし、インターネットでiPad-miniを購入した場合、 「注文→課金→製造→宅配(ヤマト)→利用」となる。 さらに、インターネットのモール(アマゾン)の場合、 「商品保管→注文→ピックアップ→宅配→消費」となる。 ※インターネットと物理的な世界が融合している。 5 近年の物流情報システムの課題 • 店舗間及びドライバーとのリアルタイムの情報伝達 (広域ネットワーク化、移動通信端末活用、GPS設 置) • 異企業・異業種間の連携(企業間ネットワーク構築、 流通・物流EDI活用;企業間で標準化された電子 データ) • 現場主義(現場に端末、車載端末、構内通信網整 備) • 物流機器との連動強化にモノと情報の一致(各種 センサー、バーコード、無線タグ活用) • 社会環境対策(配車計画、求貨求車システム、道 路情報通信システム) • コストと責任分担の明確化(物流活動基準原価計 算) 6 経営3層と物流情報システム 物流モデル作成(物流センターの 配置など)、物流シュミレーション トップ 戦略・計画 レベル 進捗状況・実績管理、在庫調 整、コスト把握、分析・評価 ミドル 管理レベル 倉庫・物流センター 運搬 ロワー(現場) 業務レベル 入 荷 保 管 ピ ッ キ ン グ 流 通 加 工 仕 分 け 出 荷 運搬 7 物流情報システムの設計ステップ 戦略 シ ス テ ム 企 画 シ ス テ ム 設 計 外内プ 経物 部部ロ 営流 設設グ 戦戦 計計ラ ム 略略 ( 利 開 用 発 者 何を目的として システムの機能 ) どのようなシス (品質)、費用、 テムを構築する 稼働日を決定 利用の仕方と技術的 な内容が確定し、プロ のか? グラムを開発 ニ要 ー ズ件 調定 査義 テ ス ト 運総単 用合体 テテテ ススス トトト 運 用 教教 育育 管 理 完成したプログ 不都合があれば、 ラムのテストの 保守と改善を繰り 繰り返し 返す 8
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