BPアイディア編 ケーススタディ JV2.0

BPアイディア編
Case Study ~ケーススタディ~
JV2.0
■ ケーススタディの目的と実習スケジュール
◆ケーススタディの目的
起業する=事業を興す、これは何も特別なことではなく、ビジネスマンとしてのキャリアの一つである。このキャリアは、その後にサラリーマン
になったとしても、決して無駄ではなく、最近の風潮では、むしろ有利に働く。このケーススタディは、仮に受講生が起業するとして、事業立ち
上げまでのプロセスを、バーチャルに経験し、少しでも起業のノウハウを身につけてもらうことを目的とする。内容も、ただの「アイディア出し」
ではなく、「お金」など現実的な側面も含めて、トータルな考察をすることによって、より、リアリティを持ったものにしている。
◆実習スケジュール
1日目(半日)
Study1
レクチャー
ビジネスアイディア考察
(グループディスカッション)
Study1
ビジネスアイディア発表
(グループプレゼン)
Study1
Study1
ビジネスアイディアの検証
(インストラクター)
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事業計画作成、
タスク&スケジュール作成
(グループディスカッション)
Study1
事業計画、
タスク&スケジュール発表
(グループプレゼン)
2日目(全日)
2
Study1
参考解答発表
(インストラクター)
講評および
ディスカッション
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■ ビジネスアイディアとは
起業しようとする際には、何らかのビジネスアイディアが必要であり、仮に起業しないとしても(サラリーマンだとしても)、会社や自分の業績を
向上させるために必要な要素である。ビジネスアイディアは、突然湧くように言われがちだが、アイディアを湧かせる「ノウハウ」がある。
こんなのがあれ
ば
良いのに・・・
今している仕事
よく知っている
ビジネス
私生活でよく使う
サービス
自分の持っている
他の知識
これは不便だ!
(ダメだ、こりゃ)
組み合わせてみると・・・
新しいビジネスアイディアへ
組み合わせてみると・・・
◆「よく知っているビジネス」と「自分の持っている他の知識」、双方とも、ほぼ万人が持っている要素である。
◆これらに、「興味」と「組み合わせる」という要素を加えると、新しいビジネスアイディアにつながる。
◆(ビジネスアイディアの)質はともかく、このプロセスを踏めば、誰でも新しいビジネスアイディアは生み出せる。
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■ ビジネスアイディアから事業化(起業)へのステップ
ビジネスアイディアから事業化(起業)へは、以下の公式を埋めるステップを踏む。
頑張りによって長くも短くもなる。
「資金」によって、「時間」が決められてしま
うのが、ベンチャーには良くある話。
具現化の要素
人材
ビジネスアイディア
×
設備
(黒字化までの)
時間
=
資金
ビジネスパートナー
事業化の方程式
◆ビジネスアイディアも事業化しなくては「絵に描いた餅」
◆このステップで、挫折、あるいは考え方の変更を余儀なくされるビジネスアイディアは多い。非常に難関である。
◆「人・モノ・金」とは、事業に必要な三要素と言われるが、これに「時間」の概念を入れると方程式化できる。
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ビジネスアイディアから事業化(起業)へ
Study 1
業界を絞って起業する
~人材派遣・紹介業~
■ 参考1:業界の歴史と現在の業界市場
◆業界の生まれた背景
人材派遣会社を最初に設立したのは米マンパワー社が初めてで,設立は1948年である。企業のコンセプトは「必要なとき,必要な能力・技能を
持った人材を供給しよう」というコンセプトで当時のボランティア精神をビジネスに結びつけたのが始まりであったと言われている。
初めて日本に人材派遣会社が誕生したのは1967年,人材派遣を禁止する職業安定法第四十四条により,人材派遣業という名目で営業をする
事ができなかったので,「事務処理請負サービス」という形で営業が行われていた。これが日本での「人材派遣業」の根本的な始まりだと言われ
ている。
人材派遣法施行までの約二十年間は,どの人材派遣会社も「事務処理請負サービス事業」という名前で,事業を展開していくことになり,
現在の人材派遣会社はもともとこの形態から始まったわけである。そして今日の人材派遣業は様々な法改正(主に規制緩和措置)により
その活動範囲を広げている。
最近までの人材派遣会社での主な業務内容は名前の通り人材を派遣する事であった。しかし現在では,人材紹介,業務請負業(アウトソー
シング),アウトプレイスメントのように新たに生まれ出た業務が今後ますます多様化する気配を呈している。
最近では人材派遣会社と名乗る大手企業は,これら殆どの項目を含んだ業態を持っており,広く一般的に人材派遣会社と呼ばれるように
なっている。
◆広義と狭義の人材派遣
ここまでの分析において,人材派遣業界では独占的な市場構造をしており,一つの広義の市場では差別化された市場が内在している。
しかし,その広義の差別的市場の中を詳しく吟味すると,競争的な市場と、独占的競争的な市場の二つのセグメントに分けることができる。
広義の市場においては独占的競争がとみなす事が適当であるが,実際に狭義の市場に目を向ければ一つは完全競争,もう一つは独占的
競争が内在していることが判る。
競争が激しく行われている市場は事務などの分野であり,今まで人材派遣業界の成長を支えてきた分野であると言える。
その市場では大手の激しい価格競争が行われ,事務奮闘戦が繰り広げられている。法改正による労働規制緩和措置により,参入する企業数も
目を見張るスピードで増え競争が激化している。大手企業の主力は現在でも事務による依存は大きい。また,独占的競争市場における企業は
市場自体が生まれて間もない事も多く,企業数は市場に対して数も少なく,激しい競争も行われていない事が多い。この独占的競争市場では
特殊な形態が多く戦略も異なるため,大手では対応しきれないのが現状で,ベンチャー企業や新規参入企業が非常に目立つ分野であると言える。
しかし,市場の成長スピードは速く,時間と共に個々の市場における競争は激しくなるであろうと予想される。
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■ 参考2:人材派遣業の種類(1)
人材派遣業界ではさまざまな分類がなされており、よく一般的に知られているのは名前通り狭義の人材派遣業である。
しかし広義の人材派遣業界は人材派遣業を基とした様々な業態、市場に分けられており、こうした定義や区別を明確にしておく事は、
人材派遣業界の分析を進める上で必要不可欠である。
広義の人材派遣業界は(1)人材派遣業(2)人材紹介業(3)アウトソーシング(業務請負業)(4)アウトプレイスメント業の四つに分類される。
(1)人材派遣業
人材派遣の原点とも言える人材派遣業は、派遣会社で持っている人材や、派遣会社に登録している人材の能力や技能を、起業のニーズに
合わせて派遣して、一定の期間労働することを指す。例えば、ある企業の事務で年間を通して一番忙しいのが月末だとすれば、データの打ち込み
等での仕事が中心で、その時意外はさして人材が必要の無い業務である。企業にとって、その忙しい時だけの為に社員を雇用するにはコストが
掛かる、そして技術の熟練、教育のコストも半端なものでは無い。そこで、企業はその忙しい時だけ、事務能力を持った人材を派遣会社に要請
するのである。
人材派遣会社はスキルを持った人材をストックし企業ニーズに合わせて、また人材ニーズに合わせて派遣することになる。
企業からの人材依頼があれば、派遣会社は人材との有期の雇用契約を結び、派遣先会社にて業務を行うという形をとり、労働者側からすれば、
二つの企業に帰属する形になる。
人材派遣会社の収益は、人材を派遣する企業から一定の金額を請求し、その請求金額から人材の賃金や経費を払った残りの金額からである。
すなわち、企業と労働者のニーズをマッチさせることから生まれるのである。請求金額は期間だけで見ると、高めに設定されているように見えるが、
社員雇用コストよりは割安になる。日割りにした請求金額が割高でも、派遣で補う方がトータルでコストダウンになるうえ、教育時間や費用も大幅
に削減する事ができるからである。
例えば一日八時間の事務の仕事を人材派遣会社が請けた場合、請求金額が二万円、人材の自給は二千円(合計一万六千円)で、残りの
四千円が派遣会社の収益となるの。もちろん、賃金面に様々な形はあるが、人材派遣業の業務は基本的にこのような形になる。
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■ 参考3:人材派遣業の種類(2)
(2)人材紹介業
人材紹介業は人材派遣業とは異なり、主に人材を紹介する事で手数料を取る業務である。ただ単に紹介するだけの場合もあるが、殆どが
有能な人材を適した企業へ送り込むと同時に、人材のニーズに合わせた、コーディネイトを行う形をとっている。
人材紹介業の特徴は、一回きりの業務で派遣業のような継続性には乏しい。また、多様かつ特殊なニーズに対応するため、一回の単価は
非常に高いという特徴も併せ持つ。現在大手のパソナ等が本腰を入れつつある分野である。さらに、人材紹介業は、大まかにA)登録型と
B)サーチ型に分けることができる。
◆A 登録型
登録型とは、企業にとっては中途採用者募集方法の一形態で、紹介された人材を入社決定すれば紹介手数料を払う。
転職情報誌や新聞の求人広告は募集広告掲載時に掲載費用がかかり、採用できてもできなくても費用が発生するが、人材紹介業は成約報酬
なので、紹介人材を断っているうちは費用が発生しない。最近は規制緩和されて、若年ホワイトカラーも大丈夫になったが、緩和前は技術職と
経営管理職(候補)に限られていた。
紹介手数料相場は年収の30%が一般的で、年収500万の人材を採用すれば150万円の紹介手数料がかかる。
新聞や情報誌に比べて募集コストが高いので、これらの媒体で募集できそうな人材を人材派遣会社に求人することはなく、
一般的には採用しづらい特殊な条件の人材募集に利用される。このような経緯から人材紹介業の扱う人材は殆どが男性で、年齢的には
20歳代後半以上のハイスキル人材が求人の中心である。このビジネスは売り上げに対する利益率が格段に高いことが派遣業に比べた場合の
特徴である。
◆B サーチ型
一般に「ヘッドハンティング業」「スカウト業」とも呼ばれる形態である。登録型紹介業のように、募集登録させるのではなく、今現在働いている
有能な人材を他企業にすすめるのである。アメリカでは隆盛を極めており、大企業のトップを競合他社から引っ張ってくるほどである。
手数料は計り知れない場合が多い。以上の二つの大まかな分類に加えて、現在の法改正に基づく規制緩和により可能になった紹介予定者
派遣(テンプ・ツー・パーム)がスタートした。これは、新卒者をターゲットとしたもので、まず就職する予定として企業に派遣した上で就職する・
就職しない、雇う・雇わない、を決定する形である。これは、企業・人材側の両者から大きな期待を集めており、今後が注目される分野である。
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■ 参考4:人材派遣業の種類(3)
(3)アウトソーシング(業務請負業)
アウトソーシングとは、経営者が自社の業務のうち、ルーティーン(定型的こなし仕事)を委託する事を言う。
なぜなら、自社では競争優位を達成する必要が無く、自社の中核を占めるものでないなら、自社でするよりも他の企業に委託するほうが
効率よく遂行できるからである。
企業選択的に資本を集中させ特化を図ったり業績を伸ばしたりするのによく用いられる。アウトソーシングを計画している企業は増えており、
分野も広がりつつある。人材派遣会社とは全く関係無いと思われがちだが、人材派遣会社がそれによく適応するのである。
なぜなら、企業が事務のアウトソーシングを検討した場合、それを請け負った人材派遣会社は事務のスキルを持った人材を集めてその業務を
全て請け負うという形になる。
他にもさまざまな形態はあるが、収益は企業の委託する業務の代価で得るという形になる。総じて、人材派遣業よりも収益性は高く、
アウトソーシングされる分野にいち早く特化・専門化すれば有効な分野である。
(4)アウトプレイスメント
聞きなれない言葉だが、アウトプレイスメント業とは企業を解雇される従業員が失業の精神的ストレスに対処するのを助ける為、
そして新しい仕事を見つける支援をする為に作られたものである。企業の経営者の人的資本戦略(必要な人材と必要で無い人材を調整する)
や、企業の社会的責任を果たす方法としてよく用いられる。これもまた様々な取引相手企業を多く持つ人材派遣会社の特性に合っている業務
といえる。この場合アウトプレイスメントを行う事により収益が発生する。
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■ 参考5:人材派遣・紹介業の一般的成功ポイント
人材派遣・紹介業の一般的な成功ポイントは、以下と言われている。
【クライアントにとっては・・・】
◆登録者数が多い(選択肢が多い)。
◆対応できる業務が多岐にわたるに越したことは無いが、他の派遣会社にはない「専門性」があれば指名される。
◆派遣される(紹介される)人材の質が高い。
◆「安かろう、悪かろう」よりは「高かろう、良かろう」のほうが良い。
◆フットワークが軽く、元気の良い、信頼できる営業マン(会社)。
【登録者にとっては・・・】
◆派遣先(紹介先)が、良い会社が多い。
◆自分のキャリア形成に対して、親身にサポートしてくれる。
◆就職に関する、様々な情報を持っている。
◆安心できる。
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■ ビジネスアイディア全体図
新たに人材派遣業を始めるにあたって、どのようなポイントに新規性を持たせるのか?(=ビジネスアイディア)を図にして表現する。
【必須要素】
新会社
企業
登録者
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■ ビジネスアイディアの検証
前頁のビジネスアイディアを検証する。
◆オリジナリティ・ポイント(ビジネスアイディア)
◆その背景
◆ターゲットと具体的なサービス内容
◆競合はいないか? いないとしたら、なぜか? いるとしたら、どう差別化するのか?
◆実施にあたっての課題
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■ 事業計画
事業から生み出す売上、会社運営に必要な資金、人員、をシミュレーションし、一年後の損益予測を数字で表現する。
【ポイント】
◆黒字転換するまでに必要なお金が、論理上の「資本金」となります。
しかし、現実的には準備できるお金が「資本金」であり、その資本金がなくなる前に、黒字化する必要があります。
◆必要な資本金が多額の場合、銀行から借り入れる「融資」か、ベンチャーキャピタル等からの「投資」があります。
ただし、後者に関しては株式との交換が条件となるため、「株式会社」である必要があります。
また、融資にせよ投資にせよ、相手が納得する、ビジネスアイディアが必要になります。
◆収入は、派遣業の場合、一人派遣して約10万円の利益、紹介業の場合、一人紹介して150万円の利益
(紹介する人材の平均年収が500万円として、その30%)です。
◆事務所の家賃、光熱費など、ファシリティも人員数に合わせて、現実的な試算をしてください。
事務所を借りるには、保証金:家賃の6カ月分、が必要になります。
◆採用費は、情報誌(情報サイト)を利用した場合、1回の人材募集広告出稿で、約50万円必要です。
◆支払手数料、減価償却費に関しては、ブランクでかまいません。
◆顧問弁護士、顧問税理士は必要になりますが、その顧問料金は月10万円が目安です。
◆営業外利益、営業外費用は、とりあえずブランクでかまいません。
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別紙フォーマット
(エクセル)に
具体的な数字を記入
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■ タスク&スケジュール
考案したビジネスアイディアをもとに起業する。実際に事業として運転するまでのタスクをまとめ、スケジュール化する。
◆1ヵ月後
◆2ヵ月後
◆3ヵ月後
◆4ヵ月後
◆5ヵ月後
◆6ヵ月後
タスク
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ビジネスアイディアから事業化(起業)へ
Study 2
自由に発想し起業する
■ ビジネスアイディア全体図
新たに事業を始めるにあたって、どのようなポイントに新規性を持たせるのか?(=ビジネスアイディア)を図にして表現する。
【必須要素】
新会社
ユーザー
(クライアント)
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■ ビジネスアイディアの検証
前頁のビジネスアイディアを検証する。
◆オリジナリティ・ポイント
◆その背景
◆具体的なサービス内容
◆顧客ターゲット層
◆競合はいないか? いないとしたら、なぜか? いるとしたら、どう差別化するのか?
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■ 事業計画
事業から生み出す売上、会社運営に必要な資金、人員、をシミュレーションし、一年後の損益予測を数字で表現する。
【ポイント】
◆黒字転換するまでに必要なお金が、論理上の「資本金」となります。
しかし、現実的には準備できるお金が「資本金」であり、その資本金がなくなる前に、黒字化する必要があります。
◆必要な資本金が多額の場合、銀行から借り入れる「融資」か、ベンチャーキャピタル等からの「投資」があります。
ただし、後者に関しては株式との交換が条件となるため、「株式会社」である必要があります。
また、融資にせよ投資にせよ、相手が納得する、ビジネスアイディアが必要になります。
◆事務所の家賃、光熱費など、ファシリティも人員数に合わせて、現実的な試算をしてください。
事務所を借りるには、保証金:家賃の6カ月分、が必要になります。
◆採用費は、情報誌(情報サイト)を利用した場合、1回の人材募集広告出稿で、約50万円必要です。
◆支払手数料、減価償却費に関しては、ブランクでかまいません。
◆顧問弁護士、顧問税理士は必要になりますが、その顧問料金は月10万円が目安です。
◆営業外利益、営業外費用は、とりあえずブランクでかまいません。
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別紙フォーマット
(エクセル)に
具体的な数字を記入
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■ タスク&スケジュール
考案したビジネスアイディアをもとに起業する。実際に事業として運転するまでのタスクをまとめ、スケジュール化する。
◆1ヵ月後
◆2ヵ月後
◆3ヵ月後
◆4ヵ月後
◆5ヵ月後
◆6ヵ月後
タスク
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ビジネスアイディアから事業化(起業)へ
Study 1
業界を絞って起業する
~人材派遣業~
参考
解答
参考
解答
■ ビジネスアイディア全体図
人材派遣業を新たに始めるにあたって、どのようなポイントに新規性を持たせるのか?(=ビジネスアイディア)を図にして表現する。
売上
派 遣
登 録
登録者
インターン
新会社
紹 介
【必須要素】
企業1
新会社
企業2
企業3
企業
登 録
アウトプレイスメント
企業4
登録者
クライアント
入学
スキルアップした登録者へ
入学
専門学校
◆学校(専門学校)との協業
・新会社は登録者の質の向上
・学校は入学者増加、就職先の積極開拓
◆教育から就職までの
「ワンストップ キャリアサービス」
協業
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参考
解答
■ ビジネスアイディアの検証
前頁のビジネスアイディアを検証する。
◆オリジナリティ・ポイント(ビジネスアイディア)
登録者(人材)に対してのスキルアップを専門学校が、企業に対してのアプローチ、企業ニーズのキャッチアップを新会社が担当する
ことによって、お互いの欠落部分を補い合い、最終的に「質の高い人材」を企業に提供する、という新会社本来のサービス向上につながる。
登録者にとっても、「自分に何が向いているのか」の見極めと、スキルアップ、就職という一連のルートがつながり、便利なサービスとなる。
◆その背景
派遣業は基本的には、企業に対する営業が中心であり、もともとスキルのある人材を集めることがポイントになる。その際、プロモーションも
含め大資本が有効であり、ベンチャーには不利である。違う切り口が必要になる。一方で、個人のキャリアルートと言う意味では、分断されて
おり、そこをつなぐことによって、新しいサービスが見えてくると考えたため。
◆ターゲットと具体的なサービス内容
クライアント(企業)としてのターゲットは、人材に求めるスキルが明確な企業となる。登録者(個人)としては、リストラ対象であるが、
明確なスキルが無い人材、また、何をしたら良いかわからない、わかってもスキルが無い、あるのは若さと体力、誰か導いてほしい、
といった若者たち。単純なマッチングではなく、「鍛造工場」もしくは「再生工場」を通過させることによって、登録者のバリューを高め、
企業の望む人材を提供する。
◆競合はいないか? いないとしたら、なぜか? いるとしたら、どう差別化するのか?
大手の一部で実施しているが、人材のブラッシュアップに関しては、細やかなフォローがされていない。また、専門学校主導の派遣・紹介
企業は存在するが、企業に対する営業に前向きではなく、とりあえずある、と言った程度。
◆実施にあたっての課題
専門学校との協業条件、協業運用。形だけのものでは、意味が無い。ベンチャーは中身が勝負。
また、専門学校付属人材紹介企業にはない、クライアントに対しての積極営業の実現。
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参考
解答
■ 事業計画
事業から生み出す売上、会社運営に必要な資金、人員、をシミュレーションし、一年後の損益予測を数字で表現する。
【事業計画作成のポイント】
◆協業先の専門学校を見つけられるか、(専門学校にもメリットがあるものの)本気になってくれるかが、第1の障壁
◆企業相手には「株式会社」が有利。資本金1000万円を集められるかが、第2の障壁
◆主要な売上構成と方針
・派遣事業:一人につき約10万円/月
・紹介事業:一人につき約150万円(年収500万円平均)
※当初は、継続性の高い派遣事業によって、収入の安定を図る。
◆主要な支出構成と方針
・取締役報酬、社員給与
※黒字が見えるまでは、取締役のみで運営
・登録者の勧誘
※インターネットの利用はもちろんだが、最初はマスメディアも併用するので、もっとも大きな支出となる
・事務所賃貸料金
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参考
解答
■ タスク&スケジュール
考案したビジネスアイディアをもとに起業する。実際に事業として運転するまでのタスクをまとめ、スケジュール化する。
採用活動
採用活動
営業活動
営業活動
会社設立
会社設立
会社設立事務手続き
会社設立事務手続き
顧問弁護士等契約
顧問弁護士等契約
事務所等準備
事務所等準備
取締役選任
取締役選任
資本金調達
資本金調達
協業交渉
協業交渉
事業計画作成
事業計画作成
◆1ヵ月後
◆2ヵ月後
◆3ヵ月後
◆4ヵ月後
◆5ヵ月後
◆6ヵ月後
タスク
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