～雲南市 林業振興モデル団地事業について～ 1 １．取り組みの背景 • 雲南市の民有林 約４万ha（総面積の７３％） 大半が間伐対象森林 うちスギ・ヒノキ人工林１万４千ha （民有林の３５％） 手入れ不十分な森林が多数存在 私有林の多くは 小規模散在 コスト削減 がしにくい 森林所有者による積 極的な管理の減少 森林の荒廃 が進む 2 ２．モデル団地の考え方について(1) 振興団地の形成 私有林 私有林 雲南市有林 核 ・面的まとまりがある。 ・管理が必要な人工林が存在。 私有林 私有林 私有林 森林組合に信託または長期受委託 3 ２．モデル団地の考え方について(2) 期待できる効果 ①市有林の円滑な管理 ②零細な森林の経営の安定化 ③間伐材のロットを大きくすることによるコスト 削減や有利販売 ④受託者（森林組合）による長期的・計画的な 施業の実施 ⑤作業路網の一体的な整備 4 ３．モデル団地概要 「中野団地」 雲南市三刀屋町 「新庄団地」 雲南市役所 雲南市大東町 「井原谷団地」 雲南市掛合町 「深野団地」 雲南市吉田町 5 マツ素材生産 市有林 49ha 作業道 林業公社 42ha 個人・その他 128ha 民有林計 約219ha 県単事業で施業 官行造林 10ha 雲南市新庄団地 齢級 ヒノキ 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 スギ 新 庄 団 地 （大東町） 20 10 15 10 -10 5 -15 -5 0 5 市有林 市有林以外 系列4 10 面積 6 市有林 150ha 林業公社 50ha 作業道 第２期 中核路網 官行造林 70ha 個人・その他 150ha 民有林計 350ha 第１期 林道 雲南市井原谷団地 ヒノキ 齢級 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 スギ -20 -10 20 10 0 10 面積 20 30 40 市有林 市有林以外 市有林 市有林以外 井原谷団地 （掛合町） 7 深 野 団 地 （吉田町） 面積：１，６６６ha 人工林面積：７１３ha 区域内人工林率：４３％ （８齢級以上：１７１ha） 深野団地区域 雲南市深野団地 ヒノキ 齢級 15以上 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 スギ -6 10 20 10 5 -4 -2 0 2 4 6 面積(ha) 雲南市信託森林 市行造林 国有林 官行造林 森林総合研究所 公社造林 森林組合分収林 民国連携も検討中 8 計画作業路 市有林 12.4ha 個人・その他 53.6ha 中野団地 （三刀屋町） 民有林計 ６６ha 森林資源表（中野団地） 番号 所在地 町 （ 大字） 地番 林齢 1 三刀屋 中野 1331-3 54 2 三刀屋 中野 1335 53 3 三刀屋 中野 1336-8 52 合計 面積 スギ ヒノキ マツ ザツ 合計 地積面積（ ｍ２） 3.88 3.88 39,893 1.59 3.13 4.72 72,938 0.20 0.60 0.80 11,374 9.40 124,205 1.79 0.00 7.61 0.00 9 ４．森林経営信託方式とは 森林の有効活用 森林所有者 （委託者） 森林信託契約 所有権(地上権)移転登記 森林組合 （受託者） 森林所有者に代わって 企画立案・森林施業 を実施 【森林組合法 第９条第１項第３号】 H19.9.18 掛合町 「井原谷団地」 10 雲南市長、森林組合理事による現地視察の様子 長期受委託契約 森林信託 市のメリット ・適切な管理を行うための市の責務が存在 ・市の管理責務が免除される →市有林も適正に管理される ・年度予算の制約を受ける ・年度予算主義からの脱却 ・森林整備地域活動支援交付金 →市有林なので交付対象外 ・森林整備地域活動支援交付金の活用 →きめ細やかな管理のための財源 確保が可能 森林組合のメリット ・団地化や施業方針のとりまとめは可能 ・長期的な施業フィールドの確保 ・経営面が全面的に任されない ・経営が全面的に任される ・森林組合主導による施業の推進、市有林 を核とした周辺森林のとりまとめに課題 ・機動的な施業の実施が可能 11 ５．雲南市有林の森林経営信託のメリット • 年度予算主義に束縛されることなく、木材の需 給動向に応じた機動的な木材生産が可能。 • 森林組合が森林所有者に代わって森林の日 常管理や適切な施業を行う。 • 信託期間の終了時には適正に管理された森 林が返却される。 12 ６．林業振興モデル団地の手法(1) 林業振興モデル団地 私有林 私有林は・・・ 信託または長期受委託契約で団地化 経営信託された 雲南市有林 私有林 信託 または 長期受委託契約 核 私有林 私有林 私有林 13 ７．林業振興モデル団地の手法（２） 核となる雲南市有林における森林信託の仕組み 信託期間 ２０年間 ２０年後に管理された森林が返還される。 14 長期の方針 経営管理基本方針書 森林所有者 （委託者） （受益者） 雲南市有林 一 体 整 備 私有林 私有林 森林組合（受託者） 間 「 森信 林託 の契 契経約 約営 期」 ２０年 収入 剰余金 積立 収益 保育 長伐期施業 間伐 受光伐 皆伐（人工林については原 則計画しない） 作 成 信託手数料 各期ごとに 長期受委託契約 貸借対照表 及び 損益計算書を作成 造林補助金 立木販売代金 地域活動交付 金 支出 管理費 施業費 管理された森林を返す 15 まとめ 写真：掛合町「井原谷団地 ヒノキ ５齢級 市有林森林信託のメリット ・公有財産の適正な管理 ・機動的な施業展開が可能 施業の先導実施 雲南市林業振興モデル団地 雲南市有林：１，０００ha 森林信託による 適正な管理・活用 16
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