2007年12月8日 航空安全講習会資料

2007年12月8日
航空安全講習会資料
認定講師
㈳日本滑空協会 常務理事
㈶日本学生航空連盟 教育訓練安全担当理事
吉田正克
2010年6月7日 一部修正 奥田徳幸
1) 私のグライダー略歴
2) グライダー飛行の3要素
3) グライダー事故事例と解析
4) 安全飛行を行う為のBGAからの提言
5) グライダー飛行の3要素(Action Planの確立)
6) 空への挑戦、心構え
7) スポーツの与える、3つの喜び
第5回文部省指導者講習会(新潟飛行場・1959年夏)
グライダー飛行の3要素
1. 機材
一. 機体
一. 曳航装置(曳航機、ウィンチ、曳航索、フューズ)
一. 無線機(トランスポンダー含)
一. 酸素吸入装置
2. 教官
一. 教育証明取得後のトレーニング(?)
一. 定期的な技量維持、向上、チェック(?)
3. システム
一. 訓練システム(シラバス)
一. 研修システム(アドバンストトレーニング、異常姿勢からの回復訓練、
クロスカントリークリニック、気象、航空管制などを含めた
安全講習会)
一. 情報システム(フライトサービス、JSAインフォメーション)
事故結果
行方不明1%
(1名)
行方不明
軽傷
軽傷10%
(7名)
重傷53%
(39名)
73名
死亡36%
(26名)
死亡
重傷
機種状況
単座
複座
複座48%
(24件)
50件
単座52%
(26件)
滑空機・動力滑空機
動力滑空機
滑空機
動力滑空機24%
(12件)
50件
滑空機76%
(38件)
過去10年間では
滑空機 30件(15件)
動 滑 15件(6件)
飛行フェーズ
不時着中10%
(5件)
進入24%
(12件)
離陸
曳航
飛行
進入
不時着中
離陸10%
(5件)
50件
飛行24%
(12件)
曳航32%
(16件)
事故の要因分析
人
システム
知識と意識
判断
安全教育訓練(学科)
技倆
心理状況
実習
雨・雲・霧
滑空場
資格
運航管理
事故
ウィンチ、曳航機
曳航索
気象
組立
ヒューズ
風向・風速・下降風
整備(故障)
点検
機材
死傷事故要因
40
35
34
30
25
20
15
10
6
5
0
3
索切れ、
着陸時低空旋回
気象
飛行中のスピン
5
2
不時着
その他
British Gliding Associationからの提言
グライダー飛行の3要素
(Action Planの確立)
1. 機材
一. 機体(特性把握)
一. 曳航装置(曳航機、ウィンチ、曳航索、フューズ)マニュアル、指針整備
一. 無線機(トランスポンダー含)
一. 酸素吸入装置
2. 教官
一. 教育証明取得後のトレーニング(実施検討)
一. 定期的な技量維持、向上、チェック(実施検討)
一. 民間での認定システム確立の検討
3. システム
一. 訓練システム(シラバスの制定実施、スタンダード機材の整備)
一. 研修システム(アドバンストトレーニング、異常姿勢からの回復訓練、
クロスカントリークリニック、気象、航空管制などを含めた
安全講習会の充実)
一. 情報システム(フライトサービスの活用、JSAインフォメーションの充実、
滑空情報の整備、滑空統計の整備)
一. 資格試験(日本滑空記章試験の励行)
空への挑戦、心構え
1. 最初の失敗は、最後の失敗である。
2. 空の勇者は、最大の臆病者であれ。
3. 自分の能力の半分以下で飛行せよ。
4. 「なんとか為るだろう」とか「大丈夫だろう」とか「こ
の前はこれでよかった」とか根拠の無い強気は一
切しない
5. 空を飛ぶだけでなく、海も山も自然界は神の世界
であり、失敗は許されず、七転び八起きなど人間
社会の常識は一切通用しない非常な世界である
と心がけるべきである。
スポーツの与える、3つの喜び
1. 練習を通じて、不可能を可能にするということが
体得できること。
2. 生涯を通じての友を得られること。
3. フェアプレーの精神を養えること。