№91号 JR 東日本労働組合横浜地方本部 2015年6月10日 JR東日本労働組合 横 浜 地 方 本 部 発行者/ 松田 和秀 編集者/ 教育・広報部 6月1日1時2分頃、京浜東北線・鶴見~新子安駅間走行中の 2377A が、誤って設置された線路閉 鎖区間表示板と衝撃するという事象が発生しました。私たちは 1999 年の山手貨物事故以降、人命を最 優先に考え、原則線路閉鎖での作業を強く主張してきました。 そして 2014 年 2 月 23 日深夜に発生した川崎駅構内、脱線・転覆事故を巡って、4 月 13 日に労使で 更なる安全の確立に向けて議論してきましたが、繰り返し同種事故が発生しました。これは、これま での事故で尊い命を失った痛みや団体交渉での議論の重みを全く受け止めていないと言わざるを得ま せん。もはや、けが人がいなかったで、済まされる事柄ではありません。神田~秋葉原駅間での架線 柱倒壊、東北新幹線・郡山駅構内架線切断等、お客さまの信頼を裏切る事象がこれだけ多発している 現状を、労働組合として到底看過できるものではありません。 JR 東日本グループの理念でもある「究極の安全」が、今まさに絵に描いた餅になりつつあります。 このことを会社は重く受け止め、労使で究極の安全を構築すべく、以下の通り 6 月 5 日に横浜支社に 対し緊急で申し入れを行いました。 1. 2015 年 6 月 1 日京浜東北線 鶴見~新子安駅間で列車と線閉表示板が衝突した事故の原因を全て 明らかにすること。 2. 当日の工事の内容と、現場に立ち会った関係者の体制を明らかにすること。 3.申5号「京浜東北線川崎駅構内、脱線・転覆事故」の議論で、3線以上に軌陸車及び工事用重機 機械を載線させる工事及び作業等の場合は、当社社員が少なくとも線路閉鎖着手から軌陸車等の 載線までの間、工事施工立ち合いを実施することした。と回答を受けたが、今回の事故ではどの ような作業を行っていたのか明らかにすること。 4.川崎事故以降、今回の事象が発生するまでどのような情報、対策をJR本体として発信し、グル ープ会社・パートナー会社と共有したのか明らかにすること。 5.今回の事象でSBS無線による列車を停止させる措置を行なったか明らかにすること。 6.線閉事故については、この間確認会話とダブルチェックを対策としてきたが、繰り返し事象とな っている現実がある。同じ過ちを起こさないためにこの事故から、どのような安全対策を実施し たのか明らかにすること。 7.責任施工で行なう工事についても、JR本体が必ず立合い、必要に応じてグループ会社・パート ナー会社に指導を行なうこと。できない場合は作業を行なわないこと。 8. 複数線区が並行している区間での作業は、全線区の線路閉鎖が完了するまで作業着手しないこと。
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