BUSINESS REPORT 2014 2014.4-2015.3 第117期 報告書 証券コード:7961 株主の皆様へ 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、当社グループは、第117期(2014年度)の営業を終え、決算の内容を取りまとめましたの で、ここにご報告申し上げます。 当期は、消費増税の影響による住宅着工の落ち込みにより、地盤改良事業が減収減益となりました が、他事業は比較的堅調に推移し、ほぼ計画どおりの売上と利益を達成いたしました。 当社は、近年の業績回復により利益剰余金が前期においてプラスに転じ、今後とも安定的に利益が 期待できる見通しであり、次期には、金額は未定ですが復配することを予定しております。 また、本年9月には本社を日本橋浜町に移転する予定であり、今後更なる成長に向け、心機一転新 たなスタートを切る所存です。株主の皆様には、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。 2015年6月 取締役社長 高崎 實 1 連結業績の概況 当期の概況 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府主導の経済・財政政策や日本銀行の追加金融緩和の効果等により企業業績は改善し景気は緩やか な回復基調が続きました。一方で海外景気の下振れリスクのほか消費税率引上げ後の個人消費の低迷が長引くなど、先行き不透明な状況で推移 しました。 当社グループの主な事業分野であります住宅関連業界につきましては、住宅取得に対する税制優遇政策の効果や相続税対策への関心が高く都 市部では需要の底堅さはありましたが、消費増税前の駆け込み需要の反動の影響が残り、新設住宅着工戸数の前年同月比割れが継続しました。 このような環境のもとで当社グループは、各事業の生産、営業体制の見直しによる収益基盤の強化と特色ある商品、製品の拡販に努め、売上 高は121億5千8百万円(前期比1.9%減)、営業利益は7億6百万円(前期比9.5%減)、経常利益は7億2千5百万円(前期比9.9%減)、当 期純利益は5億9百万円(前期比49.0%減)となりました。 なお、当社は従来、兼松株式会社の持分法適用関連会社でしたが、同社による当社株式の公開買付けの結果、2014年12月24日に当社は同 社の連結子会社となりました。今後当社及び同社は連携を深め、企業価値向上に資するシナジーの早期実現を図ってまいります。 売上高構成 その他 2.8% 石油製品 7.3% セキュリティ機器 16.7% 次期の見通し 今後の見通しにつきましては、海外景気の下振れ懸念はあるものの、企業収益の改善が続く中、個人所得が上向くことが期待されるとともに 消費増税による需要の反動減も緩和されることで回復基調が続くものと思われます。当社グループの主な事業分野である住宅関連業界では、住 宅資金贈与非課税枠の拡大等の住宅取得を促す政策が打ち出されておりますが、新設住宅着工戸数の減少傾向は継続しており不透明な状況とな るものと予想されます。 このような状況の下、当社グループは、各事業の生産、営業体制の強化を進め、収益基盤の構築に努めてまいります。 翌連結会計年度の業績見通しは、売上高120億円、営業利益7億円、経常利益7億5千万円、当期純利益5億円を見込んでおります。 (単位:百万円) 15,000 10,000 5,000 0 売上高 121億5千8百万円 (前期比1.9%減) 10,461 5,087 12,394 5,837 ■中間 ■通期 12,158 5,746 (単位:百万円) 1,000 750 2012 年度 第 115 期 2013 年度 第 116 期 2014 年度 第 117 期 0 ■中間 ■通期 804 725 574 500 250 経常利益 7億2千5百万円 (前期比9.9%減) 236 2012 年度 第 115 期 356 2013 年度 第 116 期 (単位:百万円) 1,200 2014 年度 第 117 期 木材加工 36.1% 純利益 5億9百万円 (前期比49.0%減) ■中間 ■通期 998 900 533 600 292 ジオテック 37.1% 300 0 246 2012 年度 第 115 期 509 331 2013 年度 第 116 期 168 2014 年度 第 117 期 2 営業の概況 ➡ 8.3%減) 62.7%減) 当社独自の木質杭を施工材料とする「環境パイル工法」は大手住宅メーカー を中心に引き続き販売を伸ばしました。また、木質杭を利用する液状化対策 工法の開発を行う一方で当社開発の地盤改良関連技術や関連する部材等を同 業他社に販売する取り組みも伸展しましたが、地盤調査や一般工法による地 盤改良需要は伸び悩み、売上高は45億1千3百万円(前期比8.3%減)、営 業利益は4千4百万円(前期比62.7%減)となりました。なお、静岡営業 所を沼津営業所と統合のうえ移転し、中部地区の基幹営業所として本年4月 に開所しました。 43億88百万円(前期比 営業利益 1億56百万円(前期比 売上高 ➡ ➡ 45億13百万円(前期比 44百万円(前期比 営業利益 売上高 木材加工事業 ➡ ジオテック(地盤改良)事業 2.7%減) 8.3%増) 保存木材の生産、販売数量は前期比やや減少し、原材料価格高騰を売価に 価格転嫁することも遅れる状況でした。保存処理薬剤の販売は納入先の生産 調整から前期比減少傾向でしたが、保存処理設備の販売では当期新たに4基 納入することができました。売上高は43億8千8百万円(前期比2.7%減) 、 営業利益は1億5千6百万円(前期比8.3%増)となりました。 また、関東工場(東京都江東区)は多年に亘り生産品目の見直しやコスト削 減に努めてまいりましたが、赤字状態から脱却できず閉鎖することとし2015 年3月で生産を停止いたしました。一方で今後強化する東北工場への一部設 備の移設準備や関東圏の大手同業者との協業等の施策を進めております。な お、工場跡地は事業会社に賃貸する予定です。 3 ➡ ➡ 22.4%増) 1.7%減) 売上高 営業利益 8億88百万円(前期比 30百万円(前期比 ➡ 20億25百万円(前期比 営業利益 4億74百万円(前期比 売上高 石油製品事業 ➡ セキュリティ機器事業 5.8%減) 33.7%増) 前期末の駆け込み需要の反動からの回復は早く、IPカメラの販売が増加す るなど監視カメラの需要は堅調でした。また、人員の増強を継続し営業およ ハイブリッド車の普及によるガソリン消費の減少、急激な円安や原油価格 の下落、また、消費増税後の節約志向等、激しく変化する環境下、ガソリン 入商品原価の上昇や増員に伴う一時的な経費先行から営業利益は 4億7千4百万円(前期比1.7%減)に止まりました。 その他事業 び商品サポートの強化に努めました。昨年12月には九州地区の営業・サー ビス拠点として福岡出張所(福岡市)を開設しております。売上高は20 億2千5百万円(前期比22.4%増)となりましたが、一方で円安による輸 スタンド店頭での洗車等フルサービスの接客強化に努めました。売上高は 8億8千8百万円(前期比5.8%減)、営業利益は3千万円(前期比33.7%増) となりました。 営業損失 3億43百万円(前期比 6百万円 ➡ 売上高 5.8%減) マッチの出荷数量は前期並みを維持し、消耗雑貨商品の販売は前期比増加 しました。また、遊休地の有効利用を目的とする太陽光発電は、漸く環境が 整 い 昨 年10月 よ り 売 電 を 開 始 し て お り ま す。 そ の 他 事 業 の 売 上 高 は 3億4千3百万円(前期比5.8%減)、営業損失は6百万円(前期は営業利 益0百万円)となりました。 4 トピックス セキュリティーショー2015に出展 CCTVシステム事業部は、2015年3月3日~6日東京ビッグサイ トにて開催されたセキュリティーショー2015に出展し、サムスン 製CCTV最新鋭機器のPRを行いました。赤外線照射距離150mで、 0ルクスの暗闇でも撮像可能、動く被写体を追うオートトラッキン グ機能内蔵のパンチルト32倍ズーム2メガピクセルネットワークカ メラSNP-6320KRHN、360°全方位撮像可能な5メガピクセルネッ トワークカメラSNF-8010KN、IPカメラに電源を供給可能な、 PoEスイッチ内蔵16chネットワークレコーダーSRN-1673KDN等 がご来場いただいた多くの来場者の注目を集めました。これら新製 品は近日中発売予定です。 5 太陽光発電所への木製架台供給 液状化対策工法・土木向け工法に対する取り組み 木材・住建事業部は、「非住宅分野への参入」を合言葉に、 従来は縁の無かったマーケットの開拓に傾注しております。そ のなかで、「太陽光発電所への木製架台販売」をターゲットの ひとつとして営業を行い、播磨科学公園都市内にある木製架台 を使用した発電所3ヶ所の内1ヶ所への架台販売を受注いたしま した。引き渡しの際には、お客様から品質についての賛辞をい ただきました。 今後も木材のさらなる高品質化や低コスト、環境対応等の ニーズに応えていくことで、新たな需要の取り込みを進めてま いります。 ジオテック事業部は、 2015年4月の住宅品確法改定に合わせ、 簡易液状化判定サービス及び同サービス対応の地盤調査の提供 を開始いたしました。さらに、液状化対策工法として第三者証 明を取得したLP-LiC工法の外販も開始しております。また、 2013年に第三者証明を取得した深層混合処理工法のファイン パイル工法ecoに用いる新薬剤「KNNスラリー20」の開発に 成功し、適用範囲を拡大しております。従来の薬剤に比べ添加 量を低減することが可能となったことによるコストメリットの 向上を積極的にアピールし、需要の拡大を図っていきます。 今後の販売チャネル拡大のため土木向け工法の開発にも着手 しており、来期以降の第三者証明取得を目指しております。 6 業績解説 連結損益計算書の概要(単位:百万円) 売上高 12,394 連結損益計算書について 売上高 12,158 売上原価 9,877 販売費及び 一般管理費 売上高/営業利益 消費増税の影響から前期比減収減益とな 売上原価 9,611 1,736 借入金の完済により金融収支は更に改善 売上総利益 2,546 売上総利益 2,516 営業利益 780 経常利益 804 当期 純利益 998 りました。 営業外収支 特別利益 特別損失 法人税等 営業外収益 営業外費用 88 2 △108 営業利益 706 1,840 営業外収益 営業外費用 37 18 しました。 特別損益 主なものは、投資有価証券売却益、減損 損失及び工場閉鎖損失です。 経常利益 725 35 10 0 販売費及び 一般管理費 当期 純利益 509 特別利益 特別損失 法人税等 214 108 321 0 前期 (2013年4月1日∼2014年3月31日) 当期 (2014年4月1日∼2015年3月31日) 7 財務解説 連結貸借対照表の概要(単位:百万円) 流動負債 2,427 流動資産 4,524 固定資産 3,314 0 固定負債 465 前期末 (2014年3月31日) 現金及び 現金同等物の 期首残高 流動負債 2,573 流動資産 5,516 固定負債 524 借入金は2014年9月に完済しました。 1,229 自己資本比率は 当期末 298 63.3%となりました。 連結キャッシュ・フロー計算書について 財務活動による キャッシュ・フロー (2015年3月31日) び預金が増加しました。 859 投資活動による キャッシュ・フロー 固定資産 2,932 資産合計 負債純資産合計 8,449 8,449 連結貸借対照表について 営業収益、投資有価証券売却により現金及 営業活動による キャッシュ・フロー 純資産 5,351 純資産 4,946 資産合計 負債純資産合計 7,839 7,839 連結キャッシュ・フロー計算書の概要(単位:百万円) 現金及び 現金同等物の 期末残高 △194 営業活動によるキャッシュ・フローが大き く増加したことから、現金及び現金同等物 の期末残高が大幅に増えました。 2,193 当期(2014年4月1日∼2015年3月31日) 財務諸表の詳細は当社ホームページのIR情報 に掲載しています。http://www.knn.co.jp/ 8 会社の概要 会社概要(2015年3月31日現在) 役員(2015年6月23日現在) 商 号 兼松日産農林株式会社 英 文 商 号 KANEMATSU-NNK CORPORATION 本 社 東京都千代田区麹町三丁目2番地 電 話 03(3265)8231 設 立 1934年(昭和9年)3月6日 資 本 金 33億2,560万円 従 業 員 数 207名(連結) 165名(単体) 子 会 社 日産興業株式会社 兼松日産工事株式会社 UGRコーポレーション株式会社 事業内容 ジオテック(地盤改良)事業 環境パイル工法・柱状改良工法・鋼管杭工法・各 種認定杭工法・表層改良工法による地盤改良工事 ならびに各種地盤調査及び沈下修正工事等の施 工・販売 木 材 加 工 事 業 木材の乾式、湿式防腐・防蟻処理(木材保存処理) 加工・販売、木材保存処理装置及び薬剤の販売等 セキュリティ機器事業 防犯カメラ、レコーダー等の各種セキュリティ機 器の販売 石 油 製 品 事 業 ガソリン、軽油、灯油等の販売 そ の 他 事 業 各種マッチの製造・販売等 代 表 取 専 務 取 取 取 取 常 勤 監 監 締 役 社 取 締 締 締 締 締 監 査 査 査 長 役 役 役 役 役 役 役 役 高 平 齋 水 河 小 重 寺 岡 (注)1. 小林邦聡氏は社外取締役であります。 2. 監査役は全員社外監査役であります。 崎 井 藤 谷 村 林 元 田 村 基 羊 恭 邦 和 恭 憲 一 實 壽 栄 介 司 聡 夫 久 郎 ホームページのご案内 http://www.knn.co.jp/ 最新の当社IR情報等を ご覧いただけます。 ISO 9001 JSAQ1265 NO.3243-ISO 9001 NO.E1220-ISO 14001 9 株式の状況 大株主等(2015年3月31日現在) 所有者別株式分布状況(2015年3月31日現在) 発行可能株式総数 165,000,000株 発行済株式の総数 株 主 数 41,492,000株 3,796名 個人・その他 3,647名 13,550千株 (32.66%) 金融機関 19名 2,959千株 (7.13%) 金融商品取引業者 36名 1,432千株 (3.45%) 大株主(上位10名) 株 主 名 兼 日 松 本 株 金 0.87 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口1) 355 0.86 UBS AG SINGAPORE-TOKYO RESIDENTS 350 0.84 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 340 0.82 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5) 326 0.79 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口3) 317 0.76 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口2) 311 0.75 株 298 0.72 B 式 I 会 52.88 % 0.93 S 株 持株比率 361 社 融 持 株 数 社 21,922 千株 387 会 券 会 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 式 証 式 証 社 券 (注)持株比率は自己株式35,460株を控除して計算しております。 外国法人等 42名 1,270千株(3.06%) その他法人 52名 22,279千株 (53.70%) (注)自己株式35,460株を「個人・その他」に含めて計算しております。 所有株式数別株式分布状況(2015年3月31日現在) 千株未満 458名 54千株 (0.14%) 千株以上 2,938名 6,607千株 (15.92%) 一万株以上 348名 6,065千株 (14.62%) 百万株以上 1名 21,922千株 (52.83%) 五万株以上 51名 6,843千株 (16.49%) (注)自己株式35,460株を「一万株以上」に含めて計算しております。 10 株主メモ 事 業 年 度 毎年4月1日から翌年3月31日まで 定 時 株 主 総 会 毎年6月 基 準 日 毎年3月31日 その他必要ある場合はあらかじめ公告いたします。 中間配当を行う 場合 の 基準日 9月30日 株 主 名 簿 管 理 人 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社 特 別 口 座 の 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 口 座 管 理 機 関 三井住友信託銀行株式会社 郵 便 物 送 付 先 〒168-0063 東京都杉並区和泉二丁目8番4号 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 ( 電 話 照 会 先 ) 0120-782-031(フリーダイヤル) 取次事務は三井住友信託銀行株式会社の本店及び全国各支店で 行なっております。 単 元 株 式 数 1,000株 公 告 方 法 電子公告(http://www.knn.co.jp/) 手続きのお申出先について 1.未払配当金の支払のお申出先 株主名簿管理人である三井住友信託銀行株式会社にお申出ください。 2.住所変更、配当金受取方法の指定等のお申出先 株主様の口座のある証券会社にお申出ください。 なお、証券会社に口座がないため特別口座が開設されました株主様は、特別口座の口座 管理機関である三井住友信託銀行株式会社にお申出ください。 特別口座で株式をご所有の株主の皆様へ 1.単元未満株式の買取請求について 当社の株式は1単元が1,000株となっており、単元未満(1~999株)については市場 での売却はできませんが、当社に対して買取請求をすることができます。 三井住友信託銀行株式会社証券代行部より「単元未満株式買取請求書兼取次請求書」を 受け取り、必要事項をご記入、お届印をご押印の上、ご提出ください。 2.特別口座から証券会社の口座への振替申請について 特別口座に記録されている株式については、特別口座のままでは売買できません(単元 未満株式を除く) 。さまざまなお手続きを円滑に行うためにも証券会社の口座への振替申 請をお願いいたします。三井住友信託銀行株式会社証券代行部より「口座振替申請書」 を受け取り、必要事項をご記入、お届印をご押印の上、ご提出ください。 お手続きの詳細は、下記のお問い合わせ先にご確認ください。 (お問い合わせ先) 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 TEL 0120-782-031(フリーダイヤル) ただし、電子公告をすることができない場合は、日本経済新聞 に掲載いたします。 上場金融商品取引所 東京証券取引所市場第1部 証券コード:7961
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