検体採取等に関する厚生労働省指定講習会の実施要項(H27年4月)

検体採取等に関する
厚生労働省指定講習会
実施要項
利益相反の有無
:
無
*この演題に関連し、開示すべきCOI関係にある企業などはありません。
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会
厚生労働省の動向
平成19年12月28日付医政局長通知
「医師及び医療関連職と事務職員等との間等での役割分担の推進に
ついて」
平成21年8月~
医政局主催
「チーム医療の推進に関する検討会」開催
平成22年3月19日報告書提出
平成22年4月30日付医政局長通知
「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」
平成22年5月~
医政局主催
「チーム医療推進会議」開催 ※日臨技は会議メンバーに入っていない
平成22年10月~
医政局主催
「チーム医療推進会議」の下に「チーム医療推進方策検討W/G」
※ 日臨技がメンバーに入った
平成19年12月28日付医政局長通知
「医師及び医療関連職と事務職員等との間等での
役割分担の推進について」の要旨
近年の医師、看護師不足の実態に鑑み、医師と看
護師及び臨床検査技師との適正な業務分担を導入
することで、医師等の負担を軽減することが可能
となる。
その具体例として、「採血、検査説明」につい
ては、医師等の指示の下に看護師及び臨床検査技
師が行うことができるとされているが、臨床検査
技師が十分に関わっていない現状がある。
平成22年4月30日付医政局長通知
「医療スタッフの協働・連携によるチーム
医療の推進について」の要旨
本通知において、薬剤師・リハビリテーション関係職種・管
理栄養士・臨床工学技士・診療放射線技師は、チーム医療を
実現するための具体的な取り組み内容が明記されている。
しかし、独立した形で臨床検査技師の明記はなく、その他
の職種のひとつとして、「各種業務量の増加や在宅医療の推
進等を背景として、各業務の専門家として医療現場において
果たし得る役割は大きなものとなっている・・・・
この評価がわれわれ検査技師にとって大きな問題
チーム医療の一員
~ 患者に近い、カルテに近い「臨床」検査技師へ
医
師
薬剤師
看護師
臨床検査技師
臨床工学技士
理学療法士
作業療法士
~
診療放射線技師
患
者
さ
ん
精神保健福祉士
救命救急士
管理栄養士
診療情報管理士
はり師・きゅう師
社会福祉士
言語聴覚士
視能訓練士
5
“臨床検査とチーム医療”に関する会長メッセージ
『患者と正面で向き合える臨床検査技師にならなくて
は、チーム医療に参画しているとは言えない。医療
現場の期待に応える“検査説明・相談のできる技
師”を養成しよう。 』
一般社団法人
日本臨床衛生検査技師会
会長
宮島 喜文
6
法改正の経緯
(臨床検査技師法等に関する法律)
昭和45年 臨床検査技師・衛生検査技師法に改正
○採血行為と生理学的検査を認可
平成17年 臨床検査技師法に改名し、一部改正
・定義の変更「医師又は歯科医師の指示の下」
・生理学的検査の項目を省令で定める。
・衛生検査技師の廃止(経過処置あり)
平成26年 臨床検査技師法の一部改正
○検体採取と生理学的検査(嗅覚・味覚)追加
~44年ぶりの“念願の業務拡大”達成!!~
新たな“時代の幕開け”
今後の取り組み(予定)
• 平成26年7月 「行動計画」の策定
日臨技の総力を挙げて取り組む
指定講習会の実施
現場での実践
教育の推進
普及啓発・自
己啓発
診療報酬への反映
効果の検証
検体採取の“徹底的な推進運動”を図る。
平成27年2月17日付医政局長通知
「医療法施行令等の一部を改正する政令」
(平成27年政令第46号)本年2月12日付で、が公布されました。
(1)「医療法施行令等の一部を改正する政令の公布に
ついて」
(2)「診療放射線技師法施行規則及び臨床検査技師等
に関する法律施行規則の一部を改正する省令の公
布について」
(3)「診療放射線技師学校養成所指定規則及び臨床検
査技師学校養成所指定規則の一部を改正する省令
の公布について」
平成27年2月17日付医政局長通知
(1)「医療法施行令等の
一部を改正する政令の公布について」の要旨
「地域医療における医療及び介護の総合的な確保を推進する
ための関係法律の整備等に関する法律」(平成26年法律第
83号)のうち、①医療法(昭和23年法律第205号)の一部改正、②
歯科技工士法(昭和30年法律第168号)、(昭和57年法律第1号)の
一部改正。
③臨床検査技師等に関する法律(昭和33年法律第76号)の
一部改正(「臨床検査技師の業務」に関する規定)等が、本
年4月1日から施行されることになっています。
これに伴い、本年2月12日付で、「医療法施行令等の一部を改正する
政令」(平成27年政令第46号)が公布されました。
第三
臨床検査技師等に関する法律施行令
(昭和33年政令第226号)の一部改正
臨床検査技師が、診療の補助として、医師又は歯科医師の具体的な指
示を受けて行うことのできる検体採取について、次の5つの行為を定
めたこと。(第8条の2関係)
①鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、咽頭拭い液その他これらに類
するものを採取する行為。
②表皮並びに体表及び口腔の粘膜を採取する行為。(生検
のためにこれらを採取する行為を除く。)
③皮膚並びに体表及び口腔の粘膜の病変部の膿を採取する
行為。
④鱗屑、痂疲その他の体表の付着物を採取する行為。
⑤綿棒を用いて肛門から糞便を採取する行為。
平成27年2月17日付医政局長通知
(2)「診療放射線技師法施行規則及び臨床検査技
師等に関する法律施行規則の一部を改正する省令
の公布について」の要旨
第一 診療放射線技師法施行規則(昭和26年厚生省令第33号)の一部改正
第二 臨床検査技師等に関する法律施行規則
(昭和33年厚生省令第24号)の一部改正
臨床検査技師等に関する法律(昭和33年法律第76号)第2条の規定により、臨床検査
技師の業務とされている厚生労働省令で定める生理学的検査として、以下の行為を加
える。(第1条関係)
①基準嗅覚検査及び静脈性嗅覚検査(静脈に注射する行為を除く)
②電気味覚検査及びろ紙ディスク法による味覚定量検査
平成27年2月17日付医政局長通知
(3)「診療放射線技師学校養成所指定規則及び臨
床検査技師学校養成所指定規則の一部を改正す
る省令の公布について」の要旨
第二 臨床検査技師学校養成所規則
(昭和45年文部省・厚生省令第3号)の一部改正
臨床検査技師等に関する法律(昭和33年法律第76号)第15条第1号の規
定に基づく学校又は養成所の指定を受けるための教育内容の基準につい
て、「人体の構造と機能」の単位数を「7単位」から「8単位」に改め
るとともに、新たな教育内容として「医療安全管理学」の「1単位」を
追加したこと。
教育内容単位数(93単位 ⇒ 95単位)
○専門基礎分野(追加)・人体の構造と機能(7 ⇒ 8単位)
○専門分野(新規)・医療安全管理学(1単位)
第四
留意事項
1.平成27年4月1日に入学・入所する学生・生徒までは上記の経過処
置が適用され、その教育内容について従前の例によることができるが、
その後の入学・入所する学生・生徒に対しては、この省令による改正後
の教育内容を教授しなければならないこと。
2.この省令の施行の際、現に指定を受けている学校又は養成所であっ
て、この省令による教育内容の改正に伴い学則(教育課程)に変更が
生じる学校又は養成所にあっては、平成27年度中に学則(教育課程)
の変更に関する承認を受けなければならないこと。
3.この省令による教育内容の改正に伴う診療放射線技師国家試験出題
基準及び臨床検査技師国家試験出題基準の見直しについては、必要な
検討を行い、平成28年度に大学(4年課程)に入学する学生が受験する
ことになる平成32年の国家試験から、新たな出題基準を適応する予定
であること。
業務拡大に伴う研修会の準備について
厚労省医事課長(事務連絡)H26.10.31
臨床検査技師等に関する法律(昭和33年法律第76号)の一部が改正され、
平成27年4月1日から、臨床検査技師の業務範囲に一定の検体採取が追加さ
れることになります。
また、今後、臨床検査技師等に関する法律施行規則(昭和33年厚生省令
第24号)の一部を改正し、平成27年4月1日から、生理学的検査に嗅覚検
査及び味覚検査を追加する予定です。
このような業務拡大に伴い、平成27年4月1日の時点で既に臨床検査技師
免許を取得している者については、「厚生労働大臣が指定する研修会」を
受講することが義務付けられます。
この「厚生労働大臣が指定する研修」として、今後、厚生労働省令告示に
おいて、貴会が実施する研修を指定することになります。
平成27年3月9日付医政局長通知
地域における医療及び介護の総合的な確保を推進す
るための関係法律の整備等に関する法律附則第三十
二条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する
研修会について
第一
本告示の内容
本告示は、「厚生労働大臣が指定する研修」と
して、検体採取に必要な知識及び技能を習得す
るための研修であって、一般社団法人日本臨床
衛生検査技師会が実施するものを指定するもの
である。
第一 本告示の内容
医療介護総合確保推進法第14条の規定により、臨床検査技
師等に関する法律(昭和33年法律第76号)の一部が改正され、
本年4月1日から、臨床検査技師は、医師又は歯科医師の具体的
な指示を受けて、診療の補助として、以下の検体採取を業とし
て行うことが可能となる。
(①~⑤の補助行為)
医療介護総合確保推進法附則第32号第1項において、平成27年4
月1日において現に臨床検査技師の免許を受けている者及び同日
前に臨床検査技師国家試験に合格した者であって同日後に臨床検
査技師の免許を受けた者が、検体採取を行おうとするときは、あ
らかじめ、厚生労働大臣が指定する研修会を受けなければならな
いこととされている。
第二 留意事項
1 当該研修における教育内容は、別添の表に揚げる内容
以上とし、同表に揚げる達成目標に到達する必要がある
こと。
2 本告示前に、既に、一般社団日本臨床衛生検査技師会
が実施する研修会であって、教育内容が別添の表に揚げ
る内容以上であるものを受けている者については、同表
の達成目標に到達していると一般社団法人日本臨床衛生
検査技師会が認める場合は、再度、研修を受ける必要は
ないこと。
3 医療介護総合確保推進法附則第32条第1項において、
研修の受講が義務付されていない者であっても、臨床検
査技師の養成課程において、検体採取に係る教育を受け
ていない臨床検査技師が、検体採取を行おうとするとき
は、医療安全の確保の観点から、あらかじめ、当該研修
会を受ける必要があること。
厚生労働大臣指定の
講習会(修了証書)
指定講習会の全過程を修了
したことを証します。
日臨技 会長名
本講習会は厚生労働大臣
の指定したものであること
を証明します。
厚労省 医政局長
法律の周知の流れ(基本)
厚生労働省
日臨技
都道府県
医療団体
保健所
会員施設
都道府県技師会
会
診療機関
員(臨床検査技師)
関連学会
厚労省指定講習会カリキュラムの骨子
<一般目標>
・臨床検査技師の責任及び業務範囲を理解し、感染
管理及び医療安全に配慮して、適正に検体採取が
できる能力を身につける。
・検体採取に伴う危険因子を認識し、合併症の発生
時に適切に対処できる能力を身につける。
・検体採取は医師又は歯科医師の指示の下で行われ
ることを認識し、責任をもって対応する。
厚労省指定講習会カリキュラム
○指定講習カリキュラム : 16時限(1時限=50分)
・その1 (法律、倫理に関する知識):1時限
・その2(微生物学的検査等:インフルエンザ等):4時限
・その3(微生物学的検査等:ウイルス、細菌・・・・):4時限
・その4(微生物学的検査等:糞便検査):3時限
・その5(味覚検査、嗅覚検査):3時限
・その6(確認試験):1時限
*その1~5の講習において、シミュレーションを実施すること。
ビデオ講習後、舌圧子、綿棒による実技講習。
厚労省指定講習会カリキュラム(2)
• 項目
微生物学的検査等(インフルエンザ等)における検体採取に必
要な知識(鼻腔拭い液、鼻咽頭拭い液、咽頭拭い液、鼻腔吸引
液等の採取)
• 達成目標
1 鼻・口腔・咽頭部の解剖を説明できる。
2 舌圧子、口腔、鼻腔吸引用器具、スワブ等(以下「舌圧子
等」)の適切な使用方法について説明できる。
3 舌圧子等の使用による合併症及び禁忌について説明できる。
4 感染管理及び医療安全対策について説明できる。
5 シミュレーション(鼻・口頭・咽頭部から、適切な器具を
用い、疾病や患部の特性に応じて適切な検体を採取できる。
適切に感染管理や医療安全対策を行うことができる。)
・時限 4時限
検体採取等に関する
厚生労働省指定講習会(日臨技主催)
地方厚生局所在地(支所・分室を含む)9か所で実施。
初年度(H27.1~H28.1)は73会場、受講者2万人を想定し展開する。
○北海道地方局(4)
○東北地方局 (6)
○関東地方局 (20)
○東海地方局 (10)
○近畿地方局 (10)
○中国地方局 (8)
○四国支所
(4)
○九州地方局 (10)
○沖縄分室
(1)
1,200人
1,800人
6,000人
3,000人
3,000人
2,400人
1,200人
3,000人
300人
その他会場については、厚労省と協議の上、可能な場合は随時追加する。
指定講習会
の概要。
想定される疑
義に対する
Q&A集
講習会事前
登録に関す
るマニュアル
講習会登録後
の会場変更の
ルール
検体採取等に関する厚労省指定講習会 受講料
○会員の方
○入会申請中の方
○これから入会を希望する方
受講料 :
10,000円
「これから入会を希望する方」
システムに従って、日臨技、県技師会の入会
手続をしてください。
○入会を希望しない方
受講料 : 30,000円
厚労省指定講習会の必要経費
○支出(会場経費)
会場費2日分(控室・備品含む)
講師料(6名分)
講師・実務委員(旅費交通費など)
テキスト(郵送代等含む)
実技備品(舌圧子・綿棒等・郵送代)
修了証書・修了バッチ(送料含)
消耗備品(USB・CD・コピー用紙等)
○支出(運用経費)
テキスト執筆料、製本・ビデオ作成・支部学会、県技師会説明会経費
バッジ、キャッチフレーズ公募・広報用リーフレット作成・人件費(臨時)
システム改修(事前登録、入金確認、登録変更(受講料保留)
修了証書の発行(履修者の履歴管理など)
検体採取等に関する厚労省指定講習会「事前参加申し込み」
受付番号
請求書
領収書
受
講
者
送金番号
(
UNIQUE
)
送金番号
(
UNIQUE
)
¥
事務局
受講番号
受講票
特定講習会
受講番号
修了
証書
履修番号
(UNIQUE)
事務局
返信メールのURLをクイックして、事前登録完了。
入金済で開催5日前までに申請取消しを行い その後別の会場で申込む場合
厚労省
指定講習会
1/10 開催
140000111
EntryNo.1
受講票(破棄)
受
講
者
¥
11/1新規申請
11/10参加費振込
参加費
送金番号
111111
11/10入金
入金
1/7申請取消
入金保留
自動保留
再登録
同一人物であるかと「入金保留」があるかを自動確認
厚労省
指定講習会
3/10 開催
140000333
EntryNo.3
送金番号“111111”入力
1/20 新規申請
参加費流用
送金番号
111111
1/20 入金
保留金を流用
新・受講票
自動入金登録
事
務
局
キャンセル後、再申請登録する場合
既に振り込み済みの
送金番号(111111)
を入力する。
天災、自然災害な
どやむを得ない事
情で研修会当日、
欠席した場合は、
後日、日臨技事務
局に連絡。確認が
取れた場合は、受
講料を保留として
処理する。
指定講習会
(当日欠席理由書)
1.業務の都合
2.交通事情
3.体調理由
4.その他
本理由書を2週間以内に、
事務局まで提出してくだ
さい。確認が取れた場合
は、保留金扱いとさせて
いただきます。
申込締切(開講日の2週間前):振込期限(開講日の10日前)
本講習会における地域別受講状況
H27.4.22現在
受講者数
区分
北日本
(北海道)
関甲信
首都圏
中部圏
近畿
中四国
九州
(沖縄)
日臨技
非会員
全国会員数
1月
2月
3月
支部
4月
合計
174 222
30
223 649
2
0
306
1
309
317 160 257
96
830
474 195 231 152 1,052
280 295
35
256 866
256 247 242
17
762
8
19
236
26
289
4
433
8
436 881
2
0
144
0
146
19
26
25
25
95
61
65
66
56
248
1,597 1,662 1,580 1,288 6,127
会員数
(H27.2末日)
比率
5,626
11.5
2,896
10.7
7,163
11.6
9,696
10.8
7,069
12.3
6,892
11.1
6,862
4.2
6,770
13.0
669
21.8
623
15.2
54,266
11.3
“真の医療人”になること。
患者のために医療に従事し、職責を果たす。
①検査技師として、知識を基に、技術を駆使し、臨
床検査を通じて患者の診断・治療に貢献する。
②病院職員として、組織の一員としての役割を果
たし、病院運営に貢献する。
結 論
~生涯教育を充実し、職業意識の高揚と能力の開発を努める~
ご清聴ありがとうございました。
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会