高槻病院腎臓内科専攻医プログラム【はじめに】腎臓内科では腎臓病すなわち体液異常、原発性腎疾患（腎炎、ネフローゼ症候群など）、続発性腎疾患および腎不全を対象として診療・教育を行っています。腎臓は生体の体液恒常性維持機構、老廃物の排泄、血圧の調節、骨代謝、貧血など多岐にわたって生体で重要な働きをします。従って、一般臨床における腎臓のしめる役割は極めて大きいものです。末期腎不全患者で透析医療を必要とされる方は３０万人を超えており、現代医療における重要な問題です。腎臓内科の診療には大きく分けて２つの柱があります。一つは、末期腎不全に至らないように、腎疾患の治療および腎機能の管理です。もう一つは末期腎不全患者に対する透析医療です。当科では腎炎やネフローゼ症候群の治療を行うと同時に透析室運営も行っており、血液透析や腹膜透析に加え、各種血液浄化の症例も豊富です。昨今、慢性腎臓病（CKD）という疾患概念が提唱され、腎機能障害の早期からの発見と治療の必要性が注目されています。しかし、腎疾患の診療ができる専門医は全国的にも不足しています。私たちと一緒に腎臓専門医、透析専門医の習得を目指しませんか。奮っての応募を待っています。【研修期間】平成 28 年 4 月 1 日より原則 2−3 年間（1 年ごとに研修継続の可否、進路相談を行い、中断も可能）【研修方法】ストレートまたはローテーション（希望により 1 年目は内科系ローテーション可能）【募集人員】【研修場所・施設】【研修責任者】 1−2 名社会医療法人愛仁会高槻病院高橋利和【指導医紹介】高橋利和 H6 年卒日本腎臓学会指導医、日本腎臓学会専門医日本透析医学会指導医、日本透析医学会専門医日本内科学会総合内科専門医、日本内科学会認定内科医日本内科学会指導医、徳島大学医学部臨床教授【研修プログラム】腎臓内科では、内科全般の研修を基本にしつつ、腎臓指導医や先輩医師の指導のもと、専門医育成のための研修を行います。全身性疾患に伴う２次的な腎疾患も多く、特に、治療に伴う腎障害の管理や腎機能低下患者での先進医療の継続のため、各診療科とも協力して腎疾患の治療を行います。まずは後期研修 1 年終了時（卒後 3 年時）に日本内科学会認定内科医取得を目指します。そのため、希望によって他の内科へのローテーション研修を行い、受験必要症例の蓄積や知識・技術の収得にあたります。次に腎臓専門医、透析専門医の習得を目指した研修を行います。研修目標としては、腎機能評価とその管理を基本として、 ① 電解質異常 ② ネフローゼ症候群 ③ 腎不全（急性・慢性） ④ 糸球体腎炎をはじめとした腎疾患 ⑤ 腎機能低下時の薬物使用及び薬剤性腎障害の診断・治療・管理ができることを基本目標とします。さらに、診断上不可欠である腎生検、腎臓病理および画像診断を積極的に行い研修します。また、透析分野としては血液透析・腹膜透析の導入、維持管理、長期透析の合併症に対する対処について、入院患者の受け持ちや外来透析管理を通して学んでもらいます。また、血漿交換や吸着療法など、特殊血液浄化についても経験を積んでもらいます。専門医取得のためにも学会発表についても積極的に参加してもらいます。症例報告ではなく、臨床研究での情報発信を目指します。【指導体制】１）腎臓内科全体で 1 チームとしてグループ診療を行います。２）週に 1 回カンファレンス、回診を行い、診断・治療方針などを検討し、ここの症例に則した指導を行っています。３）最低週に 1 回、腎臓分野の専門的知識を深めるためにレクチャー（授業）を行っています。４）研修の知識に偏りが生じないように、他施設から指導医師を招聘し研修医指導を御願いしています。（現在、京都大学、神戸大学、愛仁会千船病院より協力を得ています。）【カンファレンス】腎臓内科カンファレンス毎週火曜日 16 時-18 時内科 CPC 第 3 木曜日 12 時 15 分 - 12 時 45 分フットケアカンファレンス第 4 水曜日 18 時－19 時他施設と合同での腎生検カンファレンスを月 1 回行っています。【後期研修修了後の進路】高槻病院のスタッフとして残る徳島大学、神戸大学、京都大学といった関連大学の腎臓内科大学院への進学他の研修施設への移動など、フレキシブルに対応します【診療統計】透析導入患者 30 名／年血液透析件数 16000 件／年エンドトキシン吸着 8 件／年顆粒球吸着 13 件／年白血球吸着 85 件／年 LDL 吸着 50 件／年腹水ろ過濃縮 CHDF 9 件／年 46 件／年【取得できる専門医・認定医】日本内科学会認定医（卒後 3 年）日本腎臓学会専門医日本透析医学会透析専門医【学会等】日本透析医学会総会年1回日本腎臓学会総会年1回日本腎臓学会西部大会年1回大阪透析研究会年1回