講義シラバス【中堅企業（隠れたチャンピオン）によるグローバル展開【講全 6 回】師】：ステファン・リッペルトビジネス・ブレークスルー大学大学院教授・専門は、企業戦略、マーケティング、国際的 M＆A。・前職は、サイモン・クチャー＆パートナースジャパン株式会社、代表取締役社長、パートナー。・独、日、米およびオーストリアの経済、法律、史学を学び、独キール大学経済史学部助教授、早稲田大学商学部特別研究員、ハーバード法律学校特別研究員のほか、日本および韓国における数多くの主要大学（大前研一ビジネス・ブレークスルー大学大学院、一橋大学大学院）にて講義を行い、国際的に講演活動やワークショップのホストを務める。また、著名なビジネス雑誌やその他の専門誌に執筆多数。＜講座の目的＞リーマンショックにより、日本、米国、欧州経済は深刻なダメージを受け、いまだ多くの企業が回復できない状況にありますが、その中でも、健全な収益を上げ続けている企業があります。その中には、大企業グループに属さない中堅企業であり、世間的認知度が高まることを意図的に避けながら、売り上げ規模よりも世界シェアを志向するなど、ひとつの特徴がみとめられます。欧米では、こうした中堅優良企業を「隠れた優良企業(Hidden Champion)」としてカテゴライズし、安定成長とイノベーション創出力をはじめとした、その独特の経営戦略の研究が行われています。この講座では、日本国内における対象企業を業界横断的に発掘し、各企業の戦略と日本の「隠れた優良企業」ならではの傾向・競争力の源泉を分析します。【カリキュラム】隠れたチャンピオン～Hidden Champion～とは？ Hidden Champion とは、世界市場のトップ 3、アジアや欧米市場の 1 位に位置し、世界をリードする中小企業のことです。一般に知られていない会社が多いため「隠れた企業」と呼ばれていますが、自ら隠れることを好む傾向も指摘されています。これらの企業は、1990 年以降グローバリゼーションとテクノロジーのイノベーションを受けて大きく成長しています。世界約 2500 社のうち、日本国内には 200 社ほどの Hidden Champion があります。シリーズ第１回の今回は、日本と海外の事例を参照しながら、Hidden Champion とは何かを考察していきます。【第 2 回】企業インタビュー：ミヤチテクノス（レーザー加工・溶接機器）ゲスト：小宮山邦彦（ミヤチテクノス株式会社代表取締役社長） -1本資料の無断複製・転載を禁じます。 Copyright 2012 Business Breakthrough, Inc. All rights reserved. 講義シラバス優れたビジネスでありながら、世の中に広く知られていない Hidden Champion（隠れたチャンピオン）と言われる中堅企業は、戦略の集中、グローバル化、業界におけるリーダーシップ性という特徴を持ち合わせています。本講義で紹介するミヤチテクノス株式会社は、微細溶接・加工技術に特化した事業ではオンリーワン企業であり、海外 16 カ国に広がるグローバルネットワークで事業展開をしています。代表取締役社長の小宮山邦彦氏に、早期の海外進出やシェア獲得の秘策等を伺い、同社の強みを幅広い目で考察します。【第 3 回】企業インタビュー：トレック・ジャパン（静電気計測器）ゲスト：上原利夫氏（トレック・ジャパン株式会社代表取締役社長）今回の Hidden Champion（隠れたチャンピオン）は、静電気を極めて正確に測る表面電位計・計測器の販売を行っているトレック・ジャパン株式会社を紹介します。 Bruce Williams 氏がアメリカで創業し、後に日本のトレックが買収、現在は日本法人という組織構造です。当時は古いと思われた静電気計測の技術を、分野の最先端科学者にアプローチをかけ、市場をつくりあげた。No.1 の位置を保持し、宇宙開発へも参入している秘策を代表取締役社長の上原利夫氏に伺います。【第 4 回企業インタビュー：エノテカ（ワイン卸・小売）ゲスト：廣瀬恭久氏（エノテカ株式会社代表取締役）ワインの輸入販売を手掛ける「エノテカ株式会社」を取り上げ、世界初のビジネスモデルであるワイン専用の卸し業と小売をセットにしたスタイルを、代表取締役の廣瀬恭久氏に詳しくお聞きします。日本は酒や焼酎、お茶の文化はあるが、歴史のないワインに絞ることで、ニッチ産業を見いだしました。商品に情熱を注ぎ、丁寧なショップづくりを心掛けて、中国、東南アジアへと拡大を図る戦略は大変興味深いと言えます。【第 5 回】企業インタビュー：ラショナル・ジャパン（業務用厨房機器）ゲスト：赤井洋氏（株式会社ラショナル・ジャパン代表取締役社長）今回は、株式会社ラショナル・ジャパン代表取締役社長の赤井洋氏にお話を伺います。設立はドイツですが、業務用厨房機器の製造販売を目的に世界展開を繰り広げており、日本へは 1980 年代に進出しました。注視すべき点は、一つの製品に特化していることです。スチームを使った加熱調理器具はプロ向けの仕様であり、早期からグローバルな視野を開いてきました。日本市場参入の経緯等インタビューを交え、同社の戦略を考察します。【第 6 回】企業インタビュー：ヴェスタス（風力発電システム）ゲスト：Luke Eginton 氏（ヴェスタスウインドテクノロジージャパン株式会社代表取締役）第 6 回は、デンマークの風力発電機メーカーであるヴェリタスを採り上げます。ヨーロッパの小国であるデンマークで鍛冶屋として創業した同社が世界トップ企業になるために行ってきたことは、Hidden Champion の典型ともいうべき道筋でした。ヴェリタスの Key success drivers と、日本市場における展望を日本法人代表の Luke Eginton 氏に伺います。以上 -2本資料の無断複製・転載を禁じます。 Copyright 2012 Business Breakthrough, Inc. All rights reserved.