プラグインブレーカ速結端子 工事に際してのご注意 ■プチスリム ● 電線の接続方法 ②電線を差し込む ①電線の被覆をむく ストリップゲージ 20A 接続完了表示 20A 黒 ストリップゲージ L LOAD N 白 L LOAD N 電線 挿入口 (橙色) L LOAD N 電線 挿入口 電線引外し方法 接続完了表示(橙色) が確実に出るまで 差し込む。 ①ハンドルをOFFにし 解除レバーに指を掛ける。 協約形 電灯・動力 VVF電線の場合は 解除レバーの色で 確認できます。 絶縁抵抗測定箇所 プラグイン ストリップ ゲージに 合せて 15mmむき ます。 注.電線の腐食・変形は、 火災の原因になりま す。電線をむき直し てから接続してくだ さい。接続完了表示 が出ない場合は電線 むきの長さを再確認 し、接続し直してく ださい。 標準分電盤 15mm ● ③接続完了表示を確認 20A 注意 小型高性能 電灯 1つの電線挿入口に2本以上の電線を差し込まないでください。 接続完了表示が出ない場合は電線むきの長さを再確認し、接続しなおして ください。電線の差し込みが不十分な場合、火災の原因となります。 電線が変形・腐食している場合は、電線をむき直してから接続してくださ い。火災の原因となります。 解除レバー 幹線分岐盤 接続電線は電線処理範囲内で配線してください。範囲外に出ますと電線被 覆を傷つけ、感電・短絡のおそれがあります。 ガタースペース 50 40 約15° 電線処理範囲 電線挿入角度 開閉器盤 引込計器盤 ②解除レバーを下に 押下げながら電線を 後方に引抜く。 ねじタイプ 分電盤 ■プラグインスリムブレーカ 速結端子への電線接続方法(定格容量15A、20Aのみ) 接続電線:φ1.6,φ2.0単線専用 (より線およびφ2.6単線の場合は棒圧着端子を使用) ①電線の被覆をむく ②電線を差し込む ! ・電線の被覆を本体のストリップゲージに 合わせて17mmむいてください。 ・電線を電線挿入口に入れ、 橙色の接続完了 表示が出るまで確実に差し込んでください。 (電線挿入角度は約15° です。) ストリップゲージ 接続完了表示 (橙色) 17mm 電線 挿入口 電線 挿入口 速結端子からの電線引外し方法 ●プラグインユニット付ブレーカを母線に差し込む際、斜めに差し込まないでください。 必ず、 プラグインユニット付ブレーカを母線に水平に差し込んでください。 プラグイン端子部が変形し、発熱・発火の原因となるおそれがあります。 母線 禁止 解除レバー 注意 取付溝 分岐取付台 斜めから母線へプラグインユニット付 ブレーカを差し込まない 技術資料 ! ・ハンドルOFFにし、解除レバーを矢印の方向に押下げながら 電線を後方に引抜いてください。 組替仕様 パーツ 絶縁抵抗測定箇所 ● 注意 ●一つの電線挿入口に2本以上の電線を 差し込まないでください。 ●電線の腐食・変形は、火災の原因になります。 電線をむき直してから接続してください。 ●接続完了表示が出ない場合は電線むき の長さを再確認し、接続しなおしてください。 電線の差し込みが不十分な場合、火災の 原因となります。 ●定格容量30Aタイプの場合、電線は端子 ねじに接続となります。端子ねじを規定の トルクで確実に締付けてください。火災の 原因となります。 ・ 推奨締付けトルク 2~3N・m SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 ● 正規 分岐取付台のブレーカ取付溝に合わせて、 プラグインユニット付ブレーカを仮置後、 母線へ水平に差し込む 1381 標準分電盤・技術資料 主幹ブレーカの変更可能容量 アース端子 ■漏電ブレーカは過電流保護機構を備えたものを使用しています。 ■漏電ブレーカは高感度、高速形、 インパルス不動作形です。 アース端子は鋼製で溝付六角ボルトを使用しています。 六角ボルトM8 ご注意 バネ座金 プチセーバ・主幹協約形は除きます。 標準分電盤 平座金 主幹変更可能容量(A) アース端子台(銅) ボデー 300 ・400A 200A 接地端子ねじの呼び(JISC8480) プラグイン 100A 50 ・ 60A 分電盤の定格電流 漏電ブレーカ A 30A 協約形 電灯・動力 15 20 30 40 50 60 75 100125150175200225250300350400 A A A A A A A A A A A A A A A A A 30A 50A サーキットブレーカ 接地線の太さ (参考) ねじの呼び (最小) 呼び径 ㎜ 50以下 M5 2 2. 6 50を超え 100以下 M5 100を超え 225以下 M6 14 225を超え 400以下 M6 22 400を超え 600以下 M8 38 小型高性能 電灯 100A 200A 300 ・400A 幹線分岐盤 漏電ブレーカの定格感度電流 開閉器盤 引込計器盤 標準分電盤 漏電ブレーカの定格感度電流(標準仕様)は下表の仕様となっています。 容 量 30A 50A ねじタイプ 分電盤 60A 開閉器盤 動 力 回 路 (mA) 電 灯 回 路 (mA) F30 F30 〃 F100 F30 60A F100 F100 100A FV (100/200mA切換) FV (100/200mA切換) 200A FV (100/200/500mA切換) FV (100/200/500mA切換) 400A 〃 〃 SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 〃 〃 〃 150A 〃 〃 FV (100/200/500mA切換) 動 力 回 路 (mA) F30 〃 125A 300A・400A 電 灯 回 路 (mA) 30A F100 75A・100A 150A・ 175A 200A・ 225A・ 250A 容 量 FV (100/200mA切換) FV (100/200/500mA切換) 〃 〃 単3中性線欠相保護付ブレーカ 標準電灯分電盤 の 主 幹 漏 電 ブ レ ー カ ・ サーキットブレーカはすべて単3中性線欠 相保護付を使用しています。 単3中性線欠相の保護 次のような場合100V機器に異常電圧が印加され危険です。 ●L1-N間の電圧 組替仕様 パーツ 技術資料 単3中性線欠相による異常電圧事故を防ぎ負荷電気機器の劣化、 焼損をなくします。単相3線式配線では、万一中性線が欠相状態 になりますと負荷抵抗のアンバランスにより、100V機器に異常電 圧が印加されます。 さらに電気機器の絶縁劣化、焼損事故を招く ことがあり危険です。 標準電灯分電盤は、主幹に単3中性線欠相保護付ブレーカが組込 まれていますので中性線の欠相による過電圧が135Vを超えると、 ブレーカが瞬時に動作し回路を遮断しますので、電気機器を絶縁 劣化、焼損から護ることができます。 ●L2-N間の電圧 25Ω 200V× =46V (25+83. 3) Ω ●単3中性線欠相保護付ブレーカとは 83. 3Ω 200V× =154V (25+83. 3) Ω L1 N L2 100V 100V機器 100V 100V機器 100V機器 L1 L1 100V N L2 25Ω 200V 25Ω 46V 200V N 250Ω 100V 欠相 125Ω 合成抵抗83.3Ω L2 中性線欠相 1382 公称断面積 ㎟ 250Ω 125Ω 154V 100V機器に異常 合成抵抗83.3Ω 電圧印加 ユニット盤・技術資料 主幹スイッチ、 送りスイッチの選定(2台以上のモータ負荷がある場合) ●直入、 スターデルタの電動機容量は複数の電動機負荷のうち最大容量の 電動機を示します。 電動機 合計kW 0. 75kW 以下 1. 5kW 2. 2kW 3. 7kW 5. 5kW 7. 5kW 5. 5kW 7. 5kW 11kW 11kW 15kW 18. 5kW 22 kW 20A 30A 30A 4. 5kW 30A 30A 40A 50A 6. 3kW 40A 40A 40A 50A 75A 8. 2kW 50A 50A 50A 60A 75A 100A 30kW 37kW 2台以上の電動 機負荷のある送 りスイッチ 75A 75A 75A 75A 100A 125A 100A 100A 100A 100A 100A 100A 125A 125A 19. 5kW 125A 125A 125A 125A 125A 125A 125A 125A 23. 2kW 125A 125A 125A 125A 125A 125A 125A 125A 30 kW 175A 175A 175A 175A 175A 175A 175A 175A 37. 5kW 200A 200A 200A 200A 200A 200A 200A 200A 200A 225A 225A 225A 225A 225A 225A 225A 225A 225A 52. 5kW 250A 250A 250A 250A 250A 250A 250A 250A 250A 63. 7kW 350A 350A 350A 350A 350A 350A 350A 350A 350A 75 kW 400A 400A 400A 400A 400A 400A 400A 400A 400A 86. 2kW 500A 500A 500A 500A 500A 500A 500A 500A 500A 5.5kW M M M 2.2kW 2.2kW 3.7kW 上記の場合の選定 [主幹] 合計kW:1.5+5.5+2.2+2.2+3.7=15.1kW 最大電動機5.5kW 左表より主幹スイッチは100A [送りスイッチ] 合計kW:2.2+2.2+3.7=8.1kW 最大電動機3.7kW 左表より送りスイッチは60A 開閉器盤 引込計器盤 分岐回路の電動機に対する各機器の選定 分岐スイッチ サーマルリレー コンデンサ(μF) 超過目盛電流計 起動 容量 (kW) MCB, ELB 0. 2 直 入 起 動 A 2. 2 15A 1. 7~2. 6 5A 2. 8~4. 2 30A 5~8 7~11 20A 10A 50Hz 60Hz 15 10 20 15 30 20 40 30 50 40 3. 7 50A 12~18 20A 75 50 5. 5 75A 18~26 30A 100 75 7. 5 100A 24~36 150 100 200 150 250 200 11 15 125A CT付30/5 34~50 CT付 45~65 60/5 5. 5 40A 18~26 7. 5 50A 24~36 11 75A 34~50 CT付 15 100A 45~65 60/5 18. 5 22 125A 50A 100A 30A CT付30/5 53~80 CT付 65~95 100/5 175A 85~125 CT付150/5 37 225A 110~160 CT付200/5 60A 150A 75 150 100 200 150 250 200 300 250 400 300 500 400 600 (300×2) 500 技術資料 30 50A 100 組替仕様 パーツ スターデルタ起動 M 0. 95~1. 45 0. 75 1. 5 可調整範囲 (A) SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 0. 4 負荷端子台 ねじタイプ 分電盤 電動機負荷 幹線分岐盤 45 kW 1.5kW 小型高性能 電灯 75A 15. 7kW M 協約形 電灯・動力 12 kW M プラグイン 3 kW 主幹 15kW 標準分電盤 直入 スタ- デルタ 〔例〕 ご注意 トップランナー基準改定に伴う機器の選定に適合していない場合もありますので、選定の際はモータ特性をご確認ください。 1383 技術資料 ■盤施工上の注意事項 ⓒ 2011盤標準化協議会 技術資料による 1.雨水等の侵入による事故 屋外に設置した盤では、長年の使用で発生した腐食個所などから雨水がキャビネット内に侵入し、内部機器の錆による故障、 標準分電盤 絶縁の劣化、感電などの事故に至ることがある。 また、屋内に設置した盤の場合にも、浸水の事故が発生している。 屋内外に設置するいずれの場合でも、施工時や施工後の雨水等の侵入防止対策が必要である。 プラグイン (a)階上(屋上)の防水処理不良により浸水。その水がケーブルを伝わり内部機器の電源側端子部に滴下し、 極間短絡事故に至った例。 水の侵入を防止する対策 協約形 電灯・動力 天井より雨水がたれ、ケーブル を伝わってキャビネット内へ ・ケーブルを持上げる。 ケーブル 小型高性能 電灯 ケーブル上部の水道および エアコン配管の結露により 水滴が落下することもある。 ・引込み口を金属管施工・コーキング処理 とし、水、ほこり、虫などの侵入を防止 する。 水滴落下を防止する対策 ・パイプ配管などの真下に電線、分電盤を 設置しないようにする。 対策例 幹線分岐盤 (b)屋外(屋側)に設置したキャビネットに雨水が侵入し、事故に至った例。 開閉器盤 引込計器盤 引込みケーブル ねじタイプ 分電盤 引込み個所 引込みケーブル 隙間にコーキング処理 錆 隙間 ・引込みはキャビネット下部 から行い、入出線部にはコー キング処理を行う。 ・屋外に設置する場合、雨線 内であってもキャビネット は屋外用(保護等級IPX3以 上)を使用する。 SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 ・建物へ取付ける場合は、 水が侵入しないように隙間 にコーキング処理を行う。 対策例 ・電線管による場合、その最 下部には水抜き孔を設ける。 水抜き孔 (C)引込み線コネクタ部分からより線の内部に雨水が侵入し、スイッチ内部に浸水し事故に至った例。 引込み線 引込み線 組替仕様 パーツ 屋根 技術資料 コネクタ 屋根 エントランス キャップ エントランス キャップ コネクタ コネクタ部分からより線の内部 に雨水が侵入し、スイッチまで侵 スイッチへ 入してくる。 1384 対策例 コネクタの位置が最下点になるよ うに接続することにより、その部 分からより線の内部に雨水が侵入 することを防止する。 スイッチへ 技術資料 2.特殊環境での設置による事故 標準分電盤 JIS C 8480「キャビネット形分電盤」では、特殊使用条件を設定しており、この状態で使用される場合は、使用者が製造者に対し あらかじめ連絡する必要がある。 下記に特殊環境での設置のうち、結露およびじんあいについて考慮事項、事故例を記載する。 (1)結露 結露は機器または盤壁面の表面温度が露点(結露の発生するときの温度)以下となったとき発生し、周囲環境より以下の2種類に分類される。 ・冬型結露 外気温度の急低下による盤内壁面の結露 ・夏型結露 高湿度で暖かい空気が盤内に流入したときの機器・盤壁面の結露 また結露が発生した場合、金属腐食やトラッキング現象による電気的トラブルなどの原因となるため、以下の適切な処置が必要である。 ・冬型結露 急激な温度変化を抑制するために換気孔を設ける。また、換気だけでは温度変化に追従できない場合は スペースヒータにより露点を上げるか、急激な温度変化を抑制する必要がある。 ・夏型結露 常時高温多湿の雰囲気に設置する場合は盤を密閉させ、盤内に除湿器を設置する必要がある。 ※一般の屋外環境についても以下の処置が必要となる。 ・万一結露が発生した場合でも盤から水を吐出すために盤の下面部に水抜き孔を設ける必要がある。 ・自立盤については下部からの水蒸気の侵入を防止するために底板の入線用貫通孔にはコーキング処理が必要である。 (2)粉塵 繊維工場、 パン工場、木工工場など盤の設置場所に極端な粉塵が浮遊している場合にはその粉塵が導電性物質・非導電性物質に関係なく、 防塵形の盤を使用し、入出線部にも防塵処理を施す必要がある。 (非導電性物質は水分を含むと導電性となる恐れがある。) プラグイン 協約形 電灯・動力 キャビネット・チャンネルベース・基 礎の隙間に全てにコーキングし、完 内の地面が水浸しとなった。 内部結露により、 めっき部品・溶融 亜鉛めっき鋼板に白錆発生した。 対策例 換気孔 (吸気用・フード付) ・換気ができるよう、換気孔を設ける。 なお、 フードなどを取付け、雨水の侵入を防ぐこと。 ・下部は、水が抜けるように水抜き孔を 設けるか、 チャンネルベース・基礎の隙 間はコーキングしないこと。 ・基礎には、水が流れるように傾斜をつける。 ・入出線部はコーキング処理をする。 幹線分岐盤 換気孔 (排気用・フード付) 全密閉された。降雨時にキャビネット 小型高性能 電灯 (a)キャビネット下部への浸水が原因で発生する結露による事故 ・屋外壁掛タイプキャビネットを屋外に現場で自立施工した例 開閉器盤 引込計器盤 基礎 基礎 屋外壁掛タイプキャビネットを自立として使用 (C)浮遊するカーボン微粒子が銅バー部分に付着し、そのひげが ウイスカー現象のごとく成長し、極間短絡事故に至った例 ねじタイプ 分電盤 (b)キャビネット下部への浸水が原因で 発生する結露による事故 ・工場内、屋内自立タイプキャビネット を配線ピット上に設置した例 屋外自立タイプキャビネット 浮遊するカーボン微粒子 ・防塵タイプ (保護等級I P 5X以上) のキャビネットを 採用する。 隙間 対策例 ・キャビネットの防塵性能に 相当する取付、加工、配線 工事で施工する。 対策例 下部より高湿度の空気が侵入しないよう底 板貫通孔にコーキング処理する。 3.盤内への電線くずなどの落下による極間短絡事故 組替仕様 パーツ 盤を空洞壁へ埋込む工法では、配線を容易にするために上部のケーブル引込み開口部を大きく取ることがある。 この場合、使用環境の比較的良い事務室 などでも、空洞壁内部の塵、虫、小動物などが盤の内部に侵入することを防止するため、仕切り板およびコーキング材による開口部の閉鎖をする必要がある。 また、 キャビネットへの通線孔加工時、内部に切粉やゴミがかからないよう養生などの処置をする必要がある。 施工後は、切粉や電線屑のゴミは完全に除去することが必要である。 SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 配線ピット内に雨水などの漏れにより、 水溜りが発生。内部結露により、めっき部 品に錆が発生した。 (a)間仕切り壁埋込み分電盤で、ほこりによる短絡事故例 キャビネット 開口部 分電盤上部はケーブ ルを引込むため、大き な開口部があり、天井 まで空間になってお り、開口部の周りには くず・ごみが見られ、 これが盤内部に落下、 主幹バーまたは分岐 バーで短絡事故に至っ たと推察された。 PF管 対策例 ・PF管工事とする。 (電気設 備工事「施工要領」参照 ) 技術資料 ケーブル 軽量壁 ・施工後は、清掃を行い、特に 電線くずなどの除去に注意する。 ・入出線部はコーキング処理を行い、防塵 および虫、小動物の侵入防止を行う。 ・背面引込みなど入出線孔に直接コーキング 処理ができない場合は、盤の背面にプル ボックスなどを利用しコ-キング処理を行う。 1385 4.キャビネット取付けにおける変形 標準分電盤 キャビネットの取付け方を誤ると、機器の破損、接触不良、漏電、 および短絡事故などの原因となる場合がある。 取付けには次のような注意が必要である。 (1) キャビネットの壁面への取付けは、 メーカー指定の取付け位置で行う。 これによらない場合は、取付けボルトの頭部または先端の突出寸法を基板の折曲げ寸法以内にし、機器類取付け基板に当たらないか 十分確認する必要がある。 (2)取付け面の平面度を確認し、 キャビネットのひずみがないように取付ける。 取付け後のキャビネットのひずみの原因として次のものが考えられる。 (ア)壁面の凹凸。 (イ)取付けボルトの締付けの不均等。 (ウ)平坦度が確保されていない。 プラグイン (a) 基板裏面でキャビネットを取付けていたボルト先端が基板を変形させた例 壁 通常、 キャビネットを固定す る取付ボルトの位置は、基板 裏面部分を外すようにする。 施工上、基板裏面部分に 取付ける場合は、基板に当 たらないか十分確認する必 要がある。 取付ボルトの頭部または 先端の突出寸法を基板の折 キャビネット 曲げ寸法以内とする。 取付ボルト 基板 協約形 電灯・動力 基板 対策例 小型高性能 電灯 キャビネット 基板が変形し、 不具合の原因となった。 (b) 壁面のひずみによるドアの開閉不良例 (自立タイプの床面のひずみも同様) 壁面の凹凸による盤のひずみで、盤ドアが 正常な状態で閉じなくなった。 対策例 施工前に壁面が平坦であることを確認する。 取付面に凹凸がある場合はライナーなどで 調整して、取付ボルトを均等な力で締付ける。 幹線分岐盤 5.誤った仮設電源の接続による事故 開閉器盤 引込計器盤 ねじタイプ 分電盤 停電を伴う点検時や電気工事が完了していない状態で、負荷に電源を供給するため、主幹ブレーカを切り負荷側端子に仮設電源を接続する場合が 見受けられる。 主幹が単3中性線欠相保護付ブレーカで負荷側に単3電源を投入した場合には中性線が欠相すると、異常電圧検出機能が働き、 ブレーカの引外し コイルに電流が流れ続け加熱し故障に至ることがある。 ※単3中性線欠相保護付ブレーカは、単3回路の中性線が欠相し100V機器に異常電圧が印加され、負荷機器の絶縁劣化や焼損から保護するため、 異常電圧を検出して回路を遮断するブレーカである。 (a) 誤った仮設電源の接続により、単3中性線欠相保護付ブレーカが焼損した例 電源側 (電源供給なし) SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 仮設電源 主幹単3中性線欠相 保 護 付ブレーカの負荷 側端子に仮設電源を接 続して使用したところ、 ブ レーカ内部の引外しコイ ルが焼損した。 対策例 (作業用電源と して接続) 単3中性線欠相保護付ブレーカ テスト ボタン 内部結線 引外しコイル ブレーカ負荷側からの電 源供給を中止した。 ブレーカの端子、銅バー接続ねじなどを使用し仮設電源 を取り、作業終了後元に戻す場合、端子ねじの締付けが適 正でなかったためブレーカの端子部が焼損した。 対策例 漏電・過電圧 表示ボタン 過電流 引外し素子 増幅部 負荷側 (b) 端子ねじ締付け不具合による、 ブレーカが焼損した例 検出リード線(白) ブレーカの負荷側端子、銅バー接続ねじなど、工場出荷 時に締付けたねじは適正トルクで管理されており、原則とし て緩めるなどの作業はしない。 また、工事終了時にすべての導電部のねじを必ず増締め すると共に、定期的に増締めをする。 6.短絡事故による、配線用遮断器性能の劣化 組替仕様 パーツ 配線用遮断器の負荷側回路に短絡事故がおきた場合、 その短絡電流の程度によって、 遮断器の取替えなどの処置をする必要がある。 配線用遮断器に短絡電流が流れた場合に、遮断器にどのような変化が起こるか、 その一般的傾向を下表に示す。 ((一社) 日本電気協会制定、電気技術規程、JEAC8701「低圧電路に設置する自動遮断器の必要な遮断容量」より抜粋) 現実には、事故の際の短絡電流の大きさは判りにくいため、遮断器の取替えを薦めるものである。 技術資料 1386 遮断器に流れた短絡電流の程度 遮断器の変化 No.1 (定格遮断電流)の0.5倍以下 遮断器には実用上異常なく、引き続き使用を継続できる No.2 (定格遮断電流)の1倍 遮断器は若干損傷するが、一応通電できる。点検をして必 要に応じて取替えることが必要。 No.3 (定格遮断電流)の1.5倍 遮断器は損傷する。取替えを要する。 No.4 (定格遮断電流)の2倍以上 遮断器は破損する。堅牢な箱の中に収めてないものは危険。 またアーク時間が異常に延びて保護対象の電路を保護し得な いこともある。 技術資料 ⓒ 2011 盤標準化協議会 技術資料による ■正しい盤の使い方 製品の取扱説明書により 正しい操作・正しい取扱で安全に使用してください。 など、 ブレーカに関するものが多くあります。 実際に発生したブレーカの使い方、設置場所の環境に関するトラブル事例をあげ、性能などを考慮した正しい使い方について記載しました。 (a)ブレーカをスイッチとして使用したトラブル (b)テストボタンをOFF代操作に使用したトラブル トラブルと推定要因 1. 規定の開閉耐久回数以上に開閉をおこなったためブレーカが故障した。 正しい使い方 1. テストボタンで通常のOFF操作をしたためブレーカが故障した。 正しい使い方 1. 頻繁にON・OFFする回路はリモコンリレー または電磁開閉器の回路構成にする。 2. 開閉回数に応じて交換する。 開閉耐久性能 テストボタンは漏電ブレーカの動作確認用です。 点検時にのみ使用してください。 ・下表「ブレーカの開閉耐久回数」参照 フレームの 大きさ (AF) 開閉耐久回数 開閉頻度 回/分 通電 無通電 合計 引外し装置 による引外 し回数 ※ 2 1,500 8,500 10,000 1,000 2 1,000 7,000 8,000 800 400 1 1,000 4,000 5,000 500 通電の1/3 ※ 最大引外し回数を示す。通常の開閉回数と合算し、開閉耐久回数を超えてはならない。 機器の推奨交換時期 トラブルと推定要因 1. 寿命により使用機器の特性が劣化した。 2. 周囲環境により使用機器の寿命が短くなった。 ・ブレーカ:使用開始後15年、または規定開閉回数 ・次頁の表「機器の更新推奨時期」参照 正しい使い方 1. 使用環境に応じて寿命を想定し、適宜交換する。 主な環境要因として、温度、湿度、塵埃、ガス、振動・衝撃などがある。 主な使用条件として、電圧、開閉頻度などがある。 2. 定期点検の励行 機器にも寿命があります。 故障率 保守点検 許容故障率 技術資料 重大事故、波及事故 を発生させないため、 早めの更新 機器の劣化故障パターン 組替仕様 パーツ 使用機器の寿命と推奨交換時期 SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 (c)寿命を過ぎたブレーカを使用したトラブル ねじタイプ 分電盤 100 以下 150・225・250 テストボタン による引外し 回数 ※ 開閉器盤 引込計器盤 JIS C 8201-2-1附属書2、JIS C 8211附属書2 「配線用遮断器」 JIS C 8201-2-2附属書2、JIS C 8222附属書2 「漏電遮断器」 ブレーカの開閉耐久回数 幹線分岐盤 ブレーカは 開閉回数により 交換が必要です。 小型高性能 電灯 1. テストボタンは、漏電機能などが正常に動作 するかを定期的に確認するためのものです。 2. 通常のOFF操作にテストボタンは使用せず、 ハンドルで行う。 協約形 電灯・動力 トラブルと推定要因 プラグイン 1.ブレーカの使い方に関わるトラブルの事例 標準分電盤 盤のトラブルには、 ・ブレーカが導通しない ・ブレーカが不要動作する ・ブレーカが再投入出来ない 更新推奨時期 使用年数 初期 故障期 偶発故障期 磨耗故障期 1387 機器の更新推奨時期 一般社団法人 日本電機工業会 「低圧機器の更新推奨時期に関する調査報告書」(平成4年3月) 機 器 遮断器 標準分電盤 電磁開閉器 更新推奨時期 配線用遮断器 15年 ※ 漏電遮断器 15年 ※ 交流電磁開閉器 10年 電磁接触器 10年 コンタクタ形電磁継電器 10年 備 考 機器は左記年数で更新を推奨 する。ただし、機器には、規格 に定める開閉回数等があるので、 その場合はその時点が交換時期 となる。 プラグイン ※ 参考. 一般社団法人 日本電機工業会「住宅用分電盤用遮断器の更新推奨時期に関する調査報告書」 (平成8年3月) では 「住宅用分電盤内に 設置されている漏電遮断器及び配線用遮断器 (住宅用分電盤用遮断器) の更新推奨時期は製造後13年とする。」 としている。 これは使用環境 (洗面所、脱衣所、台所等湿度が高い、温度変化によって結露しやすい、台所に設置されると油蒸気が付着する。) 、保守 (ほとんど無保守) 等産業用より過酷と考えられるためである。 協約形 電灯・動力 2.設置場所の環境に関するトラブルの事例 長期間にわたる安全な使用には、設置場所の環境は重要な要因となります。環境の変化への対応、清掃、機器の更新 などの定期的な保守管理が必要と思われます。 小型高性能 電灯 (a)周囲温度の影響を受けブレーカが動作したトラブル トラブルと推定要因 幹線分岐盤 1. 分電盤内の温度が高く、熱によって定格電流または動作時間の特性が変化しブレーカが動作した。 2. 動作後、ブレーカ内部のバイメタルが熱により湾曲し、再投入できない。 正しい使い方 開閉器盤 引込計器盤 1. 盤を著しい高温状態の場所に設置しない。 2. 盤内温度が40℃を超える高温状態では、 ブレーカの定格電流の低減率を考慮する。 ・JIS C 8480 「キャビネット形分電盤」 では、 安全に連続通電できる負荷電流をブレーカの定格電流の80%以下と規定している。 <例> 主幹ブレーカの定格電流が100Aの場合、 その分電盤の定格は80Aです。 周囲温度による影響 ねじタイプ 分電盤 ・ブレーカの定格電流は基準周囲温度40℃で調整されています。 ・盤内は通常周囲温度より10℃~20℃高くなり、 引外し素子によって下記のように変化します。 1. 熱動式:バイメタルの動作温度の変化 (定格電流の変化 下図a) 2. 電磁式:可動鉄心の制動油の粘度の変化 (動作時間の変化 下図b) 40℃の場合 図a 温度補正曲線 (例) 定格電流補正率 (%) 動作時間 動作時間が変化する 動作時間 組替仕様 パーツ 40℃の場合 技術資料 電流 (定格電流に対する%) 基準周囲温度 (40℃) 120 110 100 90 --10 電流 (定格電流に対する%) 0 10 20 30 40 50 60 周囲温度 (℃) 基準周囲温度 (40℃) 図 b 温度補正曲線 (例) 動作時間変化率 (%) SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 動作電流値が変化する 200 180 160 140 120 100 80 60 --10 0 10 20 30 40 50 60 周囲温度 (℃) (b)障害物により緊急対応ができなかったトラブル トラブルと推定要因 1. 設置場所の前に物が置かれていて、緊急時にドアが開くことができず、 ブレーカの操作ができない。 正しい使い方 1. 設置場所の前に物を置かない。 1388 盤の前に物を置かない。 技術資料 (c)粉塵の影響を受けたトラブル トラブルと推定要因 正しい使い方 1. 粉塵の多い場所で防塵性能の低いキャビネットに 収納した盤を使用した。または、盤の扉を開放状 態で使用したため、粉塵が機器内部に入り導通不 良となった。 標準分電盤 1. 防塵形のキャビネット(IP5X)を採用する。 2. 扉を開放状態で使用しない。 プラグイン 防塵キャビネット 粉塵・切り粉 ・一般社団法人 キャビネット工業会 技術資料 CA-G01 「キャビネットの選定(保護等級編)」 参照 協約形 電灯・動力 一般社団法人 キャビネット工業会 技術資料「キャビネットの選定」 1. 設置場所は屋内設置か屋外設置かにより使用する表を選択する。 幹線分岐盤 2. 一般の場所か、また埃などが、どの程度存在する環境かを選択する。 3. 水、雨などがどの程度影響する環境かを選択する。 塵埃があるが比較的少ない場所 一般の場所 (防塵マスク着用までではないが埃が 存在する箇所) (一般の生活環境) 塵埃の多い場所 (人が防塵マスクをして作業する環境) 設置場所例 IP 設置場所例 IP 設置場所例 水気のない場所 2X 住宅・事務所・店舗 組立工場 4X 縫製工場・製糸工場 製紙工場 5X 製材工場・製粉工場 石加工場・陶器工場 水の滴下が考えられる場所(防滴形) 21 パイプシャフト・地下室 地下道 41 地下室 54 上からしぶきがかかる場所 23 開放型の エントランスホール 43 上下からしぶきがかかる場所 44 ホースによる洗浄水がかかる場所 55 54 食品工場・メッキ工場・養豚場などの 上下からしぶきがかかる場所 54 食品工場・メッキ工場 洗浄工場・養鶏場などの 上下からしぶきが かかる場所 食品工場・厨房・浴室・室内プール・温室等のホースによる洗浄水がかかる場所 屋外設置 危険な部分への人の接近若しくは 固形物に対する環境 上から雨がかかる場所、雨線内 (防雨形:屋外において斜上への風雨にさらされない場所) 横又は斜上への風雨による水の飛まつを受ける場所 横又は斜上への暴風雨による水の噴流を受ける場所 (防噴流形:鉄塔上やホースによる水がかかる場所) 水没する恐れのある場所 (防浸形:プール脇など一時的に浸水の恐れのある場所) (屋外の埃が立つ場所など) 塵埃の多い場所 (採掘現場など粉塵発生の多い場所) IP 設置場所例 IP 設置場所例 IP 23 建物外壁、軒下、公園 43 運動場脇軒下 54 44 屋上・降雪地・運動場 54 55 高い鉄塔上・屋外プール・洗車場 66 67 設置場所例 採掘場 下水・河川敷・プール 技術資料 (防まつ形:屋外で風雨にさらされる場所) 塵埃があるが比較的少ない場所 組替仕様 パーツ 水に対する環境 一般の場所 (一般の生活環境) SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 IP ねじタイプ 分電盤 水に対する環境 開閉器盤 引込計器盤 屋内設置 危険な部分への人の接近若しくは 固形物に対する環境 小型高性能 電灯 キャビネットの選定の方法 注1)上記保護等級(IP)は設置場所における最低値を表します。設置場所に応じ余裕を見た選定をお勧めします。 注2)設置場所例については、各々の一般的な環境を想定しております。実際の使用環境に応じた選定をしてください。 注3)選定するキャビネットが無い場合は、それ以上の等級の製品選定をしてください。 注4)施工に際しては「盤施工上の注意」(盤標準化協議会・一般社団法人 キャビネット工業会発行)をご覧の上、 正しく施工してください。 1389 3.ブレーカが動作した際の処置について ブレーカが動作した場合、 その動作要因を調査し取除いた後、再投入することが必要です。原因が明確でない場合は、工事店様に 連絡し原因調査および修理をお願いしてください。 なお、過負荷、漏電による動作の場合、問題のある分岐回路を切離せば、健全な回路だけに通電できる場合があります。 標準分電盤 (a)動作要因の調査と処置 ブレーカの動作要因 ブレーカが動作した場合、動作したブレーカの位置、種類により以下の要因がある。 プラグイン 種 類 位 置 ブレーカの種類 漏電ブレーカ サーキットブレーカ 協約形 電灯・動力 サーキットブレーカ 単3中性線欠相保護付 漏電ブレーカ 単3中性線欠相保護付 主幹ブレーカの動作 短絡、過負荷 短絡、過負荷 単相3線中性線欠相 短絡、過負荷、漏電 短絡、過負荷、漏電 単相3線中性線欠相 分岐ブレーカの動作 短絡、過負荷 主幹および分岐ブレー カの同時動作 短絡、過負荷 短絡、過負荷、漏電 短絡、過負荷 短絡、過負荷、漏電 短絡、過負荷、漏電 小型高性能 電灯 短 絡 短絡とは、 故障または誤接続により電路の極間の接触 (ショート) または地絡により、大きな電流が流れることをいう。 ブレーカの主目的は、 この 幹線分岐盤 ような回路を事故発生と同時に安全に切離すことにある。 しかし、短絡電流の大きさによっては、電路およびブレーカに大きなダメー ジを与える場合がある。 動作後の正しい処置 動作後には点検、修理を工事店に依頼し、新品のブレーカと交換するのが好ましい。原因を取除かずに再投入をしない。 開閉器盤 引込計器盤 過負荷 過負荷とは、 一般に電気の使い過ぎなどにより、 ブレーカの定格電流を超える電流が流れる状態をいう。過電流ともいう。 動作後の正しい処置 ねじタイプ 分電盤 (c) 「ブレーカが動作した場合の復旧手順フロー」 (1391頁) により、復旧する。 漏 電 漏電とは、 SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 地絡ともいい、電路と大地間に機器などのケースを通じて接触し、機器の外部に危険電圧が現れたり電流が流れる状態をいう。 動作後の正しい処置 「ブレーカが動作した場合の復旧手順フロー」 (1391頁) により、復旧する。 (c) 単3中性線欠相 単3中性線欠相とは、 単相3線式電路で、何らかの事故で中性線が切断 (欠相) すると100V回路に接続された機器に異常電圧 (100Vを超える電圧) が加わり、 機器が故障 (焼損) することがある。 照明が急に明るくなったり暗くなったり、 テレビ画面が大きくなったり小さくなったりするようなときは、単3中性線欠相事故の可能性 があり注意が必要である。 動作後の正しい処置 組替仕様 パーツ 動作後には点検、修理を工事店様に依頼する。 検出リード線 (単3中性線欠相保護付ブレーカ搭載盤の場合) を外したり、 ハンドルを繰り返しON-OFFしない。 絶対に 検出リード線を 外さない。 (b)再投入の方法 技術資料 再投入ができない場合 1. ハンドルがONとOFFの中間の位置にある時 ・一度OFF位置に戻してから再投入する。 (右図参照) ブレーカが動作した場合、 ハンドルがONとOFFの中間 の位置に止まります。 1. 過負荷動作直後の時 ・ブレーカ本体の熱が冷めてからONする。 必要に応じ負荷機器の電源をOFFにするなどの処置を行う。 1390 ブレーカ ハンドル ON位置 動作位置(中間) OFF位置 一度OFF位置に 戻してから再投入 技術資料 (c)ブレーカが動作した場合の復旧手順フロー 主幹ブレーカが動作した場合 分岐ブレーカが動作した場合 主幹ブレーカが動作 白又は黄色釦 (異常電圧・漏電表示)が 突出していますか NO 標準分電盤 (過負荷) 分岐ブレーカが動作 白又は黄色釦 (漏電表示) が 突出していますか NO 単3中性線欠相保護付 ブレーカですか YES 全てのブレーカを OFFにしてください NO 再度、主幹ブレーカを ONにしてください 動作 しますか NO 全てのブレーカを OFFにしてください はじめに主幹ブレーカを ONにしてください 動作 しますか 動作 しますか YES ( 漏 電 表 示なし漏 電 ブレーカの場合、漏電 の可能性があります) NO YES YES 分岐ブレーカを順次 ONにしてください 分岐ブレーカを順次 ONにしてください ブレーカ・配線 等に異常が あります そのまま使用してくだ さい。但し安全確認の ため電気工事会社に 相談してください 漏電しているか 異常電圧が発生して います ブレーカ・配線 等に異常が あります 再動作した時の 分岐回路が漏電 しています 幹線分岐盤 動作した場合 電気の使いすぎです 動作 しますか 小型高性能 電灯 YES 漏電しています NO 協約形 電灯・動力 はじめに主幹ブレーカを ONにしてください YES 負荷を減らしてブレーカを ONにしてください (漏電) NO プラグイン YES 他の分岐回路は ONにして使用 できます 電気の使いすぎに 注意してご使用ください 直ちに電気工事会社へ連絡し点検依頼をしてください 開閉器盤 引込計器盤 負荷を減らしてください 直ちに電気工事会社へ 連絡し点検依頼をしてください ねじタイプ 分電盤 ■標準盤の特徴 (1)部品の交換や機器の追加 (2)仕様の確認や打合わせ 要望事例 要望事例 1. 製品に対する不明点など問合わせや相談 2. 過去に納入した標準盤の回路変更 1. 機器・部品の交換、追加 対応・処置 対応・処置 a. 負荷の焼損防止機能 b. コード短絡による火災の防止機能 c. 盤の小型高性能化要求 事故事例 事故事例 事故事例 1. 単相3線式電路で中性線欠相事故の 発生、100V機器が焼損 1. コード短絡により火災事故が発生 対応・処置 対応・処置 1. 標準盤の電灯回路の主幹はすべて単3 中性線欠相保護付を使用している。 1. 小型高性能分電盤に使用するHSB (小型高性能ブレーカ) はコード短絡保 護用瞬時機能がついている。 技術資料 (3)高機能・高性能の要求 1. 仕様、回路などが標準化されていることで、型番を指定いただければ 迅速に各種対応が可能です。 2. 標準盤では品番を表示しており、過去に納入した盤の仕様が 判ります。 そのため、適切な機器・部品の選定が可能です。 3. 問合わせ窓口が整備され、 カタログなどにて仕様が周知されている。 組替仕様 パーツ 1. 使用機器、取付け方法が標準化されている。 2. 標準化により交換、追加部品・機器を素早く提供可能です。 3. 各種パーツには品番が刻印されており発注が容易です。 (ハンドル、主幹バー、分岐バーなど) SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 標準盤は小型高性能化・環境負荷の軽減・品質向上・短納期など各種市場ニーズに対応しています。 特に、HSB (小型高性能ブレーカ) を使用した盤では ・簡単な取付け、取外し、電線接続の施工精度と工事作業効率の大幅な向上 ・省スペース化により回路増設時のリニューアル用として最適 などの特徴があります。 1.トランス近くに設置した電灯分電盤で、 分岐回路の短絡事故が発生、分岐ブレ ーカ (遮断容量1.5kA) で遮断できない。 対応・処置 1. 小型高性能分電盤の分岐に使用する HSB (小型高性能ブレーカ) は定格遮 断容量が2.5kAである。 1391 安全に関するご注意 安全上のご注意 お願い 「取扱説明書・施工説明書」は商品に同梱しておりますので、ご使用前に必ずお読みください。 施工、使用(操作・保守・点検)の前に必ずこの説明書とその他の注意書きをすべて熟読し、正しくご使用ください。 機器の知識、安全の情報そして注意事項のすべてについて習熟してからご使用ください。この説明書では、安全注意事項のランクを「危険」「注意」として区分してあります。 危険 取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡または重傷を受ける可能性 が想定される場合。 注意 取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、中程度の傷害を受ける可能性が 想定される場合、 および物的損害だけの発生が想定される場合。 標準分電盤 注意 なお、 に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。 いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。 ● お守りいただく内容を次の図記号で区分しています。 気をつけていただく内容です。 してはいけない内容です。 実行しなければならない内容です。 施工上のご注意 プラグイン 危険 導電部の接続ねじは表1の推奨締付トルクで確実に締付けてください。また、工事終了時に すべての導電部のねじを必ず増締めすると共に、定期的に増締めしてください。ねじがゆる んでいると発熱・火災のおそれがあります。 有資格者以外の電気工事は法律で禁止されています。 表1.推奨締付トルク 関連法規および内線規程を遵守して、正しい工事を行ってください。 協約形 電灯・動力 工事・点検時は主幹ブレーカを必ず切ってください。感電および短絡による人身事故の おそれがあります。 正しい配線工事をしてください。誤結線があると発火・感電・故障の原因になります。 配線は適合した電線・圧着端子および圧着工具を使用してください。発熱・火災のおそれが あります。 電源や信号をOFF状態にして作業をしてください。外部信号や連動回路により、突然動 作することがあります。 小型高性能 電灯 アースせよ 接地線は接地端子に確実に接続してください。接地工事に不備があると感電のおそれ があります。 ねじの呼び M4 M5 ※1 M6 M8 ※2 M10※3 M12※3 締付トルク N・m 1.2~1.6 2.0~2.5 3.0~4.0 5.5~7.0 13.0~20.0 40.0~50.0 ※1. M5ソルダーレス端子は、1.6~2.0N・m ※2. ドライバー以外の工具で締付けるねじは8.0~13.0N・m ※3. ドライバー以外の工具で締付けるねじに適用する 注意 幹線分岐盤 改造などしたことにより生じた事故については、一切責任を負いません。 開閉器盤 引込計器盤 水抜孔は塞がないでください。何らかの原因で盤内に水が浸入した場合、漏電や故障の 原因になります。 通風口がある場合は塞がないでください。故障・発熱の原因になります。また、安全のため 十分な保守・点検スペースを確保してください。 弱電回路は絶縁抵抗を測定しないでください。故障の原因になります。 キャビネットの設置は取付面の平面度を確認し、適切な太さのボルトを用いて堅牢に取付 けてください。設置に不備があると壁面からの脱落や事故の原因になります。 (壁掛形) 屋外に盤を設置する場合、水の浸入のおそれのある貫通部には、防水処理を行ってく ださい。漏電や故障の原因になります。 盤内機器への電線配線経路に配慮(電線を曲げて水が伝わないようにする。電線を伝っ て水が滴下する位置に注意) してください。結露した水や漏水が電線に伝って盤内機器 へ入ると故障の原因となります。 電源・負荷の配線は相・線式・電圧・容量を確認の上、施工してください。発熱・火災・故障の 原因になります。 線間での絶縁抵抗測定は、漏電ブレーカ、単3中性線欠相保護付ブレーカ、操作回路など、 不具合の生じるおそれのある機器(回路) を外して電線間で行ってください。 タイムスイッチなどの設定が間違っていると、機器の動作不良や照明の不点灯などの原 因になります。関連要素を確認の上、正しく設定してください。 ねじタイプ 分電盤 キャビネットや基台は取付面の平面度を確認し、適切なアンカーボルトを用いて堅牢に取 付けてください。また、必要に応じて転倒防止の処置をしてください。設置に不備がある と事故の原因になります。 (自立形) タイマ・保護継電器などは使用条件に合わせて再設定してください。 キャビネットヘの通線穴加工時、内部に切粉やゴミがかからないよう養生などの処置を してください。切粉やゴミがかかると感電・故障の原因になります。 施工時に取外した端子カバー・保護カバー・相間バリアなどは必ず元の位置に戻してくだ さい。感電・短絡事故のおそれがあります。 注意 設置環境は下記条件でご使用ください。 屋内用の場合 屋外用の場合 SFD盤 太陽光発電用 特定用途別 個別対応品 (産業用) 分電盤 ・周囲温度:-25~40℃ かつ、24時間の平均値35℃以下。 ・標 高:2000m以下。 ・結露は内部機器に影響がない程度とする。 ・周囲の塵埃、煙、腐食性または可燃性の気体・蒸気、および塩分による汚染が発生しない場所。 ・氷雪によりドアの開閉に影響が出ない場所。 ・盤に対して、外部に起因する振動がない場所。 ・ブレーカの操作が容易にできる場所。 ・周囲温度:-5~40℃ かつ、24時間の平均値35℃以下。 ・標 高:2000m以下。 ・相対湿度:45~80%で盤内部の結露がないこと。 ・周囲の塵埃、煙、腐食性または可燃性の気体・ 蒸気、および塩分による汚染が発生しない場所。 ・盤に対して、外部に起因する振動がない場所。 ・ブレーカの操作が容易にできる場所。 使用上および保守・点検上のご注意 危険 有資格者以外の電気工事は法律で禁止されています。 ドアは必ず施錠し、鍵は関係者以外持ち出せないよう管理してください。感電のおそれ があります。 保護板は絶対に開けないでください。感電のおそれがあります。 定期的に、電気工事業者に点検依頼をしてください。定期点検をしないと事故の原因に なります。 注意 組替仕様 パーツ 内線規程では「連続負荷を有する分岐回路の負荷容量は、その分岐回路を保護する過 電流遮断器の定格電流の80%を超えないこと (勧告)」 と規定されています。 ブレーカを日常のスイッチとして使用しないでください。 危険 導電部の接続ねじは、表1の推奨締付トルクの範囲内で定期的に増締めしてください。 ねじがゆるんでいると発熱し、 火災のおそれがあります。 有資格者以外の電気工事は法律で禁止されています。 技術資料 工事・点検時は主幹ブレーカを必ず切ってください。感電および短絡による人身事故の おそれがあります。 電源や信号をOFF状態にして作業をしてください。外部信号や連動回路により、突然動 作することがあります。 漏電ブレーカがある場合、 保守点検時にはテストボタンによる動作確認をしてください。 注意 改造などしたことにより生じた事故については、一切責任を負いません。 保守点検時に取外した端子カバー・保護カバー・相間バリアなどは必ず元の位置に戻し てください。感電・短絡事故のおそれがあります。 弱電回路は絶縁抵抗を測定しないでください。故障の原因になります。 線間での絶縁抵抗測定は、漏電ブレーカ、単3中性線欠相保護付ブレーカ、操作回路な ど、 不具合の生じるおそれのある機器(回路)を外して電線間で行ってください。 通風口は塞がないでください。故障・発熱の原因になります。また、安全のためにも十分 な保守・点検スペースを確保してください。 試験モードでONにして現場を離れないでください。試験完了後は、必ず所定のモード に正しく設定してください。 ヒューズが溶断した場合には、 必ず同容量・同形式のものと交換してください。機器破損 のおそれがあります。 タイマ・保護継電器などは使用条件に合わせて再設定してください。 定期的に交換する必要のある機器(例:バッテリーなど) は適宜交換してください。 1392 技術資料 ■シンボルマーク一覧表 MCB 2P MCB 2P 一次側 プラグイン構造 一次側 プラグイン構造 MCB 3P MCB 2P MCB 3P MCB 4P 一次側 プラグイン構造 二次側 速結端子構造 配線用遮断器 配線用遮断器 配線用遮断器 配線用遮断器 配線用遮断器 配線用遮断器 ELB 2P ELB 2P ELB 3P ELB 2P ELB 3P ELB 4P 一次側 プラグイン構造 一次側 プラグイン構造 一次側 プラグイン構造 技術資料 二次側 速結端子構造 技術資料 漏電遮断器 漏電遮断器 漏電遮断器 漏電遮断器 漏電遮断器 MC MS RRY RT PL F T PL グループ会社 漏電遮断器 電磁接触器 電磁開閉器 R リモコンリレー リモコントランス パイロットランプ ヒューズ BS (ON) BS (OFF) COS TS TS (入) 押釦スイッチ (切) リレー接点 (a接点) 常時閉リレー接点(b接点) 押釦スイッチ TB SC VS 端子 進相コンデンサ AM A 電圧計切換スイッチ 電流計切換スイッチ WHM (検無) A AS CON 切換スイッチ タイムスイッチ THR D サーマルリレー ダイオード LA, SPD E SPD (避雷器) アース Wh (例 : 2P) 電流計 CT付電流計 電力量計 (検無) コンセント ■上記の一部シンボルマークは記載内容を変更させていただきましたのでご了承ください。 1448
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