「どうなる!?新しい総合事業」

(社福)広島県社会福祉協議会
県社協だより
2015.4
福祉
ひろしま
Vol.88
H27 改正介護保険制度
特 集
「どうなる!
?新しい総合事業」
地域のつながりを紡ぐ
〜お茶の間サロン
「よってみんさい屋 中野」
(大崎上島町)
〜
特集
年間シリーズその1
H27 改正介護保険制度 どうなる!
?新しい総合事業
共助×公助で今後の地域づくりをのりきる!
?
市町社協は どう考え、どう動く?
今回は、これからの地域づくりに向けて
私たち社協の戦略づくりを考えます
介護予防は市町の仕事に
平成 年4月から介護保険制度が大
きく変わります。
特に全国一律であった介護予防給付
のうち、訪問介護や通所介護は、 年
度までに市町(保険者)の実情に応じ
た新たな地域支援事業として組み立て
展開されます。中でも要支援者等の社
会参加を促進させ担い手として位置づ
けることや、これまで制度外の取り組
みであったサロンや声かけ・見守り活
動も組み込まれることから、よりニー
ズに応じた活動サービスの提供(参加)
が可能になります。
また、これらを総合的にマネジメン
トするために、市町域や支所域ごとに
さまざまな活動サービス提供主体等で
構成する「協議体」やその実務を担う
専門職である「生活支援コーディネー
タ ー( 地 域 支 え 合 い 推 進 員 )」 が 新 た
に設置されます。【下図参照】
29
27
介護予防・日常生活支援総合事業(新しい総合事業)
<~H26>
<H27~>
(H29までに移行実施)
介護予防給付
介護予防・日常生活支援総合事業
(要支援1~2、それ以外の人)
(要支援1~2)
介護予防事業
○二次予防事業
○一次予防事業
○介護予防・生活支援サービス事業
通所型・訪問型・生活支援サービス
介護予防支援事業
全市町で
実施
○一般介護予防
包括的支援事業
包括的支援事業
○生活支援サービスの体制整備
・
「協議体」の設置
・
「生活支援コーディネーター」の配置
新たな地域支援事業
訪問介護、通所介護
厚生労働省資料をもとに作成
キーワード:新しい総合事業
市町の実情に応じて、多様な主体による活動やサービスを提供することで、地域ごとの支え合いのし
くみをつくり、要支援者等も担い手として参画できる地域づくりをめざします。
福祉ひろしま
2
市町社協はどう考えどう動く?
市 町 社 協 が 戦 略 的 に 考 え 動 く ポ イ ン ト は、 ①
社協組織内で整理すること、②地域(住民)への
①社協組織内で整理すること
□準備テーブルの立ちあげ(制度理解→企画計画化協議→確定)
□要支援者等の把握(市町行政、活動事業から)
□市町域の社会資源の洗い出し(聞き取り確認)
□新しい総合事業の枠組みへの移行を検討協議→確定
※活動事業→そのまま?上乗せ・横出し?創出?
□実施計画案を確定(対外的な説明資料)
※内容→生 活支援活動(既存・新規創出する地域公益活動等)、協
議体(既存テーブルの活用等)、生活支援コーディネーター、
事業費の試算等
②地域(住民)への働きかけ
□活動事業のすすめ方に係る説明(勉強会)
□活動主体としての企画計画化協議→確定
③市町行政への働きかけ
□企画提案→計画化の調整協議→確定(予算化)
① で は、 組 織 内 に 設 置 す る 準 備 テ ー ブ ル
で、 ま ず 国 が 示 す 制 度 理 解 と 検 討 手 順 を 確
認 し、 小 地 域( 概 ね 小 学 校 区 ) や 日 常 生 活
圏 域( 旧 町 村 域 ) で、 要 支 援 者 等 の 把 握 と
生 活 支 援 が 可 能 な 活 動 事 業、 サ ー ビ ス 提 供
す め 方 に 係 る 説 明( 勉 強 会 ) を 行 い、 総 合
事業移行への検討を働きかけます。
移 行 す る 場 合 は、 協 働 し て 企 画 計 画 化 を
具体化させます。
いは移行しないのかなど、活動事業の主旨、
な 枠 組 み に 移 行 す る( で き る ) の か、 あ る
一 覧 整 理 し ま す。 こ れ ら の う ち ど れ が 新 た
創 出 型 生 活 応 援 活 動、 送 迎 サ ー ビ ス 等 ) を
市 町 域 の 介 護 予 防( 新 た な 地 域 づ く り ) の
かに拡充させるか”という視点を持つこと、
旨 を 組 み 込 ん で、 住 民 主 体 の 取 り 組 み を い
どう対応するか”ではなく、
“この事業の主
“新しい総合事業に
市町社協においては、
③ で は、 ① や ② に よ り 確 定 し た 企 画 を 提
案し、具体的な計画化の調整を行います。
展開手法から具体的に協議します。同様に、
先導役となることを意志表示することが求
主 体( 訪 問 系、 通 所 系 の サ ロ ン 活 動 や 住 民
施設法人による地域公益活動づくりも視野
められます。
広島県社会福祉協議会
地域福祉課・企画情報部
☎082︱254︱3414
☎082︱254︱3412
問合せ先
体的な取り組みを提案します!
次号から、各市町社協への取材等により具
に 入 れ た 協 議 や 事 業 創 出 も 検 討 し ま す。 次
に、 さ ま ざ ま な 提 供 主 体 で 構 成 す る 既 存 の
テーブル等を活用した協議体や生活支援
コーディネーターの動きを組み込んだ小地
域や市町域での実施計画案を確定させます。
併 せ て、 こ の 計 画 案 に は、 事 業 に 係 る 経 費
を 試 算 し、 予 算 積 算 協 議 の た め の 基 礎 資 料
にします。
② で は、 地 域 福 祉 推 進 組 織 や ボ ラ ン テ ィ
アグループの定例の会合等で訪問事業のす
福祉ひろしま
3
働きかけ、③市町行政への働きかけの3つです。
新しい総合事業を組み込み展開するポイント
◆集落班
●ニー ズ / 具 体 的 な 目 標 を も っ た 住 民 福 祉 活
動に取り組みたい
◆小地域計画班
〜オール広島の「特命チーム」をめざして〜
●ニー
ズ/最後の
1人まで集落で
●活動内容/
茶の間サロン」の定例テーブルで小地域
「お
でのささえ合いの取り組みテーマ、内容を検
んしん会議、尾道市社協向島支所
●協 働/ボランティアグループくわのみ会、
三原市社協大和地域センター、岩子島地区あ
の小地域福祉活動を計画化
●取り組み/本会「お茶の間サロン」の取り組
みから把握した生活ニーズを解決するため
暮らし続けられ
るような仕組み
をつくりたい
●テー
マ/維持が
困難な集落にお
ける生活支援
●取り
組み/住民
同士でできる範
囲の互助活動の
検討や集落外の
社会資源の活用により集落で住み続けられる
●協 働/那須自治会、吉和郷自治会(同業組
合)
、民生委員、移動販売個人商店、郵便局、
枚もの)を活
入れ 子 式 の
様式(両面1
討
シルバー人材センター、ボランティア、地域
よう協働テーブルでの活動企画・提案
会 的課 題の取 り組みの理 解 促 進 を目 的に「フォー
4
福祉ひろしま
社会的課題解決プロジェクト「特命チーム」推進事業
⑥小地域での福祉計画策定支援(小地域計画班 ※)
これらの取り組みを見える化する(広報戦略班)
ラム」をはじめて開催しました。この内容も加え、
用して、ワー
クショップ
おこし協力隊、安芸太田町、同社協
ト 2 0 1 4 〜 社 会 的 課 題 を 軽 減 す る 活 動 のつ く り
●活動
内容/
形式による
方〜」を作成しました。
計画策定
「特命レポート2014〜社会的課題を軽減する
活 動 の つ く り 方 〜 」 を 入 手 希 望 の 場 合 は、 企 画 情
報 部( 0 8 2 ー 2 5 4 ー 3 4 1 2 ) へ お 問 い 合 わ
せください。実費負担でお送りします。
※⑤〜⑥について後段に記載
福祉の仕組みづくりをめざした制度提案
集落
(近隣集落、関係機関との協働体制づくり)
「那須の暮らしをささえ合う会」の組織化
集落外の応援者の協力によるサロン活動や移
動販売等、生活支援の試行
オール広 島での取 り組みをめざして「 特 命 レポー
また、これらの取り組みを協働する(したい)関
係 者と共 有 し、新 たな種 をまくために、今 度は社
●テーマ/見通し(計画)をもった住民による
小地域福祉活動計画の策定
あなたのまちで一緒に取り組ませてください!
本 会 がすすめる「 特 命チーム」の取 り組みをシ
リーズでお届けする第8弾!
今回は、主に活 動のふりかえりとこれからの取
り組みについてお伝えします。
新たなプロジェクトのたちあげ
プロジェクトをすすめました。
次の6班を編成し、
(本紙vol・ 2014年4月号に掲載)
①郊外型団地の生活支援(団地班)
④地域
密着型の人材確保・養成(人材確保班)
平成 年度から新たに、
③社会福祉法人の地域公益活動(社会貢献班)
②生活困難(困窮)世帯の自立支援(生活困難班)
84
⑤維持が困難な集落の生活支援(集落班 ※)
26
継 続 した取 り組みとして、仕 組み化 すること が重
源をうまく組み合わせることから組み立てました。
③では、最 初 から新 たな仕 組みを考 えるのでは
な く、マッピン グ 作 業 等で明 らかになった 地 域 資
ます。
となっている 複 数の社 会 的課題に取 り組 んでいき
目安にエリアを設定して、そのエリアで喫緊の課題
常 生 活圏( 支 所 )域、小 学 校 区、住 民 組 織 単 位 を
こ れ ま で の 特 命 チ ー ム の 取 り 組 み を と お し て、
社 会 的課題 を解 決( 軽 減 )する活 動 をつくるため
要になります。
これまでの取り組みからの気づき
のヒントがいくつか見えてきました。
平 成 年 度からの特 命チームは、テーマ別から
エリアごとの班編成に組み替え、次の つの柱をも
④では、課 題 を 解 決( 軽 減 )すること が ゴール
であり、まず動いて一石を投じること、動きながら
①生活困難 世帯のための総 合的な生活支援の推進
体制づくり
とにした取り組みを展開させます。
す。さらに、協 働 してもらえる 住 民 や団 体 等 が 拡
②小地域ごとの地域包括ケア推進体制づくり
修正や工夫を加えました。また、動くことで、テー
がっていきます。
③市町 拠 点における福 祉・介 護 従 事 者や地 域 づく
り活動人材の確保養成の体制づくり
特 命 チーム)をエリアごとに組 織 化 し、実 際 的 な
広島県社会福祉協議会 企画情報部
☎082︱254︱3412
問合せ先
各 班の取 り組みから、課題 を共 有して動 くこと
で、活 動 主体や地 域 公 益活 動の内 容 が拡 がること
お 互いの 取 り 組 み や 課 題 を 共 有 す るこ と か ら は じ
めました。
これまでの一つの社会的課題を入り口にした取り
組 みの過 程で、他 の課 題 に もつな が り、併 せて 解
②では、定 例の現 地テー ブルで住民の思いや願
い を はじ め、地 域 実 情 を 把 握 し ま す。そこで、必
要な地 域 資源を洗い出しな がら課題を整理し、活
決することが求められてきたことから、市町域、日
これからの取り組み
地域公益活動を企画展開する予定です。
設 法 人や住民 自治組 織 等との合同テー ブル( 市町
また、複 数の社 会 的課題に効果 的に取り組むた
めに、本 会の「 特 命 チ ーム」と 連 携 して 地 域の 施
これらを 連 動 させて、その地 域 に 必要 な「 地 域
公益活動」の具体化をめざします。
⑤では、一連の取り組みを蓄積し、広く伝えてい
くことで「関心をもつ」から「取り組む必要がある」
3
が見 えてきます。自 分たちがやりたい活 動 を行 う
取り組みです。
こと、さらに 協 働 を 働 きかけることも見 える 化の
などを企画開 催 し、成果 や取 り組み課題 を見 せる
を は じ め 活 動 実 践 者 を 交 え た 研 修 会 や フォ ー ラ ム
へと姿 勢 が変 わります。広 報 紙やレポートの作 成
ブルメンバーの理 解 がすすみ、動 き がよくなりま
27
①では、同じ社会的課題でも一つひとつ背景が異
なり、単 独の組 織団 体で取 り組 むには限界 があり
⑤「取り組みを見える化」すること
のではなく、住民に支 持 される 協 働できる取 り組
「まず動いてみる」こと
ます。協働する関係機関や団体、法人・住民組織、
④ 仕組みを考えたら、
みになるようすすめていくことが必要です。
③「現実的な仕組み」であること
当事者や支援者などで構成するテーブルをつくり、
②「住民や地域が主体である」こと
動の処方箋を各地域で描きました。
福祉ひろしま
5
①「あえて協働型」を働きかけること
発見!!
社協ワーカー's
エピソード 5
☆このコーナーは、県内社協ワーカーの取り組みや
思いにスポットをあて、紹介します☆
社協ワーカーとして、ニーズに応じた住民福祉活
動の働きかけを行うためには、
「アセスメント(評価・
分析)」が大切です。
今回は、その重要性を痛感し、コミュニティソー
シャルワーク(CSW:社会福祉援助技術のひとつ)
による活動支援をすすめている吉岡センター長のエ
ピソードをご紹介します。
三原市社協 大和地域センター
吉岡 幸治 センター長
アセスメントの必要性を問われる
か力になりたいと思っている人が
けではないことがわかりました。
また、地域の中で地域のために何
吉 岡 セン タ ー 長 が 地 域 福 祉 課
長だった平成 年、CSWの研究
みを改めてふりかえりました。「自
ない?」と問われ、自らの取り組
の思いだけで、事業をすすめてい
う、考えて支援できている?社協
に 地 域 が 主 体 的 に取 り 組 める よ
教授から「今、吉岡さんは、本当
から、活かしたいことや必要なこ
地域特性、地域住民の暮らし等)
戦略的に得た情報(課題や強み、
と一緒に考えています」とのこと。
在「オーダーメイドの活動を住民
が集える場づくり』を提案し、現
し、必要と思われる『地域の誰も
多いこともアンケートから読みと
分は、住民や地域の現状を充分に
とを考え、住民に投げかけ動機づ
をしている大学教授をサロン研修
把握せず、あまり考えないまま、
けを促し、活動につなげています。
れ ま し た。こ う し た 情 報 を 分 析
誰にでもどの地域でも同じやり方
社協ワーカーとして
ア セ ス メ ン ト は一回 限 り で な
く、繰り返ししています。住民と
大切にしていること
その教授の言葉をきっかけに、
取り組みをすすめる際には、地域
ある。地域住民の気持ちの変化や、
の関係性が深まってくると、以前
「オーダーメイドの活動」を支援
ら、情報をつなぎ合わせ、課題解
の実状や生活ニーズから本質を分
「この地域は高齢化がかなりす
すんでいるから、見守り活動が必
決、地域の支え合いに向けた次の
は言われなかったことを言われる
要かもしれない」という見立て(仮
働きかけにつなげるようにしてい
析する「アセスメント」を心がけ
説)を持っていましたが、懇談会
地域に応じた「住民福祉活動」を
ます。こうした関わりから、その
ことや、場を変えると聞ける話も
やアンケート結果で、住民は見守
ろうか?」と思い、一人暮らしの
りました。しかし「本当にそうだ
奮闘しています。
性”と“マインド”を持って、
日々
支援していくという社協の“専門
らしの全てが何とかなっているわ
人に個別に聞き取りに行くと、暮
地 域 の 状 況 の 変 化 をつ か み な が
られている意識が高いことがわか
るようになりました。
れない」と。
で、事業を押しつけていたかもし
の講師として迎えました。その時
20
エピソードから学んだこと
社協ワーカーとして最初の見立て(仮説)を持つために、
ニーズ把握からアセスメントを行い、戦略を立て、働きかけ、
ふりかえり、また繰り返しアセスメントをすることが大切で
す。アセスメントでは、地域や個人の課題だけを注視するの
ではなく、強みを活かせるよう、情報をつなぎ、考え必要な
活動を組み立てていくことが、社協ワーカーの専門性です。
これを丁寧に行い、積みあげることが、住民の主体形成につ
ながることを学びました。
住民と顔を合わせてのテーブル(話し合う場)
問合せ先
広島県社会福祉協議会 地域福祉課(担当:三戸)☎082-254-3414
6
福祉ひろしま
ふれあいサロン物語
第51章
ひとりぼっちにしない
大竹市湯舟地区は開発されて40年の団地。
75歳以上が4人に1人、
ゆ ぶね
大竹市湯舟地区 お茶の間サロン
きんさい
「金彩サロン湯舟」編
急勾配の坂道がしんどくなった人が増える中、
この団地での暮らしを今一度考えようと
昨年度、お茶の間づくりがスタートしました―
帰り際に、サロン代表者の尾本さんに両手で握手
してお礼を言う参加者がひとり。毎回見られるこの
光景には理由があります。
連れ合いを亡くして塞ぎ込み、閉じこもりかけて
いたあやこさん(仮名)。尾本夫妻や社協職員が、
心情を汲み取り時期をみながら、声をかけ続けてく
れました。その声に応えようと、重さが残る足取り
でサロンに来ると、そっと背を抱いて輪の中に誘っ
てくれるご近所のあったかいてのひらに、自分の居
場所を感じ、来てよかったと素直に思うことができ
たのでした。
お茶の間づくりをとおして“誰もひとりぼっちに
しない”ことをみんなで意識し合い、自然と気にな
る人の話題にもなり、あやこさんのようにサロンに
誘い合ったり、まちのスーパーで声をかけ合ったり。
サロンに参加したいという気持ちがわかれば、迎え
に行き、みんなで車イスを押し急な坂道をあがりま
す。
「みんなでかかわるようになったね。大事にして
いるのは、お互いを認め合うこと。本人のペースに
合わせる。でも、気にかけ続けることはやめない。
古くから顔見知りだったのが、今、気持ちを許し合
える関係が深まっている。団地特有の課題もみんな
で何とかしていきたい」
尾本さん夫妻を中心に、湯舟地区でのお茶の間サ
ロンの取り組みははじまったばかりです!
市社協として、湯舟地区のお茶の間づくりを大竹市内に拡げていきたい。
この取り組みには、尾本さん夫妻の一人ひとりへの細やかな目配り気配りが大
きいと思います。表には見えないことが多いですけどね…
社協職員として、大きな壁にぶち当ることも多いけれど、地域のこうした取り
組みが励みや支えになっています。尾本さんはじめ住民のみなさんの笑顔のため
に、力強くバックアップしたい気持ちでいっぱいです!
大竹市社協職員 浴さん
問合せ先
えき
大竹市社会福祉協議会 地域福祉係(担当:浴)☎0827-52-2275
広島県社会福祉協議会 地域福祉課
7
福祉ひろしま
☎082-254-3414
(ボランティア等)が被災者支援の大きな力となり
ます。
被災地の地域性や、被災者の精神的な負担等が
ある中で、社協は、さまざまな支援の力を被災地
域につなぐために、コーディネート力を十分に活
かし、多種多様な支援者との協働を生み出す役割
があります。
災害VC閉鎖から平常時の取り組みへ
被災した地域が、被災前のような日常の生活を
取り戻すためには、社協が地域住民とともに、日
頃のつながりと災害VC運営期に培った新たなつ
ながりや活動経験を活かして、災害VC閉鎖後も
引き続き、住民同士の助け合いの取り組みをすす
めていくことが重要です。
住民がいつでも立ち寄れる居場所づくり(ふれ
あいサロン)や「最近○○さんの顔見んけど、ど
ような活動づくり・仕組みづくりを行っています。
考え、住み慣れた地域で最後まで暮らしていける
るヒト・モノ・カネ・ネタ(情報)を集めます。
の関係機関と連携し、設置場所や運営に必要とな
委員等)とともに、地域の被災状況を把握、地域
時からつながりのある地域住民(地区社協や民生
災害が発生し、概ね3日を目安に災害VCが設
置されます。その時、社協が中心となって、平常
社協が被災者支援(災害VCの設置・運営)を
行うことは社協そのものの使命と言えます。
に他なりません。
地におけるコミュニティーソーシャルワーク実践
援ができるのは、まさに社協の役割であり、被災
災害時の取り組み
うしよるかね?」と、気にかけ合える地域づくり、
8
福祉ひろしま
つながりを紡ぐ ! 助け合う !
第
1 回
社協と災害ボランティアセンター
広島県では災害時、社協が被災者生活サポート
ボランティアセンター、いわゆる災害ボランティ
アセンター(以下、災害VC)を設置・運営する
ことが、地域防災計画に明記されています。しか
し、社協が中心となって災害VCを設置・運営す
る理由はこの計画によるだけではありません。な
ぜ、社協は、これらの役割を担うのでしょうか?
平常時の取り組み
社協は平常時、地域住民や地域の関係機関(行政・
民生委員・地区社協・福祉施設等)とのつながり
住 民 の「 困 っ た …」 と「 手 伝 お う か?」 の 声 を つ
災害時の取り組みには、平常時の支え合いの取
り組み(地域力)に併せて災害VC運営と被災者
災害によって失われた日々の暮らしやつながり
を再生し、長い期間にわたって住民に寄り添う支
なぐ住民同士の助け合い活動などがあります。こ
生活の支援が加わります。
広島県社会福祉協議会
広島県ボランティアセンター(担当:大橋)
☎082︱254︱3506
問合せ先
れらは、災害時にも活かせる住民同士の支え合い
被害が大きければ大きいほど、被災地以外の支援
の取り組み(地域力)です。
参考 全社協災害ボランティアセンター運営者研修テキスト
しかし、災害の規模に関わらず、被災した地域は、
平常時の地域力が急激に低下します(図1参照)。
を活かし、住民の生活ニーズを把握し、解決策を
図1
市町域における福祉人材の確保に向けて
就職面談会の取り組みから〜
〜 地域巡回型福祉・介護職場の
◆市町域における福祉人材確保
広島県における介護人材の将来推計(平成 年)
によると、平成 年までに52,238人の人材の
,500人が不足すると見込まれて
確保が必要とされる一方、供給は49,816人に
とどまり、約
います。今後、市町域での介護人材不足は深刻さ
を増し、福祉人材確保は地域の大きな社会的課題
になることが予想されます。
広島県福祉・介護人材確保等総合支援協議会(事
務局:県社協)では、市町域での人材確保を目的
か所)』を開催しました。地域の実情に合わせ
として『地域巡回型福祉・介護職場の就職面談会(県
内
て市町社協、行政、施設連絡協議会等の関係機関・
(参加者数52人 事業所数33ブース)
(参加者数30人 事業所数15ブース)
26
団体が連携し、人材確保の基盤づくりをすすめま
した。
◆呉市◆ 1/31(土)
【施設や行政と社協の協働】
呉市社協が運営する「くれ福祉人材バンク」
を中心に、呉市や呉市社会福祉施設連絡協議会
と協働して面談会を開催しました。
地元での就職希望者をターゲットに、市内の
成人式や自治体の回覧版等でのチラシ配布、地
元情報誌「くれえばん」に記事を掲載する等広
報をしました。
当日は「就活応援セミナー(写真:左)」を同
時開催しました。
◆江田島市◆ 8/24(日)
【社協と施設の協働、市の定住促進と連携】
江田島市社協が事務局を担う江田島市老人福
祉施設等連絡協議会が面談会を主催しました。
市の定住促進施策とも絡め、お盆期間中の帰省
者のUターン就職も視野に入れてお盆明けに開催
しました。
一般の市民にも気軽に参加してもらえるよう音
楽や屋台を楽しめる「島でねばるサマーフェス(写
真:右)
」を同時開催しました。
29
2
◆市町域における福祉人材確保の課題
今回の面談会開催によって、関係者が協働して
福祉人材の確保に向けて取り組み、地域における
人材確保の危機感を共有することができました。
その一方で、面談会全体( 会場)の参加者(求
職者)は567人で前年から減少しました。他業
問合せ先
態勢づくりをすすめます。
地域全体で福祉・介護人材確保に取り組む新たな
きかけ、市町行政、社協、学校、施設等が協働し、
ンター(仮称)」設置(機能拡充)を市町社協に働
さらに、その推進拠点として、地域づくりの担
い手を広く確保するための「市町総合福祉人財セ
援協議会」の創設を支援します。
協議会では「市町版福祉・介護人材確保等総合支
る環境づくりに努めます。その受け皿として、本
この面談会を契機に、学校や企業などあらゆる
関係者が連携し、地域全体で福祉人材を確保でき
談会』を開催します。
本協議会では、引き続き関係機関・団体等と連
携を強化し、『地域巡回型福祉・介護職場の就職面
◆市町域における福祉人材確保の態勢づくり
材の確保はますます厳しさを増しています。
希望する人が相対的に減り、地域における福祉人
界の人材確保が活発になったため、福祉・介護を
11
広島県社会福祉協議会
広島県社会福祉人材育成センター(担当:山本)
☎082︱254︱3415
福祉ひろしま
9
11
◆東広島市◆ 10/19(日)
【社協と施設連絡会の協働】
東広島市社会福祉施設連絡協議会
が実行委員会を組織し、東広島市社
協が支援しながら企画・運営を行い
ました。
広報活動は行政やハローワーク、
市内の福祉養成校等の協力があり、
各実行委員がチラシを自施設の利用
者の家族や近隣住民等に配布するな
ど、関係機関・団体が一体となって
人材確保に取り組みました。
(参加者数80人 事業所数20ブース)
今思えば、敵国である日本人の私を守るための養
まま寝ついて翌年亡くなりました。そのため「日
ました。養母は大変ショックを受けて倒れ、その
私が日本人であることが証明され、帰国の話が出
か通えませんでした。1953年頃、県の調査で
した養父の代わりに農作業をしていたため少しし
貧 し い 農 村 に 小 学 校 が で き た の は 1 9 5 1 年。
私は 歳で1年生になりました。中学校は、骨折
怒られること
理 解 で き ず、
場では指示が
変でした。職
での生活は大
からない日本
祖国とはい
え、言葉のわ
日本での生活
本に帰りたい」と言い出せませんでした。農業を
もたびたびでした。ある日、団地のエレベーター
父母の愛情だったと思います。
青木 盛茂さん
しながら、村で教師や経理の仕事、勉強して民間
に 乗 ろ う と し て、 中 に 居 た 人 に「 す み ま せ ん …」
「日本人として
見てほしい…」
当センターでは、帰国した中国残留孤児やその
家族の日本での生活を支援しています。今回は青
医の仕事をしました。日本人という身分では就職
と声をかけました。すると「お前らみたいな中国
中国・四国中国帰国者
支援・交流センター
木盛茂さんのお話をご紹介します。
も昇進も難しく、諦めた物事も少なくありません
本語が上手ではありませんが、日本人です。やっ
う言葉が返ってきて、ショックでした。私は、日
人が日本の金で飯食って…。中国に帰れ!」とい
満州で1人ぼっちになって
1941年に生まれ、開拓団の一員として渡満
し、 翌 年 終 戦 を 迎 え ま し た。 父 は 軍 に 召 集 さ れ、
帰国を考えるようになったきっかけは、養父と
妻の死です。その頃、日中の国交が回復し、残留
日本語で伝えられないのは、もっと悲しいです。
本当に悲しいことです。そして、そんな気持ちを
と帰ってきた日本で「中国に帰れ」と言われるのは、
団もない極寒の避難所で、姉と兄と肩を寄せ合っ
孤児の訪日調査が始まったことを新聞で知ってい
亡くなり、幼い私は兄の死を理解できず「お兄ちゃ
兄と私も同じ家に引き取られました。翌年、兄が
れた時、「私には家族がいるの」と繰り返し訴え、
した。姉が中国人の嫁として無理やり連れていか
中国人に引き取られることは珍しくありませんで
らい、兄は
した人が家族と再会を果たす様子を見るのはとて
した。しかし、私の身元は判明せず、一緒に訪日
調査団の一員として祖国の地を踏むことができま
の役所に手紙を送ったところ、1985年、訪日
という思いは日増しに強くなり、思い切って地方
加方法がわかりませんでしたが、身元を知りたい
日本人として見てほしい…、私の願いはそれだ
けです。
なりの生活ができることに感謝しています。
もたちもそれぞれ仕事を見つけ、努力すればそれ
臓手術を受けられたのも日本のおかげです。子ど
広島県社会福祉協議会
中国・四国中国帰国者支援・交流センター
☎082︱250︱0210
問合せ先
んはどこ?」と探し回ったそうです。そして1年後、
は恵まれた生活を送っていたと思いますが、小さ
も辛かったです。訪日以降、望郷の念はさらに強
はありませんでした。
ちにより豊かな生活をさせてやれるのではないか
姉も後を追うように亡くなりました。枕元に私を
一人ぼっちになった私は、いくつかの家庭を経
て、養父母に引き取られました。「日本語を喋った
―そんな思いで1988年に永住帰国しました。
な村では現金収入も乏しく、帰国すれば子どもた
ら 鬼 が 来 る ぞ 」 と 怒 ら れ た こ と を 覚 え て い ま す。
くなりました。他の残留孤児に比べると、中国で
歳ぐらいで、避難所にいる子どもが
ていたことをかすかに覚えています。姉は
ましたが、田舎には情報がありませんでした。参
身元を知りたい…
でした。
初めて袖を通した着物
歳ぐ
母は戦後に避難所で亡くなりました。着る物も布
10
ここ数年、帰国者に対する支援策が拡充し、安
定した生活が送れるようになりました。2回の心
17
呼び、一生懸命何かを伝えようとする姉の声に力
13
10
福祉ひろしま
教えて!
総務部門の「ここが知りたい!」
第5回めの「ここが知りたい!」は、派遣労働者の受け入れ期間制限と雇用契約についてです。
Q1)
A1)
私の職場(総務課)では、派遣労働者Aさんを受け入れ、
Aさん以外の人に変わっても派遣労働者としての
今年の9月末で受入期間が丸3年になります。
受け入れはできません。
電話応対や書類の作成等、一般事務に従事してもらっ
本来、派遣労働者が従事するのは臨時的・一時的
ていますが、派遣期間に制限のある業務のため、3年を
な業務であり、3年を超えて派遣労働者を必要とする
超えて受け入れできないと聞きました。
業務は継続性の高い業務とみなされます。
今後も派遣労働者を受け入れたいのですが、派遣労働
そうした業務に、派遣労働者が常用雇用の代替と
者をAさん以外の人に変えてもらえば、新たに3年間の
して従事し続けると不安定な雇用が増加する恐れが
受け入れが可能になりますか?
あるため、派遣期間に制限を設けています。
Point!
[派遣期間が通算される条件] ①同じ就業場所(部署) ②同じ業務
派遣期間は、最初に派遣労働者を受け入れた日からカウントし、①②両方の条件にあてはまる場合
は派遣労働者や派遣会社を変えても受入れ期間は通算されます。
Q2)
Q3)
派遣期間が3年を過ぎた後も、Aさんに引き続き担
雇用契約を申し込まずに、派遣労働者としてAさん
当してもらう方法はないですか?
に働いてもらった場合、どうなりますか?
A2)
A3)
Aさんに 「雇用契約」 の申込をして、本人が希望す
労働契約申込みみなし制度 (平成27年10月1日施
れば直接雇用する方法があります。派遣受入期間に制
行) により、実際は申し込んでいなくても、派遣元事
限のある業務では、受入期間を超えた労働者に雇用契
業主との労働契約と同じ条件で、直接雇用する契約を
約を申し込むことは、任意ではなく義務です。
事業主が申し出たとみなされます。
[参考]‌Aさんが従事する部署が変われば、派遣労働
者として受け入れることが可能です。
【同じ就業場所(総務課)・業務(一般事務)で派遣労働者を受け入れた例】
H24.10.1〜
H27.4.1〜(3年め)
Aさん
2年6か月
別の派遣会社のCさん
H27.10.1〜
Cさんの派遣としての
受入れは不可
6か月
Cさんに引き続き働いてもらうためには、Cさんへの雇用契約の申込が義務
職場内に「人手がたりない」状況が生じた際には、現状を十分に把握し、派遣労働者を受け入れることが適切かどう
かを十分に検討することが必要です。
※平成27年2月時点の労働者派遣法に基づくQAです。
(監修)社会保険労務士 西田事務所 西田英俊
問合せ先
広島県社会福祉協議会 総務課 ☎082-254-3411
11
福祉ひろしま
平成
年度事業計画と
本会事務局組織再編について
福 祉 制 度 施 策 動 向 や 地 域 の 変 化 に 即 応 し、
「動く県社協」を体現していくために、平成
平成 年度から市町が実施主体となる「生活困
窮者自立支援事業」や介護保険制度改正による「新
重点的な取り組み
制の変更を行いました。
年度からこれまでにない大幅な事務局組織体
27
(4)
「市
‌ 町総合福祉人財センター(仮称)」の立ち
あげ支援
に取り組みます。
具体的な取り組み
て社会福祉法人の新たな姿を描きます。
( 4) こ れ ら に 取 り 組 む た め に は、 福 祉・ 介 護
従事者や活動の担い手の確保養成が喫緊の課題に
なっています。そのため、地域の実情に応じた市
町社協等を拠点にした「市町総合福祉人財センター
(仮称)」の立ちあげを行い、社協の人材確保養成
に「社会福祉研修センター」を整備し、市町センター
部門が強化できるよう支援します。併せて、新た
(1)介護保険制度の改正により、これまでの介
護予防給付が組み替えられ、社会参加の視点を入
の後方支援体制をつくります。
セクションの取り組み
れた「新たな地域支援事業」において、活動サー
年度からの全市町実施に備え、この役
ビスの開発や組織化が求められます。広島県の方
針による
割を担う社協(施設・事業所)には、大きな期待
がされ、担い手であるワーカーの確保養成ととも
総務部門と事業部門を統括し、事務局組織全体
を所管するセクションとしてこれまでの企画課を
県域の地域福祉推進組織として、的確なニーズ
に 即 応 が で き る よ う、 事 務 局 組 織 体 制 を 一 新 し、
化しています。
かになる等社協を取り巻く動向がめまぐるしく変
よる「地域公益活動」の取り組みの義務化が明ら
いることから、施設・事業所との協働を具体化し
(3)地域の構成員としての社会福祉法人が地域
公益活動として取り組む地域づくりが期待されて
のテーブルづくりに努めます。
社協組織外の窓口機能をもった関係機関・団体と
ク(CSW)の視点をもったワーカーの養成配置と、
能を整備し、そこにコミュニティソーシャルワー
本所支所や地域サロン、住民自治組織等の窓口機
協の総合相談・課題解決力を向上させられるよう、
(2)生活困窮者自立支援事業は、多くの市町社
協が行政から受託実施します。このことから、社
域への取り組みへと拡げます。
しながら、小地域から市町域、引いては圏域、県
企画展開します。これは、県域の種別協議会のテー
人等との合同テーブルで実際的な地域公益活動を
また、本会の「特命チーム」と連動する「市町
特命チーム」とともに、市町社協や地域の施設法
一元的な受発信体制をつくります。
効果的に社会的課題に取り組む体制と関係情報の
た。これにより、複数のセクションが機能的かつ
に地域類型に応じた実際的な提案をします。
引き続き組織横断的に対応する社会的課題解決プ
ます。また、市町域・支所域、住民自治組織ごと
生活福祉資金貸付事業と福祉サービス利用援助
事業(あんしんサポートセンターかけはし)を担
「企画情報部」に昇格させ、新たに組織整理しまし
ロジェクト「特命チーム」を軸に市町固有の課題
に地域の生活ニーズによる活動事業、サービスの
当する「生活支援課」は、生活困窮者自立支援事
これらの情勢認識から重点的には、
(1)介‌護保険制度の改正による「新たな地域支援
事業」への対応
ブルを活かした「法人振興課」の取り組みと連携
(2)生活困窮者自立支援事業への対応
開発を行い、住民の地域生活を応援する市民とし
や県域の共通課題に協働して取り組みます。
(3)社会福祉法人による「地域公益活動」の支援
たな地域支援事業」がはじまり、社会福祉法人に
28
27
27
12
福祉ひろしま
会長
常務理事兼事務局長
企画情報部
広島県
聴覚障害者センター
人材育成センター
広島県社会福祉
広島県ボラン
ティアセンター
成体制づくり
広島県福祉サービス
運営適正化委員会
の総合相談受付・対
応体制づくり
益活動推進体制づくり
広島県障害者権利
擁護センター
あんしんサポート
センターかけはし
小地域ごとの地域包括ケア
(見守り・生活支援)推進体
制づくり
市町社協を拠点にした人財確保養
業による市町社協窓口支援も併せて担当し、利用
者支援セクションを一本化します。
また、これまでの人材研修課を、人材部門と研
修部門に分け、人材部門として新たに「福祉人材
課」(県社会福祉人材育成センターと県ボランティ
アセンター)として統合しました。市町の地域づ
くりのニーズに応じた福祉・介護従事者と地域づ
くり活動者の人材確保養成に取り組みます。そし
て、研修部門の「研修開発課」は、新たに社会福
祉研修センターを所管し、自主研修として総合的
な研修プログラム開発や体系づくりを行い、従事
者や活動者の質向上、魅力ある施設・事業所づくり、
地域づくりに取り組みます。
「地域福祉課」は、新たに県民児協事務局を担当
し、地域づくり活動リーダーとしての民生委員児
童委員と協働した小地域での包括的なケアの推進
体制づくりに取り組みます。
この平成 年度体制は、これまでの補助・委託
事業中心のセクション割りから、社会的課題を解
決するという本会の意志表示でもあります。会員
皆さまのご支援ご協力を引き続きお願いいたしま
す。
〜アンケートへのご協力
ありがとうございました〜
‌」をお
2015年1月発行の「福祉ひろしま
届けした際、アンケートをお願いしたところみなさ
また、障害者差別解消法(平成 年4月施行)に
より、障害のある人も利用しやすい(アクセシビリ
(おおむね3年以内)
本 会 の H P で は 福 祉 ひ ろ し ま を 掲 載 し て お り、
バックナンバーもご覧いただけます。
という声をいただきました。
・PC以外でも見れるよう改良をしてほしい
・以‌前の記事(福祉ひろしま)を閲覧したいが、デー
タが重たくうまく表示されない。
・地域の人の顔が見える記事を期待する
・県‌内社協だけでなく、施設の取り組みをもっと知
りたい
・他市町の取り組みを知るきっかけになっている
・中‌国帰国者支援・交流センターが広島にあること
を知らなかったので、衝撃的だった
みなさまから届いた声
また、いただいた意見をもとに、紙面構成の見直
しや、本会の情報受発信体制を整えていきます。
お礼にかえさせていただきます。
まからたくさんの回答がありました。書面をもって
Vol.
87
問合せ先
※リニューアル時期は、平成
年上半期の予定です。
ティの高い)HPの再構築を予定しています。
27
広島県社会福祉協議会 企画情報部
☎082︱254︱3412
福祉ひろしま
13
27
27
組織・財務基盤の整備
■利用者支援
■人材の確保・養成
社会福祉法人による地域公
総務部門
事業部門
■法人組織の経営
(運営)強化充実
生活困難(困窮)世帯
■県民参加と小地域
福祉活動支援
■事業者支援
福祉サービス第三者評価
推進委員会
(1)
第3次県社協経営戦略3か年プランの計画的な推進と新たな事務局機能の拡充
(2)
「特命チーム」
による社会的課題のための活動事業の企画展開の拡充
(3)
地域福祉に関する総合的な情報の受発信体制づくり
(4)
法人増収プロジェクトによる取組の試行と検証
(5)
事務局職員の資質向上による組織対応力の強化
総務課
生活支援課
地域福祉課
福祉人材課
研修開発課
法人振興課
中国・四国中国帰国者
支援・交流センター
特命チームを軸とする組織横断プロジェクトの推進
組織・財務基盤の整備
平成27年度 事務局組織体制
(広島県社会福祉協議会
会長 山下三郎)
年を迎え
されます。
す。
二度としてはならないことが鉄則で
す。そのために政治がある―戦争は
安 倍 総 理 は 北 方 領 土 の 日 に、「 今
年 は 戦 後 年 の 節 目 の 年 に 当 た る。
せられたそうです。
〜北方領土問題の
解決を早く〜
私は 歳でした。ヒロシマに原爆
投 下 さ れ た 時、 私 は 学 徒 動 員 さ れ、
三菱重工広島製作所で作業をしてい
ました。閃光、強烈な爆音、きのこ
雲、黒い雨、すべてはじめての経験
数万人の命を奪い、街は焼け野
でした。一発の爆弾が広島市内にい
た
と言っています。あの暑い日の正午、
ま す が、 今 こ そ 原 子 力 の 平 和 利 用、
大国です。いささか矛盾を感じてい
一方で、核兵器廃絶を強く世界に
訴えてきた日本が、世界有数の原発
しがありました。
平和憲法のおかげで 年間戦争に
参加せず、平和な日本、平和な暮ら
思いました。
二度と繰り返してはならないと強く
ヒロシマを見た私は、戦争の惨禍は
る炎天下で死んでいく人々…焼ける
きただれた負傷者、太陽が照りつけ
ところが、日本とソ連(当時)は
昭 和 年 の 日 ソ 中 立 条 約 に よ ら ず、
した経緯がありました。
に成立していた国境をそのまま確認
守ってきています。
み、父祖伝来の地として先祖の墓を
人がこの地域に渡航して生活を営
り早くその存在を知り、多くの日本
択捉島の4島です。日本がロシアよ
置 し、 歯 舞 群 島、 色 丹 島、 国 後 島、
北方領土は、北海道本島の北東に位
とを祈念しています。
節目の年にこの問題が解決されるこ
すめることが必要です。戦後
題を正しく理解し、運動を強力にす
約が締結されるためには、国民が問
存中に、一日も早く日露間の平和条
ると報道されています。元島民が生
年8月
日を
目でもあります。日本語は非常に都
合よく使われ、昭和
「敗戦の日」とは言わず、「終戦の日」
「 耐 え 難 き を 耐 え、 偲 び 難 き を 偲 び
年8月
日に対日参戦
企画情報部
70
今年は、太平洋戦争から 年の節
目の年を迎え、戦後 年は被爆 年
ラジオの前に座り、雑音が多く聞き
戦争・平和について考え、世界が手
ソ連は昭和
が投下されたことと、8月
年の
取 り に く か っ た の を 覚 え て い ま す。
を取り合い、思想や宗教の違いを乗
し、日本がポツダム宣言を受諾した
今から160年前、日本とロシア
は日露通好条約を結び、当時、自然
本土決戦が6月に決定されていま
したが、ヒロシマ、ナガサキに原爆
…」
日にソ
り越えて恒久平和のために努力をす
あとに北方四島を武力により占領
☎082︱254︱3412
広島県社会福祉協議会
問合せ先
連(当時)が日本に宣戦布告したこ
べき時だと思います。
8
し ま し た。 住 ん で い た 当 時 の 島 民
20
16
70
15
8
70
70
20
気持ちの双方があったことが思い出
とにより、戦争が終わりました。残
間の交流の時期としては好条件であ
い」と発言されました。今が、日露
問題の解決を図らなければならな
さんが高齢となり、早急に北方領土
いないことは異常です。元島民の皆
今も日露間で平和条約が締結されて
70
念無念という気持ちと、ほっとした
2 月 7 日 は、「 北 方 領 土 の 日 」 と
し て、 昭 和 年 に 制 定 さ れ ま し た。
56
15
原となりました。裸同然で皮膚が焼
10
1 7,2 9 1 人 は す べ て 強 制 退 去 さ
70
政 治 の 究 極 の 目 的 は 平 和 で あ り、
豊かさであり、それが国民の願いで
〜恒久平和を求めて〜
戦後
70
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福祉ひろしま
水中・三﨑法律事務所
弁護士 水中 誠三
弁護士 三﨑 和也
弁護士 中原 良子
弁護士 伊藤 寛之
〒730-0012 広島市中区上八丁堀7番5号
ピロティヒロシマ3階
TEL(082)228-6311
FAX(082)228-6362
E-Mail:[email protected]
・・・お気軽にご相談ください・・・
◎パソコン、サーバ等の販売・設置
◎ネットワークの設計・工事
く
がさ
久笠法律事務所
弁護士 久笠 信雄
弁護士 山手 貴文
弁護士 長谷川栄治
弁護士 下川 絵美
〒730-0014 広島市中区上幟町3番25号
レオビル6階
TEL(082)502-0770
FAX(082)502-0771
私たちは「人と人との出会い」と
そこから生まれる「コミュニケーション」を大切にし、
心豊かな社会の発展に貢献します。
旅行のご用命は名鉄観光へ。
◎パソコン、サーバ、ネットワークの保守
◎消耗品の販売(トナー、コピー用紙等)
NTT データ カスタマサービス株式会社
中国支社 営業部
〒732-0816
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TEL:082-252-3306 FAX:082-252-3309
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福祉ひろしま
広島支店
〒730-0013 広島県広島市中区八丁堀5-7
TEL:082-227-2281 FAX:082-227-8863
福祉ひろしま
インフォメーション
1
県社協への寄付
平成 年 月から 月までの間に本会へ
貴重な浄財をご寄附いただきました。
紙面をもってお礼にかえさせていただき
ます。
介護付有料老人ホーム ふじの家川内 様
広島県立広島産業会館 様
医療法人社団光仁会
梶川病院従業員一同 様
●福祉ひろしまVol.88 2015年4月 ●発行所/社会福祉法人 広島県社会福祉協議会 〒732-0816 広島市南区比治山本町12-2 広島県社会福祉会館内 TEL082-254-3412 FAX082-252-2133
●発行人/宇根 孝治 ●URL http://www.hiroshima-fukushi.net/
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INFORMATION
3
じぶんの町を
良くするしくみ
あとがき
新たな年度の始まりを迎えました。今号でお伝
えしているとおり、本会事務局組織を再編して新
しいスタートをきりました。新たな仕組みに変え
ることは、戸惑いが少なからずあると思います。
このあとがきコーナーも、誕生してから2年が
経ちます。
(年4回発行なので、そう感じないところもありますが…)
表紙や記事構成の魅せ方を変えてみたり、試行錯誤しながら、毎号発
行できました。取材先では、お聞きしたいことに加えて、元気なパワー
をいただき、本当に感謝しています。今号をもって卒業しますが、今
後とも「福祉ひろしま」とともに、本会にご支援ご協力をお願いいた
します。
(平井)
※「福祉ひろしま」の発行費の一部として共同募金助成金、中国新聞社会事業団助成金を活用させていただいています。
※「福祉ひろしま」の発行費の一部として共同募金配分金、中国新聞社会事業団助成金を活用させていただいています。
福祉ひろしま
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