人間環境学専攻 - 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 人間環境学

東京大学大学院 新領域創成科学研究科
人間環境学専攻
Human and
Engineered
Environmental
Studies
http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp
ものづくりの新たな地平−その先の、未来を描け。
超高齢社会への対応、低炭素社会の実現。
課題先進国ニッポンはいま、従来の学問の枠組だけでは解決が困難な、
複雑に絡み合うさまざまな問題と向き合っています。
人間環境学専攻は、環境学、情報学、工学を土台として、
ひとと環境をとりまく今日的課題の解決に寄与する
要素技術の研究開発とシステム設計に、日々取り組んでいます。
ようこそ、人間環境学専攻へ
本専攻の目指すものは、人間と環境という本質的に相反するものを、革新的なものづくりを通じて融合させ
ることです。そこに魔法はありません。各研究室の研究プロジェクトや専攻の教育カリキュラムは、エネル
ギー工学、システム工学、スポーツ科学、メカトロニクス、センシング、情報通信、計算工学などのオーセ
ンティックな要素技術、基盤学理に立脚しています。これらを組み合わせることで、本専攻が具体的なター
ゲットとして掲げる、低炭素社会の実現と超高齢社会の課題解決という成果が期待できるようになります。
柏キャンパスでは、新領域創成科学研究科や研究センター群、サポート施設の一体感ある企画運営によっ
て、異なる研究分野のアイデアを試す機会が多数用意されています。地域連携や国際連携、実証実験を伴う
プロジェクトが多いことも特長で、自分の研究が社会で実際に役立つさまを実感することができるでしょう。
これからの技術者、研究者には「異なるディシプリンの融合」が間違いなく求められます。これを成し遂
新領域創成科学研究科
人間環境学専攻 専攻長
奥田 洋司
2 |人間環境学専攻
げることは容易ではありませんが、本専攻で学位取得に向かって切磋琢磨することが、必ずやその礎となる
ことと期待します。
ともに人間と環境が形づくる新たな時代に向かって、臆することなく挑戦的な試みを重ねて行きましょう。
人間環境学専攻| 3
CURRICULUM
CAREER OPTIONS
カリキュラム
進路状況
イノベーションの源を築く多彩な講義。
異なるディシプリンの融合が、未来への扉を開きます。
卒業生の多くが、日本をリードする企業や研究所で
先導的な立場で活躍しています。
スポーツ科学
シミュレーション
メカトロニクス
情報通信
ヒューマン
インタフェース
設計論
エネルギー工学
最適化
人間環境学専攻では、人間と人工物に対す
近年の就職先の例
る幅広い知識をもち、環境を俯瞰することに
〈業種別就職実績〉
よって今日の社会が抱える様々な課題解決に
大学・研究機関・
官公庁
カリキュラムには、エネルギー工学、システ
基盤学理に立脚した多彩な講義を用意し、有
金融・その他
サービス
低炭素社会
革新的ものづくり
の実現
水素社会
野菜工場
7
4
コンサル
ティング
物流
オンデマンドバス
QOL
生活支援
クラウド
CAE
15
機的に結びつく学理を追究します。
異なるディシプリン
の融合
ウェアラブル
情報機器
超高齢社会
自動車・機械
%
13
23
5 4 7
情報・通信
運輸・エネルギー
への対応
鉄鋼・材料・
医薬・その他製造
建設・プラント
地域連携/国際連携/産学連携
例年、修士課程修了者は50人程度、博士課程修了者は10人程度
です。修士課程修了者のうち1割程度が博士課程に進学するほ
低炭素工学システム学特論
人間エネルギー環境基礎論
環境シミュレーション学特論Ⅰ・II
メディア環境設計論
人間環境設計演習
生体内部環境のバイオメカニクス
生活支援工学特論
環境情報機器特論
振動音響環境学
O
最適システム設計論
環境メカトロニクス特論
環境マネジメントプログラム(※)
生体情報論A
サステイナビリティ論
健康・スポーツ科学講義
環境プランニング基礎論
適応生理科学特論
環境ビジネス論
人工物工学特論
環境経済学
情報マイクロシステム
環境システム学概論
環境アメニティ特論
自然環境学概論
生体信号計測・解析論
社会文化環境学概論
ニューロエンジニアリング
持続可能な社会のビジネスと金融
知識情報処理特論
プロジェクトマネジメント特論
システムプランニング
4 |人間環境学専攻
JFE スチール/新日鉄住金/東レ/旭硝子/宇部興産/富士フイルム
/大正製薬/和光純薬工業/富山小林製薬/ロシュ・ダイアグノステ
ィックス/ヤマハ/パイロット/ヤクルト ほか
建設・プラント
日揮/千代田化工建設/東洋エンジニアリング/ JFE エンジニアリン
グ/日立プラントテクノロジー/日本海洋掘削/鹿島/日比谷アメニ
ス/青木茂建築工房 ほか
運輸・エネルギー
JR東日本/JR西日本/JR東海/西武鉄道/ANA/日本航空インターナ
ショナル/日本郵船/東京電力/九州電力/大阪ガス ほか
情報・通信
NTT 東日本/ NTT データ/ NTT ドコモ/ NTT コミュニケーションズ
/ NTT 研究所/ソフトバンク/ヤフー/グーグル/サイバーエージェ
ント/アクセス/日本 IBM /日本アイビーエム・ソリューション・サー
ビス/日本オラクル/日本 SGI /パナソニック システムソリューショ
ンズ ジャパン/インプレスホールディングス/プロメティック・ソフ
トウェア/トレンドマイクロ/ガイアックス/ウィングル ほか
コンサルティング
野村総合研究所/ JSOL /豊田中央研究所/アクセンチュア/アーサ
ー・D・リトルジャパン/アビームコンサルティング/日本エル ・ シー ・
エー/日本経営 ほか
金融・
その他サービス
日本生命保険/第一生命保険/三菱東京 UFJ 銀行/みずほ銀行/りそ
な銀行/ゆうちょ銀行/中央三井信託銀行/日興シティホールディン
グス/ゴ−ルドマン・サックス証券/ JP モルガン証券/ BNP パリバ証
券/三菱商事/三井物産/住友商事/電通/博報堂/楽天/ディー・
エヌ・エー/ベネッセコーポレーション/インテリジェンス/ボイジ
ャー/ポケモン ほか
大学・研究機関・
官公庁
東京大学/神戸大学/横浜国立大学/放送大学/神奈川工科大学/
産業技術総合研究所/海陽学園/流通経済大学付属柏高校/ UR 都
市機構 / 医薬品医療機器総合機構 / 日本体育協会 / 福岡市役所 /
Bangladesh Atomic Energy Commission ほか
人間環境情報ウェアラブルセンシング
環境エネルギーシステム学特論
人間人工環境特別講義Ⅰ・Ⅱ
鉄鋼・材料・医薬・
その他製造
か、その多くは、幅広い分野の機関、企業に就職しています。
■ 講 義 一覧
人間環境学専攻
トヨタ自動車/デンソー/本田技研工業/マツダ/三菱重工業/日本
精工/ダイキン工業/ブリヂストン/ IHI /コマツ/クボタ/牧野フ
ライス製作所 ほか
電機・精密機器
21
シング、情報通信、計算工学などの要素技術、
環境
自動車・機械
対応できる人材の育成を目指します。
ム工学、スポーツ科学、メカトロニクス、セン
人間
電機・精密機器
ソニー/パナソニック/日立製作所/日立ハイテクノロジーズ/日立
メディコ/ 日立アプライアンス/東芝/東芝メディカルシステムズ/
三菱電機/ NEC /住友電工/キヤノン/ニコン/富士通/ファナック
/セイコーエプソン/富士ゼロックス/キーエンス/日本光電/東京
精密/シーメンス・ジャパン/ ABB / LG エレクトロニクス ほか
※環境マネジメントプログラム
経済やビジネス、文化、社会などの多方面から、環境技
術について研究するプログラムです。環境技術を総合
的に学習、構想、開発し、技術移転、起業することに関
心をもつ方を対象とし、環境学研究系の各専攻から横
断的に選択することができます。環境問題の生じる構
造や、その技術的、社会的解決方法の全体像を理解す
ることにより、環境配慮型の社会の潤滑油になるさま
ざまな事業を発掘し、遂行できる能力を養成していき
ます。
「環境プランナー」
(環境省所轄 地球環境財団
認定)の資格を取得できます。
B
O
G
か
ら
の
メ
ッ
セ
ー
ジ
※所属等は取材当時のものです。
Yahoo! JAPAN 研究所 上席研究員
東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻 助教
坪内 孝太
波田野 明日可
2005年東京大学工学部システム創成学科卒業
2007年東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程修了
2010年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了
2007年東京大学工学部機械工学科卒業
2009年東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程修了
2012年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了
現在、Yahoo! JAPAN 研究所で上席研究員とし
て働いています。Yahoo! JAPAN に蓄積されてい
る膨大なデータを解析する「コンテキストアウェ
アネス」の研究に取り組んでいます。
大学院在籍中は、オンデマンドバスという新し
い交通システムの開発と実証の研究をしていまし
た。研究室にいる時はもちろん、趣味のランニング
中も、就寝前も、ほぼ常にオンデマンドバスの事を
考えている、研究一色の5年間でした。最適化や統
計等の解析スキル、研究を自身で組み立て、実践し、
さらに次へと発展させる一連の研究スキルについ
て様々な先生方から教授いただきました。
「しっか
りやりきった」製本された博士論文を見て、まずそ
う思いました。この5年間に学んだ経験すべてが
私の人生における大きな礎となっています。
皆さん、ぜひご自身の研究に誇りと責任を持ち、
研究活動に没頭してください。
人間環境学で博士課程まで進学し、有限要素法を
専門に学んだうえで、心筋細胞内の解析に取り組み
ました。心臓の収縮現象は、電気化学・代謝・変形が
相互に影響を及ぼしあう複雑な現象。統合的な解析
により、数多くの情報を有機的に結びつけ、医学・薬
学への橋渡しとなるようなシミュレーションを目
指し研究を進めました。現在は出身学部である機械
工学科の助教としてこの研究を続けつつ、より広い
範囲のシミュレーションに取り組んでいます。
在学中は、先生方や研究員、同僚たちと日夜研究
に関する議論を重ねました。そのような深い議論
を続けたことが、今私が研究者の道を進んだ際に非
常に役に立っていると思います。人間環境学は、多
様なバックグラウンドを持った研究者がいますし、
海外派遣など様々なチャンスにも恵まれています。
在学生の皆さん、進学を希望されている皆さん、
ぜひ人間環境学で成長の機会をつかんでください。
人間環境学専攻| 5
社会実証実験を積み重ね、評価し、
課題の解決策を社会に示していく。
プロジェクト事例
PROJECTS
事例1●産学連携による超並列有限要素法シミュレータの開発
事例2●ウェアラブルヘルスケアシステムの実現に向けた医工・産学連携
ポスト
「京」で低環境負荷 CAEを実現
ウェアラブル連続血圧モニタリング
複雑環境システムシミュレーション分野 奥田 洋司 教授、陳 昱 准教授、橋本 学 講師
人間環境情報学分野 割澤 伸一 准教授
我が国では、製造業は高い国際競争力を持つ
程があります。シミュレーションにおける計算
る並列構造解析ソフトウェア「Front ISTR ( フ
日本の医療費は39兆円を突破しています。
血圧計測システムです。心電センサの電極を胸
産業分野であり、これまでの日本経済の成長を
規模の大きさや連成現象の複雑さが課題となっ
ロントアイスター )」を基盤として、超並列有
高齢者人口や生活習慣病患者の増加がその主因
に装着し、脈波センサのクリップを耳たぶに装
支えてきました。日本の基幹産業である自動車
ているのです。
限要素法シミュレータの開発を進めています。
となっています。生活習慣病としては高血圧、
着します。制御・表示用端末で計測の開始・終
をはじめ、圧力容器、タービンなどの工業製品
文部科学省では、平成32年までにスーパーコ
Front ISTR は有限要素法のアプリケーションソ
肥満、糖尿病、脂質異常症が代表的です。いず
了を行い、画面上で計測中の心電図、脈波、脈
の製造には、世界トップレベルの技術が用いら
ンピュータ「京」の100倍以上の計算性能を有
フトであり、拡張性の高い並列計算基盤ライブ
れも自覚症状がほとんとないままその症状が進
拍数、そして血圧を確認できます。それぞれの
れています。従来の製造業は「大量生産・大量
する後継機ポスト「京」を開発するプロジェク
ラリ上で実装されています。先進的な並列計算
行するため、日頃の健康管理や予防医療が大切
モジュールは無線で通信しているため日常行動
消費のものづくり」を掲げて、生産時間短縮や
ト (フラッグシップ2020プロジェクト) が進め
機能を有する、可搬性の高いプログラムである
です。
下においても邪魔にならないウェアラブルなデ
コストダウンを目指していました。ところが、
られています ( 図1参照 )。このプロジェクトで
ため、非線形解析 ( 大変形・材料非線形・接触
我々の血圧を一日にわたって計測しますと、
ザインになっています。
90年代から地球温暖化をはじめ様々な環境問
は、日本が直面している社会的・科学的課題を
問題の静解析・動解析、固有値解析、熱伝導
図1に示すような血圧の超短期的な変動や日内
題が取り上げられるようになりました。そこ
解決するため、高性能な計算機だけでなく、そ
解析 ) を様々な計算環境 (PC や PC クラスタ、
変動があるとされています。これらは血圧関連
で、製造業は生産時間短縮やコストダウンだけ
れと協調的に動くアプリケーションソフトも開
スーパーコンピュータ ) で実行できます ( 図2
疾患に関わる重要な症状と考えられています
でなく、環境負荷低減を意識するようになって
発すること (Co-design) を目標としています。
と図3参照 )。ポスト「京」で動く超並列有限
が、病院や家庭での単回の血圧計測では把握す
きました。すなわち、「大量生産・大量消費の
平成26年12月、文部科学省は、重点的に取り
要素法シミュレータが完成すると、これまでで
ることはできません。血圧の超短期変動には連
ものづくり」から「環境負荷を意識したものづ
組むべき社会的・科学的課題を選定しました。
は考えられない計算規模の複雑な連成現象を解
続的な血圧計測が必要であり、血圧の日内変動
くり」に移行してきたのです。
我々は、文部科学省が選定した重点課題の一
析できるようになります。我々は、このシミュ
には長時間計測が必要です。医療現場で使用さ
ものづくり工程は設計・解析・加工・検査の
つである「近未来型ものづくりを先導する革新
レータを活用して、新材料利用や燃費向上な
れている自由行動下血圧測定装置(ABPM)は、
順に行われ、結果のフィードバックを繰り返す
的設計・製造プロセスの開発」に参画していま
どを促進させる「低環境負荷 CAE」を実現し、
10〜30分程度の時間間隔で自動計測できます
ことで工業製品が製造されます。コンピュー
す。そして、製造業と密接に産学連携を行いな
日本の国際競争力強化につなげたいと考えてい
が、超短期的な変動を捉えることは困難です。
タを利用して製品の応力やひずみの分布をシ
がら、スーパーコンピュータ「京」で実績のあ
ます。
図3 脈波伝播時間
図2 開発したウェアラブル連続血圧計測システム
図4 開発したシステムを用いた計測事例
振り返り、日常生活の中でその効果を確認する
また、ABPM では上腕を圧迫するカフ方式が採
血圧算出には脈波伝播速度法を拡張して、心
ミュレーションすることによって、設計・解
用されていて、これが負担となるという課題が
臓の収縮によって駆出された血液が体のある部
ポジティブなフィードバックができるサービス
析 を 支 援 す る こ と を CAE (Computer Aided
あります。
位に到達するまでの時間と血圧の関係を定式化
(ウェアラブルヘルスケアプラットフォーム)
Engineering) といいます。今日のものづくり
しました。図3に示すように心電の R 波と脈波
のあり方も追求しなければなりません(図5)
。
において CAE は不可欠です。しかし、製造業
の Footpoint との間の脈波伝播時間(PTT)を
そのために、引き続き、医工・産学連携の体制
には熟練工によるトライアル & エラーにまだま
連続計測します。これによって、収縮時血圧を
をとって研究開発を進めています。
だ頼っている、CAE が十分に適用できない工
一拍毎に計算できるようになりました。図4は
開発したシステムで計測した結果の一例です。
トイレの直後に血圧が急激に低下する排尿後低
血圧や、食後に血圧が徐々に低下する食後低血
圧の症状が捉えられています。
図1 一日の血圧変動の一例
図1 スーパーコンピュータ「京」
(82,944個の CPU、1秒間に最大10の16乗回の計算が可能)
6 |人間環境学専攻
図2 電子基板の熱応力解析 ( 約75億自由度の計算結果 )
図3 フィラー充填ゴムの大変形解析 ( 約2億自由度の計算結果 )
これらの成果は、我々工学系と東大病院との
間で進められ、ウェアラブルなシステムデザイ
そこで、研究室では、日常生活においてカフ
ンにするために企業と連携しました。今後、シ
を必要とせずに連続的に血圧測定が可能なハー
ステムの実用化に向けては、ハードウエア、ソ
ドウエアとソフトウエアを開発してきました。
フトウエアのブラッシュアップに加えて、健康
図2は、研究室で開発したウェアラブル連続
状態の変化を把握し、個人が自らの生活習慣を
図5 ウェアラブルヘルスケアプラットフォーム
人間環境学専攻| 7
LABORATORIES
LABORATORIES
アメニティ科学分野
研究室紹介
見学や質問を受け付けています。
個別の研究内容の詳細に興味がある方は、
研究室ホームページをご参照のうえ、
人に優しいデバイス技術の開発
鳥居 徹
アメニティ科学分野では、MEMS 技術やメカトロニクス技術を基盤技術として下記分野
TORII Toru • 教授
の研究を行っています。
1955年東京都生まれ。東京大学農学
部農業工学科卒業、同大学院工学系研
究科産業機械工学修士課程修了。自動
車メーカ、農学系助手などを経て現職。
博士
(農学)
。専門は微小流体素子を中
心とした MEMS デバイス。
本研究分野では、工学と農学との融合
をもとに人と環境に優しいデバイス技
術の開発を目指しています。
人間環境学専攻の研究室では、随時、
Environmental Amenities
各担当教員までお気軽にお問い合わせください。
①微小流体デバイス応用 ② Lab on a Chip デバイス ③農業用デバイス
具体的なテーマは以下となります。
●新しいフラットパネルディスプレイを目指した電子ペーパーの研究 ●食品、医療応
用ならびに土壌環境浄化のための機能性マイクロカプセル生成法に関する研究 ●食品工
場、植物工場における生菌数計測などの環境計測デバイス ●農作物のヘルスケア管理を
行うためのオンサイトヘルスケアデバイス ●拡散係数などの食品物性計測用デバイス
●デジタルフルイディクス関連デバイス
これらの研究を通じて、サステナビリティ、QOL 向上を図ることを目指し、人に優しい
デバイス技術の開発を行っています。
http://www.dt.k.u-tokyo.ac.jp
機能性マイクロカプセルに関する研究
環境情報マイクロシステム学分野
保坂 寛
HOSAKA Hiroshi • 教授
1956年東京都生まれ。東京大学大学
院工学系研究科精密機械工学専攻修
士課程修了。電電公社 ( 現 NTT) を経
て現職。博士 ( 工学 )。専門は機械力学、
センサネットワーク。
未来の機械は周囲情報を収集し、人と
環境に自らを適合させます。私たちは、
力学、統計、アルゴリズムを武器にこ
れを実現します。
情報センシングのためのメカトロニクスとダイナミクス
複雑環境システムシミュレーション分野
Simulation of Complex Environmental Systems
先端 Simulationで人間環境問題を解く
情報通信、センシング、メカトロニクスを基盤技術として、ユビキタス情報機器を用い
奥田 洋司
計算科学および先端 IT 技術を活用して、人間と環境の複雑問題にチャレンジしています。
た環境情報ネットワークの構築を進めています。デバイスを極限まで小型化するとともに、
OKUDA Hiroshi • 教授
「マルチシナリオシミュレーション (MS) 研究室」では、人工物の機能や導入評価シナリオ
入力情報を多様化して、あらゆる自然、人間、人工物に装着することを狙っています。端
末は、センサ、エネルギー源、CPU、無線デバイスからなり、自然界の情報をネットワー
クに取り込むための最小機能をもった素子です。当研究室の学生は、ダイナミクス、メカ
トロニクス、生体計測、情報処理などの基礎知識の習得と、以下の研究に従事します。
1962年福井県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科原子力工学専攻博士
課程修了、工学博士。
ひと・社会・環境との関わりの中で人工
物の価値を定量化する「人工物シミュ
レータ」を一緒に作ってみませんか?
アイデアや作業の経過を緻密に記録で
きる人、楽観的な人が向いています。
●形状記憶圧電アクチュエータ ●人体を信号伝送路とするワイヤレス Personal Area
佐々木 健
Network ●人体および自然物の微小振動を電気エネルギーに変換するマイクロ発電 ●
陳 昱
SASAKI Ken • 教授
バーチャルリアリティ機器を利用したスイッチ操作感覚の設計と評価 ●自動車運転中の
CHEN Yu • 准教授
1957年神奈川県生まれ。東京大学工
学系研究科精密機械工学専攻修士課
程修了。日本電気 ( 株 ) 等を経て現職。
博士 ( 工学 )。専門はメカトロニクス、
信号処理。
技術は人類の生存と繁栄のための知識
体系です。知的探求心とともに生活感
覚や遊び心も大切にしたいと思います。
無拘束心拍周期計測 ●モバイル通信網を用いる位置探査と位置データマイニング ●環
境にやさしい非鉛圧電材料
http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp
1967年中国上海市生まれ。上海交通
大学動力機械工学科卒業。東京大学大
学院工学系研究科システム量子工学専
攻博士課程修了、博士 ( 工学 )。専門は
複雑系のモデル化とシミュレーション。
物理システムであれ人間社会システム
であれ、複雑系のモデル化とシミュレー
ションの研究を一緒に楽しみましょう!
森田 剛
橋本 学
MORITA Takeshi • 准教授
HASHIMOTO Gaku • 講師
1970年埼玉県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科精密機械工学専攻博
士後期課程修了、博士 ( 工学 )。理化学
研究所、スイス連邦工科大学、東北大
学を経て現職。専門は強誘電体応用デ
バイス。
本気で楽しむ。これってけっこう難し
いことです。充実した学生生活を楽し
めるように一緒に頑張りましょう。
1978年三重県生まれ。慶應義塾大学
大学院理工学研究科開放環境科学専
攻博士課程修了、博士
(工学)
。専門分
野は,計算力学、マルチフィジックス。
HPC 技術を駆使しながら情報・力学・社
会のシステムをつなぎ、人間環境を予測
できるシミュレーションモデルを一緒
に創っていきましょう。これまでの分野
の枠にとらわれない発想が大切です。
10
MH
z
ジャイロ型発電機
8 |人間環境学専攻
Environmental Information Microsystems
電子ペーパーに関する研究
人体を伝送路とする通信システム
z
MH
10
を修正・再構築できるシミュレータの開発を目指しており、先進的スパコン上での実問題応
用シミュレーションによるグリーンイノベーション創出のために次の研究を進めています。
①環境エージェント設計と低炭素社会構築への応用 ②並列有限要素解析システム Front
ISTR の開発と産業応用 ③マルチフィジックス問題に対する数理手法の開発 ④次世代エ
クサスケール計算機システムに向けた HPC 基盤
「複雑系シミュレーション (CS) 研究室」では、複雑系の離散ミクロモデルの構築および
それを用いたシミュレーションの研究を進めており、金融市場、コロイド、腫瘍の発生と
成長を複雑系の典型例として、3つの研究方向を設けています。
①マルチエージェント協調進化ゲームによる金融市場の解析 ②離散運動論モデルを用
いた複雑流体のシミュレーション ③セルベースがんのモデル化とシミュレーション
http://www.multi.k.u-tokyo.ac.jp、http://www.scslab.k.u-tokyo.ac.jp
MS 研究室で開発されているマルチシナリオシミュレータ
CS 研究室で行われている複雑系のシミュレーション
人間環境学専攻| 9
LABORATORIES
LABORATORIES
健康スポーツ科学分野
石井 直方
ISHII Naokata • 教授
1955年東京都生まれ。東京大学理学
部生物学科卒業、東京大学大学院理学
系研究科修了、理学博士。専門は筋生
理学、身体運動科学。
これまで、力学的環境への筋の適応機
構の解明と、その応用としての新たな
トレーニング法の開発に携わってきま
した。筋に限らず、生命の基本的メカニ
ズムの解明や、新規技術の開発につな
がる研究ができればと思っています。
福崎 千穂
FUKUSAKI Chiho • 准教授
1970年神奈川県生まれ。東京大学大
学院教育学研究科身体教育学コース
博士課程修了、博士 ( 教育学 )。東洋英
和女学院大学助教授を経て現職。専門
は運動生理学。高酸素や低酸素環境へ
の生体応答の研究を行う傍ら、高齢者
や身障者への水中運動を指導。運動や
環境変化などの刺激を上手に用いなが
ら、身体機能の維持向上を図る方法の
開発を目指しています。
Sports Science for Health and Activity
人間の未知なる可能性を科学する
生活支援工学分野
Assistive Technology
社会に役立つ実学の実践と科学的アプローチ
高齢社会における生活の質(Quality of Life; QOL)を向上させるうえで、個人が身体を
鎌田 実
本研究分野では、高齢化、個別化、高度技術化、グローバル化などの社会変化に合わせ
自由に活動させることの価値が高まっています。また、高齢者も受動的な福祉に甘んじる
KAMATA Minoru • 教授
て変遷する人間の生活を、生活の質と人生の質の観点から捉え、生活に関連する全ての学
ことなく、積極的な生き方や活動に取り組むことが求められるようになってきました。そ
のためには、中高齢者の積極的な体力の維持増進が必要となります。そこで本分野では、
中高齢者それぞれの健康状態やライフスタイルを考慮しながら、安全かつ効果的で継続し
やすい運動の方法を研究開発することを目指し、以下の課題に取り組んでいます。
①運動に関わる身体機能の生理学的メカニズムの研究 ②筋・脳機能のメカニズムに基
1959年神奈川県生まれ。東京大学大
学院工学系研究科舶用機械工学専攻
博士課程修了、工学博士。専門は、車両
工学、福祉工学。
人と機械、人と社会のかかわりについ
て興味を持っており、超高齢社会にお
ける課題を解決し、世界の模範となる
ような社会システム、生活環境などを
工学的アプローチにより作り上げてい
くことを目指しています。
問の知見を統合し、新たな支援技術の開発・社会システムの構築・政策提言を行うことで、
学術の進展と社会への貢献を図ることを目的としています。
研究内容は、支援技術に関する設計論、解析・モデリング、機器開発および支援機器のデ
ザインから高齢者のモビリティ、社会実装までを広範囲にカバーしています。人間の行動
や運動・認知・生理・心理特性の理解やヒューマンインタラクションの研究を通して、
フィー
づく新規運動・トレーニング方法の開発 ③呼吸循環機能のメカニズムに基づく新規運動・
小竹 元基
ルドベースの社会に役立つ実学の実践を目指しています。高齢社会総合研究機構コンソー
トレーニング方法の開発(例えば低酸素・高酸素環境を応用したトレーニング方法)④新
SHINO Motoki • 准教授
シアムやナショナルプロジェクト、ユーザグループ、企業とのコラボレーションを通して、
規トレーニング機器の開発(例えばスプリントトレーニングマシン)
⑤健康の維持増進の
ための栄養学的サポートシステム
http://webpark1277.sakura.ne.jp
1974年和歌山県生まれ。東京農工大
学大学院工学研究科機械システム工学
専攻博士課程修了、工学博士。専門は、
機械力学、アシスティブテクノロジー。
人間のもつ機能・能力・感性に基づく
インターフェイスの高度化、ヒューマ
ンインタラクティブな場面におけるエ
ラー発生要因の解明に関する研究を行
い、快適な生活・移動を可能とする機械
設計、技術の確立を目指しています。
国内の生活支援工学分野の中核となる研究活動を行っています。また、アシスティブテク
ノロジーやジェロンテクノロジーを展開する研究機関と国際的な研究交流があります。
http://www.sl.t.u-tokyo.ac.jp
二瓶 美里
NIHEI Misato • 講師
酸素濃度を変えて運動できる環境シミュレータ室
人間環境情報学分野
割澤 伸一
WARISAWA Shin'ichi • 准教授
1966年広島県生まれ。東京大学工学
部機械工学科卒業、東京大学工学系研
究科修了、博士 ( 工学 )。東京工業大学
精密工学研究所助手、東京大学工学系
研究科講師、准教授を経て現職。その
間 MIT 客員研究員。専門は、ナノメカ
ニクス、ナノ・マイクロ加工、生産シス
テム、医療支援システム、生産文化。
人を幸せにしようとする想いが社会貢献
できる研究に結びつくと信じています。
等速性筋力測定
Human and Environment Informatics
快適で安全安心な社会をセンサと情報技術で実現する
自動車安全関連
支援技術関連
人間エネルギー環境学分野
Energy Environment
環境に調和したエネルギー技術を創造する
人類危急の課題であるグローバルな環境問題の解決や生活環境の革新に向けて、情報通
飛原 英治
オゾン層の破壊、PM2.5などの大気汚染、地球温暖化問題などが顕在化し、その解決に
信技術と融合したセンシング技術をいかに活用するかが重要です。我々は、革新的なセン
HIHARA Eiji • 教授
対して一刻の猶予も許されない状況となっています。環境問題を解決するためには、大量
サベース情報ネットワークシステムのあるべき姿を提示して、安全・安心で快適な生活環
境の実現とグローバル社会の持続的発展に貢献します。具体的には以下に示すハードウェ
アおよびソフトウェアの要素技術と、これらを融合したセンシングシステムの研究開発に
取り組みます。
ハードウェア要素技術の研究として、新しい検出原理のナノ・マイクロセンシングデバ
1954年広島県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科機械工学専攻博士課
程修了、工学博士。専門はエネルギー
環境学。温暖化防止のためには、民生
部門のベストミックスエネルギーシス
テムの導入や環境負荷の小さい冷凍空
調システムの普及が重要です。ノンフ
ロン化などの革新的冷凍空調技術に関
する基盤技術の確立により、持続的社
会の実現を目指しています。
生産、大量消費社会からリサイクル社会への転換、エネルギー資源のさらなる有効利用な
ど、新しい技術イノベーションにより、これまでの社会を変革し、環境に配慮した持続的
発展が可能な社会を形成する必要があります。
本分野では、環境に調和し人間の快適性も損なわないエネルギーの利用技術を創造する
ことを目指し、身近な空調技術に注目して機械要素技術研究からエネルギーシステム全体
イスを開発し、これらのセンシングデバイスをウェアラブルシステムあるいは携帯情報端
党 超鋲
の研究に至るまで、エネルギー利用技術について総合的に研究を行っています。 末に組み込みます。ソフトウェア要素技術の研究として、生活環境のモニタリング手法、
DANG Chaobin • 准教授
①太陽熱を利用した空調システム ②潜熱処理と顕熱処理を分離した空調システム ③低
人間の行動や思考プロセスの分析・可視化手法、人の感情や周囲環境の伝達・表現手法を
開発します。
http://www.lhei.k.u-tokyo.ac.jp
ウェアラブルヘルスケアシステム
10 |人間環境学専攻
宮城県生まれ。早稲田大学大学院生命
理工学専攻博士課程修了、
博士
(工学)
。
国立障害者リハビリテーションセンター
研究所等を経て現職。専門は、人間・生
活支援工学、アクセシブルデザイン。
真に人に有用な機器を提供するために、
工学の枠組みを超えて、生活や人生その
もの、人と支援機器の関わりを様々な観
点から紐解き、人や社会に役立つ支援シ
ステムを提案することを目指しています。
ナノメカニカル振動子
1973年中国四川省生まれ。中国北京
航空航天大学飛行機設計および応用
力学学科卒業。東京大学大学院工学系
研究科機械工学専攻博士課程修了、博
士 ( 工学 )。専門は熱工学、冷凍工学。
再生可能エネルギーの使用拡大のための
太陽エネルギー、自動車エンジン排熱な
どの有効利用と、次世代高効率、低環境
負荷空調機及びマイクロチャンネルエネ
ルギー機器の開発に取り組んでいます。
GWP 冷媒ヒートポンプ ④マイクロチャンネルを利用した高性能小型熱交換器 ⑤吸湿性
に優れたデシカント材料の研究
http://www.hee.k.u-tokyo.ac.jp
太陽光コージェネレーション
マイクロチャンネルエネルギー機器の開発
人間環境学専攻| 11
LABORATORIES
LABORATORIES
低炭素工学システム学講座
宗像 鉄雄
MUNAKATA Tetsuo • 客員教授
1961年福島県生まれ。豊橋技術科学
大学工学部エネルギー工学課程卒業、
東京大学大学院工学系研究科舶用機
械工学専攻博士課程修了、工学博士。
専門は伝熱工学。
新エネ・省エネの機器やプロセスにお
ける熱・物質移動現象の解明と制御を
通し、低炭素社会構築に向けた次世代
型エネルギーシステムの開発を目指し
ています。
染矢 聡
SOMEYA Satoshi • 客員准教授
1971年山口県生まれ。東京大学工学
部原子力工学科卒業、同大学院工学系
研究科システム量子工学専攻博士課
程修了、博士 ( 工学 )。
専門は流れの可視化、熱工学、流体工
学。
「見えないものを視る」ことで現象
を発見・解明し、エネルギー機器の省エ
ネ・高効率化を進めます。
1960年岐阜県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科電気工学専攻修士課
程修了、博士 ( 工学 )。専門 は エ ネ ル
ギーシステム工学。
技術と経済の両面から次世代エネル
ギーシステムの在り方とその実現方法
を研究し、グローバルな問題の解決に
資する人を輩出していきたいと考えて
います。
IT による新産業の創出を目指す
現代社会は、高度情報通信社会であり計算機ネットワークの上に活動の主体が分散し協
ション技術の開発、これら最先端技術を用いた熱流体システムの基礎研究およびこれらの
YAMATO Hiroyuki • 教授
調する時代です。新しい情報基盤の有効な活用によって、既存の産業を改変し、また従来
技術を社会に繋げるための応用研究に取り組んでいます。( 独 ) 産業技術総合研究所と協力
し、開発が急務とされている高効率な自然エネルギー利用や省エネルギーシステムなど、
低炭素社会実現を目指したグリーンイノベーションを推進します。
見えないものを「視える化」して未知の現象を解明し、高効率熱エネルギー機器開発に
繋げます。例えば、未利用熱有効利用のための蓄熱・熱輸送システムの開発などを通じて、
1954年東京都生まれ。東京大学大学
院工学系研究科船舶工学専攻博士課
程修了、工学博士。航空宇宙技術研究
所、NASA 等を経て現職。専門は産業環
境学、設計工学。今後の高齢化社会や
環境・エネルギー問題などには、これま
でにない新しい産業を創出することで
解決を図る必要があります。IT を用い
て産業知識を再構成し、ソリューショ
ンを作り出すことが最重要課題です。
にない産業を創出するための検討を行うのが産業環境学です。
具体的には、製品のメンテナンス・ライフサイクルを考慮した情報プラットフォームの開
発、先端的センサによる製品計測に基づくプロセス改善、物流シミュレーションに基づく
輸送機関設計、知識システムによる設計支援、オンデマンドバスの開発といった研究テー
マに取り組んでいます。また、産業環境学は本質的に学問の融合です。例えば工学と情報
将来を見据えた低炭素社会システムの探求を行います。
稗方 和夫
技術、経済と経営、情報技術と文学、産業個別の知識など、従来別々に研究教育されてき
①熱流体の可視化計測技術とシミュレーション技術の開発およびこれらを用いた高効率熱
HIEKATA Kazuo • 准教授
たものを統合し産業環境学として体系づけること自体も重要な研究課題と考えています。
流体システム開発 ②未利用熱有効利用のための蓄熱・熱輸送システム開発 ③燃料電池
システム開発
http://lcs.k.u-tokyo.ac.jp
1974年神奈川県生まれ。東京大学大
学院工学系研究科環境海洋工学専攻
修士課程修了、博士 ( 工学 )。日本IB
M、東京大学大学院工学系研究科助教
を経て現職。専門は設計工学、情報シ
ステム。産業現場における先端的な情
報技術の活用を支援しています。情報
システムを開発し、情報システムから
得られるデータにより産業環境を改善
する方法論の構築を目指します。
速度場・温度場の可視化計測のための機能性トレーサー粒子の開発
Global Energy Systems
次世代エネルギーシステムを創造する
http://www.nakl.t.u-tokyo.ac.jp
柏にて実証実験中のオンデマンドバス
人間環境モニタリング分野
開発したオープンソースソフトウェア
“ShareFast”
Human Environment Monitoring
N/MEMS を散蒔いて人間環境を見守る
地球温暖化の防止は、単一の技術を開発し普及することによって実現することは不可能
伊藤 寿浩
N/MEMS(Nano/Micro Electro Mechanical Systems)の実装・集積化技術をベース
です。環境負荷の小さいエネルギー生産技術、使いやすく効率的なエネルギー利用技術、
ITOH Toshihiro • 教授
に、人を支援する機器ならびに、生活環境、製造現場、社会インフラ等、あらゆる人をと
低炭素社会へ誘導する社会システムの構築、国際的視野からの環境政策など多面的な取り
組みを強化する必要があります。一般財団法人電力中央研究所との本連携講座では、低炭
素社会を実現するために社会システムを変革し、エネルギーセキュリティと環境保全を両
立させる技術をグローバルな視点から研究し、グローバルに活躍することのできる人材を
養成することを目的とします。
1965年岐阜県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科精密機械工学専攻博
士課程修了。東京大学先端科学技術研
究センター、産業技術総合研究所等を
経て現職。博士
(工学)
。専門は、ネット
ワーク MEMS
(無線センサ)
、大面積デ
バイス製造技術。研究は問題意識や課
題設定が大事だと考えています。まず
は、自分たちが本気で取り組める課題
を一緒に見つけて行きましょう。
りまく環境の時々刻々の稼働状態を認識するセンシング技術の研究開発を行っていきます。
そして、これらのセンシング技術の社会実装を図るため、フィールド実験を積極的に行っ
ていきたいと考えています。
以下は研究テーマの一例です。
●畜産動物や伴侶動物の健康をモニタリングするための無線センサネットワークシステム
坂東 茂
本講座の学生は、技術と社会経済の双方に関心があり、電力システム、経済学、制御工学、熱
の開発 ●産業インフラ機器を状態ベースメンテナンスするための無線センサネットワー
BANDO Shigeru • 客員准教授
力学の基礎知識を習得し、次世代エネルギーシステムを対象とする以下の研究に従事します。
クシステムの開発 ●橋梁などの社会インフラの健全性をモニタリングするためのシート
●太陽光発電や風力発電の大量普及時の需要調整メカニズムの設計 ●蓄エネルギー機
型センサデバイスの開発 ●繊維状基材微細加工・集積化技術によるテキスタイルデバイ
能とスマート機器の制御 ●最適電源構成モデルによる需要マネジメントの経済性評価
スの開発
1976年奈良県生まれ。
東京大学大学院新領域創成科学研究
科環境学専攻博士課程修了、博士(環
境学)
。
専門はエネルギーシステム工学。
http://www.ges.k.u-tokyo.ac.jp
需要家機器を制御して電力系統の運用を安定化させる仕組みを考える
12 |人間環境学専攻
産業環境学分野
大和 裕幸
グローバルエネルギー工学講座
ASANO Hiroshi • 客員教授
革新的な低炭素社会システムの創発
Industrial Information Systems
低環境負荷で持続的な社会システム実現に資するため、熱流体の計測技術とシミュレー
潜熱蓄熱システムの開発
(速度場・温度場の可視化計測結果)
浅野 浩志
Green Energy Innovation
空調機を用いたスマートグリッドの階層制御構造
動物用の無線センサ
大面積デバイス集積化技術
人間環境学専攻| 13
■交通案内
東京大学
柏キャンパス
情報生命科学実験棟
新領域環境棟
新領域基盤科学実験棟
海洋観測機器棟
物性研究所研究実験棟
新領域基盤棟
新領域生命棟
新領域事務室 (1階 )
宇宙線
研究所
物性研究所本館
総合研究棟
大気海洋研究所
生協柏店・カフェテリア
食堂 ( プラザ・憩い )
駐車場
駐車場
守衛所
柏図書館
正門
東大西
東大前
東大前
東大西
柏の葉公園北
国立がん研究センター
柏の葉公園北
柏 I.C.
常 磐 自 動 車 道
01
■組織
25分
3分
秋葉原駅
7分
柏キャンパスへのアクセス:
成田空港から
船橋駅
5分
京成船橋駅
浜松町駅
つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」よりバス約10分、
「東大前」
「東大西」下車
又は JR 常磐線「柏駅」よりバス約25分、
「東大前」
「東大西」下車
西船橋駅
30 分
羽田空港から
49 分
京成本線特急
羽田空港から
49分
至 船橋
至 水戸
18 分
徒歩
サステイナビリティ学教育プログラム
30 分
JR常磐線
南流山駅
JR
総武線
国際協力学専攻
P.11
至 上野
JR柏駅
京成船橋駅
浜松町駅
鎌田 実/教授、小竹 元基/准教授、二瓶 美里/講師
人間エネルギー環境学分野
10分
5分
国 道 6 号( 水 戸 街 道 )
8分
JR
武蔵野線
社会文化環境学専攻
P.10
割澤 伸一/准教授
生活支援工学分野
至 東京
東京
モノレール
人間環境学専攻
33 分
JR山手線
内回り
人間環境情報学分野
船橋駅
京成本線特急
海洋技術環境学専攻
上野駅
徒歩
石井 直方/教授、福崎 千穂/准教授
29分
西口
P.10
東京
モノレール
研究科
健康スポーツ科学分野
29分
JR山手線
内回り
環境学研究系
P.9
奥田 洋司/教授、陳 昱/准教授、橋本 学/講師
自然環境学専攻
環境システム学専攻
大学院
新領域創成科学
メディカル情報生命専攻
複雑環境システムシミュレーション分野
16
号
生命科学研究系
東武野田線
鳥居 徹/教授
先端生命科学専攻
プレス
柏の葉キャンパス駅
柏の葉
キャンパス駅
エクスプレス
P.9
JR常磐線快速
アメニティ科学分野
つくばエクス
至 秋葉原
JR柏駅西口
10 分
つくば
保坂 寛/教授、佐々木 健/教授、森田 剛/准教授
流山
おおたかの森駅
8分
つくばエクスプレス
基盤情報学専攻
P.8
至 つくば
柏たなか駅
国立がん
研究センター
03
10
国 道
複雑理工学専攻
環境情報マイクロシステム学分野
線
先端エネルギー工学専攻
野田
基盤科学研究系
柏の葉
公園
東武
物質系専攻
十余二
工業団地
柏
キャンパス
東武バス西柏 (江戸川台駅東口行)
「東大前」
「東大西」下車
江戸川台駅
東武バス西柏 (流山おおたかの森駅東口行)又は
(江戸川台駅東口行)「東大前」「東大西」下車
柏キャンパス
東武バス西柏 (柏の葉公園経由国立がん研究センター行)
「東大前」
「東大西」下車
柏キャンパス
成田空港から
P.11
飛原 英治/教授、党 超鋲/准教授
低炭素工学システム学講座
P.12
■ 入 試に関 するお 問い合 わせ 先
宗像 鉄雄/客員教授、染矢 聡/客員准教授
研究科附属施設
生涯スポーツ健康科学研究センター
グローバルエネルギー工学講座
オーミクス情報センター
浅野 浩志/客員教授、坂東 茂/客員准教授
バイオイメージングセンター
ファンクショナルプロテオミクスセンター
革新複合材学術研究センター
14 |人間環境学専攻
産業環境学分野
入試に関する情報の詳細は、大学院募集要項および入試案内書をご参照ください。これらの書類の入手方法や、入試説明会の詳しい開催日程につ
P.12
P.13
大和 裕幸/教授、稗方 和夫/准教授
人間環境モニタリング分野
伊藤 寿浩/教授
いては、東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻ホームページ
(http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp/)
で、最新情報をご案内しています。
東京大学大学院新領域創成科学研究科 人間環境学専攻事務室
〒277-8563 千葉県柏市柏の葉5-1-5 東京大学柏キャンパス新領域環境棟2階
TEL:04-7136-4601 FAX:04-7136-4602 E メール:contact
P.13
(受付時間:土・日・祝日を除く10:00〜12:00、13:00〜16:30)
ホームページ http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp
人間環境学専攻| 15
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
人間環境学専攻
Department of Human and Engineered Environmental Studies,
Graduate School of Frontier Sciences,
The University of Tokyo
東京大学大学院新領域創成科学研究科 人間環境学専攻事務室
〒277-8563 千葉県柏市柏の葉5-1-5 東京大学柏キャンパス新領域環境棟2階
TEL:04-7136-4601 FAX:04-7136-4602 E メール:contact
(受付時間:土・日・祝日を除く10:00〜12:00、13:00〜16:30)
http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp
2015.04