平成27年度 大阪大学大学院人間科学研究科 社会環境学講座 若手

平成27年度
大阪大学大学院人間科学研究科
社会環境学講座
若手研究者名簿
大阪大学社会学研究会
平成27年5月20日
平成27年度
大阪大学大学院人間科学研究科 社会環境学講座
若手研究者名簿
目次
■博士後期課程 1 年■
尾﨑
申
俊也
在烈
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
平松
誠
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
正井
佐知
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
村上
彩佳
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
■博士後期課程 2 年■
石井
大久保
由紀
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
将貴
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
狭間
諒多朗
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
橋爪
裕人
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
■博士後期課程 3 年■
クルムズ
メリチ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
妹尾
麻美
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
谷岡
謙
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
元橋
利恵
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
■博士後期課程 4 年以上■
佐藤
桃子
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
玉城
福子
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
野島
那津子
洪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
ジョンウン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
46
元山
琴菜
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49
和田
敬
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
■単位取得退学者■
塚常
健太
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54
平野
孝典
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 57
■博士号取得者■
東
園子
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
伊藤
理史
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68
岡尾
将秀
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72
岡田
正
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75
工藤
直志
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80
鈴木
啓史
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85
藤田
智博
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 88
■助教■
髙松
里江
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 91
竹田
恵子
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 96
樋口
麻里
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
100
尾﨑俊也(おざき しゅんや)
1. 略歴
【学歴】
2008 年 4 月
関西大学法学部 入学
2012 年 3 月
関西大学法学部 卒業
2013 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 入学
2015 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 卒業
2015 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
2. 研究活動
【研究分野】
社会学、男性学
【研究概要】
「性暴力加害者の男性性―意味世界をめぐる社会学的研究―」
本研究は、性暴力加害者とりわけ男性がどのような動機、背景、目的をもって性暴力行
為に及ぶのかを明らかにすることを目的としている。性暴力は、男性の性欲という「本能」
によって起こるものだと捉えられてきたが、近年のジェンダー論からは、男性性の関与が
指摘されている。男性性の欠乏や不足が、性暴力を引き起こす要因だと言う指摘である。
ただ、その男性性は社会的な共同了解に基づくものではなく、個々人の意味世界によって
解釈されているものである。したがって、加害者の意味世界における男性性を問わなけれ
ばならない。社会学の行為理論のなかでは、ドメスティック・バイオレンスや性暴力は、
ほとんど論じられてこなかった。本研究では、先進的な欧米の諸研究を参照しながら社会
学の文脈で、性暴力をどのように解釈することができるのか探求する。
3. 業績
【学位論文】
「男性性と性暴力―メッサーシュミットの行為理論を超えて―」大阪大学大学院人間科学
研究科修士論文、2015 年 1 月
【書評】
尾﨑俊也、2014「書評
James W. Messerschmidt Gender, Heterosexuality, and Youth
Violence: The Struggle For Recognition」大阪大学未来戦略機構第五部門未来共生イノベ
ーター博士課程プログラム『未来共生学』第1号:382-385
1
〔査読なし〕
【報告書】
尾﨑俊也、小林碧、坂口恵莉、趙孝川、薮中孝太朗、2014、
「未来共生プログラム コミュ
ニティ・ラーニング―恊働的実践への挑戦「のだむラジヲ」を通じて―」大阪大学未来戦
略機構第五部門未来共生イノベーター博士課程プログラム『未来共生学』第1号:295-301
〔査読なし〕
【国際研究会報告】
Ohtaki, Kazuki, Sayaka Kutsukake, Shunya Ozaki,
"Japan's national-security
based on Article 9 of the Japanese Constitution.” Seminar on Peace and Stability in
Africa in Conjunction with Osaka School of International Public Policy, Osaka
University and South African Centre for Collaboration on Peace and Security. Kitwe
Zambia. 2014.2(口頭発表・査読なし)
4. そのほか
【所属学会】
関西社会学会
(2015 年度~)
【研究助成等】
大阪大学未来共生イノベーター博士課程プログラム研究奨励金 (2013 年度~)
5. 連絡先
[email protected]
2
申在烈(シン、ゼヨル:Shin, Jae-Youl)
1.略歴
[学歴]
2008 年 8 月 韓国中央大学 社会学科卒
2009 年 3 月 韓国中央大学大学院修士課程入学 社会学専攻
2011 年 8 月 韓国中央大学大学院修士課程卒 社会学専攻
2015 年 4 月 大阪大学人間科学研究科 社会環境学講座 博士後期課程 入学
[職歴]
2005年7月 - 2007年 8月 韓国介護施設 人愛院
2008年9月 - 2009年 2月 韓国労働社会研究所 RA
2009年3月 - 2011年 8月 韓国中央大学 RA
2011 年 9 月 - 2015 年 2 月 (株)MacromillEmbrain リサーチ研究所副長
[受賞]
工業高等学校の現場実習生の労働条件と階級意識に関する調査、第 2 回若者社会学者賞、2006
(韓国中央大学)
[連絡先]
E-mail: [email protected]
携帯:090-2598-8427
2.研究活動
[研究分野]
労働市場(分断労働市場論)、労働社会学、階層・階級、比較社会(日本、韓国、東アジア諸国)
[研究概要]
1.これまでの研究
研究内容:制度主義と分断労働市場論に基づいて、 労働市場の状況を実態と意識 2 つの側
面から分析し、 不平等の改善のための制度的介入の必要性を研究してきた。
問題意識:アジア金融危機以来、韓国で労働所得と可処分所得の不平等は増大しつつある。
これに対し韓国政府は雇用の増大という戦略をとり対応してきた。しかし、 政
策の効果はほぼなく、不平等の増加に伴い、政府の財政負担のみが増加してき
た(Lee etc, 2013;Shin&Kim, 2008)。これについて政策の根拠となる単一労
働市場論(あるいは人的資本論)では明確な説明ができない(Chang, 2012;
Thomas, 2014)。このような現状について制度主義の観点からみると、労働市場
では、技術の発展や人的資本の増加より、使用者と労働者の間の権力関係、政
府の政策や法律、社会的な慣習などへの影響力がより大きい(Marglin, 1974;
Chang, 2002)。 また分断労働市場論によると、分断された労働市場の間には巨
大な障壁が存在し、その間の労働移動性は極端に制限されているといわれてい
る 。 そ の た め 人 的 資 本 の 改 善 だ け で は 限 界 が あ る (Gordon&Edwards&Reich,
1982; Drago, 1995; Bispo, 2007)。特に韓国の場合、アジア金融危機を機に賃
金決定の主な要因が個人の人的資本から企業の特性に切り替えられた
(Oh&Park&Kim, 2005)。したがって労働市場での不平等問題を解決するため
には、人的資本の引き上げや単純な雇用の増加だけでなく、もっと積極的な制
度的介入が必要である(Lee etc, 2013;
Chang, 2007)。研究者も人的資本
論では不平等を改善するのが難しいと判断し、制度主義と分断労働市場論に基
3
づいて研究を遂行してきた。
2.これからの研究
研究内容:労働市場が分断されている形式を確認しながら、労働市場の中で不平等が再生
産される具体的なメカニズムを確認する。
3.業績
(1) 論文・報告書
[1] [査読あり] Byoung-Hoon Lee, Jae-Youl Shin, An Empirical Study on the Social
Status Identification of Married Men and Women, Journal of Korean Social Trend and
Perspective, 2009, Vol76, pp.205-232 [韓国語、KCI]
[2] [査読あり]Byoung-Hoon Lee, Jae-Youl Shin, A Study on Social Consciousness of the
Self-employed in Souh Korea, Economy and Society, 2011, Vol92, pp.247-274 [韓国語、
KCI]
[3] [査読あり]Jong-sung Kim, Byoung-Hoon Lee, Jae-Youl Shin, Job Seeking Method and
Overeducation of Young People, Quarterly Journal of Labor Policy, 2012, Vol12(2),
pp.51-73 [韓国語、KCI]
[4] [査読あり]young-do kim, hyung-kyun yu, jae-youl shin, sang-ho, Lee, Jung-mi Park,
An analytical report on wage structure and wage system in the Metal industry,
Metal Union, 2008 [韓国語]
[5] [ 査 読 あ り ]Byoung-Hoon Lee, In-Jae Kim, Su-Bum In, Jae-Youl Shin, Policy
suggestions and tendency of legislation on workplace surveillance, Ministry of
Labor, 2008 [韓国語]
[6] [ 査 読 あ り ]Hyun-Mi Park, Jae-Youl Shin, A study on the labor union leadership,
Federation of Korean Trade Union, 2013 [韓国語]
[7] [査読あり]Jong-sung Kim, Byoung-Hoon Lee, Jae-Youl Shin,若者層の下向け就職及び雇
用サービス、人力需給のミスマーチの分析及び展望、PP87-119 [韓国語]
(2) 国際会議
[1] [査読なし]Jae-Youl Shin, "Effects of Gender and Education-related Stereotypes and
Egalitarian Value on Discriminatory Employment Decision-Making Attitudes of
Employers: A Comparison between Korean and Japan", Data Analyses of 2010 JapanKorean Cross-National Social Survey, 2010 [英語]
[2] [査読なし]Jae-Youl Shin, “What is institution?" The Fourth International Symposium
on Frontiers of Sociological Inquiries by Young Scholars in Asia, 2010 [英語]
[3] [査読なし]Jae-Youl Shin, 浮浪者施設の労働者らの労働条件と労働意識、韓国中央大学―
中国北京大学社会学系学術交流会、2009 [韓国語]
(3) 国内学会(韓国)
[1] [査読なし]Byoung-Hoon Lee, Jae-Youl Shin、 An Empirical Study on the Social
Status Identification of Married Men and Women 、第 10 回韓国労働パネル学術大会、
2009 [韓国語]
[2] [査読なし]Jong-sung Kim, Byoung-Hoon Lee, Jae-Youl Shin, 大卒若者の仕事先移動と
下向き就職の脱出、雇用動向調査会、2011
[韓国語]
[3] [査読なし] Jae-Youl Shin, 自営業の労働市場で不平等はどの構造化されているのか、
2010 하계전국사회학과대학원생학술대회 [韓国語]
[4] [査読なし]Jae-Youl Shin, Effects of Non-Pecuniary Determinants on Self-employment
4
Survival in Korea、第 14 回韓国批判社会学会, 2011
(4) 学位論文
[修士論文]Effects of Non-Pecuniary Determinants on Self-employment Survival in Korea、
2011
5
平松
誠(ひらまつ
まこと)
1.略歴
【学歴】
2009 年 3 月
富山県立富山中部高等学校
2009 年 4 月
金沢大学人間社会学域人文学類 入学
2013 年 3 月
金沢大学人間社会学域人文学類 卒業
2013 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 入学
2015 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 修了
2015 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程 入学
卒業
【職歴】
2013 年 10 月~2014 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 留学生生活チューター
2014 年 4 月~2015 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 留学生生活チューター
2015 年 4 月~2015 年 9 月
大阪大学男女共同参画推進オフィス
2015 年 4 月~2015 年 8 月
大阪大学大学院人間科学研究科 ジュニアティーチングアシス
研究支援員
タント
2015 年 10 月~2016 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 シニアティーチングアシスタ
ント
【免許,資格】
社会調査士(第 016726 号)
専門社会調査士(取得見込み)
【奨学金等】
2009 年 4 月~2010 年 3 月
富山県滑川市奨学生(給付)
2.研究活動
【研究分野】
都市社会学、近隣効果
【研究概要】
都市化が社会関係に与える影響について研究を行っている。具体的には、ネオシカゴ学派と
称される C. S. Fischer と B. Wellman の理論を援用して、都市度がソーシャル・サポートに与え
る影響を検討してきた。分析手法としては、全国調査データにマルチレベル分析を適用してき
た。その結果、都市部での「コミュニティ解放論」が妥当することや、都市生活者が道具的サ
6
ポート(家事、子育て、介護などの具体的な手助け)において孤立しやすいことを見出した。
今後の研究課題は、都市度がソーシャル・サポートを媒介して個人に与える影響を明らかにす
ることである。
さらに、アメリカの都市社会学で多くの蓄積が見られる「近隣効果」(neighborhood effect)
についての研究を日本に応用することを考えている。都市社会学者、犯罪社会学者である R. J.
Sampson を中心としたアメリカの近隣効果研究は、学校区や警察管轄区域などの小規模な近隣
が個人に与える影響について検討してきた。具体的には、近隣が個人の犯罪被害経験、健康、
教育達成などに影響を及ぼすことが明らかにされてきた。今後の研究課題は、アメリカでの知
見が日本においてどれだけ妥当するかを検証することと、日本における独自性は何であるのか
を明らかにすることである。
3.業績
【学位論文】
平松誠,2015,「都市化が社会関係に与える影響――ソーシャル・サポートに着目して」大阪
大学大学院人間科学研究科修士論文.
【著書】
平松誠・久保田裕之,2015,「高校生の非正規雇用リスク認知」友枝敏雄編『リスク社会を生
きる若者たち――高校生の意識調査から』大阪大学出版会,147-65.
【報告書】
平松誠,2013,「発達障害、精神障害のある人と関わることに対する積極性」溝部明男・竹内
慶至編『発達障害と共生社会の計量社会学的研究――2011 年度発達障害と共生社会に関す
る意識調査』金沢大学社会学研究室,29-36.
平松誠,2014,「高校生の職業観と非正規雇用リスク認知」友枝敏雄・平野孝典編『高校生の
規範意識――第 3 回高校生調査(福岡・大阪・東京) 2013 年度~2015 年度科学研究費補
助金[基盤研究(B)]2013 年度報告書 計量分析第一次報告』大阪大学大学院人間科学研
究科社会環境学講座社会学理論研究室, 75-95.
【学会発表】
(〇印:発表者)
〇平松誠・久保田裕之,2014 年 5 月,
「高校生の職業観と非正規雇用リスク認知」
,
『第 65 回関
西社会学会』
,於富山大学.(査読なし)
【研究会発表】(〇印:発表者)
〇平松誠,2015 年 4 月,「都市度がソーシャル・サポートに与える影響――情緒的サポートと
道具的サポートとの比較を通して」,『第 45 回関西計量社会学研究会』,於関西学院大学.
7
(査読なし)
4.所属学会・研究会
関西計量社会学研究会(2013 年~) *2015 年 4 月より事務局長
関西社会学会(2014 年~)
日本家族社会学会(2014 年~)
5.連絡先
m.hiramatsu.1991【at】gmail.com
8
正井佐知(まさい
さち)
1.略歴
【学歴】
2006 年 4 月
神戸大学法学部法律学科 入学
2010 年 3 月
神戸大学法学部法律学科 卒業
2010 年 4 月
名古屋大学法学研究科
入学(休学)
2012 年 3 月
名古屋大学法学研究科
中退
2012 年 4 月
大阪大学人間科学研究科博士前期課程
入学
2015 年 3 月
大阪大学人間科学研究科博士前期課程
修了
2015 年 4 月
大阪大学人間科学研究科博士後期課程
入学
【職歴】
2012 年 10 月~2013 年 2 月
大阪大学共通教育科目 JTA
2013 年 4 月~2015 年 8 月
大阪大学人間科学研究科 JTA
2015 年 4 月~2015 年 8 月
大阪大学人間科学研究科 STA
2015 年 3 月~現在
大阪障害者就労支援センター 非常勤職業指導員
【資格】
2015 年 3 月
社会福祉士(第 184648 号)
2015 年 6 月
社会調査士(申請中)
2.研究活動
【研究分野】
福祉社会学、障害学、音楽社会学、エスノメソドロジー、投票行動論
【研究概要】
本研究では、社会的少数者と社会的多数者がどのように集団をつくるかを明らかにする
ことを目的としています。方法としては、障害者と健常者による音楽グループの合奏練習
を撮影・録音して分析を行っています。分析から、障害者と健常者が相互行為の結果、協
同的にどう集団の基準を作り上げてそれを利用しているかを明らかにしています。本研究
の特徴は、健常者のメンバーは、特別な福祉・医療の知識を持っていない人が大半である
ということです。彼らは日常的知識を用いて、障害者のメンバーと共同で集団の基準を作
りあげています。
修士論文では、特に障害者の参与が困難と言われているクラシック音楽を演奏するオー
ケストラの事例について研究しました。音楽合奏という身体的同調が求められる場面で、
9
オーケストラが独自の音楽性の評価、社会性の評価基準を作り出していることが明らかに
なりました。集団と同じように動くことが難しい人がオーケストラに参加しているときに、
「出来ない」ことをどう集団的に評価するかが重要です。その評価、対応の仕方によって
は、うまく皆が参加できる状態が作られたり、特定の人だけ排除される状態になったりす
るからです。
本研究の意義は、相互行為を細かく分析し、社会を構成する基礎部分を主題化している
ことにあります。その基礎部分である実際の合意プロセスや原理・原則を知らなければ、
その状態の変革や保持は起こりえないと思うからです。そういった地道な研究が、ゆくゆ
くは福祉や学校など実践の場における有効な支援に繋がると思っております。
3.業績
【学位論文】
「障害者とコミュニケーション――オーケストラの合奏練習を事例として」大阪大学人間
科学研究科修士論文、2015 年 3 月
【学会、シンポジウム発表】
(ポスター・査読無)
○小島光明・○坂田ゆず・○前田真希・○正井佐知・河合潮・戸田守・疋田努、
「形態的に
類似したヤモリ 2 種の野外分布調査」、
『屋久島野外博物館構想 10 周年シンポジウム』、
屋久島町総合センター、2008 年 8 月
(口頭・査読無)
正井佐知、
「オーケストラのボランティア演奏会参加へのプロセス及び演奏会が団員に与え
る影響」、『第 24 回日本福祉文化学会東京大会』
、立教大学、2013 年 9 月
正井佐知、「オーケストラのメソドロジー――障害奏者と周辺団員の相互行為」、
『第 25 回
日本福祉文化学会大分大会』、別府国際コンベンションセンター、2014 年 10 月
正井佐知、
「障害者の参与はどのように構成されるか――オーケストラの合奏練習を事例と
して」『関西社会学会第 66 回大会』、立命館大学、2015 年 5 月
4.所属学会
日本福祉文化学会(2013 年~)
法社会学会(2014 年~)
関西社会学会(2015 年~)
5.連絡先
sachi.masai[アットマーク]gmail.com
10
村上彩佳(むらかみ あやか)
1. 略歴
【学歴】
2009 年 3 月
私立愛光高等学校 卒業
2009 年 4 月
大阪大学
外国語学部
外国語学科 フランス語専攻 入学
2013 年 3 月
大阪大学
外国語学部
外国語学科 フランス語専攻 卒業
2013 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 入学
2015 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 修了
2015 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
【職歴】
2013 年 10 月~2014 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科 TA
2014 年 4 月~2014 年 9 月
大阪大学人間科学研究科
2015 年 4 月~2015 年 9 月
大阪大学全学教育推進機構
2015 年 4 月~2015 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 STA
留学生チューター
STA
2015 年 4 月~2018 年 3 月 日本学術振興会 特別研究員(DC1)
【受賞】
2015 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科賞
2. 研究活動
【研究テーマ】
フランスのパリテ(parité)、クォータ制、差異の政治学
【研究概要】
「フランスのパリテに対する社会的コンセンサスの形成過程の解明」
本研究の目的は、フランスのパリテ(各政党に対し、男女同数―50%:50%の選挙候補者
の擁立を義務化する制度)に対する社会的コンセンサスの形成過程を解明することである。
現在日本においても、女性の政治代表を増やそうという動きがあり、クォータ制度(候
補者や議席の一定比率を女性に割り当てる制度)の導入についての議論が始まりつつある。
男女の政治的平等を推進するクォータ制を実施するためには、法制度改革を行うのはもち
ろんのこと、それに加えて、クォータ制が社会的コンセンサスを獲得していく「過程」が
必要であると考えられる。
そこで本研究は、フランスのクォータ制度であるパリテが、社会的コンセンサスを獲得
していく「過程」を解明するため、フランスの女性誌に焦点を当てる。女性にもっとも身
11
近なメディアである女性誌において、パリテ報道がどのように盛り上がっていたのか、パ
リテがどのようなレトリックのもとで正当化されていったのかについて検討を加える。そ
して、日本において、特に女性たちの間で、クォータ制実施のための社会的コンセンサス
を獲得するための示唆を得る。
3. 業績
【学位論文】
村上彩佳, 「パリテ法制定を契機とした『政治的なものの再興』とフェミニズム――フラン
スの女性誌 Marie Claire と ELLE の果たした役割に着目して」, 大阪大学大学院人間科学
研究科修士論文 2015 年 3 月.
【論文、報告書】
村上彩佳, 「書評 De la presse à Internet: la parité en questions」, 『年報人間科学』, 大
阪大学人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室, 第 36 号, pp43-47, 2015 年.
【学会発表】
村上彩佳, 「パリテ制定を契機とした『政治的なものの再興』とフェミニズム──フランス
の女性誌 Marie Claire と ELLE を事例として」, 『関西社会学会第 66 回大会』, 立命館大
学, 2015 年 5 月(口頭発表).
村上彩佳, 「フランスのパリテをめぐる男女の『性差』の解釈――女性誌のレトリック分析
を通じて」, 『2015 年度日本女性学会大会』, 京都市男女共同参画センター ウィングス京
都, 2015 年 5 月(口頭発表).
4.所属学会・研究会
日本女性学会 (2015 年~)
日本女性学研究会(2015 年~)
関西社会学会 (2015 年~)
社会学研究会(ソシオロジ)
(2015 年~)
5.連絡先
565-0871
大阪府吹田市山田丘 1-2 大阪大学大学院人間科学研究科 社会環境学講座事務室 気付
ayakamurakami1(@)gmail.com
12
石井由紀(いしい ゆき)
1.
略歴
【学歴】
2003 年 3 月
日本女子大学附属高等学校 卒業
2003 年 4 月
日本女子大学
人間社会学部現代社会学科
入学
2007 年 3 月
日本女子大学
人間社会学部現代社会学科
卒業
2007 年 4 月
筑波大学大学院 人文社会科学研究科一貫制博士課程 入学
2011 年 3 月
筑波大学大学院 人文社会科学研究科一貫制博士課程 退学(修士号修得)
2014 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
【職歴】
2007 年 4 月~2008 年 3 月
2011 年 4 月~2014 年 3 月
筑波大学
青木彰記念講座
ティーチングアシスタント
デロイト トーマツ コンサルティング株式会社
コンサルタン
ト職(現 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)
2015 年 4 月~2016 年 2 月(予定)大阪大学 ティーチングアシスタント
2015 年 5 月~2016 年 2 月(予定)大阪大学 留学生論文チューター
2.
研究活動
【研究分野】
文化社会学、Material Culture、ごみ屋敷・Hoarder(ごみ屋敷居住者)研究
【研究概要】
「モノとごみ、所有と廃棄の社会学――ごみ屋敷の事例から」
本研究の目的は、ごみ屋敷当事者および関係者へのインタビュー、フィールドワーク調
査を通して、人間にとって「愛着のあるモノを所有すること」はどのような意味を持ち、
「愛
着のあるモノを捨てること」はどのような意味を持つのか明らかにすることである。
ごみ屋敷はなぜごみを溜めるのか。これまで高齢ゆえの身体の不自由さや、喪失体験に
よる心理的要因などが福祉分野から指摘されてきた。海外では強迫性障害関連障害群
「Hoarding Disorder(ためこみ症)」の症状として説明される。いずれも当事者は「社会
的孤立」状況にあると指摘される。
社会学から処分の概念を検討した Hetherington は、特に愛着のあるモノについて、価値
がないと思われる状態になっても、他者や自身の過去や記憶と結び付く可能性を示し「心
情的価値(sentimental value)
」の存在を指摘した。この視点を援用すれば、当事者はごみ
13
に何らかの「つながり」を見出し、ごみを溜める可能性を説明できるのではないか。
ごみ屋敷の片付けはどのような意味をもつか。樽川は震災で身近な人を失った被災者は
「思い出などを素材に、死者との新しい関係を創ること」で課題を克服すると示す。モノ
を捨てることで構築される「つながり」の可能性があるのではないか。
孤立では語りきれない彼らの世界を「つながり」を切り口に捉え、モノ、所有、ごみ、
廃棄の意味を問い直す。
3.
業績
【学会報告】
石井由紀,“ごみと人間の社会学”,第 87 回日本社会学会,神戸大学,2014 年 11 月
【学位論文】
「ごみの社会史
-人間の感覚におけるごみの変遷-」、筑波大学大学院 人文社会科学研
究科修士論文、2011 年 1 月
4.
その他
【所属学会】
日本社会学会(2014 年~)
関西社会学会(2014 年~)
環境社会学会(2014 年~)
【賞】
2006 年 4 月
日本女子大学
学業・研究奨励賞
【資格】
2011 年 3 月
5.
高等学校教諭専修免許状(公民)
連絡先
yishii [アットマーク] hus.osaka-u.ac.jp
14
大久保 将貴
1.略歴
【学歴】
2007 年 4 月
慶應義塾大学商学部入学
2009 年 8 月
Faculty of Social Sciences, University of Oslo, Norway.
(慶應義塾大学交換派遣留学生∼2010 年 7 月)
2011 年 3 月
慶應義塾大学商学部卒業
2011 年 4 月
大阪大学大学院経済学研究科経済学専攻博士前期課程入学
2012 年 3 月
大阪大学大学院経済学研究科経済学専攻博士前期課程中退
2012 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程入学
2014 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了
2014 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程入学
【職歴】
2014 年 4 月∼2017 年 3 月
日本学術振興会特別研究員(DC1)
2014 年 4 月∼2014 年 7 月
大阪大学共通教育「現代社会を読み解く」JTA
2014 年 9 月
大阪大学人間科学研究科「社会学説史」JTA
2014 年 4 月∼2015 年 3 月
大阪大学人間科学研究科留学生生活チューター
2014 年 4 月∼2015 年 3 月
大阪大学人間科学研究科論文チューター
2015 年 4 月∼2015 年 7 月
大阪大学共通教育「現代社会を読み解く」JTA
2015 年 4 月∼2015 年 7 月
大阪大学人間科学研究科「現代社会学」STA
【資格】
社会調査士(第 019239 号)
専門社会調査士(第 A-000390 号)
【受賞】
2011 年 3 月
第 32 回商学会賞(慶應義塾大学)
2014 年 3 月
人間科学研究科賞(大阪大学)
2015 年 3 月
第5回 e 防災マップコンテスト優秀賞
2015 年 3 月
数理社会学会トラベルグラント受賞
15
【奨学金等】
2009 年 8 月∼2010 年 7 月
2014 年 8 月
日本学生支援機構海外留学支援制度奨学金(給付)
ICPSR Summer Program 補助金給付
【ソフトウェア】
Stata,R,Python,MATLAB,z-Tree
2. 研究活動
【研究分野】
社会保障,福祉社会学,制度論,応用計量分析,応用ゲーム理論,実験研究
【研究概要】
(1) 社会保障分野における計量分析
医療・介護・年金といった社会保障制度導入による政策効果や社会意識の変化につい
て,主に統計的因果推論の手法で分析を行っている.とりわけ,制度変更等の自然実
験を用いた因果効果の推計や,個人によって処置(treatment)の効果が異なる「因果
効果の異質性」に焦点をあてている.また,ISSP などの国際調査データを用いるこ
とで,社会保障の制度的環境というマクロ要因の違いが,個人の社会意識や選好とい
うマイクロ要因とどのような仕方で関連し,影響を与えているのかを分析している.
(2) 社会科学における制度論の理論・実証分析
「特定の制度が,歴史上の様々な場面で,なぜ,どのように生成し,何がその存続と
衰退をもたらしたのか」という問いを軸に,制度生成・変化のメカニズムを明らかに
することを目的としている.これまでに,社会科学における制度論の理論・学説をサ
ーベイした.今後は List and Spiekermann(APSR 2013)が指摘する「方法論的個
人主義と集団主義の架橋」を念頭に,計量分析,ゲーム理論,実験研究(実験室実験・
フィールド実験・サーベイ実験),歴史分析,計量テキスト分析の手法を用いて,個
別具体的な制度の生成・変化メカニズムを明らかにする.
(3) 統計的因果推論と計量社会学の関係の考察
統計的因果推論と計量社会学の関係を整理し検討することで,統計的因果推論が抱え
る社会学的課題及び応用可能性を明らかにする.政治学や経済学において調査観察デ
ータを用いた因果推論が盛んに行われている一方で,計量社会学において因果推論は
多用されてこなかった.その原因について,(a)計量社会学の関心が統計的因果推論
の関心と必ずしも一致しなかった,(b)計量社会学で統計因果推論の知識の普及が遅
16
かった,という 2 側面から検討している.また,しばしば因果推論の課題として挙が
る因果効果の異質性(Morgan and Winship 2015)に着目し,この課題は局所平均効
果(LATE)の概念と分析手法の組み合わせで検証可能であり,さらに,因果効果の異
質性の検証は,分析社会学の課題でもある因果効果生成メカニズムの解明に寄与する
ことを示す.Goldthorpe(ESR 2001)が指摘するように,社会学において「因果関
係」は十分に検討されてこなかったが,「事実に反する仮定を使って何事かを述べる
とき(因果推論),その結果は何を意味しているのか」という問いはまさに社会学者が
取り組むべき課題である.
3. 業績
【論文・紀要】
査読あり
大久保将貴.2011.「福祉国家制度のダイナミクス:福祉国家研究の発展と制度変化メ
カニズム」『三田商学研究』32:53-75.
査読なし
大久保将貴.2013.「制度変化はいかに起こりうるか:社会保険制度の発展構造分析に向
けての試論」『年報人間科学』34:73-91.
大久保将貴.2014.
「制度研究のフロンティア:ゲーム理論・因果推論・操作変数法」
『年
報人間科学』35:19-37.
【学会発表】
査読あり
Okubo, S. 2014. Revisiting Path Dependence in Welfare States: Evidence from
OECD Countries. International Sociological Association Annual Meeting
th
18th, Yokohama, Japan (Pacifico Yokohama, 13-19 July, 2014).
査読なし
大久保将貴.2013.「日本の公的介護保障制度はなぜ社会保険方式かつ医療保険とは独
立の制度となったのか:制度生成と変化のメカニズム」関西社会学会第 64 回大会(大
谷大学,5 月 16 日-17 日,2013 年)
大久保将貴.2013.
「後期高齢者医療制度のダイナミクス:
「意図せざる結果」と制度変
化」福祉社会学会第 11 回大会(立命館大学,6 月 29 日-30 日,2013 年)
大久保将貴.2013.「介護保険制度の発展構造分析に向けて」日本社会福祉学会第 61
回秋季大会(北星学園大学,9 月 21 日-22 日,2013 年)
17
大久保将貴.2014.「介護職員の離職要因」福祉社会学会第 12 回大会(東洋大学,6 月
28 日-29 日,2014 年)
Okubo, S . 2015 . Estimation of Conditional and Unconditional Quantile
Treatment Effects: Evidence from Care Worker s Earnings Distribution in
Japan. 第 59 回数理社会学会大会(久留米大学,3 月 14 日-15 日,2015 年)
大久保将貴.2015.「統計的因果推論と計量社会学:因果効果は社会を記述するか」第
66 回関西社会学会(立命館大学,5 月 23 日-24 日,2015 年)
大久保将貴.2015.
「福祉系資格保有が賃金に与える因果効果」第 13 回福祉社会学会(名
古屋大学,2015 年 6 月 13 日-14 日,2015 年)
【学位論文】
大久保将貴.2011.『福祉国家制度のダイナミクス:制度変化メカニズムの理論構築に
むけての試論』慶應義塾大学商学部卒業論文
大久保将貴.2014.『制度研究の理論と方法:介護保険制度の実証分析』大阪大学大学
院人間科学研究科修士論文
4. 所属学会・研究会
学会
American Sociological Association
数理社会学会
日本社会学会
福祉社会学会
日本社会福祉学会
関西社会学会
研究会・プロジェクト
関西社会福祉研究会
関西計量社会学研究会
SSP プロジェクト
5. 連絡先
Mail:shoki.okubo[at]gmail.com
URL:https://sites.google.com/site/shokiokubo/home
18
狭間 諒多朗(はざま りょうたろう)
1.略歴
【学歴】
2008 年 3 月
大阪府立高津高等学校
2008 年 4 月
大阪大学人間科学部
入学
2012 年 3 月
大阪大学人間科学部
卒業
2012 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 入学
2014 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 修了
2014 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程 入学
卒業
【職歴】
2012 年 4 月~2013 年 3 月
関西大学総合情報学部 TA
2012 年 10 月~2013 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 TA
2014 年 4 月~2015 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 STA
2014 年 4 月~2017 年 3 月
日本学術振興会 特別研究員(DC1)
2015 年 4 月~2016 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 STA
【資格】
2012 年 3 月
中学校教諭一種免許状(社会)
2012 年 3 月
高等学校教諭一種免許状(地理歴史)
2012 年 3 月
高等学校教諭一種免許状(公民)
2012 年 8 月
中学校教諭一種免許状(国語)
2012 年 8 月
高等学校教諭一種免許状(国語)
2014 年 6 月
社会調査士(第 019240 号)
2014 年 6 月
専門社会調査士(第 A-000393 号)
19
2.研究活動
【研究テーマ】
階層、階層間移動、地域間移動、主観的社会移動
【研究概要】
「地域間移動と階層間移動が人々の意識に与える影響」
本研究の目的は地域間移動と階層間移動を組み合わせた社会移動が個人の意識に与える
影響を明らかにすることである。特に最近では、若年層に注目している。日本社会が右肩
上がりの時代を終えて、すでに親世代が高い階層におり、かつその多くが都市や郊外で生
まれ育った彼/彼女らにとって、「親を越える」という社会移動は容易ではない。仮に親と
同じ高階層に到達でき、客観的には豊かな生活を享受できたとしても、本人の主観の中で
は「親を越えられなかった」と感じている可能性がある。そこで、本研究では、従来の社
会移動研究で扱われてきた客観的な社会移動だけでなく、「親を越えた/越えていない」と
思っているかという社会移動の主観的な側面に注目する。具体的には、
「親を越えた/越え
ていない」と思っているのはどのような人々か、そのような主観的社会移動がどのような
意識に影響を及ぼすのか、という点について分析を行い、明らかにする。以上の目的を達
成するために、すでにインターネットによる社会調査を実施している。今後はこのデータ
を用いた詳細な分析を行っていく。
3.業績
【学位論文】
狭間諒多朗,「社会移動は個人に平等を与えるか――社会移動が個人に与える影響」,大阪
大学大学院人間科学研究科修士論文
2014 年 3 月
【雑誌論文】
狭間諒多朗・橋爪裕人・吉川徹,2013,「環境保護意識・健康維持意識の変容」『社会と調
査』11:70-84. (査読あり)
狭間諒多朗,2013,
「地域社会における文化活動の担い手――「地域社会と文化活動につい
ての全国調査」を用いた回帰分析」
,
『年報人間科学』
,大阪大学人間科学研究科社会学・
人間学・人類学研究室,34: 1-22.(査読あり)
20
狭間諒多朗・谷岡謙,2015,
「階層帰属意識の規定要因としての社会移動――主観的社会移
動が捉える 2 つの経路」『年報人間科学』,大阪大学人間科学研究科社会学・人間学・
人類学研究室,36:1-17.(査読あり)
【報告書】
髙松里江,狭間諒多朗,松本渉,2013,
「調査の概要」
『平成 24 年社会調査実習報告書―高
槻市と関西大学による高槻市民郵送調査―』,関西大学総合情報学部 1-8.
伊藤理史,狭間諒多朗,2013,「『大阪市民の政治・市民参加と選挙に関する社会調査』調
査報告書」(https://sites.google.com/site/ougcoes/report).
【学会発表・その他報告】
狭間諒多朗,
「地域社会における文化活動の担い手」
,
『第 28 回関西計量社会学研究会』
(於
関西学院大学 2012 年 6 月)
狭間諒多朗,
「地域社会における I・U ターン者の意識――「地域社会と文化活動について
の全国調査」を用いて」,『第 55 回数理社会学会』(於 東北学院大学 2013 年 3 月)
狭間諒多朗,
「「地域社会と文化活動についての全国調査」分析報告」
,『第 5 回サントリー
文化財団 U ターン研究会』
,
(於 公益財団法人サントリー文化財団 2013 年 3 月)
吉川徹・狭間諒多朗・橋爪裕人,「環境保護意識・健康維持意識の変容」
,『第 85 回日本社
会学会』,(於 札幌学院大学 2012 年 11 月)
狭間諒多朗・谷岡謙,
「主観的社会移動が階層帰属意識に与える影響」,
『第 4 回 SSP プロジ
ェクト全体会議』,(於 大阪大学 2014 年 4 月)
狭間諒多朗「若年層における主観的くらしむき変化の規定要因」
『第 59 回数理社会学会』
(於
久留米大学 2015 年 3 月)
【著書】
狭間諒多朗・吉川徹,2014,「全国調査データでみる地域文化活動の「平均像」」苅谷剛彦
編『「地元」の文化力』河出書房新社: 171-193.
4.所属学会・研究会
日本社会学会(2012 年~)
21
関西計量社会学研究会(2012 年~)
SSP プロジェクト(2011 年~)
5.連絡先
[email protected]
[email protected]
22
橋爪裕人(はしづめ ゆうと)
Ⅰ.略歴
【学歴】
2008 年 3 月
私立西大和学園高等学校 卒業
2008 年 4 月
大阪大学
人間科学部
入学
2012 年 3 月
大阪大学
人間科学部
卒業
2012 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 入学
2014 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 修了
2014 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
【職歴】
2012 年 9 月~2013 年 3 月
2012 年 10 月~2013 年 2 月
関西大学総合情報学部 TA
大阪大学大学院人間科学研究科 JTA
2014 年 9 月~2015 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 RA
2014 年 4 月~2015 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 STA
2015 年 4 月~2017 年 3 月
日本学術振興会特別研究員 DC2
2015 年 10 月~2016 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 STA
【資格】
社会調査士 第 019241 号
専門社会調査士
第 A-000392 号
Ⅱ.研究活動
【研究領域】
Well-Being、社会意識論、国際比較
【研究概要】
「Well-Being の構造とメカニズムに関する実証的国際比較研究」
本研究の目的は、GDP などの経済的指標に代わる、新たな豊かさのあらわし方として注
目を浴びている Well-Being という概念について、それがどのようなものであり、何によっ
て規定されているのかについて、計量分析を用いて明らかにすることにある。特に後期近
代と呼ばれるような現代社会における社会変動が Well-Being のあり方や規定要因を変化さ
せているのかについて明らかにしたいと考えている。以前には World Values Survey をは
じめとする大規模国際比較調査データを用いた、マルチレベル分析を行うことにより、主
観的 Well-Being(生活満足度)のミクロな個人レベルの規定要因が、マクロな社会における家
族の個人化によって、異なっていることを明らかにした。
Well-Being とは意識のみからなるのではなく、ソーシャルキャピタルや健康など多くの
領域からなる、複合的な豊かさの概念である。また、個人化やグローバリゼーションとい
23
った大きな社会変動は、しばしば不幸な現象であるかのように語られるが、上記の計量分
析からは、違った側面も見られる。これらの重層的な関係を、精緻な計量分析によって明
らかにし、これからの豊かさとはどのようなものであるかを解明することがこれからの目
標である。
Ⅲ.業績
【学位論文】
橋爪裕人, 「個人化社会における主観的ウェルビーイングの規定要因-マルチレベル分析に
よる国際比較-」, 大阪大学大学院人間科学研究科修士論文, 2014 年 3 月
【雑誌論文など】
橋爪裕人, 「書評 Happiness: Lessons from a New Science, Second Edition」, 『年報人
間科学』, 大阪大学人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室, 第 34 号,
pp141-145, 2013 年
橋爪裕人, 「調査結果の概要」, 『高槻市と関西大学による市民意識調査報告書-平成 24 年
度-』, 高槻市・関西大学総合情報学部, pp8-96, 2013 年
狭間諒多朗・橋爪裕人・吉川徹, 「環境保護意識・健康維持意識の規定要因の時代変化」,
『社会と調査』, 社会調査協会, 第 11 号, pp70-84, 2013 年
【学会発表など】
吉川徹・狭間諒多朗・橋爪裕人, 「環境保護意識・健康維持意識の変容」, 『日本社会学会
大会』, 第 85 回, 札幌学院大学, 2012 年 11 月 4 日
Ⅳ.所属学会・研究会
関西計量社会学研究会(2012 年~)
*2014 年 4 月~2015 年 4 月に事務局長
日本社会学会(2014 年~)
SSP プロジェクト(2012 年~)
Ⅴ.連絡先
zume.address.nanndemoiiya(アットマーク)gmail.com
24
(KIRMIZI MERIC)
クルムズメリチ
1.略歴
【学歴】
1999 年 6 月
Arel 高等学校
卒業
1999 年 9 月
Bogazici 大学
観光経営学部 入学
2004 年 7 月
Bogazici 大学
観光経営学部 卒業
2005 年 9 月
Sabanci 大学
経営科学学部経営学修士
入学
2007 年 7 月
Sabanci 大学
経営科学学部経営学修士
卒業
2008 年 2 月
Middle East Technical (METU)大学大学院
芸術と科学学部社会学
2011 年 7 月
METU 大学大学院 芸術と科学学部社会学
卒業
2013 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
2014 年 4 月
大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター 研究員 入学
入学
【職歴】
2014 年 10 月
大阪府立長吉高等学校
2014 年 4 月-2014 年 9 月
2010 年 6 月―2012 年 2 月
全日制課程特別非常勤講師(始まり)
大阪大学大学院人間科学研究科ティーチングアシスタント
Hacettepe 大学 管理と経済科学学部家族と消費者学科学部
研究アシスタント
2009 年―2010 年
METU 大学 社会科学研究所 研究アシスタント (パートタイム)
2004 年 11 月―2005 年 4 月
Profil International Human Resource Management 新兵募
集アシスタント
2.研究活動
【研究分野】
都市社会学、文化社会学、
【研究概要】
「最後の 30 年間の大阪市の変容プロセス」
本研究は大阪市のバブル経済崩壊後の変容プロセスに関する社会学的な調査です。その一
つの事例として大阪市西区の堀江地域の活性化を調べています。方法的には国勢調査デー
タの分析や写真やインタビュー調査を行っています。概念として脱工業化社会や新自由主
義的なアーバニズムやジェントリフィケーションを引用します。
3.業績
【論文、報告書】
25
クルムズ・メリチ, 2011,「Taksim 公共広場。社会的経済的物理的使用的象徴的な意味局面
についてのフィルドワーク」
(Taksim Republican Square: a field study on socio-economic,
form, use and meaning dimensions)METU 大学大学院芸術と科学学部社会学修士論文。
Kirmizi, Meric and Muberra Babaogul, 2012,「反消費の理論的枠組みを基にした事例研
究 」『 Hacettepe 大 学 社 会 学 研 究 の オ ン ラ イ ン ジ ャ ー ナ ル 』 6 月 19 日
(http://www.sdergi.hacettepe.edu.tr/makaleler/TUKETIM-KARSITLIGI-MC.pdf)。
クルムズ・メリチ, 2012,「消費者文化において子どもたちと若者市場とニューメディアの
関係」, Toplumicinsehircilik.org
(http://www.toplumicinsehircilik.org/documant/tuketimkarsitligi.pdf)。
クルムズ・メリチ, 2015,「地域生活者の語りにみる西区堀江:バブル経済崩壊後の変化や現
状」『市政研究』第 186 号、2015 年冬季、四十二〜五十三頁。
クルムズ・メリチ, 2015,「David Harvey, Rebel Cities: From the Right to the City to the
Urban Revolution, Verso, 2012」『年報人間科学』第 36 号、四十九〜五十一頁。
【学会発表】
クルムズ・メリチ 「市民権は侵食されるか。Taksim 公共広場の事例」, 2009, Karaburun
日常生活や科学や文化の協力会『80 年代後・Karaburun 科学学会第 4 回大会』(Karaburun,
2009 年 9 月)。
クルムズ・メリチ「The Process of Urban Change in Osaka City after the Collapse of the
Economic Bubble: The Case of Horie, Nishi Ward」, 2014, 第 18 回 ISA 世界社会学会議
(横浜, 2014 年 7 月 16 日)。
クルムズ・メリチ, 2014,『The Process of Urban Change in Osaka City after the Collapse
of the Economic Bubble: The Case of NW Horie』URP International Colloquium: "On
Urban Change, Gentrification and Neighborhood Regeneration in Osaka”, 大阪市立大学。
4.その他
【研究助成等】
Aysegul Arsoy 賞、2006 年
文部科学省研究奨学金
(Sabanci 大学)
2012 年 04 月-2016 年 04 月
26
【研究プロジェクト】
2009 年 02 月―2009 年 11 月
METU 大学
The Center for Black Sea and Central Asia
(Supporting Turkey’s Efforts to Combat Human Trafficking and Promote Access to
Justice for All Trafficked Persons)EU. プロジェクトアシスタント
2007 年 9 月―2007 年 12 月
Bilkent 大学 経営科学学部 (Successful Transgenerational
Entrepreneurship Practices (STEP) Project)プロジェクトアシスタント
2006 年 7 月
Babson College, Arthur M. Blank Center (Candida G. Brush) 研究プロジ
ェクトアシスタント
5.連絡先
[email protected]
27
妹尾麻美(せのお あさみ)
1.略歴
【学歴】
2007 年 3 月 私立金蘭千里高等学校 卒業
2007 年 4 月 大阪大学 人間科学部 入学
2011 年 3 月 大阪大学 人間科学部 卒業
2011 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 入学
2013 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 修了
2013 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
【職歴】
2011 年 4 月~2012 年 2 月 大阪大学共通教育科目 ティーチングアシスタント
2011 年 10 月~2012 年 2 月 大阪大学人間科学部 ティーチングアシスタント
2013 年 10 月~2014 年 2 月 大阪大学人間科学部 シニアティーチングアシスタント
2015 年 4 月~2016 年 2 月
大阪大学人間科学部 シニアティーチングアシスタント
2011 年 4 月~2012 年 2 月 大阪大学 留学生チューター
2013 年 4 月~2014 年 2 月 大阪大学 留学生チューター
2014 年 4 月~2015 年 9 月 大阪大学 留学生チューター
2015 年 4 月~2016 年 2 月
大阪大学 留学生チューター
2.研究活動
【研究分野】
教育社会学 若者文化論
【研究概要】
新規大卒就職活動における大学生の仕事に対する意欲に関する研究
本研究は、新規大卒就職活動に着目し、その実践を社会学的に考察することである。新
規大卒就職活動はこれまで「教育から労働への移行」として、教育社会学の分野で論じら
れてきた。近年の労働市場の流動化や非正規雇用の増加、それが若年労働者の不安定さを
生んでいることはすでに明らかとなっており、現代社会における重要な問題の 1 つになっ
ている。しかし、これまでの研究は社会構造の解明に主眼があるため、若者がどのように
進路選択について考えているのか、その意味が十分に検討されてきたとは言えない。そこ
で、若者の自己意識や志望動機の語りから就職活動、進路選択を捉えなおすことを目的に
研究を行っている。具体的には、質的データ・量的データ双方を用いて大学生の「やりた
いこと」という言葉に着目し、大学生の主観的な側面から自らの進路選択に対する意味づ
けを分析している。
3.業績
【学位論文】
「就職活動における『やりたいこと』の意味―変化する自己物語の社会学的考察―」大阪
大学大学院人間科学研究科修士論文、2013 年 3 月
28
【論文、報告書】
妹尾麻美、「書評 Creating Mental Illness」、『年報人間科学』、大阪大学人間科学研究科社
会学・人間学・人類学研究室、第 33 号、pp69-73、2012 年
妹尾麻美、
「新規大卒就職活動において『やりたいこと』は内定取得に必要か?」
、
『ソシオロ
ジ』182 号、pp39-55、2015 年
【学会発表】
妹尾麻美「就職活動における『やりたいこと』の意味」『関西社会学会第 64 回大会』、大
谷大学、2013 年 6 月(口頭発表)
妹尾麻美「就職活動における大学生同士の関係と『やりたいこと』」、
『青少年研究会』、2013
年 10 月(口頭発表)
妹尾麻美「就職活動における大学生同士の関係と『やりたいこと』」
『日本社会学会』第 86
回、慶応義塾大学、2013 年 10 月(口頭発表)
妹尾麻美「就職活動過程における自己意識の変容―大学生のアイデンティティは就職活動
を通じてどう変わるのか―」、
『関西社会学会』
、第 65 回、富山大学、2014 年 5 月(口頭発
表)
Asami Senoo,“What I Want to Do ” As a Form of Strategy to Survive on the
Job-Hunting Process: The Case of Japanese University Students”,
the International
Sociological Association’s (ISA) XVIII World Congress of Sociology to be held in
Yokohama, Japan, July 13 to 19, 2014
4.その他
【所属学会】
日本社会学会(2013 年度~)
関西社会学会(2013 年度~)
社会学研究会 (ソシオロジ) (2013 年度~)
International Sociological Association (2013 年度~)
日本教育社会学会(2015 年度~)
【資格】
社会調査士 (第 010675 号、2011 年 6 月 1 日発行)
専門社会調査士(第 A-000351 号、2013 年 6 月 1 日発行)
5.連絡先
smile1027as[あっと]gmail.com
29
谷岡 謙(たにおか けん)
1. 略歴
【学歴】
2006 年 3 月
長崎県立長崎東高等学校 卒業
2006 年 4 月
大阪大学人間科学部
2011 年 3 月
大阪大学人間科学部 卒業
2011 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 入学
2013 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 修了
2013 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程 入学
入学
【職歴】
2011 年 10 月~2012 年 2 月
2013 年 4 月~7 月
大阪大学大学院人間科学研究科 ティーチングアシスタント
大阪大学大学院人間科学研究科 シニアティーチングアシスタント
2013 年 4 月~2016 年 3 月
日本学術振興会特別研究員(DC1)
2014 年 4 月~7 月
大阪大学大学院人間科学研究科 シニアティーチングアシスタント
2015 年 4 月~7 月
大阪大学大学院人間科学研究科 シニアティーチングアシスタント
2015 年 4 月~2016 年 3 月
京都学園大学
非常勤講師
(社会調査実習 I、社会調査実習 II)
【資格】
社会調査士(第 010684 号,2011 年 6 月 1 日発行)
専門社会調査士(第 A-000352 号,2013 年 6 月 1 日発行)
2. 研究活動
【研究テーマ】
階層、階層意識、計量社会意識論
【研究概要】
「階層認知メカニズムの実態とメカニズムの計量的解明」
本研究の目的は、人びとが自らを不平等な社会構造に位置づけるという階層認知・階層
帰属意識について、その実態を明らかにし、そのメカニズムを計量的に明らかにすること
である。具体的には、大規模社会調査の個票データを用いて、学歴・職業・収入といった
客観的な階層変数と、人びとの意識の関連を検討している。
近年、この階層帰属意識は、分布を変化させないまま、その階層性を強めている。この
階層性の強まりが意味するのは、客観的に高い階層の人びとはより上層へ、客観的に低い
階層の人びとはより下層へと自らを位置づける傾向が強くなっているということである。
30
しかし、なぜこのような変化が起きているのか、そのメカニズムまでは明らかになってい
ない。今後の課題は、このメカニズムの解明である。
3.業績
【学位論文】
谷岡謙,「階層帰属意識で読み解く格差社会」,大阪大学大学院人間科学研究科修士論文,
2013 年 3 月
【雑誌論文など】
藤原翔・伊藤理史・谷岡謙,2012,「潜在クラス分析を用いた計量社会学的アプローチ――
地位の非一貫性、格差意識、権威主義的伝統主義を例に」『年報人間科学』大阪大学
大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室 33:43-68.
谷岡謙,2014,「高学歴継承が若年層の意識に及ぼす影響」『家庭環境から見た若年者の就
業とライフスタイルに関する二次分析――公的統計の匿名データと社会調査の個票デ
ータを利用して』東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究セン
ター 203-215.
狭間諒太朗・谷岡謙、2015,
「階層帰属意識の規定要因としての社会移動――主観的社会移
動が捉える 2 つの経路」『年報人間科学』大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人
間学・人類学研究室 36:1-17.
【学会発表・その他報告】
谷岡謙,「SSP-I2010 における階層帰属意識の基礎分析」,『第 2 回 SSP 研究会』,於 大阪
大学,2011 年 11 月 5 日.
藤原翔・赤枝尚樹・谷岡謙・吉川徹,
「 SSP-I2010 調査のデータ特性」
,
『第 4 回 SSP 研究
会(統計数理研究所共同利用研究公開研究会)』
,於 統計数理研究所,2012 年 2 月
24 日.
谷岡謙,
「SSP-I2010 に見る格差社会の階層帰属意識」,
『シンポジウム「階層帰属意識研究
の展望-数理と実証の融合に向けて」』
,於 統計数理研究所,2012 年 2 月 25 日.
谷岡謙・藤原翔・伊藤理史,
「一般化順序ロジットモデルを用いた意識・行動変数の分析」,
『第 53 回数理社会学会』,於 鹿児島大学,2012 年 3 月 14 日
谷岡謙,
「格差社会における階層帰属意識―総中流社会との比較―」『
,第 63 回関西社会学会』,
於 皇學館大学,2012 年 5 月 27 日.
谷岡謙,
「地位の非一貫性と階層帰属意識の関係の再検討──多母集団同時潜在クラス分析を
用いて」『日本社会学会第 86 回大会』
,於 慶應義塾大学,2013 年 10 月 13 日
谷岡謙,
「高学歴継承が若年層の意識に及ぼす影響」
『2013 年度二次分析研究会 参加者公募
型研究 成果報告会』
,於 東京大学,2014 年 2 月 21 日.
31
狭間諒太朗・谷岡謙,
『主観的社会移動が階層帰属意識に与える影響』『第 4 回 SSP プロジ
ェクト全体会議』,於 大阪大学人間科学研究科,2014 年 4 月 12 日.
4. 所属学会・研究会
関西社会学会(2012 年~)
日本社会学会(2013 年~)
社会学研究会(ソシオロジ)(2014 年~)
SSP プロジェクト(2011 年~)
2015 年社会階層と社会移動調査研究会・院生メンバー(2013 年~)
関西計量社会学研究会(2011 年~)
5. 連絡先
[email protected]
[email protected]
32
元橋利恵(もとはし りえ)
1.略歴
【学歴】
2005 年 3 月
兵庫県立川西北陵高等学校 卒業
2005 年 4 月
同志社大学文化情報学部文化情報学科
入学
2009 年 3 月
同志社大学文化情報学部文化情報学科
卒業
2010 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 入学
2013 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 修了
2013 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
【職歴】
2009 年 4 月~2010 年 3 月
同志社大学文化情報学部文化情報学科
2011 年 4 月~2011 年 8 月
大阪大学共通教育科目 (TA)
2011 年 4 月~2011 年 8 月
大阪大学人間科学研究科
2013 年 4 月~2013 年 8 月
大阪大学共通教育科目 (STA)
2013 年 4 月~2013 年 8 月
大阪大学人間科学研究科
2014 年 4 月~2014 年 8 月
大阪大学共通教育科目 (STA)
2014 年 11 月~2015 年 1 月
大阪大学人間科学研究科
研究員
(TA)
(TA)
(RA)
2.研究活動
【研究分野】
家族社会学、女性学、子育て、母性、
【研究概要】
「近現代日本における母性のポリティクス――母子健康手帳を手がかりに――」
本研究の目的は、近現代日本における母性のポリティクスを母子保健行政といった公的な
機関や子育てを担う母親といった多様な視点から描き出すことにある。
3.業績
【学会報告】
元橋利恵「『男女共同参画』時代の母性と母の形成:母子健康手帳を手がかりに」
『第 64 回関西
社会学会』、大谷大学、2013 年 5 月
元橋利恵「母子健康手帳の経年比較分析―現代日本の子育て規範に関する一考察」大阪民
衆史研究会、2014 年 6 月
Rie Motohashi “No Baby Stroller, Please : The Criticism Against Mothers on Public
33
Transportation in Japan”, Wemen's World Congress, 20142014.08
【雑誌論文など】
元橋利恵「書評 『無縁社会から有縁社会へ』
(社)全日本冠婚葬祭互助協会編」
『くらしと協同』
6 号、pp.58-61、2013 年
元橋利恵「
『男女共同参画』時代の母親規範―母子健康手帳と副読本を手がかりに―」
『フォーラ
ム現代社会学』13 号、2014 年
元橋利恵「保育園が結ぶ食を通じた人と人とのつながり(特集
協同組合が結ぶ「つなが
り」の今)」
『くらしと協同』、くらしと協同の研究所(11)、 20-26、2014 年
4.所属学会研究会
関西社会学会(2013 年度~)
5.連絡先
[email protected]
34
佐藤桃子(さとう ももこ)
1.略歴
【学歴】
2005 年 3 月
兵庫県立宝塚北高等学校 卒業
2005 年 4 月
神戸大学
国際文化学部国際文化学科
入学
2009 年 3 月
神戸大学
国際文化学部国際文化学科
卒業
2009 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 入学
2012 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士前期課程 修了
2012 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 入学
【職歴】
2009 年 4 月~2010 年 2 月
2011 年 10 月~2012 年 2 月
大阪大学大学院人間科学研究科 ティーチングアシスタント
大阪大学共通教育科目
ティーチングアシスタント
2012 年 4 月~2012 年 9 月
大阪大学大学院人間科学研究科 ティーチングアシスタント
2013 年 4 月~2013 年 9 月
大阪大学大学院人間科学研究科 ティーチングアシスタント
2013 年 5 月~2013 年 9 月
大阪大学共通教育科目 ティーチングアシスタント
2012 年 6 月~2014 年 3 月
大阪大学大学院言語文化研究科 特任研究員
2013 年 10 月~2015 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科 シニアティーチングアシス
タント
2013 年 4 月~(継続中)
2014 年 4 月~2016 年 3 月
湊川短期大学
非常勤講師(科目名:家族を考える)
日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2.研究活動
【研究分野】
社会福祉、子ども・家庭福祉(児童福祉)、国際比較、利用者参加
【研究概要】
「子どもを対象とするソーシャルワークと家族への支援に関する研究」
本研究の目的は、保育所や子ども・家庭福祉分野のサービスが有する家族を支えるシステ
ム及び個別の支援プロセスのあり方を模索することである。現在、日本では保育サービス
の需要が高まると同時に子どもの貧困への関心も高まり、保育サービスには仕事と家庭の
両立を支援する役割、地域の在宅子育て家庭への支援など多様な役割が求められている。
その子どもを取り巻く多様な役割が、保育サービスのみならず社会全体によってどのよう
に果たされるべきかを探るため、本研究ではデンマークの子どもを対象としたソーシャル
ワークを取り上げる。ソーシャルワークの取り組みを通して、家族を支援する制度がどの
35
ように構築され機能するか、全体像を明らかにし、国際比較の中で日本の特徴を明確にす
る。
3.研究業績
【学位論文】
「デンマークにおける「保護者委員会」の役割に関する研究―オーデンセ市の保育所の事
例から―」大阪大学大学院人間科学研究科修士論文、2012 年 3 月
【論文・報告書】
(査読有)
佐藤桃子(2012)「デンマークにおける『利用者委員会』の役割に関する研究―オーデンセ
市の保育所と保護者委員会の事例からの考察―」、『地域福祉研究』日本生命済生会、
第 40 号、pp.68-77
佐藤桃子(2015)
「デンマークにおける課題を抱える家族と子どもへの支援-社会的養護と
子育て支援の連続性に焦点を当てて-」
、家計経済研究所『季刊家計経済研究』第 106
号、pp.69-82
(査読無)
斉藤弥生・佐藤桃子他(2009)
「御坊市 第 4 期 介護保険計画・老人福祉計画報告書 2009
年度~2011 年度」研究策定協力者として参加
斉藤弥生・石黒暢・佐藤桃子他(2013)『高齢者介護に関する国際比較調査(NORDCARE
調査)日本調査結果報告書』(科学研究費補助金 基盤研究B「北欧における高齢者介
護のニーズ判定方法に関する実証的研究」代表:石黒暢准教授)2013 年 3 月
佐藤桃子(2013)「保育サービスにおける共同生産の可能性‐デンマークの保護者委員会の
事例から‐」公益財団法人生協総合研究所、『生協総研レポート No.73』2013 年 12 月
佐藤桃子(2014)「<研究ノート>デンマークにおける子どもの社会的養護―予防的役割の
必要性―」、大阪大学人間科学研究科『年報人間科学
第 35 号』pp.53-71
佐藤桃子(2015)「各国の現状把握 デンマーク」日本社会事業大学社会事業研究所『平成
26 年度厚生労働省児童福祉問題調査研究事業課題 9 社会的養護制度の国際比較に関
する研究調査報告書』
、pp.37-60
【著書】
佐藤桃子(2015)
「ビネットを用いた調査例-デンマークの社会的養護をテーマとして-」、
上野谷加代子・斉藤弥生編著『福祉ガバナンスとソーシャルワーク』ミネルヴァ書房、
pp.235-241(共著)
36
【学会発表】
(査読無)
佐藤桃子「デンマークの保育サービスにおける利用者参加の仕組みに関する研究」
『日本地
域福祉学会第 24 回大会』、新潟県敬和学園大学、2010 年 6 月 (口頭発表)
佐藤桃子「デンマーク・オーデンセ市の保育所における『保護者委員会』の参加について」
『近畿地域福祉学会平成 23 年度大会(兵庫)』
、兵庫県福祉センター、2011 年 12 月(口
頭発表)
佐藤桃子「利用者参加の果たす役割―デンマークの保育所の事例より―」
『日本地域福祉学
会第 26 回大会』、熊本学園大学、2012 年 6 月(口頭発表)
佐藤桃子「子どもと家族を対象にしたソーシャルワークに関する研究」
『日本社会福祉学会
第 61 回秋季大会』、北星学園大学、2013 年 9 月(口頭発表)
佐藤桃子「デンマークの社会的養護におけるソーシャルワークに関する研究―A 市・B 市の
ソーシャルワーカーに対するインタビュー調査より―」『日本地域福祉学会第 28 回大
会』、島根大学、2014 年 6 月(口頭発表)
佐藤桃子「デンマークの保育所における利用者参加について」
『社会政策学会総合福祉部会』、
京都府立大学、2015 年 2 月(口頭発表)
(査読有)
Sato, Momoko. ’ User Participation and Co-production in child welfare services’ 4th EMES
International PhD Summer School. Timisoara, Romania. 1st.July. 2014
Saito, Yayoi, Nobu Ishiguro, Yoko Yoshioka, Momoko Sato, ‘Comparative Study of Elder Care
Work in Japan and Sweden.’ 12th Annual ESPAnet conference, Oslo, Norway. 5th. Sep. 2014.
Sato, Momoko, 'Comparison of User Participation in Child Day-care Services between Japan and
Denmark', 5th EMES International Research Conference on Social Enterprise. Helsinki,
Finland. 29 June - 3 July, 2015.
4.その他
【賞】
2011 年度
大阪大学大学院人間科学研究科賞
【研究助成等】
2010 年度 デンマーク政府奨学金
2012 年度 大阪大学・卓越した大学院拠点形成支援補助金
「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」大学院生調査研究助成
37
2013 年度 公益財団法人家計経済研究所研究助成
2013 年度 大阪大学・卓越した大学院拠点形成支援補助金
「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」第二次大学院生調査研究助成
2014 年度 科学研究費補助金(特別研究員奨励費)
【所属学会・研究会】
日本地域福祉学会(2010 年度~)
、日本社会福祉学会(2012 年度~)、
子ども虐待防止学会(2012 年度~)
関西家族社会学研究会、関西社会福祉研究会
【資格】
高等学校教員免許(英語)
社会福祉士(第 175536 号)
5.連絡先
[email protected]
38
玉城福子(タマシロ フクコ)
1.
略歴
【学歴】
2004 年 3 月
沖縄県立那覇高等学校
2004 年 4 月
広島市立大学
国際学部 国際学科 政治系列 入学
2008 年 3 月
広島市立大学
国際学部 国際学科 政治系列 卒業
2008 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科 人間科学専攻
博士前期課程 入学
2010 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科 人間科学専攻
博士前期課程 卒業
2010 年 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科 人間科学専攻
博士後期課程 入学
卒業
【職歴】
2008 年 10 月~2008 年 2 月
大阪大学
留学生生活チューター
2009 年 4 月~2009 年 7 月
大阪大学共通教育「現代社会論入門」TA
2009 年 9 月~2010 年 2 月
大阪大学人間科学部「文化社会学演習Ⅱ」TA
2010 年 4 月~2010 年 7 月
大阪大学共通教育「女性学・男性学」TA
2010 年 4 月~2010 年 7 月
大阪大学人間科学部「社会環境学概論」TA
2010 年 4 月~2010 年 3 月
大阪大学グローバル COE「コンフリクトの人文学」RA
2010 年 5 月~2010 年 9 月
大阪大学留学生生活チューター
2013 年 4 月~
日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2013 年 4 月~
沖縄国際大学 非常勤講師「平和学Ⅰ」→2015 年「沖縄平和学」へ
2.
研究活動
【研究分野】
沖縄研究、ジェンダー論、ポストコロニアル研究
【研究概要】
「沖縄研究再考―ポストコロニアリズムとフェミニズムの接合の可能性―」
本研究では、日本/沖縄の関係を植民地主義という観点から捉え、沖縄における抵抗言
説の中でも不可視化される性暴力被害者やセックスワーカーらに着目し、植民地主義、性
差別、異性愛主義がいかに連関しているのかを明らかにすることが本研究の目的である。
これまでの研究では、沖縄おける「慰安婦」の表象を分析対象とし、「慰安所」の周辺に住
んでいた住民へのインタビュー、自治体史誌の記述、沖縄県平和資料館の展示などをデー
タに用いて、分析・考察を行ってきた。沖縄人による沖縄戦の表象の中で、エスニシティ
やナショナリティの異なる者(朝鮮人)だけでなく、同じエスニシティ(沖縄人)、同じナ
ショナリティの者(沖縄人・日本人)であっても、
「慰安婦」はセクシュアリティの「逸脱
39
者」として位置づけられ、共感的に描かれないことが分かった。さらに、
「慰安婦」は沖縄
人の被害や日本軍の加害性を際立たせるために一面的に描かれている側面があると指摘し
た。今後は、戦後の性暴力被害者やセックスワーカーらを取り巻く社会状況へも分析を拡
げていきたい。
3.
業績
【学位論文】
2010 年
大阪大学大学院
人間科学研究科
修士論文
「沖縄における『慰安婦』をめぐる語りのポリティクス―地方史誌と『慰安所』周辺住民
の語りに注目して―」
【論文】
2008 年
「〈研究ノート〉住民の視点から問いなおす沖縄の『慰安婦』問題」、『年報人間科学』大阪
大学大学院人間科学研究科・人間学・人類学研究室、第 30 号:19-31、2008 年
2011 年
「沖縄戦の犠牲者をめぐる共感共苦の境界線―自治体史誌における「慰安婦」と「慰安所」
の記述に着目して―」
、『フォーラム現代社会学』第 10 号、pp122-134、2011 年
2012 年
「沖縄戦をめぐる表象の政治―自治体史誌における「慰安婦」研究の形骸化に焦点を当て
て―」牟田和恵・平沢安政・石田慎太郎編『叢書コンフリクトの人文学
ティス
競合するジャス
ローカリティ・伝統・ジェンダー』、大阪大学出版会、pp3―24、2012 年
Fukuko Tamashiro, ‘Remembering the Battle of Okinawa, Forgetting the Comfort
Women’Kzue Muta and Beverley Anne Yamamoto ed.The Gender Politics of War
Memory: Asia-Pacific and Beyond, pp95-103, 2012
2013 年
「日本における沖縄に対する植民地主義―日本軍「慰安婦」制度を裁く女性国際戦犯法廷
後の議論を手がかりに―」、猪俣祐介編『帝国日本の戦時性暴力(京都大学グローバル COE
ワーキングペーパー)
』pp58-69、2013 年
2014 年
「沖縄県平和祈年資料館展示改ざん事件の再考」、
『女性・戦争・人権』13 号、pp52-74、
2014 年
【学会報告】
2009 年
「周辺住民の語りに見る地域社会の中の『慰安婦』」、女性・戦争・人権学会第 11 回大会(2009
年 6 月、立命館大学)
40
2010 年
「沖縄の地方史誌の『慰安婦』表象」、関西社会学会 61 回大会(名古屋市立大学、2010 年
5 月)
2011 年
「 Remembering the Battle of Okinawa, Forgetting the Comfort Women 」 Osaka
University Forum 2010(University of Groningen, September 2011)
「沖縄県平和記念資料館をめぐる改ざん事件の議論で不可視化されたもの―「慰安婦」表
象に着目して―」2011 年度日本女性学会大会(2011 年 7 月、名古屋市男女平等参画推進セ
ンター「つながれっと NAGOYA」)
2012 年
「フェミニズムにおける沖縄に対する植民地主義」第 85 回日本社会学会大会(2012 年 11
月 3 日、札幌学院大学)
2014 年
「『慰安婦』問題を考えるー沖縄県平和祈念資料館展示改ざん事件再考ー」韓琉フォーラム〜東
アジア平和空間の創出(沖縄大学、2014 年 2 月)
「ポストコロニアリズム×フェミニズムからの沖縄研究再考」2014 年度日本女性学会
大会(2014 年 6 月、立正大学)
4.
その他
【所属学会】
女性・戦争・人権学会(2009 年~)
関西社会学会(2010 年~)
社会学研究会(ソシオロジ)(2010 年~)
日本女性学会(2011 年~)
日本社会学会(2012 年~)
琉球民族独立総合研究学会(2013 年〜)
【社会活動】
沖縄戦と日本軍「慰安婦」展実行委員会(2012 年)
「性の話をしよう」『沖縄タイムス』2013 年 7 月〜12 月毎週水曜日コラム連載
【資格】
社会調査士
専門社会調査士
5.
連絡先
e-mail
[email protected]
41
野島
Ⅰ
那津子(のじま
なつこ)
略歴
【学歴】
2002 年 4 月 武庫川女子大学文学部英語文化学科入学
2006 年 3 月 武庫川女子大学文学部英語文化学科卒業
2006 年 4 月 大阪大学人間科学部人間科学科編入学
2009 年 3 月 大阪大学人間科学部人間科学科卒業
2009 年 4 月 京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程入学
2011 年 3 月
京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了
2011 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程入学
【職歴】
2008 年 10 月~2009 年 2 月 大阪大学留学生生活チューター
2009 年 10 月~2010 年 3 月 京都大学総合人間学部 TA
2011 年 4 月~2012 年 7 月
大阪大学コミュニケーションデザイン・センターTA
2011 年 10 月~2013 年 2 月
大阪保健福祉専門学校非常勤講師(家族社会学)
2012 年 4 月~2012 年 7 月
大阪大学共通教育 TA
2012 年 5 月~2012 年 7 月
大阪大学留学生生活チューター
2012 年 9 月~2013 年 3 月
金沢大学子どものこころの発達研究センター研究員
2013 年 6 月~2014 年 3 月
大阪大学留学生論文チューター
2013 年 7 月~2014 年 2 月
大阪大学「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」RA
2013 年 10 月~2013 年 12 月 大阪保健福祉専門学校非常勤講師(人間関係論)
2014 年 4 月~2016 年 3 月
2014 年 5 月~2015 年 2 月
日本学術振興会特別研究員(DC2)
大阪大学留学生論文チューター
【資格】
社会調査士(第 011182 号)
専門社会調査士(第 A-000284 号)
Ⅱ
研究活動
【研究分野】
医療社会学、医療化論、診断の社会学
【研究概要】
◆ 「病気」と見なされにくい難治性疾患(慢性疾患)をめぐる問題に関する研究
42
外見上病気の兆候が現れない難治性疾患(慢性疾患)は、周囲から詐病や怠惰と捉えら
れかねず、患者は症状そのものだけでなく「病気」だと見なされにくいことにも困難や葛
藤を抱えていると考えられる。このような、「病気」と見なされにくい難治性疾患をめぐる
問題に関して、これまで痙攣性発声障害、慢性疲労症候群、線維筋痛症を患う人々に聴き
取りを行ってきた。これらの聴き取り調査を通じて、社会的に「病気」と見なさないこと
の苦しみ、また「病気」と見なされることの意味について、当事者の視点から明らかにす
る。
◆ 医療化の理論的・実践的意味の再検討――「診断」に着目して
医療化のフェーズの中でも、病名診断が「患うこと」(suffering)に大きなインパクトを
与えていると考えられるが、医療化の影響や脱医療化が活発に議論されてきた一方、医療
化されないことの影響については相対的に研究が少なく、診断への考察・評価も限定的で
あった。本研究では、患いの当事者の語りを、illness narrative 研究を参照しながら分析し、
当事者の視点から診断の効果を明らかにする。同時に、A.M. Jutel をはじめとする欧米の
sociology of diagnosis の文献研究を行い、診断という医療化のとば口を起点に、改めて医療
化とは何か、その理論的・実践的意味を再検討する。
Ⅲ
業績
【学位論文】
野島那津子,「コミュニケーションの困難性に関する一考察――痙攣性発声障害の事例か
ら」,京都大学大学院人間・環境学研究科修士論文,2011 年 3 月.
【学術誌等に発表した論文】
(査読有り)
野島那津子,2014,「『病気』と見なされにくい病を生きることの困難――筋痛性脳脊髄
炎/慢性疲労症候群の病気行動に着目して」『家計経済研究』104: 60-69.
野島那津子,2015,
「十分に医療化されていない疾患を患うことの困難と診断の効果――
痙攣性発声障害を患う人々の語りから」
『ソシオロジ』59(3): 3-19.
(査読無し)
野島那津子,2012,「常に新たに現れる場」『Communication-Design』7: 61.
野島那津子,2012,「
『制度』と『現場』
」『Communication-Design』7: 62.
野島那津子,2013,
「Medically unexplained symptoms にみる診断のポリティクス」
『年報人間
科学』34: 109-123.
フランシスコ・オルテガ・野島那津子訳,2015,「脳的主体と神経多様性の問題」『現代
思想』青土社,43(9): 190-212.
43
【報告書・その他】
森山貴仁・川本彩花・野島那津子,2010,「メディアによる文化的公共圏の再編成――戦後
における音楽祭の日米比較を中心に」京都大学グローバル COE プログラム「親密圏と
公共圏の再編成をめざすアジア拠点」ワーキングペーパー.
大井学・工藤直志・竹内慶至・田中早苗・永田伸吾・野島那津子・三浦優生,2013,
『「自
閉症にやさしい社会」プロジェクト資料集』 1-528.
【学会報告】
(査読有り)
野島那津子,
「声の社会学――痙攣性発声障害に注目して」,第 61 回関西社会学会大会,名
古屋市立大学,2010 年 5 月.
野島那津子,
「痙攣性発声障害にみる名を与えられることのポテンシャルについて――医療
化批判の再考に向けて」
,第 37 回日本保健医療社会学会大会,大阪大学,2011 年 5 月.
野島那津子,
「痙攣性発声障害を患う人びとが抱える二重の困難について――コミュニケー
ションの困難と存在論的困難」
,第 62 回関西社会学会大会,甲南女子大学,2011 年 5
月.
野島那津子,
「医療化における『社会問題の個人化』論のパラドクス――稀少疾患をめぐる
問題の理解に向けて」
,第 38 回日本保健医療社会学会大会,神戸市看護大学,2012 年
5 月.
Natsuko Nojima, Noriyuki Takeuchi, Yui Miura, Shingo Nagata, Tadashi Kudo, Sanae Tanaka,
Manabu Oi, “How does society address ELSI of autism?: Public engagement and agenda
setting,” The 5th annual medicine and the humanities and social sciences conference, Texas,
February 1, 2013.
Natsuko Nojima, “Cerebral subject and identity politics in autism spectrum disorders,” The 10th
Conference of the International Society of Clinical Bioethics, Kushiro, August 31, 2013.
野島那津子,
「希少難病当事者における診断のプロセスと帰結」
,科学社会学会第 2 回年次
大会,東京大学,2013 年 9 月.
Natsuko Nojima, “Paradox of Diagnosis: The positive effects and limits of diagnosis in ME/CFS and
FM patients,” The 46th BSA Medical Sociology of Annual Conference, Birmingham, September
12, 2014.
山中浩司・野島那津子・樋口麻里,「希少疾患と社会的困難――当事者への聞き取り調査か
ら」,第 41 回日本保健医療社会学会大会,首都大学東京,2015 年 5 月.
【研究会・その他報告】
野島那津子,
「痙攣性発声障害にみる病名診断の社会的諸効果について――医療化論の再考
に向けた一事例として」,大阪大学医療人文学研究会・金沢大学 RISTEXPJ 合同研究会,
44
KKR ホテル金沢,2012 年 2 月.
野島那津子,「『病気』と見なされない特異な声の現象が相互行為にもたらすコンフリクト
について――痙攣性発声障害の事例から」
,大阪大学グローバル COE プログラム「コ
ンフリクトの人文学国際研究教育拠点 平成 23 年度大学院生調査研究助成(第一次・
第二次・第三次)成果報告会,大阪大学,2012 年 3 月.
野島那津子,
「病名診断の効果・帰結に関する研究の整理――患う人々への影響を中心に」,
RISTEX 大阪研究会,大阪大学,2012 年 4 月.
野島那津子,
「自閉症研究が社会に及ぼす影響」,JST/RISTEX 研究プロジェクト:自閉症に
やさしい社会―共生と治療の調和の模索
成果報告会,金沢大学,2013 年 3 月.
野島那津子,「医療社会学の視点――諸議論の概観を通して」,薬剤師に求められる「ヒュ
ーマニズム教育」に関する臨床心理学的・社会学的検討研究会,京都学園大学,2013
年 5 月.
野島那津子,
「診断名のパラドクス」,第 158 回現場力研究会,大阪大学,2015 年 1 月.
【競争的資金】
野島那津子,「『病気』と見なされない特異な声の現象が相互行為にもたらすコンフリクト
について――痙攣性発声障害の事例から」(大阪大学グローバル COE プログラム「コ
ンフリクトの人文学国際研究教育拠点」大学院生調査研究助成,2011 年)
.
野島那津子,「『病気』と見なされにくい病を患う人々の病気行動が当人の生活に与える影
響について」
(公益財団法人家計経済研究所研究助成,2013 年)
.
野島那津子,大学院生研究集会参加助成(卓越した大学院拠点形成支援補助金「コンフリ
クトの人文学国際研究教育拠点」,2013 年).
野島那津子,「難治性疾患患者の困難と診断の諸効果の解明――医療化論の再考に向けて」
(日本学術振興会 科学研究費補助金/特別研究員奨励費,
2014 年 4 月~2016 年 3 月).
Ⅳ
所属学会
関西社会学会(2010 年~)
日本保健医療社会学会(2011 年~)
ソシオロジ(2011 年~)
日本社会学会(2012 年~)
科学社会学会(2013 年~)
British Sociological Association(2014 年~)
Ⅴ
連絡先
radioandhead[at]yahoo.co.jp
45
洪 ジョンウン (ほん じょんうん)
1.略歴
■学歴
2000年2月 韓国盆唐高等学校 卒業
2000年3月
2004年8月
2004年9月
2006年4月
韓国梨花女子大学校生活環境大学(生活環境学部) 入学
韓国梨花女子大学校生活環境大学(消費者人間発達学・女性学専攻) 卒業
韓国梨花女子大学校一般大学院女性学科修士課程(女性学専攻) 入学
お茶の水女子大学大学院開発ジェンダー論コース 交換留学
2009年2月 韓国梨花女子大学校一般大学院女性学科修士課程(女性学専攻) 修了
2012年4月 大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程 入学
■職歴
2005年3月~2006年2月
2007年3月~2007年8月
2007年9月~2008年8月
2009年2月~2009年8月
韓国梨花女子大学校キャリア開発センター(RA)
韓国梨花女子大学校言語教育院(RA)
韓国梨花女子大学校社会科学大学(TA)
韓国ソウル特別市女性家族財団政策開発室(研究員)
2009年9月~2011年8月
2012年4月~2012年9月
2013年4月~2015年3月
2013年8月~2014年2月
韓国人口保健福祉協会人口保健開発院調査研究室(研究員)
大阪大学共通教育(TA)
大阪経済法科大学アジア研究所(客員研究員)
大阪大学卓越した大学院拠点形成支援補助金(未来戦略RA)
2014年10月~2015年2月 大阪大学グローバルアドミッションズオフィス(RA)
2015年4月~2016年2月 大阪大学(国立大学機能強化RA)
2.研究活動
■研究分野
女性学・ジェンダー学、家族社会学、韓国学、在日朝鮮人研究、ディアスポラ研究、オーラル・ヒストリー
■研究概要
「東北アジアにおける在日朝鮮人の家族離散と母性実践に関する研究」
移住・移動によって形成された在日朝鮮人社会において、家族が離散しているケースは珍しくない。終戦後、
朝鮮半島の政治的、経済的な混乱から帰郷できず、日本に定住・永住することによって生じた故郷の家族と
の離散経験、1959年から1984年にかけて行われた帰国運動(帰還事業)で在日朝鮮人が北朝鮮に移住する
ことによって生じた北朝鮮の移住家族との離散経験など、様々な家族離散が存在する。博論では、「家族離
散」という概念を用いてある在日朝鮮人家族の構成員や村の人々からオーラル・ヒストリーを収集し、彼・彼女
たちが持つ家族離散の記憶と経験を多様なファクターから分析する。また、家族離散という共通の記憶、ない
し経験が一つの土台となり在日朝鮮人の民族運動や在日朝鮮人社会に及ぼした影響について考察する。そ
の際、特にジェンダーの働き方に注目し、在日朝鮮人女性が母親として遂行してきた母性実践を理論化する。
■主要業績
【学位論文】
洪 政王恩 、2009、『総連系在日朝鮮人女性の民族政治学とオモニ(母親)アイデンティティ――日本大阪府移
住女性たちの口述史を中心に』、梨花女子大学校大学院女性学専攻修士学位請求論文
46
【学術論文・研究報告書・刊行物】
共同研究、2009、『(自治体刊行物)ソウル市安心保育モニタリング観察指標開発』、ソウル:ソウル特別市女
性家族財団
共同研究、2009、『(自治体刊行物)2009年ソウル市安心保育モニタリング運営報告書』、ソウル:ソウル特別
市女性家族財団
共同研究、2010、『人口生殖保健DB:人口生殖保健一般及び少子化編』、ソウル:人口保健福祉協会
共同研究、2011、『(政策研究10‐41)幼児、初、中、高校における性教育実態調査及び教師用・相談専門
家用のマニュアルの開発』、ソウル:保健福祉部・韓国健康増進研究財団
共著、2011、『(政府刊行物)予備・初歩の父親のための育児ガイドブック――パパだから幸せ』、ソウル:保健
福祉部(少子化政策課)
共著、2011、『保育教師のための幼児性教育Q&A』、ソウル:人口保健福祉協会
共著、2011、『(政府刊行物)保育教師のための幼児性教育マニュアル』、ソウル:保健福祉部(家族健康課)
共著、2011、『(政府刊行物)初等学校教師のための性教育マニュアル』、ソウル:保健福祉部(家族健康課)
共著、2011、『(政府刊行物)中学校教師のための性教育マニュアル』、ソウル:保健福祉部(家族健康課)
共著、2011、『(政府刊行物)高等学校教師のための性教育マニュアル』、ソウル:保健福祉部(家族健康課)
共著、2011、『(政府刊行物)2030世代の幸福の条件』、ソウル:保健福祉部(少子化政策課)
洪 政王恩 、2011、『2011年度国史編纂委員会の口述史収集事業――在日朝鮮人社会の「帰国運動」に
対する記憶と経験』、果川:国史編纂委員会(史料調査室)
ホン・ジョンウン、2012、「夜間中学からのメッセージ――教育の原点から考える」『女性学年報』第33号、日本
女性学研究会、pp.107-110
共同研究、2015、『在日コリアンの家庭に眠る歴史資料』、大阪:在日コリアン青年連合・韓国学中央研究院
共同研究、2015、『嫌韓現象による在日同胞社会の衝撃』 (研究責任者: 金雄基)、ソウル:在外同胞財団
洪ジョンウン、2015、「韓国の兵役法における社会的公平性の問題と在外韓国人男性」『コリアン・スタディー
ズ』第3号、国際高麗学会日本支部、pp. (6月刊行予定)
洪ジョンウン、2015、「「女性同盟」とオモニ・アイデンティティ――1960年代在日朝鮮人の民族運動における女
性たちの遂行性を中心に」『フォーラム現代社会学』第14号、関西社会学会、pp. (6月刊行予定)
【学会発表・研究会発表】
洪ジョンウン、「在日朝鮮人女性1世を‘翻訳’する――ドキュメンタリーに表われた‘選択的忘却’を中心に」、
国際シンポジウム〈文化表彰の政治学:日韓女性史の再解析〉、お茶の水女子大学、2007年8月23日
洪ジョンウン、「在日朝鮮人女性のディアスポラ」、複合差別研究会、大阪女学院大学、2012年7月21日
洪ジョンウン、「ジェンダーの視点から見る一世代在日済州女性の移住と生き様」、民族を考える研究会、難
波市民学習センター、2013年4月18日
洪ジョンウン、「一・二世在日朝鮮人女性の民族政治学――大阪府「女性同盟」活動家のオーラル・ヒストリ
ーから」、第64回関西社会学会、大谷大学、2013年5月18日
洪ジョンウン、「在日朝鮮人女性研究における<オーラル・ヒストリー>――「文化翻訳者」としての研究者の
挑戦」、第17回国際高麗学会日本支部学術大会、大阪市立大学、2013年6月1日
洪ジョンウン、「韓国の徴兵制と在日コリアン――「国民」の構成をめぐる包摂と排除の政治学」、第18回国際
高麗学会日本支部学術大会、大阪教育大学、2014年6月8日
HONG, JUNG-EUN. “Korean Diaspora Women's Practices of Mothering in Japan”, The 1st AAS-in-Asia Conference,
The National University of Singapore in Singapore, July 17–19, 2014.
HONG, JUNG-EUN. “Appearance of New Female Subjects in Mothers’ Associations of Korean Schools in Japan”, The
12th Women`s World Conference, The University of Hyderabad in India, August 17-22, 2014.
47
洪ジョンウン、「女性同盟とオモニ・アイデンティティ――1960年代民族運動に参加した大阪府在日朝鮮人女
性たちのオーラル・ヒストリーから」、朝鮮史研究会関西部会2014年9月例会、中津センタービル、2014年9
月27日
洪ジョンウン、「在日コリアンの視点から韓国の兵役法を考える」、複合差別研究会、大阪経済法科大学、20
14年10月24日
洪ジョンウン、「在日朝鮮人女性による民族運動と夜間中学」、複合差別研究会、大阪経済法科大学、201
5年6月5日(予定)
【プロジェクト・研究助成】
Alternative Culture、2005、『北朝鮮からの移住女性と共に生きていく』、ソウル特別市ヌルプルン女性支援セン
ター
大韓民国建国60周年記念事業推進企画団、2008、『女性60年史、その生き様の足跡』、女性部
Alternative Culture、2009、『10代の少女たちのための演劇プロジェクト――舞台を横断する銀色の魚たち』、ソ
ウル特別市ヌルプルン女性支援センター
洪 政王恩 、2011、「在日朝鮮人社会の「帰国運動」に対する記憶と経験」、2011年度国史編纂委員会『口
述史収集事業』
HONG JUNG-EUN、2012、「在日朝鮮人の家族離散と複合的コンフリクト――日本・韓国・北朝鮮に散らばって
生きている在日朝鮮人離散家族のオーラル・ヒストリーを中心に」、大阪大学卓越した大学院拠点形成支
援補助金「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」平成24年度大学院生調査研究助成
HONG JUNG-EUN、2013-2014、日本政府(文部科学省)奨学金
HONG JUNG-EUN、2013、「東北アジアにおける政治・経済的コンフリクトと済州島民の移住――韓国済州島A
村の事例から見る移住空間としての「日本」と「家族共同体」の再編」、大阪大学卓越した大学院拠点形
成支援補助金「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」平成25年度大学院生調査研究助成(第一次)
HONG JUNG-EUN、公益信託澁澤民族学振興基金、2014、「国際研究集会参加旅費助成」(平成26年度)
金ジュナ、徐潤雅、中村友樹、洪ジョンウン、2014、「戦後日韓の人々の生存と移動を追って――『海を越え
た初恋1989、スミダの記憶』『ノガダ』の上映会&トーク」、大阪大学日本学研究科学生企画
【その他】
洪ジョンウン、2014、(明日に向かって撃っちゃうよ)「チマチョゴリと私」『K-magazine』第31号
洪ジョンウン、2014、「韓国の兵役義務と「在外国民2世制度」――在日朝鮮人にとっての徴兵制度(前半)」
『ナビソリ』12月号
洪ジョンウン、2015、「韓国の兵役義務と「在外国民2世制度」――在日朝鮮人にとっての徴兵制度(後半)」
『ナビソリ』3月号
3.所属学会・研究会
関西社会学会、韓国女性学会、国際高麗学会、ジェンダー史学会、
複合差別研究会、東アジア多文化政策研究会
4.連絡先
E-mail : thisishose[at]gmail.com
48
元山
琴菜(もとやま
ことな)
1.略歴
【学歴】
2005 年 3 月
福井県立敦賀高等学校 卒業
2005 年 4 月
トランスパシフィックハワイカレッジ
入学
2007 年 3 月
トランスパシフィックハワイカレッジ
卒業
2007 年 8 月
サンフランシスコ州立大学(保険社会福祉学部・社会学科)3年次 編入
2009 年 5 月
サンフランシスコ州立大学(保険社会福祉学部・社会学科)卒業
2009 年 8 月
ハワイ大学マノア校大学院
修士課程(社会科学部・社会学科)入学
2011 年 5 月
ハワイ大学マノア校大学院
修士課程(社会科学部・社会学科)修了
2012 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科 博士後期課程 入学
【職歴】
2012 年 4 月~2012 年 9 月 大阪大学共通教育(JTA)
2012 年 9 月~2015 年 3 月 大阪保健福祉専門学校(家族社会学
非常勤講師)
2013 年 2 月~2013 年 3 月 大阪大学人間科学研究科(RA)
2013 年 7 月~2014 年 2 月 大阪大学人間科学研究科(RA)
2013 年 10 月~2014 年 2 月 大阪大学人間科学研究科(STA)
2013 年 10 月~2014 年 2 月 大阪大学人間科学研究科(論文チューター)
2014 年 9 月~2015 年 2 月 大阪大学人間科学研究科(RA)
2014 年 10 月~2015 年 1 月 大阪大学人間科学研究科(STA)
2014 年 10 月~2015 年 2 月 大阪大学人間科学研究科(論文チューター)
2015 年 4 月~現在に至る 大阪経済大学(ライフスタイル論 非常勤講師)
2015 年 10 月~2016 年 2 月 大阪大学人間科学研究科(論文チューター)
2.研究活動
【研究分野】
セクシュアルマイノリティ、ジェンダー、家族、差別
【研究概要】
「非異性愛者をカミングアウトされた家族の経験―カミングアウトがもたらす家族関係
の変容と家族の交渉について―」
修士論文では、インタビュー調査とセクシュアルマイノリティグループにおける参与観
察を通して、非異性愛者が自身のアイデンティティの確立と、自己のセクシュアリティを
他者に打ち明けるカミングアウトの過程の中で、どのような葛藤を抱え、それに対してい
49
かに向き合い、乗り越えていくかを検証した。その結果、アイデンティティ形成やカミン
グアウト過程を難しくする原因とされるヘテロノーマティヴィティ(異性愛規範)とホモ
フォビア(同性愛嫌悪)は家族内でも再生産されており、非異性愛者は家族(特に親)へ
のカミングアウトが一番困難だと考えていることが明らかになった。一方、非異性愛をカ
ミングアウトされた家族を支援するグループの参加者である親たちの話から、カミングア
ウトされた家族もまた悩みを抱えていることが明らかになった。異性愛者でありながら、
「非異性愛者をもつ家族」として烙印をおされる可能性をもつカミングアウトされた家族
は、どのようにその事実と向き合い、社会に対して交渉していくのだろうか。
よって博士論文では、これまでセクシュアルマイノリティ研究から見過ごされてきたカ
ミングアウトされた家族(定位家族)に焦点を当て、日本社会において烙印を押される非
異性愛をカミングアウトされた親・きょうだいは、それに対してどのように反応し、苦悩
を抱え、向き合い、乗り越えるかを文化的背景および家族メンバーのジェンダーを考慮し
ながら考察する。またこの過程の中で、家族関係はいかに変容し、「非異性愛者をもつ家
族」として異性愛規範が根をはる社会にたいしてどのように交渉していくかも検証する。
なお、博士論文は英語にて執筆中である。
①カミングアウトされた家族へのインタビュー調査
②カミングアウトされた家族をケアする団体における参与観察
3.業績
【学位論文】
Kotona Motoyama, “Who Do You Come Out To?: Individuals’ Struggle Over Coming Out in Japan
and the Role of Sexual Minority Groups,” May 2011. (A thesis submitted to the Graduate
Division of the University of Hawaii at Manoa for the Degree of Master of Arts in Sociology.)
【投稿論文】
元山琴菜、「カムアウトされた家族」から<同性愛者をもつ家族>になることとは――「家
族崩壊」に対応する母親役割に着目して」『家族社会学研究』26 号、pp.114-126、2014 年。
【書評】
元山琴菜、書評 「三部倫子著『カムアウトする親子――同性愛と家族の社会学』」
『女性学』
22 号、pp. 99-102、2014 年。
【学会発表】
元山琴菜「<非異性愛者をもつ家族>にとっての「家族」とは―カミングアウトされた家
族(母親)の葛藤における母親役割に着目して―」日本家族社会学会、静岡大学、2013
年9月。
50
Kotona Motoyama, “Gender Differences in Reaction to Coming Out: The Reaction of Mothers of
Non-Heterosexual Children and their Roles,” International Sociological Association, Yokohama,
July 2014.
Kotona Motoyama, “Overcoming Heteronormativity?! The Experiences of Women in Families with
a Non-heterosexual Member in Japan,” World Women’s Congress, Hyderabad in India, August
2014.
4.その他
【所属学会】
日本家族社会学会(2013年度~)
日本女性学会(2014年度~)
International Sociological Association(2014年度~)
【受賞歴等】
<Phi Theta Kappa Scholarship>
Motoyama, Kotona, Phi Theta Kappa Honor Society, Hawaii. March 2007.
<研究助成>
元山琴菜、大阪大学グローバルCOEプログラム「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」
大学院生調査研究助成、「日本社会における非異性愛者の家族の苦難とカミングアウ
ト」、2012年。
元山琴菜、
「日本における同性愛者をもつ家族とカムアウト家族の葛藤と「受け入れ」過程」
一般財団法人竹村和子フェミニズム基金「2014 年竹村和子フェミニズム基金助成」、
2014 年。
5.連絡先
[email protected]
51
和田 敬 (わだ たかし)
1.略歴
【学歴】
1997 年 3 月 追手門学院大学 文学部 社会学科 卒業
2007 年 4 月 関西大学大学院 総合情報学研究科 博士前期課程 入学(社会情報学専攻)
2010 年 3 月 関西大学大学院 総合情報学研究科 博士前期課程 修了(情報学修士)
2010 年 4 月 大阪大学 人間科学部 研究生 (至 2011 年 3 月)
2012 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程 入学
【職歴】
1997 年 4 月
株式会社ミドリ電化 勤務
(至 1998 年 4 月)
1999 年〜2003 年 派遣・委託パソコンインストラクターとして各地で活動
(株式会社パソナソフトバンク他)
2002 年 5 月
東大阪市立教育研究所 非常勤教科情報活用助手
(至 2003 年 3 月)
2004 年 4 月
豊中市教育委員会 非常勤職員
(現職)
2013 年 7 月
大阪大学大学院 GCOE RA(リサーチ・アシスタント)
(至 2014 年 2 月)
【資格】
図書館司書資格(2003 年)
、初級システムアドミニストレータ資格(2005 年)
、
情報検索応用能力試験 2 級合格(2007 年)、第四級アマチュア無線技士免許(1990 年)
2.研究活動
【研究分野】
地域メディア論、メディア論(メディア技術史)
、コミュニケーション論、公共性論
【研究テーマ】
・ローカル・メディアに関する研究。
・メディア実践において形成されるパブリック・スペースに関する研究。
・ メディア技術の変容とコミュニケーションについての研究。
これまで、主にローカル・メディアを介した中間コミュニケーションの諸相を中心に研究と実践活動
を続けて来た。インターネットが普及した昨今、ネット上で双方向コミュニケーションの裾野が著しく
下がっている。ネット上では Twitter、ニコニコ生放送、Usteram などの同期性、共時性の高いコミュニ
ケーションが行われ、Mixi や facebook といった「つながり」を志向する SNS も盛んである。しかし、
これらのメディアが近隣の見知らぬ他者同士にかかわり合うきっかけを与えたり、異なるテーマ・コミ
ュニティ間を媒介したりするのは未だ不得意である。そこで、ネット以前の過去の中間メディアにおい
て繰り広げられたコミュニケーションの実践事例を辿ることで、現在進行形のメディアを批判的に検討
する余地がある、と考える。現在、ミニ FM、タウン誌、CATV、地域文庫、台湾メディア等の事例研究を
進めている。これらの成果をもとに、分析、概念化を図ることが研究課題である。このことは私と公共
との関係の再考、公共空間の再編成、リノベーションにかかわる問題群ともつながっている。
52
【業績】
学位論文
和田敬,2010,
「ミニ FM におけるパーソナル・ネットワーキングをめぐる一考察〜関西地域の事例をも
とに」関西大学大学院 総合情報学研究科 修士論文.
学術論文(査読あり)
和田敬,2011,
「ミニ FM によるパーソナル・ネットワーキング〜関西地域の事例をもとに」
『情報通信学
会誌』
,情報通信学会,97 号,pp17-30.
著書・共著
和田敬,2013,第 7 章「ローカル・メディアの技術変容」飯田豊(編)
『メディア技術史』北樹出版, pp98
-112.
学会発表
和田敬,
「ミニ FM によるパーソナル・ネットワーキング〜関西地域の事例をもとに」第 27 回「情報通信
学会大会」
、於 早稲田大学、2010 年 6 月 26 日.
受賞歴
第12回「情報通信学会論文賞佳作」受賞,2011 年 7 月.
(
『情報通信学会誌』97 号掲載論文に対し)
競争的資金
和田敬,
「上からの情報化政策と下からの情報化におけるコンフリクトの所在について〜日本におけるコ
ミュニティ FM 放送、個人発信のミニ FM 局と台湾における海賊放送についての国際比較調査〜」
,
『大
阪大学グローバル COE プログラム「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」平成 24 年度大学院生
調査研究助成』
.
和田敬,
「ローカル・メディアの民間開放における市民と行政との間の「公共性」を巡る葛藤の検証〜台
湾「地下ラジオ」現象の事例研究をもとに〜」
,
『大阪大学グローバル COE プログラム「コンフリク
トの人文学国際研究教育拠点」平成 25 年度大学院生調査研究助成』
.
和田敬,「オーディエンスのメディアとのかかわり方の変容過程についての研究
〜台湾の地下ラジオ
局の事例から〜」
,
「鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金」第9回(2015 年度)研究助成金.
3. 所属学会および社会的活動
情報通信学会
(2010 年度〜)
社会学研究会(ソシオロジ)
(2012 年度〜)
4.連絡先
[email protected]
53
塚常 健太(つかつね けんた)
1.略歴
■学歴
2005 年 3 月
岡山県立岡山一宮高等学校 卒業
2005 年 4 月
大阪大学文学部人文学科 入学
2009 年 3 月
大阪大学文学部人文学科日本史学専修
2009 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科人間科学専攻博士前期課程
入学
2011 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科人間科学専攻博士前期課程
修了
2011 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科人間科学専攻博士後期課程
入学
2015 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科人間科学専攻博士後期課程
単位取得退学
卒業
■職歴
2009 年
大阪大学人間科学部人間科学研究科 TA
(4 月~2010 年 3 月, 2011 年 4 月~2012 年 3 月)
2012 年
同 STA(シニア・ティーチング・アシスタント)(4 月~2015 年 3 月)
2013 年
大阪歯科学院専門学校非常勤講師 「社会学」担当(4 月~2015 年 3 月)
2014 年
関西学院大学社会学部非常勤講師 「社会調査法 A」担当
(10 月~2015 年 3 月)
2015 年
大阪大学未来戦略機構戦略企画室 IR 部門
特任研究員(4 月~)
関西大学総合情報学部非常勤講師 「社会調査実習」担当(4 月~)
■資格
2006 年
実用英語技能検定準一級
実用数学技能検定準一級
2007 年
日本漢字能力検定一級
2009 年
二級知的財産管理技能士
学芸員
2010 年
普通自動車第一種免許(MT)
2012 年
基本情報技術者
2013 年
教育職員専修免許状(中学校国語科)
教育職員専修免許状(高等学校国語科)
2014 年
教育職員専修免許状(中学校社会科)
教育職員専修免許状(高等学校地理歴史科)
教育職員専修免許状(高等学校公民科)
専門社会調査士(第 A-000391 号)
54
2.研究活動
■研究領域
名前の社会学、名称学、高等教育制度研究
■研究概要
社会学の理論および方法論を用いて、社会における人名の在り方を研究している。特
に近年は新生児の命名をめぐる論争の社会背景、実際の命名パターンの変動、名前に対
する社会意識とその階層的規定要因を探るべく、S. リーバーソンの social taste 論を中
心とする社会理論の枠組みから計量研究を行ってきた。次の課題は、日本社会のマクロ
な社会変動と命名パターンとの関係を詳しく探ることである。長期的課題としては、夫
婦別姓問題や匿名性の問題など、その他の種類の「名前」についても広く社会学的研究
を進める考えである。
また過去には名前に限らず、資格制度や学歴の社会的機能など、広く社会階層と文化・
教育との関係についても研究を行ってきた。今後はその知見を活かし、従来の学歴観や
学校観では捉えきれない、現代の高等教育制度をとりまく諸問題の計量研究を進める考
えである。
3.主要業績
※2014 年度以前は旧姓による発表
■学位論文
久山健太, 2010, 「名前の二面性と複層性―アイデンティティ概念および資本概念との関
係―」大阪大学大学院人間科学研究科修士論文.
■雑誌論文(査読あり)
久山健太, 2014, 「文化行動としての資格・検定受験―男女別にみる受験行動―」
『年報
人間科学』35: 1-17.
塚常健太, 2015, 「名前に対する階層判断とソーシャル・テイスト―コンジョイント分析
による推計―」『ソシオロジ』183, 2015 年 7 月(発行予定).
■研究ノート
久山健太, 2012, 「S. Lieberson の個人名研究と日本における発展可能性」『年報人間科
学』33: 1-14.
55
■書評
久山健太, 2010, 「書評 Emma Woo Louie, Chinese American Names: Tradition and
Transition, McFarland & Company, Inc, Publishers, 2008」『年報人間科学』31:
241-245.
■学会・研究会発表
吉川徹・久山健太, 2010, 「共同研究:職業と家族とパーソナリティ長期追跡調査の分析
(1)ライフコース追跡研究の分析枠組みと可能性」第 61 回関西社会学会大会, 於
名古屋市立大学, 2010 年 5 月 29 日.
久山健太, 2012, 「職業資格のハイカルチャー的二面性―男女別にみる受験行動の規定要
因―」第 63 回関西社会学会大会, 於皇學館大学, 2012 年 5 月 27 日.
久山健太, 2013, 「日本人の名前の実証的研究」第 56 回数理社会学会大会, 萌芽的セッシ
ョン(ポスター報告), 於関西学院大学, 2013 年 8 月 27 日.
久山健太, 2014, 「名前に関する階層判断と Social Taste―コンジョイント分析による推
計―」第 57 回数理社会学会, 於山形大学, 2014 年 3 月 8 日.
■プロジェクト参加・研究助成など
SSP 調査(格差と社会意識に関する全国調査、吉川徹研究代表)プロジェクト「ライ
フスタイル・ジェンダーと教育」班(中井美樹研究代表)参加
平成 23 年度グローバル COE プログラム「人間行動と社会経済のダイナミクス」
(大竹文
雄研究代表)大学院生調査研究経費助成(研究題目「名前に関する規範と社会意
識の研究」
。2012 年 12 月に「名前に関する規範と社会意識のインターネット調
査」実施)
4.所属学会・研究会
関西社会学会(2010 年~)
社会学研究会(ソシオロジ)
(2011 年~)
関西計量社会学研究会(2012 年~)
数理社会学会(2014 年~)
5.連絡先
E-mail:leaper1990s【跡】yahoo.co.jp
56
平野 孝典(ひらの たかのり)
I



略歴
学歴
2003 年 3 月
関西大学第一高等学校
2003 年 4 月
立命館大学産業社会学部産業社会学科
入学
2007 年 3 月
立命館大学産業社会学部産業社会学科
卒業
2007 年 4 月
大阪大学人間科学部科目等履修生(~2008 年 3 月)
2008 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程
入学
2010 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程
修了
2010 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程
入学
2015 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程
単位取得退学
卒業
職歴
2010 年 4 月 ~2010 年 7 月
大阪大学人間科学部 TA
2010 年 4 月 ~2010 年 7 月
大阪大学・大学教育実践センターTA
2011 年 4 月 ~2012 年 3 月
大阪大学留学生生活チューター
2011 年 10 月~2012 年 2 月
大阪大学人間科学部 TA
2012 年 10 月~2013 年 2 月
大阪大学人間科学部 TA
2012 年 10 月~2013 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科
2013 年 4 月~2014 年 2 月
大阪大学留学生論文チューター
2013 年 4 月~
京都女子大学
2014 年 10 月~
東大阪大学
2015 年 4 月~
桃山学院大学
2015 年 4 月~
なにわ歯科衛生専門学校
特任研究員
非常勤講師(担当科目:犯罪社会学)
非常勤講師(担当科目:地域社会論)
非常勤講師(担当科目:社会調査特講)
資格
専門社会調査士(A-000283 号)
57
非常勤講師(担当科目:社会学)
II
研究活動

研究分野
自殺の社会学、逸脱論、社会病理学

研究概要
1.
自殺研究における統合‐規制命題の再検討
エミール・デュルケームの『自殺論』以来、自殺の社会学は統合と規制という 2 つの要
因に着目して自殺行動や自殺率の説明を試みてきた。しかしながら、模倣理論など古典的
な統合‐規制命題に依拠しない新たなアプローチも注目を集めている。集計データおよび
インターネット調査データを用いることにより、統合‐規制命題を再検討し、新たな理論
枠組みを構築することを目指している。
2.
暴力を抑制する構造的条件
暴力と社会秩序との関係性に関心をもっている。日常生活における社会秩序について考
えてみると、われわれは他者による暴力の行使を考慮することなく、日々の社会生活を営
んでいることに気づく。このような社会秩序を成立させ、維持している構造的条件とメカ
ニズムはどのようなものなのか。これまでの研究では、戦後日本社会を対象とし、暴力を
抑制する社会経済的要因を計量分析により明らかにしてきた。目下の研究課題は、社会学
的暴力論の系譜をたどり、暴力と社会秩序に関する理論的枠組みを再検討することである。

研究成果
【学位論文】
「社会変動と暴力の社会学――戦後日本社会における凶悪犯罪の時系列的研究」
(大阪大学大学院人間科学研究科修士論文、2010 年)
【論文】
平野孝典,2011,「暴力を抑制する構造的条件――殺人率の計量分析から」『年報人間科
学』32: 1-19.(査読あり)
平野孝典,2013,
「社会的統合が自殺観に与える影響」
『フォーラム現代社会学』12: 43-55.
(査読あり)
58
【書籍の一部】
平野孝典,2015,「規範に同調する高校生――逸脱への憧れと校則意識の分析から」友枝
敏雄編『リスク社会を生きる若者たち――高校生の意識調査から』大阪大学出版会,
13-32.
【報告書】
平野孝典,2014,「高校生の逸脱への憧れと校則意識」友枝敏雄・平野孝典編『高校生の
規範意識――第 3 回高校生調査(福岡・大阪・東京)』2013 年度~2015 年度科学研
究費補助金[基盤研究(B)]2013 年度報告書,25-48.
【学会報告・その他の報告】
平野孝典,2009,「制度的アノミー論の可能性」第 60 回関西社会学会大会(於
京都大
学 2009 年 5 月).
平野孝典,2010,「経済的ストレスと殺人――クロスセクション、時系列および都道府県
別パネル分析」第 61 回関西社会学会大会(於
名古屋市立大学 2010 年 5 月).
平野孝典,2010,「経済的剥奪が殺人率に与える影響――都道府県別パネルデータの分析
から」第 83 回日本社会学会大会(於
名古屋大学 2010 年 11 月).
平野孝典,2011,「社会統合が自殺観に与える影響」第 84 回日本社会学会大会(於
関
西大学 2011 年 9 月)
平野孝典,2011,「制度的アノミー論とその政策的含意」第 38 回犯罪社会学会大会(於
立命館大学 2011 年 10 月)
平野孝典,2012,「社会規範と自殺――自殺への寛容性と自殺率との関係性」第 63 回関
西社会学会大会(於
皇學館大学 2012 年 5 月)
平野孝典,2012,「死刑支持の象徴的意味」第 85 回日本社会学会大会(於
札幌学院大
学 2012 年 11 月)
平野孝典,2013,「コンフリクト的社会関係が社会病理現象に与える影響――自殺企図に
注目して」大阪大学大学院人間科学研究科・卓越した大学院拠点形成支援補助金「コ
ンフリクトの人文学国際研究教育拠点」平成 24 年度大学院生調査研究助成 成果報告
会(於
大阪大学
2013 年 4 月)
59
阪本俊生・平野孝典,2013,「男性自殺率の規定要因の時系列的分析」第 64 回関西社会
学会大会(於
大谷大学 2013 年 5 月)
平野孝典,2014,「高校生の逸脱への憧れと校則意識」第 65 回関西社会学会大会(於
富
山大学 2014 年 5 月)
【書評】
平野孝典,2009,「Steven F. Messner and Richard Rosenfeld, [1994] 2007, Crime and
the American Dream, Fourth Edition, Belmont: Wadsworth」『年報人間科学』30:
55-60.
【研究助成】
(1)2012 年度大阪大学経済学研究所・社会経済研究所
GCOE 学生調査研究支援
(研究題目:「社会経済的地位が自殺に与える効果とメカニズムの検証」)
(2)2012 年度大阪大学大学院人間科学研究科
卓越した大学院拠点形成支援補助金「コ
ンフリクトの人文学国際研究教育拠点」
(研究題目:
「コンフリクト的社会関係が社会病理
現象に与える影響――自殺企図に注目して」)
III
所属学会
関西社会学会(2008 年~)、日本社会学会(2010 年~)
IV
連絡先
so078035(at)yahoo.co.jp
60
東
Ⅰ
園子
(あずま そのこ)
■
略歴
学歴
1997 年 4 月
神戸大学文学部入学
2001 年 3 月
神戸大学文学部哲学科社会学専攻卒業
2001 年 4 月
神戸大学大学院文学研究科社会学専攻入学
2003 年 3 月
神戸大学大学院文学研究科社会学専攻修了
2004 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士後期課程入学
2010 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士後期課程修了
■
職歴
2003 年 4 月~12 月
2005 年 4 月~9 月
株式会社大塚商会
大阪大学豊中共通教育ティーチング・アシスタント
2005 年 10 月~2006 年 3 月
大阪大学人間科学部ティーチング・アシスタント
2005 年 10 月~2006 年 3 月
奈良大学社会学部ティーチング・アシスタント
2007 年 9 月~2009 年 3 月
大阪大学グローバル COE「コンフリクトの人文学国際研究教
育拠点」内リサーチ・フォーカス「横断するポピュラーカルチャー」リサーチ・アシス
タント
2010 年 4 月~2013 年 4 月
2013 年 4 月~
■
大阪大学大学院人間科学研究科助教
大阪大学大学院人間科学研究科招へい研究員
非常勤講師歴
2007 年 4 月~2008 年 3 月
園田学園女子大学共通教育科目「経験値セミナーⅠ(女性の
生き方)
」担当
2007 年 9 月~2010 年 3 月
園田学園女子大学短期大学部共通教育科目「現代の女性」担
当
2008 年 4 月~2009 年 9 月
2008 年 9 月~2011 年 3 月
南大阪看護専門学校「社会学」担当
関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻「基礎研
究Ⅱ」担当
2010 年 4 月~2010 年 9 月
2010 年 4 月~2010 年 9 月
甲南女子大学人間科学部文化社会学科「文化社会論Ⅱ」担当
甲南女子大学人間科学部文化社会学科「文化社会学基礎演習
Ⅰ」担当
2010 年 9 月~2011 年 3 月
2011 年 4 月~
関西大学総合情報学部「メディアリテラシー実習」担当
関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻「卒業研究」担当
2012 年 4 月~2012 年 9 月
甲南女子大学文学部メディア表現学科「メディアリテラシー
概論」担当
61
2012 年 9 月~
関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻(2013 年度よりメデ
ィア専攻)
「基礎研究Ⅱ」担当
2012 年 9 月~2013 年 3 月
関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻「卒業研
究」担当
2012 年 9 月~
関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻(2013 年度よりメデ
ィア専攻)
「マス・コミュニケーション特論 A」(ファン文化研究)担当
2013 年 9 月~
同志社大学社会学部「ジェンダーの社会学」担当
2013 年 9 月~2014 年 3 月
2014 年 4 月~
同志社大学社会学部「情報社会学」担当
同志社大学社会学部「現代社会学特論Ⅲ」(ポピュラーカルチャー研究)
担当
2014 年 4 月~9 月
Ⅱ
■
京都女子大学現代社会学部「社会調査演習Ⅰ」(質的調査)担当
研究活動
概要
女性だけで男女の恋愛を演じる宝塚歌劇と、女性のオタク文化の中心を占める、既存の
アニメやマンガ等で描かれる男同士の絆を恋愛化してマンガや小説を描いた「やおい」と
呼ばれるジャンルを中心に、現代日本の女性向けポピュラーカルチャーをジェンダー論の
観点から分析した研究を主に行っている。
■
著書(単著)
東
園子、2015『宝塚・やおい、愛の読み替え――女性とポピュラーカルチャーの社会学』
新曜社
■
著書(共著)
東
園子、2015「性別越境を支える身体イメージ――宝塚歌劇の男役を事例に」檜垣立
哉編『バイオサイエンス時代から考える人間の未来』勁草書房、2015
東
園子、2010「妄想の共同体
――「やおい」コミュニティにおける恋愛コードの機能」
東浩紀・北田暁大編『思想地図 vol.5』NHK 出版
東
園子、2010「少年・少女の文化」、井上俊・長谷正人編『文化社会学入門 ――テーマ
とツール』ミネルヴァ書房
東
園子、2009「〈誤認〉する男
――宝塚歌劇『琥珀色の雨にぬれて』とホモソーシャル
な三角形の中の女性」川村邦光編『セクシュアリティの表象と身体』臨川書店
東
園子、2009「女性のホモソーシャルな欲望の行方
――二次創作「やおい」について
の一考察」大野道邦・小川伸彦編『文化の社会学 ――記憶・メディア・身体』文理閣
東
園子、2009「「宝塚」というメディアの構造 ――タカラジェンヌの四層構造と物語消
62
費」青弓社編集部編『宝塚という装置』青弓社
東
園子、2008「少女から女王へ
――宝塚歌劇『ベルサイユのばら』と女性の男性性」
一柳廣孝・吉田司雄編著『ナイトメア叢書第 6 巻 女は変身する』青弓社
東
園子、2007「女同士が見せる夢
――ファンは「宝塚」をどう見ているか」玉川博章・
名藤多香子・小林義寛・岡井崇之・東園子・辻泉『それぞれのファン研究
I am a fan』
風塵社
■
雑誌論文(単著)
東
園子、2013「紙の手ごたえ――女性たちの同人活動におけるメディアの機能分化」
『マス・コミュニケーション研究』日本マス・コミュニケーション学会、第 83 号、
pp.31-45
東
園子、2006「女同士の意味
――「宝塚」から読み取られる女性のホモソーシャリテ
ィ」
『ソシオロジ』、社会学研究会、第 157 号、pp91-107
東
園子、2006「女同士の絆の認識論
――「女性のホモソーシャリティ」概念の可能性」
『年報人間科学』
、大阪大学大学院人間科学研究科、第 27 号、pp71-84
東
園子、2003「近代社会における異性愛形式の展開
――恋愛の規範化と「宝塚」・「や
おい」――」
『社会学雑誌』、神戸大学社会学研究会、第 20 号、pp204-217
■
雑誌論文(共著)
増田のぞみ・東 園子・猪俣紀子・谷本奈穂・山中千恵、2014「日本におけるテレビア
ニメ放映データの分析――リストの作成とその概要」『甲南女子大学研究紀要
文
学・文化編』甲南女子大学、第 50 号、pp33-40
谷本奈穂・東 園子・猪俣紀子・増田のぞみ・山中千恵、 2013「フランスにおける日
本アニメの受容 ――二層化するリテラシー」
『情報研究(関西大学総合情報学部紀
要)』関西大学総合情報学部、 第 39 号、pp.37-50
■
学位論文
東
園子、2010「女性のホモソーシャルな親密性をめぐる文化社会学的考察
――「宝塚」
と「やおい」のメディア論的分析を通して」
(2009 年度大阪大学大学院提出博士論文)
東
園子、2003「近代異性愛体制と女性
――「宝塚」と「やおい」の分析を通して」
(2002
年度神戸大学大学院提出修士論文)
■
報告書論文
東
園子、2007「「ご主人様」のいない場所――男装コスプレ喫茶をめぐるジェンダー論的
考察」『大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」研究報告書
2004-2006
第 5 巻イメージとしての〈日本〉』
、pp131-151
63
■
その他原稿
東
園子、2012、「私のための物語――やおい再考」、『ユリイカ
44 巻 11 号、pp172-177
東
園子、2012、
「書評『男の絆――明治の学生からボーイズ・ラブまで』」、
『ソシオロジ』、
社会学研究会、第 57 巻 1 号、pp168-172
2012、
「池田理代子主要作品解説」
『ASAHI Original
詩と批評』、青土社、第
池田理代子の世界』朝日新聞出版、
通巻 389 号、pp179-210(東園子・伊藤遊・猪俣紀子・倉持佳代子・竹内美帆・ヤマダ
トモコの共同執筆)
東
園子、2012、「台北腐女子事情」
『女子学研究』女子学研究会、第 2 号、pp.40-57
東
園子、2008「バンコクにおける日本のポピュラーカルチャー受容」、
『2007 年度大阪大
学大学院文学研究科共同研究報告書
東アジアの生活文化とジェンダー――比較文化論
的アプローチ』、「東アジアの生活文化とジェンダー」研究会編、pp.12-28
■
口頭発表(学会)
東
園子、2014.11.22.「台湾における日本のポピュラーカルチャーへの関心の形成過
程――宝塚歌劇の観客を事例にして」第 87 回日本社会学会大会個人研究報告
AZUMA Sonoko, 2014.7.18. "Influences of Electronic Media on fanzines in Japanese
"Otaku" Culture," 18th ISA (International Sociological Association) World
Congress of Sociology
東
園子、2013.10.12. 「電子メディア時代の紙メディアについての一考察――女性たちに
よるマンガ同人誌を事例として」、第 86 回日本社会学会大会個人研究報告
東
園子・増田のぞみ・谷本奈穂・山中千恵・猪俣紀子、2012.11.3.「少女向けテレビアニ
メにおける主人公の表象分析(2)――「西洋」イメージに着目して」、第 85 回日本社会学
会大会個人研究報告
東
園子、2012.6.3.「少女向けテレビアニメと「西洋」――1960~80 年代を対象に」、日
本マス・コミュニケーション学会 2012 年度春季大会ワークショップ 7「少女向けテレビ
アニメにおける「外国」と「日本」のイメージ」
東
園子、2011.9.18.「「やおい」系女性オタクの作品消費とコミュニケーション」第 84 回
日本社会学会大会個人研究報告
AZUMA Sonoko, 2011.9.3. ”Practices of Textual Consumption by Female Otaku Who
Enjoy“Yaoi”Texts, in Comparison with Consumption Practices of Male Otaku,” East
Asian Popular Culture Association Inaugural Conference
東
園子、2010.11.6.「親密性のコードとホモソーシャリティ」第 83 回日本社会学会大会
個人研究報告
東
園子、2007.10.27.「ファンは「宝塚」をどう見ているか
――日本の女の子文化にお
ける男装の機能についての一問題提起」2007 年度日本マス・コミュニケーション学会秋
季研究発表会ワークショップ 8「ファン・カルチュアの現在 ――男の子文化・女の子文
化」
64
AZUMA Sonoko, 2007.6.23. “What do Women Disguised as Men Make Possible? :
Gender Research about "Dansou Cafe" in "Yaoi" Culture in Japan,” 2007 IAICS
(International Association for Intercultural communication Studies) & CAFIC (China
Association for Intercultural communication) Conference, Harbin, China
東
園子、2006.10.29.「現代女性にとってのホモソーシャリティと異性愛――男装コス
プレ喫茶をめぐる一試論」日本社会学会大会個人研究報告
東
園子、2006.6.12.「女同士の意味
――「宝塚」と女性のホモソーシャリティ」日本女
性学会大会個人研究報告
東
園子、2005.10.22.「「女性のホモソーシャリティ」概念の可能性」、日本社会学会大会
個人研究報告
東
園子、2004.6.13.「近代異性愛体制と女同士の絆 ――「宝塚」と「やおい」の分析を
通して」日本女性学会大会個人研究報告
■
口頭発表(シンポジウム等)
東
園子、2013.9.14.「ジェンダー差を装う――宝塚歌劇を事例にして」"Dressing JAPAN :
เพศสภาพก ั
บการแต่
งกายในสั (日本社会におけるジェンダーと服装)"(主催:チェンマイ大学
งคมญี ปุ ่ น
日本研究センター)
AZUMA Sonoko, 2013.1.28. How to Enjoy 'Yaoi' Texts: Manga Consumption of Female
Otaku in Japan, “Manga Studies: From Architecture to Female Otaku” Organized by
the Centre for Media, Culture and Creative Practice and London Asia Pacific Cultural
Studies Forum, London, the United Kingdom
東
園子、2012.9.9.「「好きなもの」研究の方法論」 第 3 回やおい/BL シンポジウム「や
おい/BLを研究する――方法論とディシプリン」
(主催:大阪市立大学大学院文学研究
科都市文化研究センター)
東
園子、2012.5.13.「『「少女」文化の友』の五年間」シンポジウム「女がつなぐメデイア
――ミニコミからウェブへ」(主催:NPO 法人ウィメンズアクションネットワーク)
東
園子、2011.3.5.「俺俺たちの親密な関係――星野智幸『俺俺』と男性のホモソーシャリ
ティの現在」
大阪大学グローバルCOEプログラム「コンフリクトの人文学国際研究
教育拠点」内リサーチ・フォーカス「横断するポピュラー・カルチャー」第 4 回「横断
するポピュラーカルチャー研究交流ワークショップ」
東
園子、2010.11.30.「男役の身体を考える――宝塚歌劇のジェンダー・パフォーマンスを
めぐって」
大阪大学最先端ときめき研究推進事業「バイオサイエンスの時代における
人間の未来」第 5 回ときめき☆セミナー
東
園子、2010.9.11.「やおいはなぜ恋愛を描くのか」
第 1 回やおい/BL シンポジウム
「やおい/BL(研究)の今を熱く語る」
(主催:大阪市立大学人権問題研究センター)
東
園子、2010.5.8.「男役/娘役らしさを装う――タカラジェンヌの私服の演出」
生活学会第 37 回大会公開シンポジウム「異装の考現学」
65
日本
■
学術イベントコーディネート
2011.10.2.
第 2 回やおい/BL シンポジウム「JUNE 小説を書く女性たち――「中島梓の
小説道場」の時代」(主催:大阪大学グローバル COE プログラム「コンフリクトの人文
学国際研究教育拠点」
)
2007.2.11. 大阪大学 21 世紀 COE「イメージとしての〈日本〉
」研究ワークショップ・京
都国際マンガミュージアム「えむえむ連続講座」第 1 期第 3 回「「ベルばら」ブームとは
何だったのか――1970 年代・女性・革命」
■
研究助成
2014~2016 年度、文部科学省科学研究費補助金(若手研究(B))
「東アジアで受容される
日本の女性向けポピュラーカルチャーが示す男性像の実証的研究」(研究課題番号:
26870349)研究代表者
2014~2016 年度、文部科学省科学研究費補助金(基盤研究(C))「テレビアニメデータベ
ースを用いたナショナリズムのジェンダー化に関する実証的研究」(研究課題番号:
26360056・代表:増田のぞみ)研究分担者
2011~2013、文部科学省科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
「戦後の少女向けポピュラー
文化とナショナリズムの関連についての実証的研究」
(研究課題番号:23651267・代表:
増田のぞみ)研究分担者
2011、第 5 回鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金研究助成金「現代日本の女児向け
雑誌にみられるジェンダー規範の分析」
(増田のぞみ・秦美香子・水野麗との共同研究)
Ⅲ
資格・学会・社会活動
専門社会調査士(2011 年 10 月 1 日取得)
日本社会学会(2005 年~)
日本女性学会(2004 年~)
日本マス・コミュニケーション学会(2007 年~)
大阪大学グローバル COE「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」内リサーチ・フォー
カス「横断するポピュラーカルチャー」連携研究者(2009~2011 年度)
日本女性学研究会『女性学年報』
第 26 号(2005 年)・第 27 号(2006 年)・第 31 号(2010 年)
第 28 号(2007 年)
コメンテーター
編集委員
「少女」文化研究会『年報「少女」文化研究』第 1 号(2006 年)~
66
編集担当
池田理代子トークショー「ベルサイユのばらを語る」
(2011.3.27. 於:京都国際マンガミュ
ージアム) インタビュアー
講演会「辛酸なめ子と「今」をよみとく」
(2014.2.22. 於:NHK 文化センター梅田教室)
インタビュアー
2014 年度甲南女子大学公開講座「宝塚歌劇講座――大学で学ぶタカラヅカ」第 1 回「宝塚
歌劇と少女文化」(2014.10.25. 於:甲南女子大学)講師
67
伊藤 理史(Takashi ITO)
Ⅰ. 略歴
■学歴
2004 年 3 月 大阪府立三国丘高等学校 卒業
2005 年 4 月 大阪大学 人間科学部 入学
2009 年 3 月
大阪大学 人間科学部 卒業
2009 月 4 月
大阪大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程 入学
2011 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程 修了
2011 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程 入学
2015 年 3 月
大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程 修了
■経歴
2009 年 4 月 ~2009 年 7 月 大阪大学人間科学部 TA
2011 年 10 月~2011 年 2 月 大阪大学大学院人間科学研究科 TA
2012 年 4 月 ~2012 年 7 月 大阪大学大学院人間科学研究科 STA
2012 年 6 月 ~2012 年 7 月 なにわ歯科衛生専門学校 非常勤講師
2012 年 8 月 ~2013 年 3 月 サントリー文化財団 鳥井フェロー
2013 年 4 月 ~2015 年 3 月 日本学術振興会 特別研究員〔DC2〕
2014 年 4 月 ~現在に至る 帝塚山大学心理学部 非常勤講師
2014 年 8 月 ~2015 年 3 月 京都府少子化要因実態調査検討会有識者メンバー
2015 年 4 月 ~現在に至る 同志社大学文化情報学部 非常勤講師
2015 年 10 月 ~(予定)
立命館大学大学院政策科学研究科 非常勤講師
■資格
2009 年 6 月
社会調査士(第 005216 号)
2011 年 6 月 専門社会調査士(第 A-000200 号)
■研究助成等
2011 年 11 月
阪大 GCOE(コンフリクトの人文学国際研究教育拠点)
:調査研究助成
2012 年 3 月
阪大 GCOE(人間行動と社会経済のダイナミクス):調査研究支援
2012 年 9 月
サントリー文化財団:若手研究者による社会と文化に関する個人研究助成
2013 年 4 月
日本学術振興会科学研究費補助金:特別研究員奨励費
68
Ⅱ. 研究活動
■研究概要
(政治社会学・家族社会学・社会意識論・社会調査法)
第 1 の研究テーマは,大衆政治論と新しい政治文化論から現代日本の政治状況(大衆民主主義)
を説明する枠組みを構築することである。理論にもとづいて大衆民主主義を,代議制民主主義(階
級政治)
,政治文化(政治的疎外),直接民主主義(投票参加以外の政治参加)の 3 側面に分解し
た上で,それぞれ 55 年体制期からポスト 55 年体制期に至る長期的趨勢についての実証研究を行
っている.さらにポスト 55 年体制期の最新の政治現象としては,橋下現象(地域政治)と 2012
年の衆院選挙,2013 年の参院選挙に注目し,投票行動の実証研究も行っている.
第 2 の研究テーマは,成人子とその親との親子関係の紐帯と葛藤についての類型化を行うこと
である.マルチレベル潜在クラス分析を行うことによって,きょうだい構成などの家族内要因を
家族外要因と分けて考えることが可能となる.分析結果から,日本の成人子と親との親子関係に
おいてきょうだい構成の与える影響を明らかにすることができる.
■主要業績
①論文・研究ノート
伊藤理史,2010,
「1985 年と 2004 年の 2 時点比較における政党支持態度の規定構造分析」
『年
報人間科学』31:155-73.
藤原翔・伊藤理史・谷岡謙,2012,
「潜在クラス分析を用いた計量社会学的アプローチ:地位
の非一貫性、格差意識、権威主義的伝統主義を例に」『年報人間科学』33:43-68.
伊藤理史・三谷はるよ,2013,
「
「大阪府民の政治・市民参加と選挙に関する社会調査」の調査
記録:大学院生を研究主体とした量的調査の可能性」『年報人間科学』34:93-107.
伊藤理史・三谷はるよ,2013,「「大阪府民の政治・市民参加と選挙に関する社会調査」の概
要と基礎的分析」『社会と調査』11:101-06.
(査読あり)
伊藤理史,2014,「ポスト 55 年体制期の大衆政治:大阪市長選挙における投票行動の実証研
究」『ソシオロジ』58(3):35-51.(査読あり)
②書籍
伊藤理史,2011,「政党支持:民主党政権誕生時の政党支持の構造」田辺俊介編『外国人への
まなざしと政治意識:社会調査で読み解く日本のナショナリズム』勁草書房,141-57.
伊藤理史,2012,
「中高年期における父親の子育て満足度の規定要因:教育期待と教育達成の
不整合からみる子どもの名誉財化」吉川徹編『長期追跡調査でみる日本人の意識変容:高
度経済成長世代の仕事・家族・エイジング』ミネルヴァ書房,150-62.
Takashi ITO, 2013, “Public Support for Political Parties in Japan”, Shunsuke TANABE ed., Japanese
Perceptions of Foreigners, Trans Pacific Press, 81-90.
69
③報告書
伊藤理史・三谷はるよ,2012,
『「大阪府民の政治・市民参加と選挙に関する社会調査」調査報
告書』(https://sites.google.com/site/ougcoes/pastsurvey).
伊藤理史,2012,
「“職業階層”と政党支持意識“再考:SSP 調査・SSM 調査を用いた長期的趨勢
の分析」
『統計数理研究所共同研究リポート 287 社会調査関連資源の利活用(1)
:SSP-I2010
調査の活用事例』統計数理研究所編.
伊藤理史・狭間諒多朗,2013,『「大阪市民の政治・市民参加と選挙に関する社会調査」調査
報告書』
(https://sites.google.com/site/ougcoes/report)
.
④学会発表
〇赤枝尚樹・〇伊藤理史,2010,
「中高年期の親子関係に対するライフコース論的アプローチ」
第 61 回関西社会学会大会(於 名古屋市立大学 2010 年 5 月).
〇伊藤理史,2011,
「政党支持研究における新しい視座:社会学的な政党支持研究の可能性」
第 62 回関西社会学会大会(於 甲南女子大学 2011 年 5 月).
〇伊藤理史,2012,
「職業階層と政党支持意識の長期的趨勢:対数線形・対数乗法モデルによ
る分析」第 53 回数理社会学会大会(於 鹿児島大学 2012 年 3 月).
〇谷岡謙・藤原翔・伊藤理史,2012,
「一般化順序ロジットモデルを用いた意識・行動変数の
分析」第 53 回数理社会学会大会(於 鹿児島大学 2012 年 3 月).
〇伊藤理史,2012,「大阪府知事・市長選挙で誰が橋下徹を支持したのか:社会経済的地位・
格差意識に注目して」第 10 回福祉社会学会大会(於 東北大学 2012 年 6 月).
〇伊藤理史,2013,
「大阪発で生じた新たな地位政治の実証分析:同日選挙・衆議院選挙にお
ける大阪市有権者の選択」第 64 回関西社会学会大会(於 大谷大学 2013 年 5 月).
〇伊藤理史・〇永吉希久子,2014,
「生活保護不信の規定要因」第 12 回福祉社会学会大会(於
東洋大学 2014 年 6 月).
〇伊藤理史,2015,
「戦後日本における政治参加の長期的趨勢:エリート対抗型政治参加は増
加したのか?」第 59 回数理社会学会大会(於 久留米大学 2015 年 3 月)
.
〇伊藤理史,2015,
「自治会・町内会への加入・参加の規定要因:大阪市民対象の社会調査を
用いたマルチレベル分析」第 66 回関西社会学会大会(於 立命館大学 2015 年 5 月).
⑤研究会報告
〇伊藤理史,2012,
「”職業階層と政党支持意識”再考:SSP 調査と SSM 調査を用いた長期的
趨勢の分析」統数研共同利用研究公開シンポジウム(於 統計数理研究所 2012 年 2 月).
〇伊藤理史・三谷はるよ,2012,「大阪府知事・大阪市長同日選挙の支持対立に潜在する住民
コンフリクトの実証研究」大阪大学 GCOE 成果報告会(於 大阪大学 2012 年 3 月).
70
⑥学位論文
2009 年度卒業論文「地域特性と価値意識からみる脱産業化時代の政党支持」
2010 年度修士論文「政党支持研究における新しい視座:社会学的な政党支持研究の可能性」
2014 年度博士論文「現代日本における大衆民主主義の変容に関する実証研究」
Ⅲ. 所属学会・同人
関西計量社会学研究会※(2010 年~)
関西社会学会(2010 年~)
ソシオロジ(2011 年~)
福祉社会学会
日本社会学会(2012 年~)
※2012 年 4 月から 2014 年 4 月まで事務局
Ⅳ. 連絡先
E-mail:itotks.w[at]gmail.com
URL:https://sites.google.com/site/itotksw/
71
岡尾
将秀(おかお まさひで)
1970(昭和 45)年 8 月 13 日生
・学歴
1994(平成 6)年3月
大阪大学人間科学部卒業
1994 年4月〜1995 年3月
大阪大学人間科学研究科研究生
1995 年4月〜1998 年3月
大阪大学人間科学研究科博士前期課程
修了
1998 年4月〜2006 年3月
大阪大学人間科学研究科博士後期課程
単位取得退学
2009 年 3 月 大阪大学人間科学研究科 課程博士(人間科学)取得
・職歴
2000(平成 12)年5月〜2001 年2月
人間科学研究科ティーチングアシスタント
2001 年4月〜
大阪産業大学教養部非常勤講師(「人間と集団」
「日本の社会と文化」「社会学の基礎」
)
2005 年4月〜
京都学園大学人間文化学部非常勤講師(「宗教社会学」)
2006 年4月〜2007 年3月
英知大学人間学部非常勤講師(「現代人と宗教」)
2007 年9月〜2009 年3月
2010 年4月~
2009 年4月~2010 年3月
浄土真宗本願寺仏教音楽・儀礼研究所
産業技術短期大学非常勤講師(「現代社会論」
)
非常勤助手
2012 年 4 月~
関西学院大学社会学部非常勤講師(
「臨床社会特論」「インターミディエイト演習」
)
2013 年 4 月~
大阪国際大学留学生別科非常勤講師(「日本の社会と文化」)
2014 年 4 月~
大阪国際大学グローバルビジネス学科非常勤講師(「日本語表現」
)
・研究の概要
1、日本の近代初期に、新宗教がどのように発生し、展開してきたかを、天理教を事例に明らかにする。
(1)江戸時代末期の大和地方の地主農家の主婦であった中山みきが、従来の民俗宗教から逸脱した活動を始め
ることによって、不特定多数の人々によって生き神の一人として崇拝されるようになった過程を説明する。
(2)生き神の一人として崇拝されるようになった中山みきが、地方行政や警察による制裁を受けることによっ
て、伝統宗教に対抗する教義を文字や儀礼の様式に表現していった過程を説明する。
(3)現代の教団が、災害や病気、虐待や死など社会全体が直面している普遍的な危機の克服に、どのように貢
献しようとしているかを調査している。とくに阪神淡路大震災の被災地での支部単位での介護支援や、血縁家
族の代わりに教会家族が里親として子どもを育てる活動を臨床社会学の観点から考察し始めた。
2、生駒山地における民俗宗教が、少子高齢化やグローバル化といった一般的な社会変動の波を受けて、どのよ
うに変化しているかを明らかにする。とくに日本の民俗宗教としての修験道に従事する「修験系寺院」にお
72
いて、海外からいつどのような民俗宗教が導入され、修験道の伝統がどのように構成され直されてきたかを
考察している。
3、近年のグローバル化に伴って増加しつつある外来宗教が、日本の社会でどのように受けられているかを明ら
かにする。スリランカ出身の僧侶によって担われるテーラワーダ仏教が、在日スリランカ人はもとより、日
本の青壮年にどのように学習されているかを観察している。
・研究業績
学術論文
1、1998 年「天理教の発生」
(修士論文)。
2、1999 年「天理教が発生した条件」
『年報人間科学』20 号,475-490 頁
3、2009 年「民衆宗教としての天理教の発生と新宗教への展開」
(課程博士論文)
4、2015 年(2 月)「都市周辺山地における民俗宗教の変容と継続──生駒山麓信貞寺における修験道の復興──」
『大阪産業大学論集 人文・社会科学編』23 号,45-65 頁
調査報告
1、1999 年「「おふでさき」において用いられる単語の推移」『非定型データのコーディング・システムとその利
用』
(平成8年度〜平成 10 年度科学研究費補助金研究成果報告書、
研究課題番号 08551003、研究代表者 川端 亮)。
2、2000 年「教団における復興─天理教の阪神淡路大震災─」
『社会の危機と宗教の可能性--阪神大震災被災地に
おける宗教の実証的研究--』(平成 10 年度・平成 11 年度科学研究費補助金研究成果報告書、研究課題番号
10610215、研究代表者
三木 英)、29-65 頁。
3、2002 年「病院に現れる宗教の制度─よろづ相談所の成立と活動─」
『検査医療における「標準化」の社会学的
分析』平成 12〜13 年度科学研究費補助金成果報告書、研究課題番号 12610177、研究代表者山中浩司)
。
4、2015 年(3 月)「在日スリランカ人によるテーラワーダ仏教の実践」(第8章)、「テーラワーダ仏教の日本人に
よる受容」(第9章)『宗教的ニューカマーの研究─日本における外国籍住民の宗教への社会学的アプローチ─』
(平成 24 年度~平成 26 年度科学研究費補助金成果報告書
研究課題番号 24530686、研究代表者三木英)
、82-92
頁、93-115 頁。
著作
1、2001 年「教団としての救援、復興--天理教の阪神淡路大震災」三木英編著『復興と宗教──震災後の人と社
会を癒すもの』東方出版、71-133 頁。
2、2005 年「天理よろづ相談所における教義と儀礼」山中浩編著『臨床文化の社会学──職業・技術・標準化』
昭和堂、296-330 頁。
73
3、2007 年「天理教における講の結成──生活のなかでの儀礼と奉仕」宗教社会学の会編『宗教を理解すること』
創元社 143-184 頁。
4、2007 年「カリスマ論」櫻井義秀・三木英編著『よくわかる宗教社会学』ミネルヴァ書房、14-15 頁。
5、2012 年、宗教社会学の会編『聖地再訪
生駒の神々』創元社。
6、2013 年「阪神淡路大震災における心のケア」
(渡邊太・三木英との共著)稲場圭信・黒崎浩行『震災復興と宗
教』明石書店、228-249 頁。
書評
1、1996 年 Bryan R. Wilson , "The Social Dimensions of Sectarianism ;Sects and New Religious Movements
in Contemporary Society"『年報人間科学』17 号,259-263 頁.
2、2006 年、弓山達也『天啓のゆくえ──宗教が分派するとき』
(『宗教と社会』第 12 号、132-137 頁)
。
事典の項目解説
1、2005 年『宗教社会学』(トーマス・オディ著)(井上順孝編『現代宗教事典』弘文堂、202-203 頁)
。
・学会報告
1998 年「天理教の発生過程」関西社会学会第 49 回大会。
1999 年「天理教における講--その活動の形成─」「宗教と社会」学会第7回学術大会。
2006 年「庶民参詣の場としての寺院─生駒山地における野崎観音を事例として─」
(共同報告)関西社会学会第
57 回大会。
2009 年「民衆宗教としての天理教の発生と展開」
「宗教と社会」学会第 17 回学術大会。
2011 年「生駒の神々再訪──後期近代の視点から」
(共同報告)
「宗教と社会」学会第 19 学術大会。
74
岡田
正(おかだ・ただし)
Ⅰ.略歴
・学歴
1972 年 4 月
同志社大学文学部入学
1976 年 3 月
同志社大学文学部卒業
1976 年 4 月
同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士前期課程入学
1980 年 3 月
同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士前期課程修了(文学修士)
2002 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程入学
2004 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了(修士:人間科学)
2005 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程入学
2009 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学
2010 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了
・職歴
1978 年 4 月 兵庫県立尼崎高等学校常勤講師
1979 年 4 月 兵庫県立兵庫高等学校非常勤講師
1980 年 4 月 兵庫県立芦屋南高等学校教諭
(地歴公民科)
1984 年 4 月 兵庫県立東神戸高等学校教諭
1989 年 4 月 兵庫県立神戸甲北高等学校教諭
2000 年 4 月 兵庫県立須磨東高等学校教諭
2009 年 4 月 兵庫県立芦屋高等学校教諭(2014 年 3 月
定年退職)
2014 年 9 月 神戸学院大学人文学部非常勤講師
Ⅱ.研究活動
・研究テーマ
プロレスは戦後日本の大衆文化において重要な位置を占めるにもかかわらず、ほとんど研
究対象となってこなかった。そこにはプロレスを「文化」と捉えることを拒むわれわれの
心性が介在している。それでは、なぜこのような心性が成立したのか。このことを解明す
るためには力道山時代におけるプロレス受容の在りようを明らかにしなければならない。
このような視点に立って、次のようなテーマに取り組んでいる。
1)力道山時代におけるプロレス受容
2)力道山時代以降のプロレスを取り巻く環境の変容-プロレス批評の誕生(村松友視)、
プロレス実況の改革(古舘伊知郎)を軸として
3)エンタテインメント産業におけるプロレス/格闘技の動向
・主要業績
<学位論文>
修士論文
75
「力道山と日本のプロレス受容」2004 年
大阪大学大学院人間科学研究科
博士論文
「力道山のライフ・ヒストリーにおけるプロレス受容に関する考察」2010 年、大阪大学大
学院人間科学研究科
<著書>(岡村正史〔おかむら・まさし〕名義)
単著『知的プロレス論のすすめ』1989 年、エスエル出版会
共著『別冊宝島 120
プロレスに捧げるバラード』1990 年、JICC 出版
共著『プロレス狂読本-愛と哀しみのロープ』1990 年、BNN
編著『日本プロレス学宣言』1991 年、現代書館
共著『別冊宝島 179
プロレス名勝負読本』1993 年、宝島社
共著『別冊宝島 185
プロレス必殺技読本』1993 年、宝島社
共著『アントニオ猪木とは何か』1993 年、芸文社
共著『別冊宝島X 女子プロレス読本』1993 年、宝島社
単著『世紀末にラリアット』1994 年、エスエル出版会
共著『別冊宝島 204
プロレスラー㊙読本』1994 年、宝島社
共著『超時代的プロレス闘論』1998 年、三一書房
共著『格闘技&プロレス栄枯盛衰物語』1998 年、彩流社
共著『こんなスポーツ中継は、いらない!』2000 年、青弓社
編著『力道山と日本人』2002 年、青弓社
共著『別冊宝島 796
「昭和プロレス」名勝負読本』2003 年、宝島社
共著『プロレスファンという装置』2005 年、青弓社
単著『ミネルヴァ日本評伝選 力道山』2008 年、ミネルヴァ書房
編著『現代風俗
プロレス文化
歴史・表現・エロス・地域・周縁』2010 年、新宿書房
<論文等>
「養老院としてのプロレスから保育園としてのプロレスへ」1988 年、
『現代風俗研究会年報』
リブロポート
「<現代遺人>としてのジャイアント馬場に関するプロレス史的考察」1991 年、『現代風俗
研究会年報』リブロポート
「catch はすべて『プロレス』と訳せ」1994 年、『宝島 30』宝島社
「気がつけば混沌-多団体時代のプロレス」1996 年、
『現代風俗研究会年報』河出書房新社
「<在日>芸能人・スポーツ選手のカミングアウト」2000 年、『国際理解
重要用語 300 の
基礎知識』明治図書
「西田校長と神戸甲北総合学科」2001 年、西田秀秋『校長の学校改革』社会評論社
「インディー団体には<強さ>はあるのか」2003 年、『木野評論』青幻舎
「アメリカにおける日本のサブ・カルチャー受容について」2004 年、
『海外における日本の
ポピュラー・カルチャー受容をめぐる研究』大阪大学 21 世紀 COE プログラム『インター
76
フェースの人文学』「イメージとしての<日本>」研究プロジェクト報告書
「プロレスと興行」2005 年、『現代風俗研究会年報』新宿書房
「肉体のドラマとしてのプロレス-あるいは日本のプロレス受容について-」2005 年、
『現
代風俗学研究第 11 号』現代風俗研究会東京の会
「スポーツとことば-『古舘伊知郎』とスポーツ実況-」2006 年、『スポーツ社会学研究
14』日本スポーツ社会学会
「大衆文化としてのプロレスの終焉」2010 年、
『兵庫県高等学校社会(地理歴史・公民)部
会研究紀要』第7号
項目執筆「プロ格闘技の世界」2012 年、井上俊、菊幸一編『よくわかるスポーツ文化論』
ミネルヴァ書房
項目執筆「大正・昭和の大衆文化」「「歌謡曲の時代」と「昭和」の終焉」2014 年、兵庫県
版高等学校地理歴史科用副読本『世界と日本』
、兵庫県教育委員会、
<学会発表等>
「現代世相の探求(2)知的プロレス論のすすめ~ラリアットの快楽~」1994 年、伊丹市
民文化塾講義
於伊丹市立生涯学習センター
「超時代的にプロレスを語るために」1998 年、プロレス文化研究会第 1 回集会発表、於京
大会館
「古舘伊知郎の研究」2001 年、プロレス文化研究会第 9 回集会発表、於京都市ル・クラブ
ジャズ
シンポジウム「プロレスラー<力道山>を語ろう!」2001 年、プロレス文化研究会第 11
回集会、於京都市ル・クラブジャズ
「プロレスは何を見せているのか」2002 年、現代風俗研究会例会講演、於徳正寺
シンポジウム「プロレスラー<力道山>を語ろう!Ⅱ」2002 年、プロレス文化研究会第 12
回集会、於京都市ル・クラブジャズ
「力道山と日本人」2002 年、兵庫県阪神シニアカレッジ講義、於兵庫県阪神シニアカレッ
ジ
「猪木追放と連合赤軍事件」2003 年、プロレス文化研究会第 15 回集会講演、於京都市ル・
クラブジャズ
「力道山と日本人」2003 年、兵庫県阪神シニアカレッジ講義、於兵庫県阪神シニアカレッ
ジ
「草創期のプロレスに関する考察」2003 年、プロレス文化研究会第 17 回集会発表、於京
都市ル・クラブジャズ
「肉体のメロドラマとしてのプロレス-あるいは日本のプロレス受容について」2004 年、
現代風俗研究会東京の会発表、於日本女子大学
「プロレス批評の誕生-村松友視の世界を読み解く」2004 年、プロレス文化研究会第 20
回集会発表、於京都市ル・クラブジャズ
「エンタテインメント産業の中のプロレス」2004 年、プロレス文化研究会第 21 回集会発
77
表、於京都市ル・クラブジャズ
シンポジウム「スポーツとことば-古舘伊知郎とスポーツ実況-その背景と影響」2005 年、
日本スポーツ社会学第 14 回大会、於筑波大学東京キャンパス
「虚実皮膜の世界としてのプロレス」2005 年、西日本スポーツ社会学研究会発表、於福山
市鞆の浦山荘
「現代風俗に学ぶこと-力道山から古舘伊知郎まで」2005 年、兵庫県高等学校教育研究会
社会(地理歴史・公民)部会発表、於兵庫県立摩耶兵庫高等学校
「プロレスにおける<日米対抗>あるいは<日本人>」2006 年、プロレス文化研究会第 25
回集会発表、於京都市ル・クラブジャズ
「一般紙における力道山/プロレス」2006 年、日本スポーツ社会学第 15 回大会発表、於
奈良教育大学
「ロラン・バルト「レッスルする世界」を読み解く」2006 年、西日本スポーツ社会学会第
1 回大会、福山市鞆の浦山荘
「第2次UWF/前田日明に関する一般雑誌研究」2006 年、プロレス文化研究会第 27 回
集会発表、於京都市ル・クラブジャズ
「大衆文化としてのプロレスはいつ終焉したのか」2007 年、日本スポーツ社会学会第 16
回大会、金沢大学
「力道山と三大紙、テレビ」2007 年、プロレス文化研究会第 29 回集会発表、於京都市ル・
クラブジャズ
「力道山研究の視座」2007 年、西日本スポーツ社会学会第 2 回大会、福山平成大学
「力道山研究の視座」2008 年、プロレス文化研究会第 33 回集会講演、於京都市ル・クラ
ブジャズ
「力道山-プロレスと世間がリンクしていた時代-から始めよう!」2008 年、現代風俗研
究会総会、京都精華大学
「力道山研究の意義」2009 年、兵庫県高等学校教育研究会社会(地理歴史・公民)部会平
成 21 年度春季総会研友会賞受賞記念講演、JICA兵庫
鼎談「プロレスとは社会にとって何なのか」
(井上章一氏、梅津顕一郎氏)2009 年、現代風
俗研究会例会、キャンパスプラザ京都
「プロレスは終わったジャンルなのか」2010 年、プロレス文化研究会第 35 回集会講演、
於京都市ル・クラブジャズ
講演「プロレスと日本人」於東京都葛飾区立中央図書館、2010 年
講義「力道山/プロレスと日本人」現代スポーツ研究会第 59 回研究会、於武庫川女子大学、
2011 年
「プロレスに「八百長」は存在しうるのか」2011 年、プロレス文化研究会第 39 回集会講
演、京都市ル・クラブジャズ
公開講義「神戸ジャズ文化事情」2011 年、兵庫県高等学校社会(地理歴史・公民)部会秋
季研究大会、兵庫県立芦屋高等学校
78
「プロレスの現在位置」2012 年、プロレス文化研究会第 42 回集会報告、京都市ル・クラ
ブジャズ
「「格闘技ブーム」終焉後のプロレスに関する二,三の考察」2013 年、西日本スポーツ社会
学会第8回大会、龍谷大学セミナーハウスともいき荘
「力道山はなぜ木村政彦に勝ったのか」2013 年、プロレス文化研究会第 46 回集会報告、
京都市ほんやら洞
<その他>
エッセー、コラム多数:発表媒体「スポーツ批評」「プロレスファン」「マンスリーよしも
と」
「歴史書通信」
「週刊プロレス」
「SPY」
「紙のプロレス」
「リブロ池袋リーフレット」
「現
代風俗研究会年報」
「兵庫教育」「en-taxi」等
連載「力道山からプロレスへ」2006 年~、ブログ「ジャーナリスト・ネット」
『ミネルヴァ日本評伝選 力道山』およびそれに関して書いたエッセーが 2009 年度帝京大
学、多摩大学入試問題に採用された。
Ⅲ.学会活動および社会活動
<学会活動>
1988 年度~
現代風俗研究会会員
2003 年度~
日本スポーツ社会学会会員
2006 年度~ 日本社会学会、関西社会学会
2009 年度
現代風俗研究会 2009 年度年間テーマ「プロレス」例会運営および年報編集
(~2010 年)
2014 年度~
神戸外国人居留地研究会
<社会活動>
1998 年度~1999 年度
1998 年~
兵庫県高等学校教育研究会社会部会事務局長
プロレス文化研究会主宰
2008 年「人権教育兵庫」編集委員長(~2009 年)
2012 年
世界史副読本『世界と日本』(兵庫県教育委員会編)構想委員会幹事並びに作成委員
(~2014 年)
<受賞歴>
2002 年
第 12 回橋本峰雄賞:編著『力道山と日本人』出版に対して
2009 年
兵庫県高等学校教育研究会社会(地理歴史・公民)部会平成 20 年度研友会賞:
『力
道山』出版を始めとする一連の研究活動に対して
Ⅳ.連絡先
E-mail:[email protected]
79
工藤 直志(くどう ただし)
1.略歴
・学歴
1995 年 3 月 私立桃山学院高等学校 卒業
1996 年 4 月 大阪市立大学 文学部 史学地理学科 史学専攻 入学
2000 年 3 月 大阪市立大学 文学部 史学地理学科 史学専攻 卒業
2000 年 4 月 大阪大学 人間科学部 人間科学科 編入学
2002 年 3 月 大阪大学 人間科学部 人間科学科 卒業
2002 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 社会環境学講座 博士前期課程 入学
2004 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 社会環境学講座 博士前期課程 修了
2004 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 社会環境学講座 博士後期課程 入学
2010 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 社会環境学講座 博士後期課程 単位取得退学
2013 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 社会環境学講座 課程博士(人間科学)取得
・職歴
2003 年 5 月~2004 年 2 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 ティーチング・アシスタント
2004 年 5 月~2005 年 2 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 ティーチング・アシスタント
2006 年 4 月~2007 年 3 月 大阪大学CSCD リサーチアシスタント
2007 年 6 月~2008 年 3 月 財団法人日本対がん協会 非常勤職員
2011 年 4 月~2012 年 3 月 金沢大学 人間社会研究域 研究員
2013 年 4 月~
金沢大学大学院 人間社会環境研究科 客員研究員
2013 年 6 月~
株式会社 原子力安全システム研究所 研究員
2006 年 4 月~2011 年 3 月 和歌山赤十字看護専門学校 非常勤講師(社会学)
2007 年 4 月~2011 年 3 月 京都府看護専修学校 非常勤講師(社会学・人間関係論)
2008 年 4 月~2010 年 3 月 南大阪看護専門学校 非常勤講師(文化人類学)
2009 年 4 月~2011 年 3 月 関西福祉科学大学 非常勤講師(生命倫理学)
2009 年 4 月~2011 年 3 月 大阪保健福祉専門学校 非常勤講師(人間関係論)
2010 年 4 月~2011 年 3 月 帝塚山大学 非常勤講師(人間の科学C・社会学)
2013 年 4 月~2013 年 9 月 金沢大学 非常勤講師(学類学類共通英語2(社会学)
)
2.研究活動
・研究分野
医療社会学、近代医療、先端医療、脳死・臓器移植、生命倫理
・臓器移植の社会学的考察
日本では論争の中心であった「脳死」だけでなく、
「臓器移植」も視野に入れつつ、移植と
いう治療行為が社会に及ぼす影響、逆に社会的な要因がこの治療行為に及ぼしている影響を検
討している。移植の専門家の主張、メディア上の言説、生命倫理の議論などに注目するだけで
80
なく、各国のガイドラインや法律制定に関するドキュメントなどを分析し、臓器移植に対して
重層的なアプローチを試みている。移植を実施するために必要な制度(移植ネットワーク、臓
器の収集・分配、死の再定義、匿名性の原則など)を検討することで、臓器移植に影響を及ぼ
すとされている「文化的要因」以外の要因を説得的に示すことが当面の研究目的である。
また、臓器移植の検討から得た知見をもとに、先端医療や近代医療のメカニズムやアポリア
を明らかにすることも試みている。
3.研究成果
[編書論文・雑誌論文など]
工藤直志,2003,「書評『Lock, Margaret, 2002, Twice Dead: Organ Transplants and the
Reinvention of Death, Berkeley: University of California Press.』
」
『年報人間科学』24: 365-70.
工藤直志,2007,
「海外から見た日本の脳死・臓器移植―近年の雑誌論文の検討を通して」
『医療・
生命と倫理・社会』6(1)/(2): 57-65.
工藤直志,2007,
「
『現場力』研究術語集―『わざ』の習得」
『Communication-Design:異なる分
野・文化・フィールド―人と人のつながりをデザインする』0,223.
工藤直志・岩渕亜希子・霜田求・中岡成文・西村ユミ,2008,
「日本の遺伝子診療の現状と課題―
『遺伝子診療とその社会文化的側面についてのアンケート調査』から」
『医療・生命と倫理・
社会』7(1)/(2): 13-46.
工藤直志,2008,
「
『現場力』研究術語集―学習のコンテクストの学習」
『Communication-Design:
異なる分野・文化・フィールド-人と人のつながりをデザインする』1: 208.
Yamagishi, Akemi, Tatsuya Morita, Mitsunori Miyashita, Nobuya Akizuki, Yoshiyuki Kizawa,
Yutaka Shirahige, Miki Akiyama, Kei Hirai, Tadashi Kudo, Takuhiro Yamaguchi, Asuka
Fukushima, and Kenji Eguchi, 2008, "Palliative Care in Japan: Current Status and a
Nationwide Challenge to Improve Palliative Care by the Cancer Control Act and the
Outreach Palliative Care Trial of Integrated Regional Model (OPTIM) Study," American
Journal of Hospice & Palliative Care, 25(5): 412-18.
工藤直志・山中浩司,2009,
「医療現場における電子カルテの影響―医師・看護師における仕事の
負担問題を中心に」
『大阪大学大学院人間科学研究科紀要』35: 153-71.
Iwabuchi, Akiko and Tadashi Kudo,2009,「Constructing Readiness: Process of Genetic
Counseling Related to Presymptomatic Diagnosis in Japan」
『追手門学院大学社会学部紀要』
3: 1-15.
工藤直志,2010,「脳死・臓器移植」『先端医療の社会学』世界思想社,19-44.
工藤直志,2010,「臓器移植」『よくわかる医療社会学』ミネルヴァ書房,104-5.
Hirai, Kei, Tadashi Kudo, Miki Akiyama, Motohiro Matoba, Mariko Shiozaki, Teruko Yamaki,
Akemi Yamagishi, Mitsunori Miyashita, Tatsuya Morita, and Kenji Eguchi, 2011, "Public
Awareness, Knowledge of Availability, and Readiness for Cancer Palliative Care Services: A
Population-Based Survey across Four Regions in Japan," Journal of Palliative Medicine,
14(8): 918-22.
[翻訳論文など]
81
バーバラ・ケーニグ・工藤直志訳,2007,
「ヒトゲノム計画・医療政策・生命倫理」
,山中浩司・
額賀淑郎編『遺伝子研究と社会』昭和堂,23-48.
Zimmermann, Kyla, Jean Pariès, René Amalberti and Daniel H. Hummerdal, 2010, "Is the
Aviation Industry Ready for Resilience?: Mapping human Factors Assumptions across the
Aviation Sector," Erik Hollnagel, Jean Pariès, David Woods and John Wreathall eds.,
Resilience Engineering in Practice: A Guidebook, Farnham: Ashgate Publishing, 257-274.
(=2014,工藤直志訳「航空産業はレジリエンス的な考え方を導入できる段階になっている
か?――航空部門のヒューマンファクターズの前提を俯瞰する」北村正晴・小松原明哲監訳『実
践レジリエンスエンジニアリング――社会・技術システムおよび重安全システムへの実装の手
引き』日科技連出版社,255-271.
)
[報告書など]
尾崎麻也子・橋本満・山中浩司・心光世津子・工藤直志・竹内慶至,2007,
「医療スタッフアンケ
ート調査の概要と報告」山中浩司編『臨床文化の行方――医療の標準化と臨床文化』平成 16-18
年度科学研究費補助金研究成果報告書,大阪大学,15-80.
尾崎麻也子・橋本満・山中浩司・心光世津子・工藤直志・竹内慶至,2007,
「電子カルテと医療現
場――インタビュー調査とアンケート調査から」山中浩司編『臨床文化の行方――医療の標準化
と臨床文化』平成 16-18 年度科学研究費補助金研究成果報告書,大阪大学,127-38.
工藤直志,2007,
「電子カルテの機能と特徴――CMC との対比から」山中浩司編『臨床文化の行
方―医療の標準化と臨床文化』平成 16-18 年度科学研究費補助金研究成果報告書,大阪大学,
159-71.
工藤直志・竹田恵子・森本誠一・山中浩司,2012,
「
『遺伝子検査』とマスメディア」山中浩司編
『
「体質遺伝子検査」技術に関する社会ネットワークと社会的認識の調査研究』平成 21-23 年
度科学研究費補助金研究成果報告書,大阪大学,159-71,163-93.
工藤直志,2012,
「障害一般に対する市民の意識」金沢大学「障害と医療・福祉」研究会編『
「発
達障害に関する市民意識」
』白山市調査研究報告書,53-8.
工藤直志,2012,
「科学技術に対する市民の意識」金沢大学「障害と医療・福祉」研究会編『
「発
達障害に関する市民意識」
』白山市調査研究報告書,59-62.
工藤直志・澤田愛・竹内慶至・溝部明男,2013,
「パターナリズム的態度尺度の検討」溝部明男・
竹内慶至編『発達障害と共生社会の計量社会学的研究――2011 年度発達障害と共生社会に関す
る意識調査』2011 年度金沢大学人間社会学域人文学類人間科学コース・社会学調査実習報告書
第 30 号,87-97.
工藤直志,2014,
「発達障害に対する保護者の意識」田邊浩編『現代社会における自閉症スペクト
ラム障害の社会認識と医療化に関する総合的研究』平成 23 年度〜平成 25 年度科学研究費補助
金研究成果報告書,金沢大学,35-42.
工藤直志,2014,
「不調時の症状の認知」病気関連行動研究会編『病気関連行動に関する研究報告
書』
(株式会社応用社会心理学研究所発行)
,21-43.
工藤直志,2014,
「
『治療的行動』の実態」病気関連行動研究会編『病気関連行動に関する研究報
告書』
(株式会社応用社会心理学研究所発行)
,75-96.
82
[学会・研究会などでの報告]
工藤直志,2004,
「脳死・臓器移植に対する意思形成――インタビュー調査の分析を通して」
『第
55 回関西社会学会』
(5 月 23 日)
,佛教大学(京都府)
.
工藤直志・山中浩司,2006,
「電子カルテ導入が医療現場に与える影響について――医師へのイン
タビュー調査から」
『第 57 回関西社会学会』
(5 月 27 日)
,金沢大学(石川県)
.
山本威久・三宅浩之・工藤直志・山中浩司・吉川宣輝,2006,
「電子カルテ利用に関する職員アン
ケート調査」
『第 26 回医療情報学連合大会』
(11 月 2 日)
,札幌コンベンションセンター(北海
道)
.
工藤直志,2007,
「保健医療におけるモダン/ポストモダン――脳死・臓器移植」
『第 33 回日本保
健医療社会学会大会』
(5 月 20 日)
,新潟医療福祉大学(新潟県)
.
平井啓・工藤直志・塩崎麻里子・山木照子・秋山美紀・的場元弘・宮下光令・森田達也・秋月伸哉・
白髭豊・江口研二,2008,
「地域住民の緩和ケアの利用に対する準備性と各種メディアに対す
る信頼性」
『第 13 回日本緩和医療学会学術大会』
(7 月 4 日)
,静岡県コンベンションアーツセ
ンター(静岡県)
.
Kudo Tadashi, 2008, Gene-Dialog Final Workshop: Comparative Study on Genetic Counseling
(8 July), Institut für Höhere Studien (Vienna, Austria).
Yamanaka, Hiroshi and Tadashi Kudo, 2008, "Working with Electronic Medical Record: Some
Results from Research at Japanese Regional Hospitals," Annual Meeting of the Society for
Social Studies of Science (4S) in association with the European Association for the Study of
Science and Technology (EASST) (Aug. 22th), Erasmus University (Rotterdam, The
Netherlands).
工藤直志,2011,
「臓器を提供する理由――家族承諾のみで提供された事例から」
『第 37 回日本保
健医療社会学会大会』
(5 月 21 日)
,大阪大学(大阪府)
.
工藤直志・森本誠一・山中浩司,2011,
「
『遺伝子検査』記事における議題とフレーム――1995 年
~2009 年における新聞記事の分析」
『第 84 回日本社会学会大会』
(9 月 17 日)
,関西大学(大
阪府)
.
工藤直志,2012,
「市民の科学観・医療観と発達障害に対する意識――『発達障害と共生社会に関
する意識調査』から」
『第 2 回金沢大学子どものこころサミット』
(3 月 17 日)
,金沢大学付属
病院・宝ホール(石川県)
.
工藤直志,2012,
「
『自閉症』の医療化と社会問題化について――医療社会学からのアプローチ」
『日
本保健医療社会学会・第 216 回定例研究会』
(6 月 30 日)
,大阪大学(大阪府)
.
田邊浩・竹内慶至・工藤直志・松田洋介,2012,
「地方都市における市民の発達障害認識」
『第 85
回日本社会学会大会』
(11 月 3 日)
,札幌学院大学(北海道)
.
Nojima, Natsuko, Noriyuki Takeuchi, Yui Miura, Shingo Nagata, Tadashi Kudo, Sanae Tanaka
and Manabu Oi, 2013, “How does Society Address ELSI of Autism? : Public Engagement
and Agenda Setting,” The 5th Annual Medicine and the Humanities and Social Sciences
Conference (Feb. 1st), Sam Houston State University (Houston, the USA).
工藤直志,2013,
「市民との対話の場が生み出したもの」
『自閉症をめぐる協働の軌跡と展望(合同
成果報告会)
』
(3 月 10 日)
,近江町交流プラザ(石川県)
.
工藤直志,2013,
「ユニバーサル化する大学と要支援学生――保健医療福祉教育の連携課題として
83
考える」
(ラウンドテーブルディスカッション・話題提供者)
『第 39 回日本保健医療社会学会
大会』
(5 月 19 日)
,東洋大学(埼玉県)
.
工藤直志・轟亮・歸山亜紀,2013,
「投稿論文の審査過程で生まれた知の帰属に関する一考察」
『第
86 回日本社会学会大会』
(10 月 12 日)
,慶應義塾大学(東京都)
.
工藤直志・佐々木洋子・古谷文男・田中麻紗子・八木秀泰,2014,
「不調時の自助行動・受療行動
と社会的要因に関する一考察」
(ポスター発表)
『第 29 回日本保健医療行動科学会学術大会』
(6
月 21 日)
,筑波大学(東京都)
.
古谷文男・田中麻紗子・工藤直志・佐々木洋子・八木秀泰,2014,
「受療行動の生起に『不調の認
知』が及ぼす影響――病気行動の規定因に関する一考察」
(ポスター発表)
『日本心理学会第 78
回大会』
(9 月 12 日)
,同志社大学(京都府)
.
[学位論文]
修士論文「専門的知識の社会的受容―脳死問題をめぐって」大阪大学大学院人間科学研究科 2003
年度修士論文
博士論文「社会制度としての臓器移植」大阪大学大学院人間科学研究科 2012 年度博士論文
3.学会及び社会的活動
所属学会
関西社会学会(2004 年度~)
日本社会学会(2004 年度~)
日本保健医療社会学会(2005 年度~)
日本医学哲学・倫理学会(2012 年度~)
4.連絡先
E-mail: ta.kudoh@gmail.com
84
鈴木 啓史 (すずき ひろし)
Ⅰ 略歴
学歴
1981 年 北海道釧路商業高等学校 卒業
1981 年 近畿大学商経学部 経済学科 入学
1985 年 近畿大学商経学部 経済学科 卒業
1997 年 京都大学大学院経済学研究科 経済システム分析専攻 修士課程 入学
1999 年 京都大学大学院経済学研究科 経済システム分析専攻 修士課程修了
2007 年 大阪大学人間科学研究科 人間科学専攻 社会環境学講座 博士後期課程 入学
2010 年 大阪大学人間科学研究科 人間科学専攻 社会環境学講座 博士後期課程 修了
博士(人間科学)、高度副プログラム(コミュニケーションデザイン)取得。
職歴
1985 年~1986 年
大阪市立住吉商業高等学校 期限付講師
1986 年~1987 年
日東テント株式会社営業事務
1987 年~1989 年
東大阪市立日新高等学校 定時制課程 期限付講師
東大阪市立日新高等学校 全日制課程 非常勤講師
1989 年~1990 年
奈良県立桜井商業高等学校 講師
1990 年~1991 年
東大阪市立日新高等学校 定時制課程 期限付講師
1991 年~2010 年
東大阪市立日新高等学校 定時制課程 教諭
2010 年~
大阪府立野崎高等学校 教諭(現在に至る)
Ⅱ 研究活動
(研究概要)
P.J プルードン、JSミル、K・マルクス、トムスン、ホジスキン、ラサールなどの思
想家の日本への受容史や思想界、労働界、 実業界に与えた影響を概観していく。
第一に明治期における西洋思想の受け入れ状況を概観する。国家政策として、産業育
成政策として、また労働政策の必要性として受け入れていったのかを探求する。
[研究方法]
→各思想家の原典をあたるとともに、特に partnership、association に関する欧文文献を収
集する。
第二に、河上肇、櫛田民蔵や幸徳秋水、大杉栄、荒幡寒村、北一輝などの思想家に焦点
を当て、彼らがいかに社会主義、無政府主義、共産主義思想を受け入れていったのか。ま
た、思想の変遷を時代背景とともに解明していく。特に、オリジナル思想との相違、特に
85
変容された受容史を研究対象とす。
[研究方法]
→当時の社会状況や国際関係、政治状況などを考慮の上、各思想家の原典を収集し分析
する。当時の日本の世相を描いた欧文文献を収集する。
第三に、実業界への影響である。明治以後の実業家はなぜ、P.J プルードン、JSミル、
K・マルクスなどが主張する partnership、つまり利潤分配制度を取り入れていったのか。
日本実業界が採用していた「労働株」や「利潤分配制度」の受容史と P.J プルードン、J
Sミル、K・マルクスらの思想の関連性を研究する。特に戦前に利潤分配制度を採用して
いた富士紡績などの企業を取り上げ、労働者参加株式会社を研究する。具体的な研究対象
としては、当時の実業界のトップに焦点をあて、彼らの学生時代の思想的影響を調査する。
彼らのゼミ人脈等を調査することで、後に実業界のトップに登り詰めた彼らの思想背景と
ともに実業界に与えた影響力を考察していく。
[研究方法]
→社史などを集め「労働参加型株式会社」実施企業を調べる。その会社の重役を調べ出
身学校の人脈を調べる。労働運動史を調べる。その上で労使関係を浮き彫りにする。
「大阪社会運動資料センター」、「大原社会問題研究所」、「外交資料館」、「国立公
文書館」、「京大経済学部図書室」などの利用。
(著書)
・「communism が陥った罠」2005 (本山美彦編『帝国と破綻国家―アメリカの「自由」
とグローバル化の闇―』ナカニシヤ出版、第 7 章担当)
・八木紀一郎編仮題『経済学史ハンドブック』第 6 章「マルクス」担当予定。
(論文)
・「アソシエーション理論の基礎概念―マルクスによるプルードン批判の限界から読み取る
―」2001 『季報
唯物論研究』第 77 号
・「19世紀の Association(連合)理論の現代的意義-ドイツ民法典論争から見たマルク
スとプルードンの将来社会ビジョン-」2000 『情況』第 2 期通巻 104 号。
(その他)
・「「中空理論」と廣西」2002 『場―廣西元信 『資本論の誤訳』によせて―』こぶし書房。
(修士論文)
・「19世紀のAssociation(連合)理論の現代的意義-ドイツ民法典論争から見たマルクス
とプルードンの将来社会ビジョン-」
(博士論文)
・「利潤分配制と社会主義―日本における大正期から昭和戦後期に至までの受容と変容の歴
史―」
86
Ⅲ 学会および社会活動
経済学史学会会員
進化経済学会会員
経済教育学会会員
関西社会学会会員
社会思想史学会会員
社会学史学会会員
賀川豊彦学会会員
商業教育学会会員
Ⅳ 連絡先
[email protected]
87
藤田
智博(ふじた ともひろ)
1. 略歴
【学歴】
2004 年 3 月
大阪大学人間科学部卒業(人間科学学士)
2004 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科入学
2006 年 3 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了(人間科学修士)
2006 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程入学
2014 年 9 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了(人間科学博士)
【職歴】
2008 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科 TA
(2009 年 3 月まで)
2008 年 4 月
神戸総合医療専門学校兼任講師
(2015 年 3 月まで)
2009 年 4 月
大阪国際大学非常勤講師
(現在に至る)
2010 年 4 月
南大阪看護専門学校兼任講師
(現在に至る)
2012 年 9 月
京都光華女子大学非常勤講師
(2013 年 3 月まで)
2012 年 4 月
桃山学院大学非常勤講師
(現在に至る)
2012 年 4 月
兵庫大学非常勤講師
(2014 年 9 月まで)
2012 年 4 月
大阪健康ほいく専門学校非常勤講師
(現在に至る)
2013 年 6 月
京都大学大学院文学研究科研究員
(現在に至る)
2014 年 9 月
関西大学非常勤講師
(現在に至る)
【学会及び社会における活動等】
2000 年 9 月
高槻市人材支援バンク「学校支援ボランティア」 (2008 年 3 月まで)
2006 年 4 月
関西社会学会
(現在に至る)
2007 年 4 月
日本社会学会
(現在に至る)
2011 年 4 月
日本スポーツ社会学会
(現在に至る)
2013 年 9 月
International Sociological Association
(現在に至る)
【受賞】
2006 年 5 月
関西社会学会大会優秀報告賞
【資格】
2004 年 5 月
社会調査士(第 000161 号、社会調査士資格認定機構)
88
2. 研究活動
【研究テーマ】
グローバリゼーション,価値観・価値意識,価値観・価値意識の変容,若年,文化社会学
【研究概要】
国境を横断するヒト,モノ,カネ,情報が社会にもたらす影響について,社会学的な観点
から研究を行っている.グローバリゼーションに関する学説の研究を踏まえつつ,近年は,
価値観・価値意識の変容に関する計量社会学的な研究との節合を試みている.具体的には,
複数の時点の調査データを用いて,価値意識や価値観の変容に,時代効果としてのグロー
バリゼーションがどのように関連しているのかについて分析を行っている.同時に,価値
意識・価値観の社会学的研究も行っている.
3. 研究業績
【論文・著書等】
藤田智博,2013 年,
「J リーグにおけるサッカー移民の特性と変化」
『スポーツ社会学研究』
21(1):101-110.
藤田智博,「<書評>土井隆義著『人間失格?――罪を犯した少年と社会をつなぐ――』」
筑波社会学会『年報筑波社会学』(印刷中)
.
辻大介・藤田智博,2011 年, 「『ネット右翼』的なるものの虚実――調査データからの実
証的検討――」小谷敏他編『若者の現在
政治』日本図書センター,131-57.
藤田智博, 2011 年,「インターネットと排外性の関連における文化差――日本・アメリカ比
較調査の分析から――」大阪大学大学院人間科学研究科『年報人間科学』32: 77-86.
藤田智博, 2007 年, 「<書評論文>ピエール・ブルデューの『場』の理論とメディアの社会
学」大阪大学大学院人間科学研究科『年報人間科学』28: 117-22.
藤田智博, 2007 年, 「ジェイムズ・クリフォードの『旅する文化』とトランスナショナル・
フェミニズム――異種混淆論からポストモダニティの分析へ――」『フォーラム現代社
会学』6: 105-17.
【翻訳】
ヴィクトリヤ,キム(翻訳 藤田智博),2014 年,
「
『西町文化』を発信する――西町インタ
ーナショナルスクール――」志水宏吉・中島智子・鍛冶致編『日本の外国人学校――
トランスナショナリティをめぐる教育政策の課題――』明石書店,316-30.
【国際会議・国内学会における発表】
藤田智博・脇元瑞葉・太郎丸博,2015 年,
「お金のかかる有人宇宙開発から日本政府は撤退
89
すべきなのか――宇宙開発世論の分析――」5 月 24 日関西社会学会大会,立命館大学.
藤田智博,2015 年,
「婚前交渉観のコーホート分析――変動の要因分解と性別に依存した効
果の検証――」(ポスター報告)3 月 14 日第 59 回数理社会学会大会,久留米大学.
Fujita Tomohiro, 2014, “Japanese Youth ‘Inward Tendency’: An Analysis of Surveys of
Japan Youth Study Group,” XVIII ISA World Congress of
Sociology, July,
Yokohama.
Fujita Tomohiro, 2013, “Changing US Soft Power in Japan: Diversification of Favorite
Countries,” National Taiwan University & Kyoto University Symposium 2013
(National Taiwan University), December, Taipei, Taiwan.
Fujita, Tomohiro, 2013, “Japanese Youth Attitudes towards their Country,” Crisis and
Hope for Japanese Youth (Conference organized by Japan Youth Study Group),
Shufu Kaikan, November, Tokyo.
藤田智博,2013 年,
「日本人の好きな外国のゆるやかな変化――「日本人の意識」調査
の 4 時点の分析から――」5 月 19 日第 64 回関西社会学会大会,大谷大学.
Fujita, Tomohiro, 2013, “Changing Japanese Attitudes towards Foreign Countries,
1993-2008, ” International Seminar on Changing Values of Japan Society
(Vietnam Academy of Social Sciences), February, Hanoi and Ho Chi Minh,
Vietnam.
Fujita, Tomohiro, 2011, “J-League as a Contact Zone: Japanese Football beyond
National Lens,” Cultural Typhoon, Kobe Center for Overseas Migration and
Culture Interaction, July 24, Kobe.
藤田智博,2011 年,
「グローバリゼーション研究における文化概念――ジェイムズ・クリフ
ォードにおける移動とローカリティ――」5 月 29 日第 62 回関西社会学会大会, 甲南女
子大学.
藤田智博,2008 年, 「移動パラダイムの生成とグローバリゼーションのリアリティ」5 月
24 日第 59 回関西社会学会大会,松山大学.
藤田智博,2007 年,
「批判人類学における移動論の射程」11 月 17 日第 80 回日本社会学会
大会,関東学院大学.
藤田智博,2006 年,「『旅』する視点は男性中心主義的か?-ジェイムズ・クリフォードの
「旅」概念の再検討」5 月 28 日第 57 回関西社会学会大会, 金沢大学.
【連絡先等】
fujita.tomohiro[at マーク]gmail.com
90
髙松里江(たかまつりえ)
1. 略歴
【学歴】
2007 年 3 月 京都大学経済学部 卒業
2007 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程 入学
2009 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程 修了
2009 年 4 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程 入学
2012 年 3 月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程 単位修得退学
2013 年 3 月 大阪大学大学院 博士(人間科学)取得
【研究職歴】
2010 年 4 月~2012 年 3 月
日本学術振興会特別研究員(DC2)
2012 年 4 月~2013 年 3 月
同志社大学 ライフリスク研究センター 嘱託研究員
2013 年 4 月~(現在に至る) 大阪大学大学院人間科学研究科 助教
【教育職歴】
2012 年 4 月~2013 年 3 月 関西大学総合情報学部「データリテラシー実習」「社会調査実習」
2013 年 4 月~2015 年 3 月 佛教大学社会学部「社会階層論 H」
2013 年 4 月~2013 年 9 月 大阪大学全学共通教育「現代社会を読み解く」
2013 年 9 月~2015 年 3 月 神戸山手大学現代社会学部「ジェンダーと世代」
2014 年 4 月~2015 年 3 月 大阪経済大学人間科学部「ライフスタイル論」
2014 年 4 月~(現在に至る) 大阪大学全学共通教育「現代文化を読み解く」
2014 年 9 月~(現在に至る) 静岡大学人文社会科学部「統計・データ解析 I」(集中講義)
2. 研究活動
【領域】
労働社会学,ジェンダー論,計量社会学
【概要】 労働の評価構造とジェンダー
これまでの研究では、属性ではなく能力にもとづいて地位の評価を行うという「業績主義」の
もとで、いかに地位のジェンダー格差が形成されるかを実証的に検討してきた。従来の女性労
働研究では家事労働を中心的なテーマとして扱ってきたが、女性という属性にもとづいた説明
となりやすく、女性の働き方・ライフコースの多様化や女性内の階層要因を考慮できないという
91
問題があった。これに対して、本研究では、男女が担う市場労働の違いである性別職域分離
の存在をふまえた上で、業績主義という一見「公平」な評価構造のなかで形成される地位のジ
ェンダー格差について明らかにしてきた。今後は、性別職域分離や女性内の階層差の形成要
因として学歴の獲得過程を明らかにすることを通じて、ジェンダーによって異なる学歴の意義、
そして、労働市場における能力の評価構造について検討する。
3. 業績
【学位論文】
髙松里江,2013,「職業とジェンダーに関する実証分析」大阪大学大学院人間科学研究科博
士論文.
髙松里江,2009,「現代日本の性別職域分離に関する実証分析」大阪大学大学院人間科学
研究科修士論文.
【雑誌論文】
髙松里江,2015,「「見えにくいジェンダー」に対する女性労働研究の分析視角――性別職域
分離研究の可能性」『人間科学研究科紀要』41 巻, pp. 153-171.
髙松里江,2012,「(研究ノート)感情労働における組織的管理と自己疎外――組織・個人の
対応データを用いて」『ソシオロジ』175 号,pp. 73-85.
髙松里江,2012,「性別職域分離が賃金に与える影響とそのメカニズムに関する実証研究―
―技能に注目して」『フォーラム現代社会』11 号,pp.54-65.
髙松里江,2008,「非正規雇用の規定要因としての高等教育専攻分野―水平的性別専攻分
離の職域分離への転化に注目して」『年報人間科学』,大阪大学大学院人間科学研究科
社会学・人間学・人類学研究室,29 巻 2 号,pp.75-89.
【報告書等】
髙松里江,2014,「進路選択におけるジェンダー・トラック――男女間・女子内の分化に着目し
て」東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター『2013 年度
課題公募型二次分析研究会高校生の進路意識の形成とその母親の教育的態度との関
連性 研究成果報告書』75-106.
髙松里江・狭間諒太郎・松本渉,2013,「調査の概要」『平成 24 年度社会調査実習報告書―
―高槻市と関西大学による高槻市民郵送調査』,関西大学総合情報学部,pp. 1-7.
髙松里江,2009,「直系同居家族における既婚女性の権威主義的態度―2 時点パネルデー
タによる実証分析―」『職業と家族とパーソナリティについての同一パネル長期追跡調査』
(平成 16 年度~19 年度科学研究費補助金基盤研究(A)研究成果報告書),大阪大学大
学院人間科学研究科社会環境学講座経験社会学研究室,pp.247-262.
髙松里江,2007,「4 年制大学進学者の入職時における非正規雇用化の規定要因―性別か
92
専攻分野か―」『社会階層と非正規雇用―大阪大学大学院人間科学研究科 2007 年人間
科学方法実習Ⅰ報告書』,大阪大学大学院人間科学研究科社会環境学講座理論社会
学研究室,pp.51-60.
【書籍の一部】
Chin-fen Chang, Gui-hua Xie, Rie Takamatsu, and Young-mi Kim, 印刷中, “Where the
Materialism still Matters: Self-Identity in Social Hierarchy in East Asia”, Tarohmaru,
Hiroshi (ed.), Labor Market and Social Stratification in East Asia: A Global Perspective,
Brill.
Takamatsu, Rie and Toshiaki Tachibanaki , 2014(Translated by Madoka Watanabe), "What
Needs to Be Considered When Introducing a New Welfare System: Who Supports Basic
Income in Japan?", Yannick Vanderborght and Toru Yamamori(eds.), Basic Income in
Japan: Prospects for a Radical Idea in a Transforming Welfare State, Palgrave.
チャン・チンフェン、ジ・キハ、髙松里江、キム・ヨンミ,2014(山本耕介訳),「物質主義はどこで
生き残っているか――東アジアにおける階層帰属意識」,太郎丸博編『東アジアの労働市
場と社会階層』京都大学出版会,pp.199-216.
髙松里江・橘木俊詔,2012,「新しい福祉システムを導入するに際して考慮すること――ベー
シック・インカム政策を支持するのはどういう人か」橘木俊詔編『社会保障改革への提言―
―いま、日本に何が求められているのか』ミネルヴァ書房,pp.26-44.
髙松里江,2012,「直系同居家族における既婚女性の権威主義的態度とその変化」吉川徹編
『長期追跡調査でみる日本人の意識変容――高度経済成長時代の仕事・家族・エイジン
グ』ミネルヴァ書房,pp. 194-208.
髙松里江・吉川徹,2010,「パス解析」川端亮編『データアーカイブ SRDQ で学ぶ社会調査の
計量分析』ミネルヴァ書房,pp.79-93.
【学会等の報告】
髙松里江,「海外に憧れる高校生はだれか――ジェンダーの視点から」2014 年度二次分析研
究会 課題公募型研究 成果報告会③,東京大学社会科学研究所,2015 年 3 月 28 日.
Takamatsu, Rie, "A Comparative Study of the Effects of English Language Proficiency on
Wages in Japan and France", ISA World Congress of Sociology, Pacifico YOKOHAMA,
16th July, 2014.
髙松里江,「高等教育の専攻分野選択にみられる性別分離と家族・階層の影響」2013 年度二
次分析研究会 課題公募型研究 成果報告会①,東京大学社会科学研究所,2014 年 3
月 29 日.
髙松里江,「構造方程式モデリングSEMの基礎」(一社)日本家政学会関西支部若手の会
(講習会),於大阪青山大学,2013 年 10 月 12 日.
93
Tachibanaki, Toshiaki and Rie Takamatsu, “Political Inslination towards Basic Income”, Basic
income in Japan: Prospects for a radical idea in a transforming welfare state, Doshisha
University, 18th May 2013.
髙松里江,「初職就業にみられる性別の影響についての要因分解──専攻分野を媒介とした
間接効果に注目して」,第 53 回数理社会学会,於鹿児島大学,2012 年 3 月 14 日.
髙松里江,「医療専門職における感情労働の評価とその困難」,第 83 回日本社会学会大会,
於名古屋大学,2010 年 11 月 6 日.
Takamatsu, Rie. “Conflict in Care Work and Emotional Labor in Japan”, 2010 Osaka University
Forum, ”Globalization and Conflict: Entangelement between Local and Cosmopolitan
Orientations”, University of Groningen, 29th September 2010.
竹内慶至・髙松里江,「医療専門職の感情労働―(1)感情労働調査の概要」,第 61 回関西社
会学会,於名古屋市立大学,2010 年 5 月 30 日.
髙松里江・竹内慶至,「医療専門職の感情労働―(2)感情労働調査の分析」,第 61 回関西社
会学会,於名古屋市立大学,2010 年 5 月 30 日.
髙松里江,「男女間賃金格差における性別職域分離の影響とそのメカニズムについての計量
分析」,日本フェミニスト経済学会,於大阪府立大学,2010 年 4 月 17 日.
髙松里江・竹内慶至,「医療専門職の感情労働をめぐるコンフリクトに関する調査研究」,大阪
大学グローバル COE プログラム「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」大学院生調査
研究助成(平成 21 年度)第一次報告会,於大阪大学,2009 年 12 月 12 日.
髙松里江・三谷はるよ・乾順子・吉川徹,「既婚女性の同居・ケア意識の変容―長期追跡パネ
ル調査の結果報告 2」,第 19 回日本家族社会学会,於奈良女子大学,2009 年 9 月 12
日.
吉川徹・乾順子・髙松里江・三谷はるよ,「既婚女性のライフコースと中高年期の社会意識―
長期追跡パネル調査の結果報告 1」,第 19 回日本家族社会学会,於奈良女子大学,
2009 年 9 月 12 日.
髙松里江・吉岡洋介・吉川徹,「長期追跡パネル調査データの分析―職業とパーソナリティ日
本調査の結果報告2―」,第 17 回日本家族社会学会,於札幌学院大学,2007 年 9 月 9
日.
4. その他
【所属学会・研究会】
日本社会学会/関西社会学会/日本フェミニスト経済学会/社会学研究会(ソシオロ
ジ)/関西計量社会学研究会(KSMR)
【外部資金の獲得】
科学研究費若手研究 B(2014 年度~2016 年度),「女性の職業キャリア形成における標準学
94
歴および追加的学歴の影響に関する実証研究」(研究代表者)
頭脳循環を加速する若得手研究者戦略的海外派遣プログラム「幸福感の国際比較分析に基
づく、経済競争力のある福祉国家の構築に関する研究」(2012 年度、橘木俊詔代表)(若
手研究者)
特別研究員奨励費(2010~2011 年度)「現代日本の性別職域分離と働き方の格差に関する
調査研究」 (研究代表者)
大阪大学グローバル COE プログラム「コンフリクトの人文学国際研究 研究拠点」大学院生調
査研究(2009 年度)(研究代表者)
【資格】
社会調査士(第 005228 号,2009 年 6 月 1 日取得)
専門社会調査士(第 A-000104 号,2009 年 6 月 1 日取得)
5. 連絡先
Eメール
rietakamatsu[at]hus.osaka-u.ac.jp
住所
〒565-0873 吹田市山田丘 1-2
電話
06-6879-8063
95
竹田 恵子(たけだ けいこ)
Ⅰ略歴
学歴
2002 年 4 月
2004 年 3 月
2004 年 4 月
2006 年 3 月
2006 年 4 月
奈良女子大学文学部人間関係行動学講座編入学
奈良女子大学文学部人間関係行動学講座卒業
大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士前期課程入学
大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士前期課程修了
大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士後期課程進学
2010 年 9 月 大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士後期課程修了
職歴1(医療分野)
1990 年~1994 年 西淀川公害医療センター検査室 臨床検査技師
1995 年~1999 年 ダイワ会大和病院薬局検査科 臨床検査技師
2001 年~2008 年
生長会ベルクリニック検査科 臨床検査技師
職歴2(研究・教育分野)
2004 年~2008 年 大阪大学人間科学研究科共通教育 ティーチング・アシスタント
2008 年~2009 年 大阪大学女性研究者キャリア・デザインラボ 特任研究員
2008 年~2011 年 大阪保健福祉専門学校看護学科・保健看護学科 非常勤講師
2011 年~2012 年 大阪大学大学院人間科学研究科社会環境学講座 特任研究員
2013 年~
種智院大学人文学部社会福祉学科 非常勤講師
2013 年~
京都女子大学現代社会学部現代社会学部 非常勤講師
現職
2013 年 4 月~
大阪大学人間科学研究科社会環境学講座 助教
学位
2006 年 3 月 修士(人間科学)学位授与
2010 年 9 月 博士(人間科学)学位授与
(大阪大学 人科第 877 号)
(大阪大学 第 24161 号)
資格
臨床検査技師(1990 年 7 月)
社会調査士(第 004643 号)
専門社会調査士(第 A-000069 号)
Ⅱ研究内容
生命誕生に関わる科学技術の利用には,大きな期待が寄せられると同時に,様々な懸念
も持たれています.日々,進歩するこれらの技術は,私たちの生命に対する理解を新たに
させるものも多く,従来の家族や,社会に対する考え方,接し方の変更を迫るようになっ
96
てきています.このような変革はどのような方向へ社会を導くのでしょうか.私は生殖補
助技術を例に、現代に生きる人びとの,生命に関する理解を解き明かしたいと考えていま
す.
以上のような問題関心のもと,現在は 10 年前の当事者の理解と現代の当事者の理解を比
較する研究を行っています.まだまだ研究の途中ですが,生殖補助技術の普及が進んだこ
とによって,当事者の理解に変化が生じた部分がある一方で,ほとんど変化しない部分が
あることもわかってきました.今後は,この変化の違いが何を意味するのか,さらに深く
検討したいと考えていますし,当事者以外の関係者(医療者や科学者など)の理解につい
ても研究を進めたいと考えています.
Ⅲ業績
・論文
竹田恵子, 2005, 書評「Joseph Dumit, Picturing Personhood: Brain scans and Biomedical
Identity」『年報人間科学』, 大阪大学人間科学部, 26: 127-131.
竹田恵子, 2007, 「生殖技術受診時に表出する身体観の相互作用」, 『質的心理学研究』,
日本質的心理学会, 6:140-157.
竹田恵子, 2007, 「生殖技術利用者のリスクコミュニケーション―リスクの分担とリスク
コミュニケーションの必要性」, 『保健医療社会学論集』, 日本保健医療社会学会,
18(1):38-50.
竹田恵子,2011,
「医療従事者はリスクをいかに語るか?―生殖技術の出生児リスクについ
ての談話分析」
,『科学技術社会論研究』, 8:133-150.
Yamanaka, H., & Takeda, K., 2011, Practicing personalized preventive medicine : its
difficulties and conditions in Japan, Personalized Medicine, 8(2):215-224.
竹田恵子,2011,
「生殖技術はいかに理解されてきたか―科学の公衆理解研究の枠組みによ
る再検討」,人間科学研究紀要, 37:97-116.
・研究報告書
竹田恵子, 2006, 「各種医療専門職におけるコミュニケーション―自由記述の回答から」,
『臨床文化の行方―医療の標準化と臨床文化』(2004~2006 年度科研調査報告書)
の p139-158.
竹田恵子, 2007, 『若者メディアライフスタイル調査 Vol.1 若者たちを取り巻くメディ
アライフスタイルの実態とその将来像』, サントリー次世代研究所.
竹田恵子, 2007, 『若者メディアライフスタイル調査 Vol.2 新しいメディアを使った若
者たちの距離の測り方』,
サントリー次世代研究所.
竹田恵子, 2007, 『若者メディアライフスタイル調査 Vol.3 デジタル時代の友だちづき
あい』,
サントリー次世代研究所.
竹田恵子, 2012,「体質遺伝子検査についての関係者の見解(医療者の見解)」, 『「体質遺
伝子検査」技術に関する社会ネットワークと社会的認識の調査研究』(2009~2011
年度科研調査報告書), p126-143.
竹田恵子, 2012,「体質遺伝子検査についての関係者の見解(利用者の見解)」, 同上報告
97
書 p144-162.
竹田恵子, 2012,「「遺伝子検査」とマスメディア」, 同上報告書 p163-194.
・翻訳
竹田恵子, 2007, 「遺伝子決定論と遺伝子例外主義」, 山中浩司・額賀淑郎(編)『遺伝
子研究と社会:生命倫理の実証的アプローチ』昭和堂, p80-100(原論文情報:
Willey, A.M., Genetic Exceptionalism Driven by Fear of Genetic Determinism:
Benefit or Detriment to Patient Care and Genetic Research, Empirical Bioethics
in Cultural Context: Genetic Confidentiality, Ownership and Public
Participation in the United States and Japan, Proceeding of a workshop held
jointly by Cornell University and Sophia University, Jan. 30 - Feb. 1, 2003, pp.
13-31).
・学会報告
竹田恵子, 2005, 「補助生殖技術受診者の抵抗感からみえるもの―『人的介入』と『技術
的介入』」, 第 56 回関西社会学会大会報告, 於大阪市立大学.
竹田恵子, 2006.5.14, 生殖技術の拒否と受容―ART 受診者の「抵抗感」に影響を与える二
つのイデオロギー, 第 32 回日本保健医療社会学会大会, 於立教大学.
竹田恵子, 2006.5.27, 生殖医療における各種医療従事者の役割分担―胚培養士の登場が
与える影響, 第 57 回日本保健医療社会学会大会, 於金沢大学.
竹田恵子, 2006.8.5, 生殖技術受診時に表出する身体観の相互作用, 第 3 回日本保健医療
社会学会大会, 於九州大学.
竹田恵子, 2007.10.25, ART 利用に関する抵抗感, 第 52 回日本生殖医学会学術講演会, 於
秋田キャッスルホテル.
竹田恵子, 2007.11.10, ART 提供医療専門職のジレンマ, 科学技術社会論学会第 6 回年次
研究大会, 於東京工業大学.
竹田恵子, 2007.11.18, ART 提供医療専門職のジレンマ, 第 80 回日本社会学会大会, 於関
東学院大学.
竹田恵子, 2010.11.27, 生殖技術に関する科学知識は関係者の理解にいかに働くか, 第 7
回日本質的心理学会全国大会, 於茨城大学.
竹田恵子, 2013.9.28, 私の「体質」と家族のつながり:体質遺伝子検査に関する一般利用者
の理解, 第 2 回科学社会学会大会, 於東京大学.
竹田恵子, 2014.5.25, 現代生殖技術の利用における不可視化するリスク──周辺の配慮
と蓄積する科学知識の影響, 関西社会学会第 65 回大会, 於富山大学.
・学位論文
修士論文「生殖技術の拒否と受容―ART 受診者はいかに二つのイデオロギーを折り合わせ
るのか」, 2006 年
博士論文「生殖技術の知識をめぐる文化社会学的研究―研究者・医療者・当事者への質的
98
調査から」, 2010 年.
Ⅳ受賞歴
2006 年 11 月
柿内賢信奨励賞受賞(科学技術論学会)
Ⅴ外部資金獲得
2014 年 2 月 二十一世紀文化学術財団学術奨励金
Ⅵ所属学会
日本社会学会
科学社会学会
科学技術社会論学会
関西社会学会
Ⅶホームページ
http://www.eonet.ne.jp/~keiko2013
Ⅶ連絡先
kekotake[アットマーク]hus.osaka-u.ac.jp
99
樋口
麻里(ひぐち まり)
Ⅰ.略歴
【学歴】
2005 年 3 月
大阪大学医学部保健学科看護学専攻 卒業
2005 年 4 月
大阪大学人間科学部科目等履修生(至 2006 年 3 月)
2006 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 入学
2007 年 9 月
l'Université de Strasbourg 大学間協定交換留学(至 2007 年 12 月)
2008 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程 休学 (事由:出産・育児)
(至 2009 年 3 月)
2010 年 3 月
同上
2010 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程 入学
2015 年 3 月
同上
修了
修了
【学位】
2015 年 3 月
博士(人間科学)(大阪大学)
【職歴】
2010 年 10 月
大阪大学大学院人間科学研究科ティーチング・アシスタント
(至 2011 年 2 月)
2011 年 4 月
日本学術振興会特別研究員(DC2)
(至 2013 年 3 月)
課題名:統合失調症者が抱える家族・医療従事者・社会との葛藤の解明―価
値観の視点から
2012 年 1 月
フランス国立衛生医学研究所:Institut National de la Santé et de la
Recherche Médicale (INSERM) / Faculté de Médecine, l’Université de
Toulouse Ⅲ- Paul Sabatier
外国人研究員(至 2013 年 1 月)
2013 年 7 月
学校法人平成医療学園なにわ歯科衛生専門学校
非常勤講師
担当科目:社会学(至 現在)
2013 年 10 月
大阪大学大学院人間科学研究科シニア・ティーチング・アシスタント(STA)
人間科学方法演習(専門社会調査士
2013 年 8 月
科目)(至 2014 年 2 月)
大阪大学大学院人間科学研究科リサーチ・アシスタント(RA)
卓越した大学院拠点形成費等補助金に係る研究活動に必要な研究支援業務
(至 2014 年 3 月 31 日)
2014 年 9 月
京都学園大学 非常勤講師
(担当科目:社会調査実習Ⅱ)
(至 2015 年 3 月)
100
2014 年 9 月
立命館大学
非常勤講師 (担当科目:社会調査士Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)
(至 現在)
2015 年 4 月
同志社大学大学院
非常勤講師 (担当科目:質的分析特講)
(至 現在)
2015 年 4 月
大阪大学大学院人間科学研究科評価資料室 助教
(至 現在)
【免許,資格】
看護師,保健師,精神保健福祉士
社会調査士(第 013641 号)、専門社会調査士(第 A-000282 号)
【賞罰】
第 4 回社会調査協会賞(『社会と調査』賞)
Ⅱ.研究活動
【研究分野】
社会的排除,社会問題, 医療社会学
【概要】
○精神障がい者にみる社会的排除/包摂のメカニズムの解明と社会的包摂概念の理論的検討
従来の社会的排除論において議論の対象に取り上げられてこなかった精神障がい者(主に統
合失調症を抱える人々)を主たる対象として、その社会的排除の構造および社会的包摂の可能
性について、質的・量的調査の国際比較分析による実証的研究を試みている。
これまでの国内での質的調査(精神病院や地域の当事者団体でのフィールドワーク、家族へ
のインタビュー調査)から、統合失調症者の社会的包摂を妨げる社会的要因として、統合失調
症者独自の価値観と、医療従事者・家族・社会の価値観の葛藤の存在を明らかにした。また、
統合失調症者への非寛容的社会意識の規定要因の構造が、西洋精神医療が普及している社会と
そうでない社会とでは異なることを、日本とベトナムとの量的調査の比較から示した。さらに、
連帯主義から社会的包摂の必要性を訴えるフランスで、精神障がいやアディクション(主に薬
物依存)、ホームレスのケアに携わるアソシアシオンでのフィールドワーク調査を行い、社会
的包摂の条件において「労働への参入」を相対化することが、精神障がい者の社会的包摂に求
められることを示した。
今後の研究では、多元的な社会的包摂概念の理論的精緻化と、その裏づけとなる脆弱性をも
つ人々の社会的メンバーシップの承認過程について、質的・量的調査の日仏比較から検討する。
【業績】
① 学位論文
樋口麻里,2010,
「統合失調症者の社会復帰過程―安住の地の発見と新しい人生としての出発」,
大阪大学大学院人間科学研究科修士論文.
101
樋口麻里,2015,
「精神障がい者の社会的排除の国際比較分析―社会的包摂概念の発展可能性」,
大阪大学大学院人間科学研究科博士論文.
②論文
樋口麻里,2013,「統合失調症者の回復過程とその分岐点における居場所―Atlas.ti を利用した
グラウンデッド・セオリー・アプローチによる試み」,『社会と調査』11:85-100.(査読あり)
③著書等
Mari HIGUCHI, 2013, “Social Values Which Present a Care Burden for Japanese
Families,” The Meriden Family Programme, Vol 3, Issue 15:10-12.(寄稿)
樋口麻里,2012,「性規範意識のゆくえ」吉川徹編『パネルデータでみる中高年の意識変容―
―高度成長世代の仕事・家族・エイジング』,ミネルヴァ書房.
④国内学会発表(○印:発表者)
○山中浩司・野島那津子・樋口麻里,2015 年 5 月,
「希少疾患と社会的困難―当事者への聞き
取り調査から」,『第 41 回日本保健医療社会学会大会』,於首都大学東京.(査読あり)
○真柄希里穂,樋口麻里,2012 年 3 月,
「統合失調症の遺伝的素因に関する情報への意識と態
度―当事者・家族・医師の相違」,
『第 31 回日本社会精神医学会』,於学術総合センター.
(査読あり)
○樋口麻里・三浦藍・松葉祥一・瀧尻明子・川口貞親・植本雅治,2011 年 5 月,
「統合失調症
者との共生に対する人々の意識――日越調査の国際比較分析から」,第 37 回日本保健医療
社会学会大会,於大阪大学.(査読あり)
○樋口麻里, 2010 年 5 月,「統合失調症者のアイデンティティ再構築過程――安住の地の発見
と新しい人生としての出発」, 第 61 回関西社会学会大会,於名古屋市立大学.
(査読なし)
⑤国際学会口頭発表(○印:発表者)
○Masanori ISOBE, Ai MIURA, Mari HIGUCHI,
Masaharu UEMOTO, March 2012,
“Recognition of Schizophrenic Patients and Social Attitudes Toward Them: A Cross
Cultural Study in Vietnam and Japan,” 3rd World Congress of Cultural Psychiatry,
Queen Mary, University of London, U.K.
(査読あり)
⑥国際学会ポスター発表(○印:発表者)
○Mari HIGUCHI, Kiriho MAGARA, June 2013, “Social Values and Attitudes Toward
Biogenetic Explanation of a Mental Disorder in Japan and France: The Perspectives of
The Individuals, Their Families and Psychiatrists,” 21st World Congress on Social
Psychiatry, Lisbon, Reitoria Universidade de Lisboa, Portugal.(査読あり)
102
○Mari HIGUCHI, July 6th 2012, “How Families of Person with Schizophrenia React to The
Biogenetic Explanation of the Illness in Japan,” 1st European Congress for Social
Psychiatry, Geneva, Uni Mail Université de Genève, Suisse.(査読あり)
⑦研究会発表(○印:発表者)
○Marie HIGUCHI, le 18 Décembre 2012, “Pourquoi les Malades Psychiques Japonais
Vivent-ils en Marge de la Société? ,” Séminaire Henri Maldiney séances et
informations pratiques, L’ERRAPHIS (Equipe de Recherches sur les Rationalités
Philosophiques et les Savoirs), l’Université de ToulouseⅡ-Le Mirail, France.(仏語)
⑧アウトリーチ活動
樋口麻里,2013 年 3 月 12 日,「フランスの精神保健福祉サービスの概要と統合失調症者・家
族の生活実態」,関西の精神障害者家族会定例会講演.
樋口麻里,2011 年 12 月,
「統合失調症の遺伝的素因に関する知識についての家族の意識」,
『第
5 回公開スーパービジョン:精神障害にまつわる遺伝子――技術と文化のインターフェイ
ス』,於ストレス対処法研究所.
Ⅲ.所属学会
関西社会学会(2010 年~)
日本社会精神医学会(2010 年~)
日本保健医療社会学会(2011 年~)
World Association of Cultural Psychiatry (2012 年~)
Ⅳ.連絡先
marie.hirota.higuchi【at】gmail.com
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