麦をめぐる情勢について

麦をめぐる情勢について
ホクレン農業協同組合連合会
1.平成2
6年産民間流通麦について
(1)生 産 概 要
2
6年産作付面積は、小麦1
2
3,
4
0
0ha、大麦1,
7
4
0ha、収穫量は小麦5
4
9,
7
0
0トン、大麦5,
8
6
0
トンとなり、2
5年産と比較して小麦1
7,
8
0
0トン増加、大麦7
8
0トン増加となりました。
2
6
麦
種
小
年
産
2
5
作付面積(ha) 収穫量(トン)
年
産
作付面積(ha) 収穫量(トン)
麦
1
2
3,
4
0
0
5
4
9,
7
0
0
1
2
2,
0
0
0
5
3
1,
9
0
0
二 条 大 麦
1,
7
4
0
5,
8
6
0
1,
7
4
0
5,
0
8
0
(資料:農林水産省
作物統計)
(2)銘柄別契約数量、入庫数量及び1等比率
2
6年産民間流通麦の入庫数量につきまして、秋まき小麦は、播種時期の天候不順による
面積の減少や、春先からの干ばつなどの影響を受け、販売予定数量の8
3.
0%の入庫となり
ました。
一方、春まき小麦は、当初作付予定面積を上回る実作付となったことにより、販売予定
数量を上回る1
0
6%の入庫となっております。
【ホクレン扱い分】
銘
柄
単位
当 初 契 約 数 量
入
札
相
対
計(A )
数量:トン、比率:%、価格:円/トン
共計入庫数量
(B)
差 引
(B)−(A)
比 率
B / A
1等比率
き た ほ な み
1
17,
620
369,
305
486,
925
405,
126 ▲
81,
799
83.
2
99.
5
ゆ め ち か ら
6,
860
44,
571
51,
431
41,
765 ▲
9,
666
81.
2
80.
0
キタノカオリ
1,
950
4,
826
6,
776
6,
124 ▲
652
90.
4
9
7.
0
も え
0
1,
681
1,
681
1,
670 ▲
11
99.
3
79.
4
秋まき小麦計
1
26,
430
420,
383
546,
813
454,
685 ▲
92,
128
83.
2
97.
6
ハ ル ユ タ カ
0
2,
246
2,
246
2,
032 ▲
214
90.
5
89.
3
き
春
た
恋
5,
400
29,
184
34,
584
36,
749
2,
165
106.
3
51.
8
は る き ら り
420
5,
838
6,
258
6,
852
594
109.
5
89.
4
春まき小麦計
5,
820
37,
268
43,
088
45,
633
2,
545
105.
9
5
9.
1
132,
250
457,
651
589,
901
500,
318 ▲
89,
583
84.
8
9
4.
1
4
94
494
161 ▲
333
―
0.
0
小
よ
麦
計
り ょ う ふ う
− 175 −
(3)品 質 状 況
干ばつの影響で秋まき小麦のタンパク値が平年よりも高い傾向にあり、昨年に比べ A
ランク比率が2
0%程低くなっております。
【小麦の4項目品質状況(加重平均値):ホクレン扱い分】
銘
柄
き た ほ な み
ゆ め ち か ら
キタノカオリ
き た も え
ハ ル ユ タ カ
春
よ
恋
は る き ら り
容積重( / )
FN( sec .)
たんぱく(%)
灰分(%)
2
6年産 2
5年産 2
6年産 2
5年産 2
6年産 2
5年産 2
6年産 2
5年産
8
6
3
8
5
5
4
2
4
3
7
5
1
2.
0
1
1.
1
1.
4
1
1.
3
9
8
4
7
8
4
3
4
6
1
4
1
8
1
5.
1
1
4.
5
1.
6
9
1.
6
7
8
7
5
8
6
4
4
4
1
4
1
3
1
4.
2
1
3.
9
1.
6
5
1.
7
0
8
4
7
8
4
0
4
1
0
3
8
5
1
1.
2
1
0.
9
1.
5
1
1.
5
5
8
7
1
8
5
5
3
5
6
3
8
7
1
3.
5
1
4.
3
1.
6
7
1.
7
1
8
5
4
8
5
9
3
8
1
4
1
2
1
2.
3
1
2.
6
1.
6
0
1.
6
2
8
6
3
8
7
2
3
8
6
3
8
5
1
2.
7
1
3.
0
1.
5
9
1.
5
9
【きたほなみのランク別比率:ホクレン扱い分】
銘
柄
きたほなみ
A
3
2
1,
2
5
3
7
9.
3%
B
1,
0
4
0
0.
3%
単位:トン
C
8
2,
8
3
2
2
0.
4%
D
0
0.
0%
合
計
4
0
5,
1
2
6
(4)販 売 状 況
2
6年産麦の受渡状況は、数量・進度とも、ほぼ前年産並に推移しておりますが、パン・
中華めん用では、道産原料使用の増加傾向に伴い、受渡進度が前年と比較して大きく進捗
しております。
年間を通じた平均的な引取へ向けて、関係各所への協力要請や実需者への、計画的な引
取要請を行ってまいります。
【民間流通麦の販売状況:2
6年1
2月末】:系統扱い分
単位
小 麦 大 麦
全 国
小 麦 大 麦
北海道
26年産
25年産
差引(26−25)
26年産
25年産
差引(26−25)
26年産
25年産
差引(26−25)
26年産
25年産
差引(26−25)
当初契約数量
(トン)
取扱(入庫)数量
(トン)
863,
45
9
874,
036
▲ 10,
577
48,
890
54,
128
▲ 5,
238
589,
901
586,
853
3,
048
49
4
582
▲ 88
773,
089
737,
100
35,
989
44,
518
42,
938
1,
580
500,
818
486,
064
14,
754
171
248
▲ 77
− 176 −
数量:トン、比率・進捗状況:%
/
比
率
89.
5%
84.
3%
−
91.
1%
79.
3%
−
84.
9%
82.
8%
−
34.
6%
42.
6%
−
12月末受渡数量
(トン)
進捗状況
/
162,
795 21.
1%
172,
284 23.
4%
▲ 9,
489
−
7,
477 16.
8%
4,
431 10.
3%
3,
046
−
124,
090 24.
8%
124,
046 25.
5%
45
−
0 0.
0%
0 0.
0%
0
−
(5)価格の事後調整【小麦のみ】
2
6年産民間流通麦の価格の事後調整後の価格については以下のとおりとなっております。
【平成2
6年産民間流通小麦の流通期別価格】
銘
柄
単位
価格:円/トン(税抜)
入札形成価格
平成26年8月
∼9月流通分
平成26年10月
∼平成27年3月
×99.5%
変動率
×99.0%
きたほなみ
ゆめちから
キタノカオリ
きたもえ
ハルユタカ
春よ恋
はるきらり
4
5,
2
9
1
4
6,
5
8
7
5
7,
0
1
7
4
0,
0
1
6
7
5,
0
0
0
5
5,
8
8
4
4
7,
4
2
4
変動率
4
5,
0
6
5
4
6,
3
5
4
5
6,
7
3
2
3
9,
8
1
6
7
4,
6
2
5
5
5,
6
0
5
4
7,
1
8
7
平成27年4月
∼平成27年9月
変動率
4
4,
8
3
8
4
6,
1
2
1
5
6,
4
4
7
3
9,
6
1
6
7
4,
2
5
0
5
5,
3
2
5
4
6,
9
5
0
×
%
2.平成2
7年産民間流通麦について
全 国(小麦):全農+全集
平成2
7年産の民間流通麦については、平成2
6年産と比較して販売予定数量が2
5千トン
減少したのに対し、購入希望数量は5
1千トン減少したため、需給ギャップは7
8千トンと
なり、2
6年産より7
6千トン縮小しました。
単位:千トン
項目
区分
販 売 予 定 数 量
購 入 希 望 数 量
販売と購入の差
27年産
2
6年産
27−26
27年産
26年産
27−26
27年産
26年産
27−26
全
国
880
9
05
▲ 25
802
751
5
1
78
154
▲ 76
北
海 道
5
96
621
▲ 25
514
447
67
82
174
▲ 92
北海道(小麦及び大麦):ホクレン+北集
2
7年産の日本めん用小麦につきましては、販売予定数量4
8
0千トンに対して、購入希
望数量が4
5
7千トンとなり、2
3千トンの需給ギャップが確認され、2
6年産に比べ7
0千ト
ンギャップが縮小する状況となりました。
また、パン・中華めん用小麦につきましては、販売予定数量1
1
5千トンに対して、購
入希望が数量5
7千トンとなり、5
8千トンの需給ギャップが確認されました。
− 177 −
【銘柄別販売予定数量及び購入希望数量】
銘
柄
単位:トン
販売予定数量
(A)
購入希望数量
(B)
差 引
(A)
−(B)
き
た
ほ
な
み
4
7
8,
7
9
6
4
5
6,
7
5
2
2
2,
0
4
4
き
た
さ
ち
ほ
1,
3
3
1
0
1,
3
3
1
え
6
4
0
6
4
日 本 め ん 用 小 麦 計
4
8
0,
1
9
1
4
5
6,
7
5
2
2
3,
4
3
9
キ タ ノ カ オ リ
9,
2
7
5
6,
8
4
0
2,
4
3
5
き
た
も
ゆ
つ
め
ち
か
る
き
ら
ち
5
7,
8
2
0
3
1
8
3
2,
4
8
0
1
5
0
2
5,
3
4
0
1
6
8
ハ
ル
ユ
タ
カ
2,
2
4
7
2,
4
2
9
▲ 1
8
2
る
よ
き
ら
恋
り
4
0,
2
0
8
5,
4
5
1
1
5,
1
4
0
0
2
5,
0
6
8
5,
4
5
1
パン・中華めん用小麦計
1
1
5,
3
1
9
5
7,
0
3
9
5
8,
2
8
0
小
5
9
5,
5
1
0
5
1
3,
7
9
1
8
1,
7
1
9
春
は
麦
計
(2)入札及び価格状況
全
国
小麦は価格の事後調整の仕組みにより、2
6年産の入札にて形成された価格に入札実施
時点の変動率(平成2
6年1
0月時点の変動率9
9.
0%)を乗じた価格を基準価格として、値
幅制限±1
0%にて入札を実施した結果、基準価格対比1
0
1.
0%となりました。
また、大粒大麦については基準価格対比1
0
4.
9%となりました。
【入札結果(全農+全集)
】
麦
基準価格
(A)
指標価格
(B)
192,
240
4
1,
770
45,
608
46,
083
101.
0%
7,
130
4
90
40,
370
42,
352
104.
9%
落札数量
麦
234,
010
大粒大麦
7,
620
数量:トン、価格:円/トン(税抜)
札 残
上場数量
小
種
単位
落
基準価格対比
(B)/(A)
北海道(ホクレン+北集)
「きたほなみ」をはじめとした5銘柄1
7
6,
1
1
0トンを上場した結果、
「キタノカオリ」
「ゆめちから」「春よ恋」などのパン・中華めん用小麦に落札残が発生いたしました。
現在、これらの銘柄は、輸入小麦からの原料切替や新たな商品展開など具体化しつつあ
り、需要の拡大傾向がみられますが、入札が実施された平成2
6年9月時点では、過年産
の在庫の消化に時間を要していたことや2
6年産の実際の流通前であったため、需要拡大
を見越した応札とならなかったことなどから不落札が発生したと考えられます。
− 178 −
【銘柄別入札結果:ホクレン+北集】
単位
数量:トン、価格:円/トン(税抜)
札 残
基準価格
(A)
落札平均価格
(B)
142,
350
0
45,
065
46,
543
103.
3%
17,
350
4,
520
12,
830
46,
354
42,
747
92.
2%
2,
780
1,
040
1,
740
56,
732
5
1,
323
90.
5%
恋
12,
060
1,
700
10,
360
55,
605
50,
107
90.
1%
はるきらり
1,
570
1,
160
410
47,
187
42,
504
90.
1%
1
76,
110
150,
770
25,
340
−
−
−
銘
上場数量
落札数量
きたほなみ
142,
350
ゆめちから
キタノカオリ
春
柄
よ
小
麦
計
落
基準価格対比
(B)/(A)
【民間流通麦の銘柄別価格推移】
銘
柄
き た ほ
き
た
な
1
9年産
2
0年産
み
も
指
標
価
格
2
2年産
2
3年産
2
4年産
2
5年産
2
1年産
5
8,
2
3
0
5
3,
1
5
4
4
6,
0
7
8
5
3,
8
5
5
4
2,
8
7
2
2
6年産
4
5,
2
9
1
2
7年産
4
6,
5
4
3
え
3
4,
1
0
9
3
6,
3
4
3
5
0,
5
5
3
4
6,
9
4
9 (4
0,
7
0
5)(4
7,
5
6
0)(3
7,
8
8
1)(4
0,
0
1
6)(4
1,
1
3
0)
キ タ ノ カ オ リ
4
3,
4
9
5
4
6,
3
3
0
6
4,
4
4
5
6
2,
2
1
7
ゆ め ち
つ
る
か
6
8,
0
0
3
ら
き
8
8,
6
4
2
7
2,
8
9
1
5
7,
0
1
7
5
1,
3
2
3
8
8,
6
4
2
7
9,
9
6
1
4
6,
5
8
7
4
2,
7
4
7
ち
(4
2,
7
4
7)
(4
1,
1
3
0)
き た さ
ち
ほ
ハ ル ユ
タ
カ (5
9,
9
1
9)
6
4,
1
1
3 (8
8,
5
8
0)(8
6,
7
9
0)(9
3,
6
0
4) (122,
013) (9
3,
1
5
7)(7
5,
0
0
0)(7
5,
0
0
0)
恋
6
3,
6
8
6
春
よ
は る き
ら
り
り ょ う
ふ
う
※1.
(
価格。
5
9,
9
1
9
2
7,
3
0
4
2
9,
2
1
5
8
8,
5
8
0
9
3,
1
5
7
5
5,
8
8
4
5
0,
1
0
7
(8
8,
5
8
0)(8
6,
7
9
0)(9
3,
6
0
4) (122,
013) (8
8,
0
8
6)
4
7,
4
2
4
4
2,
5
0
4
4
0,
6
3
8
8
6,
7
9
0
4
2,
6
7
0
9
3,
6
0
4
3
6,
2
7
0
1
2
2,
0
1
3
3
6,
2
7
0 (3
7,
3
2
2)(3
9,
0
3
9)(4
0,
9
5
2)
)内価格は非上場のため、入札結果を踏まえ、実需者との協議により設定された相対
【民間流通麦
主要銘柄の価格推移】
− 179 −
3.輸入麦の情勢について
(1)輸入麦売渡制度
政府により買付・輸入された外国産麦を国内実需
者へ売渡制度については、平成1
9年4月(平成2
1年
1
0月改訂)より、過去の一定期間の国際穀物相場や
為替の動向に連動して売渡価格が変動する「相場連
動制」による売渡が実施されております。
【輸入麦の政府売渡制度】
価格改定回数
年2回(4月、1
0月)
改定価格の算定方法
価格改定月の2ヵ月前から
遡って6ヵ月間の政府買付
価格を加重平均し、マーク
アップ・港湾諸経費を加算
(2)国際穀物相場の状況
円安の影響から、5銘柄平均政府買付価格も上昇して推移しております。
○政府買付価格推移
単位:円/トン(税抜)
2
6.
9月入札分 26.
10月入札分 26.
11月入札分 26.
12月入札分
(2
6.
1
1月積) (2
6.
1
2月積) (2
7.
1月積) (2
7.
2月積)
5 銘 柄
加重平均価格
A S W
(オーストラリア産日本麺用)
1 C W
(カナダ産パン用)
3
7,
0
4
7
3
6,
8
4
6
3
8,
9
3
3
4
0,
4
0
0
3
3,
2
5
0
3
3,
8
9
3
3
6,
0
9
4
3
7,
0
3
8
3
6,
1
5
7
3
6,
2
9
1
3
8,
7
4
1
4
0,
7
9
9
(3)輸入麦政府売渡価格推移
国際穀物相場が上昇傾向であることから、前期(平成2
6年1
0月期)と比較して、平成2
7
年4月の政府売渡価格は引き上げられる見込みとなっております。
○政府売渡価格推移
5 銘 柄
加重平均価格
単位:円/トン(税抜)
平成2
5年1
0月期
平成2
6年4月期
平成2
6年1
0月期
(現行価格)
5
4,
5
3
0
5
4,
2
5
0
5
4,
0
0
9
− 180 −
平成2
7年4月期
4.安全・安心な麦への取り組み
(1)目
的
食品の安全と消費者の信頼を確保するため、麦類の生産工程管理、GAP(農業生産工
程管理)的手法の更なる周知を徹底することが重要です。
■農作業の生産工程管理(GAP 的手法)■
農作業ごとに、安全な農産物を生産するための管理ポイントを整理しまとめたもので
す。
農業生産の現場において、生産工程ごとに想定される危害とそれに対応したリスク管
理措置をリストアップし、リストに従って確実に実施・記録したうえで、より適切な生
産方法に見直していくことを繰り返すことが GAP 的手法の取組みです。
<PDCA サイクル>
− 181 −
(2)麦類における危害要因と対応策等
危害要因
か び 毒
対応及び防止対策など
DON 検査の実施
⇒品位等検査前に分析し、暫定基準値以内となった小麦を民間流通麦として販売・流通
□かび毒汚染防止対策
・適切な防除の周知徹底
・赤かび病発生圃場の別収穫及び保管管理
残留農薬
農薬取締法を遵守した生産と食品衛生法に基づく出荷・流通
⇒通常検査(1JA1品種1点)及びポジティブリスト制対応のモニタリング検査の実施
□基準値以内への生産に向けて
・農薬の適正使用
・ドリフト対策(周辺圃場<特に水稲作付圃場>への農薬飛散防止)
・農薬使用後の散布器具洗浄の周知徹底
異種穀粒 特に、そばの混入防止対策
⇒アレルギーの原因となることから、混入防止対策の周知徹底
□混入防止対策
・機械(コンバイン、乾燥機など)清掃の周知徹底
・施設(サイロ、ベルトコンベヤーなど)清掃の周知徹底
異
物
異物(虫、鼠、石、ガラス・金属・プラスチック片など)の混入防止
【特に、虫の混入発生事例が多くなっており、更なる混入防止対策の周知徹底】
⇒食品安全上問題となることから、混入防止対策の周知徹底
□混入防止対策
・収穫・乾燥及び調製工程における選別作業の徹底
・保管時での現物確認による保管管理の周知徹底及び出荷時での現物確認の周知徹底
・保管容器、運搬車両、乾燥調製施設、選別機械及び作業者の衛生管理での周知徹底
(3)ポジティブリスト制度施行
食品衛生法の改正により、ポジティブリスト制度が平成1
8年5月から施行され、全ての
農薬などに残留基準が設定されております。このことにより、従来は残留基準がなかった
農薬に対しても国際基準等を参考に基準値が設定されましたが、その残留基準が設定でき
ない場合は、0.
0
1ppm(1億分の1)という厳しい一律基準が適用されております。
【農薬の飛散による影響】
例えば、自分の圃場で使用している登録農薬が飛散して、その農薬が隣の圃場の違う作
物に付着してしまい、またその農薬が隣の圃場の作物に登録がなく一律基準(0.
0
1
ppm)となっている場合、その作物から0.
0
1ppm を超過した残留農薬成分が検出される
と食品衛生法違反となり、違反をするとその作物は出荷停止・回収されることになります。
【ちょっとした不注意が、莫大な費用発生と産地の信用を失墜させる事態に発展します】
(4)平成2
6年産 麦類の通常検査(1JA1品種1点)結果
北海道産麦取扱基本方針に基づき、ホクレン食品検査分析センターにおいて、残留農薬
自主検査を実施し、麦類の安全性を確認するとともに、分析結果を活用し農薬の適正使用
を推進しております。
また、平成2
6年産麦類の残留農薬検査(通常検査)分析において、適用外(登録のな
い)の農薬成分が検出されており、農薬散布や機械洗浄不足によるトラブル等を避けるた
め、基本技術を遵守するとともに更なる適正な防除を継続することが重要です。
− 182 −
通常検査における適用外(登録外)農薬の検出事例
【原 因】⇒農薬の飛散
.水稲いもち病を防除した際、隣接における収穫間際の麦圃場に飛散した。
.豆類・野菜等の菌核病を防除した際、隣接における収穫間際の麦圃場に飛散した。
【対 策】
水稲のいもち病薬剤に使用される成分の検出事例が、例年になく多く発生していること
から、収穫前における麦(特に、春まき小麦)圃場の周辺生産者(特に、水稲作付生産
者)への注意喚起が必要であり、更なるドリフト防止対策が重要です。
水稲のいもち病薬剤に使用される成分は、麦類の残留農薬基準値が、一律基準(0.
0
1
ppm)であることから、特に注意が必要です。
また、豆類・野菜等に使用される成分も検出事例があることから、収穫前における麦
(特に、春まき小麦)圃場の周辺生産者への注意喚起が必要であり、更なるドリフト防止
対策が重要です。
(5)より一層の農薬飛散防止及び農薬適正使用に向けた取り組み
地域と一体となり対策を検討し、みんなで確認を行い、農薬飛散防止に係る意識を一
層高めます。
.隣に他の生産者の圃場がある場合は、生産物の収穫日と農薬の散布予定日を確認し
ます。
.収穫期の近い圃場は、
『 旗 』などの目印を立てて、周りの生産者に周知させま
す。
.周りに収穫直前の作物がある場合は、農薬の散布日を変更します。
.防除対象圃場に隣接したハウスがある場合は、ハウスの側面を閉めてから防除しま
す。
農薬使用上の注意事項
.ラベル表示を確認し、ラベルに記載された適用内容を確認します。
.散布できる作物を確認し、使用量、使用時期、使用総回数を守ります。
.農薬は、整理整頓して保管し、残農薬および空容器を適正に処理します。
ドリフト防止の注意事項
散布しようとする作物以外に農薬がかからないよう最善の努力をします。
⇒風のない(朝夕の風のない)時を選んで散布
⇒散布の位置と方向に注意
農薬飛散の最大の要因は風です。
農薬は対象とする作物だけにかかるよう、で
きるだけ作物の近くから散布します。
⇒散布機の圧力は適切に
圧力が高すぎると細かい粒子が発生し、飛散
しやすくなります。
⇒散布量は適切に
散布量が多くなるほど飛散する場合も増えま
す。
⇒適切なノズルを選びましょう
一般的なノズルは薬液の粒子が小さく、浮遊
し飛散もしやすいので、ドリフト低減ノズル
に切替えることも効果的です。
⇒散布機の洗浄を丁寧に
− 183 −
前回使用した農薬が残っていると、登録外の
農薬が収穫物に残留する危険性があります。
【旗の設置におけるドリフト防止対策例】
収穫前の麦畑周辺(特に、春まき小麦)に『 旗 』等を設置し、周辺生産者(特に、
水稲作付生産者)へ周知徹底させることにより、農薬散布の調整及び風向き等を把握し、
農薬散布実施の判断に役立てる取り組みです。
収穫前 小麦圃場
水 稲 圃 場
− 184 −
(6)生産工程管理におけるチェックリスト生産者・JA 用は、別紙の参考資料に記載され
ております。
<麦類の安全確保に向けた取組み>
<生産工程管理の取組みイメージ>
【生産工程管理】
【保管工程管理】
− 185 −
【参
考
資
料】
1.ランク区分評価基準及び品質評価項目、基準値及び許容値一覧表
【ランク区分評価基準】
A
基
準
値
3つ以上達成
価
基
許
容
値
全て達成(容積重を除く)
B
2つ達成
全て達成(容積重を除く)
ランク区分
C
評
準
そ
全て達成(容積重を除く)
未達成
1つ達成
2つ以上達成
の
他
全て未達成
D
1つ達成
未達成
−
−
雑銘柄麦、異なる銘柄の混合麦
【品質評価項目、基準値及び許容値】:小麦及び大麦
■日本めん用:きたほなみ、きたもえ
評 価 項 目
基
たんぱく
準
値
許
容
値
9.
7%以上11.
3%以下
8.
5%以上12.
5%以下
灰分
1.
60%以下
1.
65%以下
容積重
840g/
以上
フォーリングナンバー
−
300以上
200以上
※低アミロース品種(きたほなみ)の「たんぱく」の許容値は8.
0%∼13.
0%
※きたさちほについては、
「日本めん用」として用途設定を申請中
■パン・中華めん用:ゆめちから、キタノカオリ、春よ恋、ハルユタカ、はるきらり
評 価 項 目
基
準
値
許
たんぱく
容
値
1
1.
5%以上14.
0%以下
10.
0%以上15.
5%以下
灰分
1.
75%以下
1.
80%以下
容積重
833g/
以上
フォーリングナンバー
−
300以上
200以上
※つるきちについては、
「パン・中華めん用」として用途設定を申請中
■大粒大麦:りょうふう
評 価 項 目
以上
基
準
値
許
容
容積重
709g/
−
細麦率
2.
5 (篩)下に3.
0%以下
−
白度
正常粒率
40以上
基準歩留:55%
農産物検査時から一ヶ月経過したサンプル
80%以上(65%歩留時)
1.
8 (篩)上(砕粒を除く)
− 186 −
値
37以上
70%以上
2.生産工程管理チェックリスト(生産者用)
【例】
平成○○年産麦
生産工程管理チェックリスト(生産者用)
− 187 −
3.生産工程管理チェックリスト(JA 用)
【例】
平成○○年産麦
生産工程管理チェックリスト(JA 用)
− 188 −
4.生産工程管理チェックリスト(JA 施設用)
【例】
平成○○年産麦
生産工程管理チェックリスト(JA 施設用)
− 189 −
5.小麦の生産状況と用途別需要状況
(1)小麦の作付面積と生産量推移(全国及び北海道)
(単位 面積:千 ha、生産量:千トン)
年産 H1
項目
1
4 1
5 1
6 1
7 1
8 1
9 2
0 2
1 2
2 2
3 2
4 2
5 2
6
面
積 2
8
4
生 産 量 9
8
5
2
0
72
1
22
1
32
1
42
1
82
1
02
0
92
0
82
0
72
1
22
0
92
1
02
1
3
8
2
88
5
58
6
08
7
78
3
79
1
08
8
26
7
55
6
87
4
28
5
58
0
68
4
9
面
積 1
3
0
シェア(%) 4
6
北海道
0
3
生 産 量 5
シェア(%) 5
1
1
1
31
1
31
1
41
1
61
2
11
1
71
1
61
1
61
1
61
1
91
1
91
2
21
2
3
5
5 5
3 5
4 5
4 5
6 5
6 5
6 5
6 5
6 5
6 5
7 5
8 5
8
5
0
55
5
85
5
85
4
05
1
45
8
25
4
23
9
93
4
54
9
75
8
25
2
85
5
0
6
1 6
5 6
5 6
2 6
1 6
4 6
1 5
9 6
1 6
7 6
8 6
6 6
5
全 国
(資料:農林水産省 作物統計)
(2)道産小麦品種別の作付面積推移
(単位:千 ha)
年産
品種
きたほなみ
ゆめちから
ホ ク シ ン
チホクコムギ
ホロシリコムギ
タクネコムギ
タイセツコムギ
き た も え
キタノカオリ
ハルユタカ
春 よ
恋
はるきらり
合
H1
−
−
−
7
9
3
8
3
1
−
−
9
−
計 1
3
0
1
4 1
5 1
6 1
7 1
8 1
9 2
0 2
1 2
2 2
3 2
4 2
5
− − − − − − −
7 3
01
0
41
0
6 9
8
− − − − − − − − − −
1 7
9
9 9
91
0
01
0
41
0
81
0
41
0
4 9
7 7
4 1 0 −
1 1 1 − − − − − − − − −
1 2 2 1 1 1 1 1 1 0 0 −
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 − −
1 2 2 1 − − − − − − − −
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
− − −
1 1 2 1 1 2 1 1 1
6 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
3 5 6 6 8 7 7 7 7 7 7 9
1 1 1 1
2
6
9
2
1
3
−
−
−
−
−
1
2
1
1
1
2
1
1
31
1
31
1
41
1
61
2
11
1
71
1
61
1
61
1
61
1
71
1
81
1
8 1
2
2
(資料:ホクレン調べ)
【奨励品種決定年次】
年 次
昭和4
9年
昭和5
6年
昭和6
0年
平成2年
平成6年
品
種
名
ホロシリコムギ、タクネコムギ
チホクコムギ
ハルユタカ
タイセツコムギ
ホクシン
年 次
平成1
2年
平成1
5年
平成1
8年
平成1
9年
平成2
1年
− 190 −
品
種
きたもえ、春よ恋
キタノカオリ
きたほなみ
はるきらり
ゆめちから
名
6.輸入小麦の実績
(1)国別輸入量
単位:千トン
2
1年度
ア メ リ カ
カ
ナ
ダ
オーストラリア
そ
の
他
計
2
2年度
2,
8
8
9
9
6
9
1
0
9
5
4
4,
9
5
7
2
3年度
3,
2
5
4
1,
3
2
1
1
0
3
3
9
5,
6
1
7
2
4年度
3,
0
1
0
1,
0
9
0
9
7
0
1
0
5,
0
8
0
(資料:農林水産省)
(2)年度・銘柄別実績
単位:千トン
銘
柄
DNS(ダークノーザンスプリング)
アメリカ産パン、中華めん用
HRW(ハードレッドウインター)
アメリカ産パン、中華めん用
CW(ウェスタンレッドスプリング)
カナダ産パン用
ASW(オーストラリアスタンダートホワイト)
オーストラリア産日本めん用
WW(ウェスタンホワイト)
アメリカ産菓子用
一般輸入計
PH(プライムハード)
オーストラリア産中華めん用
DRM(デュラム)
カナダ産パスタ用
SBS 輸入計
計
2
2年度
2
3年度
2
4年度
1,
3
9
1
1,
5
0
7
1,
2
4
6
7
4
4
8
8
0
9
8
0
7
7
9
1
0
4
9
1,
0
3
8
9
6
6
9
1
1
8
7
0
7
5
5
8
6
7
8
2
0
4,
6
3
5
5,
2
1
4
4,
9
5
4
1
2
8
1
2
2
1
0
1
1
9
0
2
7
2
1
7
0
3
1
8
4,
9
5
3
3
9
4
5,
6
0
8
2
7
1
5,
2
2
5
(資料:農林水産省)
− 191 −