第10回高校生ものづくりコンテスト全国大会

第11回ものづくりコンテスト山形県大会
電子回路組立部門 課題
2015.05.19
1.課題
『入力回路①』を製作するハードウェア競技と図1の課題概略図にあるシステム(当日持参した)で競技
時間内に『制御プログラム④』を作成し、目的の動作を行うシステムを完成させるソフトウェア競技の2つ
の課題からなる。
入力回路①
注1
制御用コンピュータ③
(各自持参)
(開発環境、CPU は自由)
出力回路②
7 セグメント
フルカラー LED
含む回路
DC モータ
ステッピングモータ
(各自持参:※基板は事前配布済)
制御プログラム④
(言語は自由)
DC5V 電源
(各自持参)
開発用コンピュータ(各自持参)
注1 ソフトウェア競技では事前準備したもので行う
注2 各回路、コンピュータおよび電源を接続するケーブルやコードは、各自持参すること。
図1 課題概略図
(1)入力回路①
仕様に基づいた電子回路を設計し、ユニバーサル基板を用いて電子回路基板を製作する。
仕様については表4に示す仕様1から仕様3のいずれかを大会当日のハードウェア競技時に指示す
る。
《設計仕様》
① 入力ポートは3ビットとし、入力手段はフォトインタラプタ(1個)及びタクトスイッチ(2個)を
使用する。
② 電源は制御対象回路側から供給する。
③ 表3に示す支給部品・材料を使用して入力回路を設計し、事前配付資料「設計基板電気部品記号基準」
に基づき方眼紙(A4)に入力回路を描く。
④ 設計した回路を事前配付資料「設計基板はんだ付け基準」に基づき製作する。
⑤ 製作は図7に示す部品配置を参考にして製作する。
(2)制御用コンピュータ③
開発環境を含め全て持参する。コンピュータの性能・形状等に制限はない。
1
(3)出力回路②
コンピュータの出力回路で、事務局が事前配付したものを大会当日に持参し使用する。
① 出力回路②には7セグメントLED(2個)、DCモータ(1個)、ステッピングモータ(1個)、
フルカラーLED(1個)が含まれる。
② 電源は+5V(モータ等が正常に動作するもの)とし、各自が用意する。
図2
「出力回路②」の回路図
(4)制御プログラム
大会当日に提示する仕様に基づいたプログラムを作成する。ただし、使用する言語は自由である。
課題のうち3問は事前に公開する。当日出題は事前公開の3問を含む5問(予定)を出題する。
2
(5)接続ケーブル
接続用ケーブルコネクタの仕様(2.5mm ピッチ Top View)接続用ケーブルは、ピンヘッダーの
ピン配置図から各自加工し持参する。
(a)接続ケーブル(入力回路①用) 1本
2.5mm ピッチ1列5ピン
対応ソケットコネクタ(H5P-SHF-AA)
入力0:SW1(タクトスイッチ1)
入力1:SW2(タクトスイッチ2)
入力2:PS (透過型フォトインタラプタ)
図3 接続ケーブルピン配置図
(b)接続ケーブル(出力回路②用) 2本
2.5mm ピッチ10ピンコネクタ
図4 C2,CN3 のピン配置図
(c)接続ケーブル(電源供給用) 1本
2.5mm ピッチ1列3ピンコネクタ
図5 J1 のピン配置図
(d)接続ケーブル(DCモータ用) 1本
2.5mm ピッチ1列2ピンコネクタ
図6 CN4 のピン配置図
(e)接続ケーブル(ステッピングモータ用) 1本
2.5mm ピッチ1列6ピンコネクタ
図7 CN5 のピン配置図
3
表1
番号
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
記号
PS
SW1
SW2
CN
R1,R2
R3
R4
品 名
ユニバーサル基板
透過型フォトインタラプタ
タクトスイッチ
タクトスイッチ
ストレートピンヘッダー
抵抗
抵抗
抵抗
ネジ
平座金
ばね座金
六角スペーサ
スズメッキ線
14
鉛フリーはんだ
15
遮光チェック用紙
左
入力回路① 部品・材料
型番・規格
ICB-293 サンハヤト
SG206
1273HA-160G-G
1273HA-160G-G
B5P-SHF-1AA
10kΩ 1/4W
180Ω 1/4W
22kΩ 1/4W
M3×5mm
みがき丸 M3
M3
6×10 M3 タップ付き
φ 0.5mm TCW-0.5
φ 0.8mm
ESC F3 M705 0.8
20×110mm 程度
中
数量
1
1
1
1
1
2
1
1
4
4
4
4
1
1
1
備 考
72mm×95mm
コーデンシ
CAP Bu/R/G/Y/B のいずれか
CAP Bu/R/G/Y/B のいずれか
日本圧着端子製造株式会社
SP-10 相当品
1.5m
1.5m
千住金属工業
厚紙
右
図8 入力回路① 部品配置図 (仕様1の場合の配置例)
4
表2 入力回路①
配置
左
仕様
仕様1
仕様2
仕様3
LED2
DC MOTOR
DC モータ
MOTOR STEPPER
ステッピングモータ
C1
C2~6
SR1,SR2
IC1
IC2
IC3
IC4
R1,R2
R3
R4
R5~R12,R17
R13~R16
CN1
CN2,CN3
CN4
CN5
D1~D4
7SEG1,2
Q1~Q4
LED1
J1
中
右
フォトトランジスタ
LED タクトスイッチ SW2
タクトスイッチ SW1
タクトスイッチ SW2
タクトスイッチ SW1
LED フォトトランジスタ
タクトスイッチ SW1
フォトトランジスタ LED タクトスイッチ SW2
表3 出力回路②
品名
規格等
電解コンデンサ
22uF 50V
積層セラミックコンデンサ
0.1uF
集合抵抗 9p
100kΩ×8
トランジスタアレイ
バスバッファ
D-FF
SSOP16
抵抗 1/4W
150Ω
抵抗 1/4W
330Ω
抵抗 1/2W
100Ω
抵抗 1/4W
510Ω
抵抗 1/4W
20KΩ
コネクタ 3P
ピンヘッダ 10P
コネクタ 2P
コネクタ 6P
ダイオード
7 セグメント
FET
フルカラーLED
ジャンパピン
短絡ソケット
3mm 緑 LED
部品番号
部品配置仕様
配付済み部品・材料
型式
数量
備考
1
5
2
TD62783AFG
1
TC74HC540AF
1
TC74HC273AF
1
TB6614FNG
1
2
1
1
9
4
B3P-SHF-1AA
1
XG4A-1031
2
B2P-SHF-1AA
1
B6P-SHF-1AA
1
CRS01
4
LA-501VD
2
TPC8053-H
4
WP154A4SUREQBFZGW
1
1
LT3K8B
RE-260 タミヤ 4 速
パワーギヤボックス HE
SPG20
5
1
1
1
1
※各校で準備2(同等品可)
※各校で準備(同等品可)
2.作業条件
(1)競技時間
ハードウェア部門 65分 延長10分(減点の対象) (昨年度と同じ)
ソフトウェア部門 70分 延長なし
(昨年度と同じ)
(2)競技実行委員から当日配付するもの
・ゼッケン(開会式から着用のこと)
「ハードウェア競技」
・入力回路①の指示書
・使用する部品および材料等
・入力回路を記述するためのA4サイズ方眼紙
・使用する部品の規格表
「ソフトウェア競技」
・制御プログラムの課題等
・動作チェック表
・ソースリスト提出用の記録媒体(USB メモリとする)
(3)事務局から事前に配付するもの
・『出力回路②』(配付済み)の基板、部品、回路図、部品表、完成図
・『入力回路①』(今回配付)の「基板」
、「部品」
、「設計基板電気部品記号基準」、
「設計基板はんだ付け
基準」
・大会で使用する部品の規格表
(4)競技者が準備持参するもの
・『出力回路②』(配付済み)の基板
・『入力回路①』(今回配付するもので指示された通りに作成したもの)
・『制御用コンピュータ③』および開発環境
・事前配付する資料
・接続ケーブル(ケーブルの長さは自由)
・DCモータとステッピングモータ
(ギアボックスなどを使用して回転方向が確認できる工作をしたもの)
・+5Vの電源(モータ等が正常に動作するもの)
・工具類、テスタおよびテーブルタップ
・筆記用具および定規・テンプレート類
(5)競技者の服装等
・競技中は、各学校で使用している作業服を着用する。
・はんだ付けの作業時には、保護メガネを着用する。ただし、メガネをかけている場合はこの限りでは
ない。
(6)注意事項
①作業を行うにあたっては、安全に十分注意する。
②配付された部品および材料以外のものは使用しない。
③規格表・命令表が必要な場合は各自で準備し、大会前に承認を受ける。
④接続ケーブルは、事前に製作し準備しておく。
ただし、ケーブルの長さは自由である。
⑤ソースリストは、テキスト形式で記録媒体(USB メモリ)に保存・提出する。
6
3.審査対象
(1)
『入力回路①』の回路図
(2)
『入力回路①』の製作基板
(3)仕様に対応する動作
(4)プログラムのソースリスト
(5)その他(作業態度等)
4.採点基準
(1)採点項目と観点
審査基準
項
目
プログラミング技術
配 点
40
組立技術
30
設計力
20
その他
10
合 計
100
観
点
・動作の完成度
・プログラムの構造
・書式及び読みやすさ
・外観(部品の配置・レイアウト)
・部品の取り付け、部品の損傷
・はんだ付けの状態
・工具及び部品の取り扱い
・部品配置・配線の合理性
・図面の完成度
・記号、文字
・作業態度
・作業工程
(2)順位の決定方法
①合計得点の高い順に、1位、2位、3位・・・とする。
②同点の場合は、
「プログラミング技術」の得点の高い選手を高位とする。
③「プログラミング技術」の得点も同点の場合は、
「組み立て技術」の得点の高い選手を高
位とする。
④さらに同点の場合は、
「設計力」の得点の高い選手を高位とする。それでもなお同点の場
合は、全体の完成度から順位を決定する。
(3)組立技術
技能検定試験(電子機器組立)に準じる。
5.その他
(1)部品面におけるジャンパー線の使用について
使用は自由であるが本数に応じて減点の対象となる。
(2)動作確認について
プレ審査時に競技実行委員の指示に従い、競技者が操作して課題の動作確認を行う。
(3)入力回路①・当日の課題プログラムについて
『入力回路①』は事前公開した内容の部品を使用する。また、当日作成する制御プログラムに関して
は、3問程度事前公開する。
・ 全国大会
全国工業校長会、情報技術教育研究会 Web ページを参照。
・ 東北大会
宮城県工業高等学校 Web ページ参考
7
<過去の高校生ものづくりコンテスト 全国大会 電子回路組立部門 参考資料>
標準的なはんだ付けについて
はんだの量
(1)はんだのぬれ性
イ.はんだが接合するリード線、銅箔によく流れ、長くすそを引いていること。
ロ.部品穴のはんだ付けは、ランドの表面にはんだのぬれ性があること。
ハ.いわゆる「いもはんだ」にならないようにすること。
ニ.はんだに突起(いわゆる「角」)が生じないようにすること。
(2)はんだの量
イ.はんだの量は、部品リード線の折り曲げ部分、線の切り口等をはんだが覆い、か
つ肉厚が薄く線の形がわかるものとし、その例を図8にはんだ付け量の基準を示
す。
ロ.部品取り付けにおいて、リード線を折り曲げず、かつ、切断せずに取り付ける場
合は、リードの先端 まで全面はんだで覆われてなくてもよい。
(3)その他
イ.部品端子の線材接合部は、穴あきのないようにはんだ付けすること。
ロ.ランドのないところで、線又は部品リードを接続しないこと。
(空中配線接続をしてはならない)
ハ.ランドをはく離させないこと。
ニ.ジャンパー線を用いず、裏面のみで配線をおこなうこと。
ジャンパー線を用いた場合は、使用本数に応じて減点される。
はんだ付け量
の基準
ランドのはん
だ付け標準
図8 はんだ付け量の基準
(1)鉛フリーはんだφ0.8mm を使用する。
(2)メッキ線はφ0.5mm を使用する。
8