高田“こころ”の優しき通信第４号 H21.10 発行：医療法人高田西城会高田西城病院「高田“こころ”の優しき通信」編集委員会〒943-0834 新潟県上越市西城町 2-8-30 TEL 025-523-2139 FAX 025-522-7035 http://www.nishishiro-hp.or.jp/ 皆様の関心が高い「記憶－物忘れ」について連載しています。今回は第３回（最終回）です。－記憶についてのミニ知識 ③ －副院長湯浅悟 ○認知症と記憶記憶喪失、多重人格など複雑な記憶の障害を有した疾患がありますが、認知症の記憶障害の特徴はどのようなものでしょうか。先に述べた記憶の過程や記憶の種類との関連から考えてみたいと思います。認知症の物忘れの特徴は「昔のことはよく覚えているけれど、最近のこと、ついさっきのことが覚えられない」によく表されていると思います。認知症の検査として長谷川式簡易認知症スケールが用いられますが、この中に次のような項目があります。まず三物品の即時記銘として「猫、桜、電車」を記憶してもらいます。次に数字の逆唱と引き算を行います。その後再び三物品の名前を思い出していただきます。アルツハイマー型認知症では、即時記銘は殆どの方ができますが、時間を置いた三物品の再生になると困難となります。すなわち記銘力は残っていますが、記憶の保持と想起する能力が著しく低下しています。しかし長期記憶（昔のこと）の保持と想起は比較的可能です。これらのことは大脳の病変とも関連しています。アルツハイマー型認知症で初期に見られる大脳の変化は、短期記憶に関連していると思われている海馬領域の萎縮が特徴的です。従って、上記のような記憶の障害と脳の画像所見がみられるとアルツハイマー型認知症が強く疑われることになります。－おわり－－ＭＲＩ検査について－診療放射線課長柴山陽子９月下旬よりＭＲＩ検査ができるようになりました。ＭＲＩとは強力な磁石と電波を使って体内の様子を画像にする検査です。大きな磁石のトンネルの中に２０～３０分寝ているだけで様々な角度から体の中の様子を見ることができます。検査中は大きな音がしますが痛みなどはなく、また放射線を使わないので被曝のおそれもありません。どこか痛いところがある、物忘れが気になるなど検査を希望される方は、外来スタッフや主治医にご相談下さい。ただし、巨大な磁石の中に入るため心臓ペースメーカーが埋め込まれている方や脳の手術、骨折などの治療のため体内に金属が入っている方は検査を受けることができない場合があります。くわしくは、ご相談の時にご説明致します。－曜日精神科心療内科老年精神科初診再診高田西城病院月火丸茂先生丸茂先生湯浅先生院長先生川村先生外来の１週間水－木金管先生高橋先生増井先生布川先生真鍋先生湯浅先生院長先生土緊急時のみ〇もの忘れ外来毎月第１・３土曜日（午前９時～１２時）担当医湯浅先生〇タバコ外来毎週水曜日（午後３時～）担当医川村先生外来医師のご紹介管心先生 2006 年 12 月から高田西城病院で主に水曜日の外来を担当している管心（すが・もとむ）です。名前の「心」という字を選んでくれたのは祖母ですが、「こころ」の病気を治療する精神神経科の医師としてとてもぴったりな名前をつけてくれたと感謝をしています。新潟県に診療に来るようになって三年が経ちますが、私が生まれ育った東京とは異なる環境に徐々に慣れてきました。春になると高田公園の桜は大変見ごたえがありますし、さすがは米どころで 5 月の田植えと 9 月の稲刈りは皆さん忙しそうです。そして、これから冬が近づくと豪雪地帯ならではの雪囲いの準備もありますね。季節の移り変わり以外にも、「だーすけ」、「なんぎい」といった方言もぱっと意味が分かるようになりました。週に水曜日一日だけですが、皆さんが安心して生活を送れるようにお手伝いしたいと思いますので是非お気軽にご相談下さい。秋の味覚を味わおう！！秋の訪れを感じるようになってきました。秋といえば『読書』『芸術』『スポーツ』『食欲』など色々ありますね！今回は『食』をテーマに秋の味覚を堪能できるよう、万能たれを紹介したいと思います。しょうゆベースの万能たれ（作成 5 分）材料（約 100cc）作り方・醤油…50cc 1.醤油と酒（または水）を 1：1 で割る。・酒または水…50cc ・砂糖、和風だし、たかのつめ…適量 2.それ以外の材料を入れ、混ぜる。・しょうが（みじん切り・すりおろしどちらでも OK！）・豆板醤（なくてもよい）…小さじ１ただそれだけです！！・長ネギ（みじん切り）好みの量で（多くても大丈夫）たれに少量のごま油を入れて中華風に。にんにくを入れて香りをつけてもおいしいです。野菜炒めの味付け、湯豆腐のたれ、野菜の和え物に、ねぎたっぷりでほかほかご飯の上へ。皆さんのお好きな調理方法、味付けでお試し下さい。投書箱のお便りから・・・この通信では、外来診察室前に投書箱を置き、みなさまのご意見やご感想をお待ちしております。これまでに「本屋さんや図書館にある医学書と違って、日常生活の中で病気について考えることができる」「わかりやすい」といった投書をいただきました。ほんとうにありがとうございます。みなさまからの率直な声がより良い通信を育てる何よりの支えです。診察の待ち時間などに、どうぞお気軽にひとことの投書をお寄せください。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。次号をお楽しみに・・・