2012 〜 2015 年に刊行した本の一覧

2012 〜 2015 年に刊行した本の一覧
※シリーズ
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2012 年刊行
978-4-305-70575-4
太宰春臺の詩文論 徂徠学の継承と転回
978-4-305-60029-5
久保田淳座談集 空ゆく雲 王朝から中世へ 978-4-305-60030-1
久保田淳座談集 暁の明星 歌の流れ、歌のひろがり 978-4-305-70528-0
依頼談話の日韓対照研究 談話の構造・ストラテジーの観点から
978-4-305-70579-2
『日本書紀』受容史研究 国学における方法
白石 真子
4700 円
2200 円
2200 円
柳 慧政
3200 円
渡邉 卓
5500 円
6500 円
978-4-305-70580-8
国際歳時記における比較研究 浮遊する四季のことば
東聖子・藤原マリ子編
978-4-305-70583-9
江戸歌舞伎作者の研究 金井三笑から鶴屋南北へ
光延 真哉
978-4-305-00245-7
美の万葉集 高岡市万葉歴史館論集 15
高岡市万葉歴史館編
2800 円
978-4-305-00293-8
名古屋大学日本近現代文化研究センター編
1800 円
昭和文学会編集委員会編
4200 円
佐藤 泰正編
1000 円
978-4-305-70582-2
JunCture(ジャンクチャー)超域的日本文化研究第 3 号 昭和文学研究 第 64 集 時代を問う文学 梅光学院大学公開講座論集第 60 集
原文 & 現代語訳 鬼神論・鬼神新論 浅野 三平
2800 円
978-4-305-70584-6
シルクロードの光彩 西域踏査 40 年・悠久の夢とロマンを馳せて
山田 勝久
1200 円
978-4-305-70585-3
史料から読み解く三河 西尾市岩瀬文庫特別連続講座
田島 公編
1300 円
978-4-305-70586-0
讃岐典侍日記全注釈 岩佐 美代子
3500 円
978-4-305-70587-7
源氏物語 東アジア文化の受容から創造へ 日向 一雅
978-4-305-70662-1
コレクション日本歌人選第 2 期全 20 冊セット 978-4-305-00305-8
風土記研究 第 35 号 978-4-305-00364-5
978-4-305-60261-9
12000 円
9500 円
24000 円
風土記研究会編
4000 円
望月 郁子
3800 円
本棚の中のニッポン 海外の日本図書館と日本研究
江上 敏哲
1900 円
千載集前後 松野 陽一
2800 円
冒険 淫風 怪異 東アジア古典小説の世界
染谷 智幸
2800 円
江戸文化再考 これからの近代を創るために
中野 三敏
1700 円
古典籍研究ガイダンス 王朝文学をよむために
国文学研究資料館編
論集上代文学 第三十四冊
万葉七曜会編
12800 円
萬葉集全歌講義 第八巻 阿蘇 瑞枝
10000 円
和歌史のなかの万葉集 阪下 圭八
6800 円
978-4-305-70593-8
語形対照 古典日本語の時間表現 鈴木 泰
978-4-305-70595-2
和泉式部集全釈 正集篇 小松 登美他
19000 円
978-4-305-70596-9
和泉式部集全釈 続集篇 小松 登美他
11000 円
978-4-305-70592-1
仮名文の構文原理[増補版]新装版 小松 英雄
2800 円
978-4-305-70598-3
みそひと文字の抒情詩[新装版] 古今和歌集の和歌表現を解きほぐす
小松 英雄
2800 円
978-4-305-00365-2
昭和文学研究 第 65 集 昭和文学会編集委員会編
4200 円
978-4-305-00403-1
西行学 vol.3 西行学会編
4200 円
廣田 收
9000 円
978-4-305-70562-4
新
978-4-305-70588-4
978-4-305-70589-1
978-4-305-70591-4
978-4-305-00276-1
978-4-305-70594-5
978-4-305-00224-2
978-4-305-40198-4
978-4-305-70399-6
978-4-305-70590-7
源氏物語は読めているのかⅢ 密通によって生まれた人間の生
『紫式部集』歌の場と表現 2800 円
1900 円
[笠間書院連絡先]住所●〒 101-0064 東京都千代田区猿楽町 2-2-3 笠間書院 営業部 電話● 03-3295-1331 Fax ● 03-3294-0996 メール● [email protected]
既刊案内
38
978-4-305-70676-8
源氏物語の表現と史実 藤本 勝義
978-4-305-60206-0
西鶴と浮世草子研究 全五冊セット[第一号∼第五号]
西鶴と浮世草子研究編集委員会編 12500 円
978-4-305-70600-3
言葉の錬金術 ヴィヨン、ランボー、ネルヴァルと近代日本文学
水野 尚
978-4-305-70669-0
古典和歌解読 和歌表現はどのように深化したか[増補版] 小松 英雄
978-4-305-70670-6
日本語はどのような膠着語か 用言複合体の研究
丹羽 一彌編
978-4-305-70675-1
王朝和歌の想像力 古今集と源氏物語
鈴木 宏子
978-4-305-70677-5
日本と〈異国〉の合戦と文学 日本人にとって〈異国〉とは、合戦とは何か
青山学院大学文学部日本文学科編
1500 円
978-4-305-70678-2
平安文学をいかに読み直すか 谷知子・田渕句美子編
2500 円
978-4-305-70599-0
古代の社会と人物 松尾 光
2600 円
山下 宏明
1900 円
978-4-305-70671-3
『平家物語』入門 琵琶法師の「平家」を読む
12000 円
1900 円
1500 円
2800 円
12000 円
978-4-305-70597-6
懐風藻全注釈
辰巳 正明
品切れ
978-4-305-70674-4
文法的詩学 藤井 貞和
4500 円
978-4-305-70681-2
竹取物語 現代語訳対照・索引付
大井田 晴彦
1400 円
978-4-305-70423-8
方丈記 【笠間文庫】原文&現代語訳シリーズ 浅見 和彦
950 円
978-4-305-70667-6
平安宮廷文学と歌謡 中田 幸司
14000 円
王朝文学の光芒 川村 裕子
5500 円
樫原 修
3600 円
渡辺 守邦
3500 円
978-4-305-70672-0
978-4-305-70680-5
978-4-305-70684-3
「私」という方法 フィクションとしての私小説
表紙裏の書誌学 2013 年刊行
978-4-305-70663-8
コレクション日本歌人選第 3 期全 20 冊セット(分売可)
978-4-305-70683-6
日本語はなぜ変化するか 母語としての日本語の歴史[新装版]
小松 英雄
1800 円
978-4-305-60310-4
新装版 【年表資料】近世文学史 松崎仁・白石悌三・谷脇理史
1600 円
小林 洋介
2800 円
4200 円
978-4-305-70682-9
〈狂気〉と〈無意識〉のモダニズム 戦間期文学の一断面
24000 円
978-4-305-70685-0
上方・大阪語における条件表現の史的展開 矢島 正浩
978-4-305-70686-7
2200 円
978-4-305-00294-5
幻想の敬語論 進歩史観的敬語史に関する批判的研究
JunCture(ジャンクチャー)超域的日本文化研究第 4 号
福島 直恭
名古屋大学日本近現代文化研究センター編
1800 円
978-4-305-00366-9
昭和文学研究 第 66 集 昭和文学会編集委員会編
978-4-305-10378-9
日本霊異記と東アジアの仏教 山口 敦史
978-4-305-60262-6
女流文学の潮流 梅光学院大学公開講座論集第 61 集
佐藤 泰正編
978-4-305-70664-5
コレクション日本歌人選 第 1 ∼ 3 期 全 60 冊セット(分売可)
978-4-305-70668-3
古代中世詩歌論考 佐藤 恒雄
978-4-305-70688-1
藤澤 茜
7000 円
978-4-305-70689-8
浮世絵が創った江戸文化 越中万葉をたどる 60 首で知る大伴家持がみた、越の国。
高岡市万葉歴史館編
1000 円
978-4-305-70690-4
和泉式部日記注釈[三条西家本] 岩佐 美代子
2800 円
978-4-305-70691-1
東奔西走 中世文学から世界の回路へ
小峯 和明
1900 円
978-4-305-70695-9
世界の文字史と『万葉集』 ディヴィッド・ルーリー
978-4-305-60311-1
新装版 漢文の語法と故事成語 吹野安・小笠原博慧
1500 円
978-4-305-70693-5
古典にみる日本人の生と死 いのちへの旅
原道生・ 金山秋男・居駒永幸
3800 円
978-4-305-70694-2
文学は〈人間学〉だ。 佐藤 泰正・山城 むつみ
978-4-305-00225-9
論集上代文学 第三十五冊
万葉七曜会編
978-4-305-70692-8
安部公房とはだれか 木村 陽子
4200 円
12000 円
1000 円
72000 円
13000 円
600 円
1200 円
12800 円
1700 円
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39
既刊案内
978-4-305-70696-6
月並発句合の研究 永井 一彰
978-4-305-70697-3
源氏物語の誕生 披露の場と季節
斎藤 正昭
6500 円
978-4-305-40199-1
萬葉集全歌講義 第九巻 阿蘇 瑞枝
12000 円
978-4-305-70698-0
説話から世界をどう解き明かすのか 説話文学会設立 50 周年記念シンポジウム 説話文学会編
2800 円
978-4-305-70701-7
日本語の歴史 青信号はなぜアオなのか[新装版]
小松 英雄
1900 円
978-4-305-00306-5
風土記研究 第 36 号 風土記研究会編
4000 円
978-4-305-00367-6
昭和文学研究 第 67 集 昭和文学会編集委員会編
4200 円
978-4-305-00404-8
西行学 vol.4 西行学会編
4200 円
978-4-305-70699-7
田能村竹田 画論『山中人饒舌』訳解 竹谷長二郎著・大越雅子改訂
2500 円
978-4-305-70702-4
心訳『鳥の空音』 元禄の女性思想家、飯塚染子、禅に挑む
島内 景二
3200 円
978-4-305-70703-1
語の意味と文法形式 岡田 幸彦
978-4-305-60115-5
古今集古注釈書集成 一条兼良自筆古今集童蒙抄[影印付]・校本古今三鳥剪紙伝授
武井和人・西野強編
12000 円
978-4-305-70704-8
今鏡全注釈 河北 騰
13000 円
978-4-305-70706-2
うたと文献学 久保木 哲夫
11500 円
978-4-305-70707-9
異文の愉悦 狭衣物語本文研究
片岡 利博
9500 円
978-4-305-70708-6
仮名日記文学論 王朝女性たちの時空と自我・その表象
今関 敏子
9500 円
978-4-305-70709-3
日本美術における「書」の造形史 笠嶋 忠幸
2800 円
978-4-305-70705-5
古代の暦で楽しむ 万葉集の春夏秋冬 東 茂美
1500 円
978-4-305-70717-8
響き合ううたと人形 「三十六歌人」でたどる短歌の歴史
群馬県立土屋文明記念文学館編
1000 円
15000 円
2000 円
2014 年刊行
978-4-305-70712-3
日本文学からの批評理論 亡霊・想起・記憶
高木信・木村朗子・安藤徹編
2800 円
978-4-305-70713-0
平安物語における侍女の研究 古田 正幸
9000 円
978-4-305-70716-1
源氏物語の色 いろなきものの世界へ
伊原 昭
978-4-305-70718-5
板木は語る 永井 一彰
12000 円
978-4-305-70719-2
在外日本重要絵巻選 辻 英子編著
22000 円
978-4-305-70720-8
日本史の謎を攻略する 松尾 光
978-4-305-70724-6
忍者の教科書 新萬川集海
伊賀忍者研究会編
978-4-305-00368-3
昭和文学研究 第 68 集 昭和文学会編集委員会編
4200 円
978-4-305-60263-3
文学の力 時代と向き合う作家たち 梅光学院大学公開講座論集第 62 集
佐藤 泰正編
1000 円
978-4-305-70721-5
今様のなかの〈表象〉 縄手 聖子
5800 円
978-4-305-70723-9
大伴家持と中国文学 鈴木 道代
978-4-305-70725-3
万葉集編纂構想論 市瀬雅之・城 陽子・村瀬憲夫
978-4-305-70727-7
かくして『源氏物語』が誕生する物語が流動する現場にどう立ち会うか
荒木 浩
3900 円
978-4-305-70728-4
古代説話集の生成 森 正人
10000 円
978-4-305-70730-7
国文学叢録 論考と資料
鶴見大学日本文学会編
13000 円
978-4-305-70731-4
越中万葉を楽しむ 越中万葉かるた 100 首と遊び方
高岡市万葉歴史館編
1000 円
978-4-305-00295-2
JunCture(ジャンクチャー)超域的日本文化研究第 5 号
名古屋大学「アジアの中の日本文化」研究センター編
1800 円
978-4-305-70710-9
人情本の世界 江戸の「あだ」が紡ぐ恋愛物語
武藤 元昭
4800 円
978-4-305-70732-1
忍者文芸研究読本 吉丸雄哉・山田雄司・尾西康充編著
1800 円
978-4-305-70729-1
紫式部集からの挑発 私家集研究の方法を模索して
廣田收・横井孝・久保田孝夫
978-4-305-70733-8
和歌と仮名のかたち 中世古筆の内容と書様
別府 節子
4800 円
1600 円
600 円
5800 円
11000 円
5500 円
12000 円
[笠間書院連絡先]住所●〒 101-0064 東京都千代田区猿楽町 2-2-3 笠間書院 営業部 電話● 03-3295-1331 Fax ● 03-3294-0996 メール● [email protected]
既刊案内
40
978-4-305-60041-7
高橋新太郎セレクション 1 近代日本文学の周圏 高橋 博史解説
4200 円
978-4-305-60042-4
高橋新太郎セレクション 2 雑誌探索ノート戦中・戦後誌からの検証
田中 実解説
2800 円
978-4-305-60043-1
高橋新太郎セレクション 3 集書日誌・詩誌「リアン」のこと
松村 良解説
3000 円
978-4-305-60044-8
高橋新太郎セレクション 1 ∼ 3・3 冊セット 高橋 新太郎
10000 円
978-4-305-70700-0
日本古典対照分類語彙表 宮島達夫・鈴木泰・石井久雄・安部清哉編
9000 円
978-4-305-70734-5
日本語音韻史の動的諸相と蜆縮涼鼓集 高山 知明
3300 円
978-4-305-70735-2
江戸文学を選び直す 現代語訳付き名文案内
井上泰至・田中康二編
1800 円
978-4-305-70737-6
万葉うためぐり 学僧仙覚ゆかりの武蔵国小川町を歩く
小川町観光協会編
978-4-305-70722-2
夏目漱石周辺人物事典 原武哲・石田忠彦・海老井英次編
5500 円
978-4-305-70736-9
読書の歴史を問う 書物と読者の近代
和田 敦彦
1900 円
978-4-305-70726-0
ドラマと方言の新しい関係『カーネーション』から『八重の桜』、そして『あまちゃん』へ
金水敏・田中ゆかり・岡室美奈子編著
978-4-305-00369-0
昭和文学研究 第 69 集 昭和文学会編集委員会編
978-4-305-40301-8
跨境(こきょう)日本語文学研究創刊号特集:東アジアにおける日本語雑誌の流通と植民地文学
東アジアと同時代日本語文学フォーラム編
978-4-305-70714-7
拾遺抄注釈 竹鼻 績
978-4-305-70739-0
近世刊行軍書論 教訓・娯楽・考証
井上 泰至
6500 円
978-4-305-00226-6
論集上代文学 第三十六冊
万葉七曜会
13500 円
978-4-305-60157-5
新古今集古注集成 近世新注編 2
新古今集古注集成の会編
18000 円
978-4-305-70738-3
王朝日記物語論叢 室伏 信助
13000 円
978-4-305-70740-6
平安朝文学と儒教の文学観 源氏物語を読む意義を求めて
工藤 重矩
6500 円
978-4-305-70741-3
新古今和歌集の新しい歌が見つかった !800 年以上埋もれていた幻の一首の謎を探る 久保木秀夫・中川博夫
978-4-305-70742-0
化物で楽しむ江戸狂歌 ∼『狂歌百鬼夜狂』をよむ∼
978-4-305-70743-7
ライトノベルから見た少女/少年小説史
978-4-305-70744-4
978-4-305-70745-1
978-4-305-70746-8
978-4-305-70752-9
978-4-305-70753-6
978-4-305-70754-3
978-4-305-70755-0
978-4-305-70761-1
978-4-305-70747-5
900 円
800 円
4200 円
2000 円
28000 円
800 円
江戸狂歌研究会編
1500 円
現代日本の物語文化を見直すために 大橋 崇行
1800 円
源氏物語のモデルたち 斎藤 正昭
5800 円
室町時代の少女革命 『新蔵人(しんくろうど)』絵巻の世界
阿部泰郎監修・江口啓子・鹿谷祐子・玉田沙織編
2200 円
これからの国文学研究のために 池田利夫追悼論集
佐藤道生・高田信敬・中川博夫編 14000 円
和歌のルール 渡部 泰明編
1200 円
日本語を動的にとらえる ことばは使い手が進化させる
小松 英雄
2400 円
Blu-ray DOCUMENTARY 和本 − WAHON − 三好大輔監督・東京古典会企画
3000 円
五十嵐日記刊行会編
2400 円
五十嵐日記 古書店の原風景 古書店員の昭和へ
『太平記』をとらえる 第一巻 パロディと日本文化 『太平記』国際研究集会編
2800 円
ツベタナ・クリステワ編
4800 円
4000 円
2015 年刊行
978-4-305-00307-2
風土記研究 第 37 号 風土記研究会編
978-4-305-00405-5
西行学 vol.5 西行学会編
978-4-305-60051-6
池宮正治著作選集 1 琉球文学総論 島村幸一解説
12000 円
978-4-305-60052-3
池宮正治著作選集 2 琉球芸能総論 島村幸一解説
12000 円
978-4-305-60053-0
池宮正治著作選集 3 琉球史文化論 小峯和明解説
12000 円
978-4-305-70751-2
万葉集巻別対照分類語彙表 宮島 達夫編
978-4-305-70756-7
古代歌謡とはなにか 読むための方法論
古橋信孝・居駒永幸編
13000 円
978-4-305-70758-1
王梵志[おうぼんし]詩集注釈 敦煌出土の仏教詩を読む
辰巳 正明
12000 円
978-4-305-70424-5
讃岐典侍日記 【笠間文庫】原文&現代語訳シリーズ 小谷野 純一
4200 円
9500 円
1700 円
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41
既刊案内
978-4-305-70715-4
文法的詩学その動態 藤井 貞和
4500 円
978-4-305-70757-4
連歌文芸論 岸田 依子
9000 円
978-4-305-70760-4
『源氏物語』アイロニー詩学 玉鬘十帖の語り
松山 典正
5500 円
16000 円
978-4-305-70767-3
後鳥羽院和歌論 寺島 恒世
978-4-305-70768-0
忍者の教科書 2 新萬川集海
JunCture(ジャンクチャー)超域的日本文化研究第 6 号 特集 : 触発するメディア
伊賀忍者研究会編
978-4-305-00296-9
名古屋大学「アジアの中の日本文化」研究センター編
1800 円
978-4-305-00370-6
昭和文学研究 第 70 集 昭和文学会編集委員会編
4200 円
978-4-305-70759-8
日本古代恋愛文学史 吉田 幹生
978-4-305-70764-2
岩佐美代子セレクション 1 枕草子・源氏物語・日記研究 岩佐 美代子
10000 円
978-4-305-70765-9
岩佐美代子セレクション 2 和歌研究 附、雅楽小論 岩佐 美代子
12000 円
978-4-305-70769-7
日本人は日本をどうみてきたか 江戸から見る自意識の変遷
田中 優子編
1800 円
平 浩一
4200 円
978-4-305-70770-3
「文芸復興」の系譜学 志賀直哉から太宰治へ
700 円
8800 円
978-4-305-70771-0
色彩から見た王朝文学 韓国『ハンジュンロク』と『源氏物語』の色
李 愛淑
700 円
978-4-305-70772-7
古典不要論への反撃 !? 書評劇場 上野 誠
1200 円
978-4-305-60264-0
宮沢賢治の切り拓いた世界は何か 梅光学院大学公開講座論集第 63 集
佐藤泰正編
1000 円
978-4-305-70773-4
王朝和歌研究の方法 近藤みゆき
9500 円
978-4-305-40200-4
萬葉集全歌講義 第十巻 阿蘇 瑞枝
15000 円
978-4-305-70766-6
文化現象としての源平盛衰記 松尾 葦江編
15000 円
978-4-305-70776-5
続 五山文学研究 資料と論考
堀川 貴司
8800 円
978-4-305-70777-2
越中万葉をあるく 高岡市万葉歴史館編
1000 円
受賞図書 第 32 回志田延義賞
◎ 2014 年 4 月刊行
今様のなかの〈表象〉
縄手聖子
ISBN978-4-305-70721-5 C0092
定価 : 本体 5,800 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・258 頁
既刊案内
当時の流行の最先端をことばにした、豊かなる歌謡『梁
塵秘抄』が新たな世界を魅せる。
『梁塵秘抄』には、和歌、
物語、説話などの文学、宗教、美術、風俗などの多角
的な分野から織り成された文化や、古代の言説―中古
を経て、院政期に至る時代の流れの中で醸成された意
味―、そういったものが融合して重層的、多層的な世
界が広がっている。本書はそれらを、〈表象〉という
視点から読み解いていく。論究は『いはでしのぶ』、
『風
に紅葉』といった中世王朝物語や、近世の『雨月物語』
にも及ぶ。
【目次】第一章 祝言歌謡の今様―祝いの歌語と文化
/第一節 『梁塵秘抄』三一六番歌における「岩屋」 【補節】
三一六番歌「泉の深ければ」小考 第二節 遊ぶ鶴亀と「太子」の王権と礼楽―「太子を迎へて遊
ばばや」について―/第二章 女性をうたう今様―逸
脱性を持つ女たち/ 第一節 「子産まぬ式部」につ
いて 第二節 誘う女の〈神婚伝承〉 第三節 呪う
女―恋の恨みと呪詛、三本角の鬼/第三章 「美女」
の今様―何故、「美女」は魅力的か/ 第一節 中世
における「美女」と今様―三四二番歌を視座として 第二節 越境者としての翁―翁の性愛と寿ぎ、笑い/
第四章 物語の中の表象―中世王朝物語と近世の物語
/ 第一節 『いはでしのぶ』における物尽し―王朝
なるものへの回帰方法として 第二節 『風に紅葉』
の道行文―和歌の表現から読み解く 第三節 鹿角の
蛇―神話的イメージの継承と創造/初出一覧/索引
42
新刊案内
Report Kasama Vol.58
[2014 年 12 月〜 2015 年 5 月刊行の本]
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住所●〒 101-0064 東京都千代田区猿楽町 2-2-3 笠間書院 営業部 電話● 03-3295-1331 Fax ● 03-3294-0996 メール● [email protected]
◎ 2015 年 5 月刊行
越中万葉をあるく
歌碑めぐり MAP
高岡市万葉歴史館編
ISBN978-4-305-70777-2 C0095
定価:本体 1,000 円(税別)
A5 判・並製・カバー装・96 頁(予)
43
越中ゆかりの万葉歌をたずねるすべての人へ。
「越中万葉」とは、
『万葉集』編纂に大きく関わった大伴
家持が、越中守に任ぜられ、いまの高岡市伏木にあった
国庁に赴任し、越中国で詠んだ歌々を中心とした三三〇
首を称するもの。
本書は、越中の万葉故地を訪ねるよすがとなるように、
越中万葉歌碑の所在を地図にした案内書です。
【目次】
刊行にあたって/大伴家持がみた越の国、万葉のふる
さと高岡とは。/万葉の世界に浸れる文学・観光散歩
のために 万葉故地を紹介 ! /●歌碑めぐり MAP /
能登・富山地図/ 1 □射水郡/ 1 高岡市・射水市図/
「越中国府」周辺/ 2 越中国府・二上山周辺/ 3 高岡
市万葉歴史館周辺/ 4 高岡市能町/ 5 高岡市石瀬/ 6
高岡市中田/「奈呉の浦」周辺/ 7 放生津周辺/ 8 越
中大門駅周辺/ 9 布目沢周辺/「布勢水海」周辺/ 10
氷見から羽咋/ 11 阿尾城周辺/ 12 加納八幡神社周辺
/ 13 上庄川左岸排水機場周辺/ 14 布勢水海旧跡/ 15
十二町潟水郷公園周辺/ 16 速川公民館周辺/ 2 □礪
波郡/ 17 小矢部市・砺波市・南砺市/ 18 小矢部市周
辺/ 19 源平ライン/ 20 砺波市井栗谷周辺/ 21 南砺
市岩木周辺/ 3 □婦負郡/ 22 富山駅周辺/ 23 富山市
岩瀬浜駅/ 24 呉羽山周辺/ 25 富山市金屋/ 26 婦中
鵜坂駅周辺/ 27 富山市新庄/ 28 富山市八尾/ 29 松
川べり散策マッマップ/ 4 □新川郡/ 30 黒部宇奈月
温泉駅周辺/ 31 宇奈月町浦山駅周辺/ ほか
新刊案内
7 久留米市文化財収蔵館収蔵「平家物語図」
・
「源平合戦図」
について(伊藤悦子)
8 平家納経涌出品・観普賢経の見返絵と『源平盛衰記』
の交差―「銀ニテ蛭巻シタル小長刀」の説話から貴女
の漂流譚へ―(相田愛子)
あとがきより…科研費の申請に当たっては、およそ以下
のような「研究目的」をうたった―源平盛衰記を平家物
語の異本としてのみ研究するのではなく、また他の文芸へ
の影響関係を指摘するだけでなく、むしろ源平盛衰記をひ
とつの「文化現象」としてとらえ、室町時代から近世へ文
化の動的な展開を観測する拠点として、そこから他のジャ
ンル、他の時代にも考察を及ぼして行こうとする。
Ⅳ 演じられた源平の物語
右の方針に沿って調査、研究発表と討議、講演会やシ
ンポジウムなどを行い、また源平盛衰記年表作成のため
1 「平家物語」の「忠度都落・忠度最期」から展開した芸
の作業も行ってきた(その結果は、まもなく三弥井書店
能・絵画―能〈俊成忠度〉の変遷と忠度・俊成・六弥
から刊行される)
。但し、当初「室町から近世へ」と見込
太の造型に注目して―(岩城賢太郎)
んだのは誤算であった。長門切の研究が進むにつれ、
「文
2 小袖を被く巴の造型―『源平盛衰記』における能摂取
化現象としての源平盛衰記」は室町以降の問題に限定で
の可能性をめぐって―(伊海孝充)
きなくなってきたからである。ひろく院政期から近世ま
3 君の名残をいかにせん―能《巴》
「うしろめたさ」のナ
で、平家物語の本文流動から歴史文学のありようまでを
ラトロジー―(玉村 恭)
抱え込むテーマになっていった。
その上、共同研究は四年間だったがその後の一年間、
4 狂言「文蔵」のいくさ語り―もう一つの石橋山合戦物
つまり本書を出すための作業の結果も殆ど四年分に匹敵
語―(稲田秀雄)
するほどのものであった。連携研究者・研究協力者の多
5 土佐少掾の浄瑠璃における軍記の利用方法―「故事来
忙な日常に割り込むようにして行われた調査とその成果
歴」の趣向化―(後藤博子)
の整理は、本書の基底部分の重石となった。付編「調査
6 浄瑠璃正本における〈平家〉考―文字譜〈平家〉の摂
から新研究へ」に収めた盛衰記伝本研究と絵画資料研究
取と変遷をめぐって―(田草川みずき)
がそれである。粘り強い調査と、未踏の課題に挑戦する
「蛮勇」とが開けた突破口から、その先へすでに歩き出し
Ⅴ 時の流れを見さだめて
ている人たちもあり、本書によってさらに新たな飛び地
ができることを期待したい。
1 治承・寿永内乱期における和平の動向と『平家物語』
本編に収めた論考についても、それぞれに自由な題で
(川合 康)
お書き頂いたが、講演・発表時以降の課題が意識されて
2 『源平盛衰記』の史実性―殿下乗合事件の平重盛像再考
いる。分かりやすいように、Ⅰ文学・Ⅱ言語・Ⅲ芸能・
Ⅳ絵画・Ⅴ歴史の五つのセクションに分けて配列したが、
―(曽我良成)
Ⅰには平家物語の成立、その背景、説話の伝播・変容、
3 『平家物語』にみえる夢の記事はどこからきたのか
太平記との比較などの諸問題が含まれており、いずれも
(松薗 斉)
今日の軍記物語研究で正統的に行われる研究方法に則っ
4 和田義盛と和田一族―歴史・文学・芸能におけるその
ているものの、その見定めている射程距離は決して短く
位置づけ―(坂井孝一)
ない。後年、出発点としてふり返られる論文だと言って
5 『山田聖栄自記』と平家物語―平家物語享受の一齣―
よいと思う。Ⅱには盛衰記の成立年代をめぐってさまざ
(高橋典幸)
まな角度からの照射が行われている。長門切の科学的年
6 静嘉堂文庫蔵賜蘆本『参考源平盛衰記』の注釈姿勢―
代判定、書写の歴史との関連、盛衰記が普及しそれらし
奈佐本『源平盛衰記』の引用を中心として―
い文体を確定する契機となった近世初期の出版事情、ま
(岡田三津子)
た引用文献との関係や語法変化から検討しうる年代の範
囲。それらから導かれる結論はいまのところ一点に収斂
付編 資料調査から新研究へ
していない。この難題をどう解くか、柔軟な試行錯誤が
要求される。
ⅢとⅣは従来ならば享受・受容などの用語で一方向的
1 源平盛衰記写本の概要(松尾葦江)
に論じられたであろう分野であるが、本書においては双
2 源平盛衰記の古活字版について(高木浩明)
方向、多方面に視野を広げて考える志向が顕著に見られ
3 『源平盛衰記』漢字片仮名交じり整版本の版行と流布―
敦賀屋久兵衛奥付本・無刊記整版本・寛政八年整版本・ る。それは盛衰記のように長い期間に亘って流動し続け
た作品にとって、必要不可欠な視野だといえよう。Ⅴに
寛政八年整版関連本をめぐって―(岩城賢太郎)
は歴史学の面白さを改めて味わわせてくれる論考が並ぶ。
4 源平盛衰記 絵入版本の展開(山本岳史)
巻末に付編を置いたことから分かるように、本書は閉じ
5 源平盛衰記テキスト一覧(山本岳史)
られていない。科研費による共同研究は終了したが、これ
6 [調査報告]平家物語・源平盛衰記関連絵画資料
まで着手されていなかった数多の研究課題の種が播かれ、
(石川透・山本岳史・伊藤慎吾・伊藤悦子・松尾葦江)
いくつかは発芽した。その伸びようとする勢いが本書の第
7 フランス国立図書館蔵「源平盛衰記画帖」場面同定表
一の魅力となっているが、さらに、文学史の上での中世と
(伊藤悦子・大谷貞徳)
近世の隔壁を低くしたこと、盛衰記を始め平家物語読み
本系諸本の成立と変貌の契機について再考を迫っているこ
と、絵画や芸能との関係を双方向で捉えること等々、私た
あとがき(松尾葦江)
ちの新しい提案が、将来ある研究者に、また好奇心に満ち
執筆者プロフィール
た文学愛好家にも届くよう、希って送り出す。
新刊案内
44
◎ 2015 年 5 月刊行
文化現象としての
源平盛衰記
【目次】
源平盛衰記の三百年(松尾葦江)
Ⅰ 源平の物語世界へ
1 祇園精舎の鐘攷(序章)―祇 寺図経覚書―
(黒田 彰)
松尾葦江 編
2 『源平盛衰記』形成過程の一断面(原田敦史)
3 『源平盛衰記』の成立年代の推定―後藤盛長記事をめ
ぐって―(大谷貞徳)
4 『源平盛衰記』の山王垂迹説話(橋本正俊)
5 『源平盛衰記』における文覚流罪―渡辺逗留譚を中心
に―(小助川元太)
平家物語成立から 300 年の間に、一体何があったのか。
6 頼朝伊豆流離説話の考察(早川厚一)
ひろく院政期から近世まで、平家物語の本文流動から歴史・文 7 『源平盛衰記』の天武天皇関係記事―頼朝造形の一側
学のありようまで、つぶさに検証していく。
面として―(辻本恭子)
日本文学史を考え直すための、新たな提案とも言うべき書。
8 『平家物語』に見られる背景としての飢饉―木曾狼藉
と猫間殿供応 ・ 頼朝饗宴の場面を通して―
源平盛衰記を平家物語の異本としてのみ研究するのではなく、 (セリンジャー・ワイジャンティ)
ひとつの「文化現象」としてとらえ、院政期から近世へ文化の 9 与一射扇受諾本文の諸相(平藤 幸)
動的な展開を観測する拠点として、他のジャンル、時代にも考 10 『源平盛衰記』
における京童部―弱者を嗤う
「ヲカシ」
察を及ぼして行こうとする野心的な書。
―(北村昌幸)
全体をⅠ文学・Ⅱ言語・Ⅲ芸能・Ⅳ絵画・Ⅴ歴史の五つのセクショ 11 『源平盛衰記』と『太平記』―説話引用のあり方を
ンに分け、付編「資料調査から新研究へ」を配し、源平盛衰記
めぐって―(小秋元段)
を中心にこの時代の文学・歴史をトータルに把握しようとする。 12 『源平軍物語』の基礎的考察(伊藤慎吾)
執筆者は、松尾葦江/黒田 彰/原田敦史/大谷貞徳/
橋本正俊/小助川元太/早川厚一/辻本恭子/
セリンジャー・ワイジャンティ/平藤 幸/北村昌幸/
小秋元段/伊藤慎吾/池田和臣/橋本貴朗/高木浩明/
志立正知/吉田永弘/秋田陽哉/石川 透/工藤早弓/
出口久徳/山本岳史/宮腰直人/小林健二/伊藤悦子/
相田愛子/岩城賢太郎/伊海孝充/玉村 恭/稲田秀雄/
後藤博子/田草川みずき/川合 康/曽我良成/松薗 斉/
坂井孝一/高橋典幸/岡田三津子(執筆順)
。
Ⅱ 文字と言葉にこだわって
1 長門切の加速器分析法による 14 C年代測定
(池田和臣)
2 中世世尊寺家の書法とその周辺―「長門切」一葉の
紹介を兼ねて―(橋本貴朗)
3 古活字版『源平盛衰記』の諸版について(高木浩明)
4 『源平盛衰記』巻第三に収められた澄憲の「祈雨表白」
をめぐって―三宝院本『表白集』
、実蔵坊真如蔵『澄
憲作文集』との関係―(志立正知)
5 『源平盛衰記』語法研究の視点(吉田永弘)
6 源平盛衰記に見られる命令を表す「べし」
(秋田陽哉)
Ⅲ 描かれた源平の物語
ISBN978-4-305-70766-6 C0095
定価:本体 15,000 円(税別)
菊判・上製・カバー装・
728 頁 + 口絵 8 頁
45
1 軍記物語の奈良絵本・絵巻(石川 透)
2 水戸徳川家旧蔵『源平盛衰記絵巻』について
(工藤早弓)
3 寛文・延宝期の源平合戦イメージをめぐって―延宝
五年版『平家物語』の挿絵を中心に―(出口久徳)
4 寛文五年版『源平盛衰記』と絵入無刊記整版『太平記』
の挿絵―巻四十四「三種宝剣」と『太平記』
「剣巻」
の挿絵の転用をめぐって―(山本岳史)
5 舞の本『敦盛』挿絵考―明暦版と本問屋版を中心に
して―(宮腰直人)
6 屏風絵を読み解く―香川県立ミュージアム 「源平合
戦図屏風」の制作をめぐって―(小林健二)
新刊案内
◎ 2015 年 5 月刊行
萬葉集全歌講義
第十巻
阿蘇瑞枝
遂に完結!
万葉集を愛する人々へ 八年の歳月をかけ堂々完結!
古代より続く万葉集研究史上初、女性一人の手になる
全歌注釈。
国語学・考古学はじめ諸分野の最前線の研究成果をと
りいれた総合的古代研究。読みやすい大きな活字を採
用。
歌を一首単位でなく歌群としてとりあげ、歌相互の関
係や編集意図も読み解く。
作者の心情に添って理解を深めてきた泰斗だからでき
る、新しい万葉集の提示。
青木生子・梅原猛・大野晋・小野寛・久保田淳・佐佐
木幸綱・中西進、各氏推薦。
【目次】
凡例 概説(巻十九・巻二十)
巻第十九 巻第二十
ISBN978-4-305-40200-4 C3392
定価:本体 15,000 円(税別)
菊判・上製・函入・612 頁
◎萬葉集全歌講義 既刊のご案内
第一巻
第二巻
第三巻
第四巻
在庫僅少
第五巻
新刊案内
ISBN978-4-305-40191-5 C3392
定価:本体 9,500 円(税別)
菊判・上製・函入・576 頁
【収録】巻第一・二
ISBN978-4-305-40192-2 C3392
定価:本体 15,000 円(税別)
菊判・上製・函入・811 頁
【収録】巻第三・四
ISBN978-4-305-40193-9 C3392
定価:本体 12,000 円(税別)
菊判・上製・函入・476 頁
【収録】巻第五・六
ISBN978-4-305-40194-6 C3392
定価:本体 14,000 円(税別)
菊判・上製・函入・800 頁
【収録】巻第七・八
ISBN978-4-305-40195-3 C3392
定価:本体 16,500 円(税別)
菊判・上製・函入・940 頁
【収録】巻第九・十
第六巻
第七巻
第八巻
第九巻
ISBN978-4-305-40196-0 C3392
定価:本体 16,500 円(税別)
菊判・上製・函入・956 頁
【収録】巻第十一・十二
ISBN978-4-305-40197-7 C3392
定価:本体 12,000 円(税別)
菊判・上製・函入・516 頁
【収録】巻第十三・十四
ISBN978-4-305-40198-4 C3392
定価:本体 10,000 円(税別)
菊判・上製・函入・452 頁
【収録】巻第十五・十六
ISBN978-4-305-40199-1 C3392
定価:本体 12,000 円(税別)
菊判・上製・函入・468 頁
【収録】巻第十七・十八
46
◎ 2015 年 5 月刊行
増鏡全注釈
河北騰
後鳥羽帝の即位から、後醍醐帝の隠岐よりの還京まで、
十五代、約一五二年間を記した編年体の歴史物語の全注
釈。
「栄花物語」
「大鏡」
「今鏡」という一連の作品の物語的
系譜を継承し、歴史にすべて題材を採り、歴史性の極め
て強い物語作品である。
「原文」と、詳細な「語釈」
、解りやすい「通釈」
、作品
理解の手助けになる「解説」により構成される。
【首部では、後鳥羽院の和歌の才とその興隆を詳述、続
いて遠島流離を述べ、中間部では宴遊や愛恋、そして、
燗熟した頽廃美などを飽きる程に詳しく紹介し、尾部で
は後醍醐帝の親政回復の壮挙を、格調高い文章で纏め上
げる】…「第一編 増鏡概説」より
ISBN978-4-305-70774-1 C0095
定価:本体 13,000 円(税別)
A5 判・上製・函入・650 頁
◎ 2015 年 5 月刊行
続
五山文学研究
資料と論考
堀川貴司
ISBN978-4-305-70776-5 C0095
定価:本体 8,800 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・360 頁
47
【目次】
第一編 増鏡概説
(一)増鏡の作者について
(二)成立時期について
(三)構成形式について
(四)増鏡の内容について
(五)増鏡作品の特徴
第二編 増鏡全注釈
序文/増鏡 上/増鏡 中/増鏡 下
あとがき
禅僧たちの文学活動をつぶさに説き明かす、待望の続
編。
倦まず弛まず書物と格闘し新たな文学作品を生み出し
た、禅僧たちの営みを明らかにする。
また、その後の近世文学への接続、同時代の和歌や説話、
公家社会の学問との関わりを探り、孤立しているよう
に見えている五山文学を日本文学の中に組み込むべく、
その存在を新たに捉える基礎作業を行う書。
【目次】
はしがき
第一部 総論 第一章 五山文学における偈頌と詩─
一休を焦点として─/第二章 名所としての中国─
「西湖」を中心に─/第三章 五山僧に見る中世寺院
の初期教育
第二部 注釈・講義 第四章 抄物の類型と説話/第
五章 禅林の抄物と説話/第六章 禅僧による禁中漢
籍講義─近世初頭『東坡詩』の例─/第七章 『覆簣集』
について─室町時代後期の注釈付き五山詩総集─
第三部 詩集・詩法 第八章 詩法から詩格へ─『三
体詩』およびその抄物と『聯珠詩格』─/第九章 「詩
歌合(文明十五年)
」について/第一〇章 定型として
の七言絶句─「詩歌合(文明十五年)
」を例に─/他
第四部 その他 第一七章 『香積南英禪師語録』に
ついて/第一八章 書評 張伯偉著『作為方法的漢文
化圏』
新刊案内
◎ 2015 年 5 月刊行
宮沢賢治の切り拓いた
世界は何か
梅光学院大学公開講座論集 63
佐藤泰正編
ISBN978-4-305-60264-0 C0395
定価:本体 1,000 円(税別)
四六判・並製・カバー装・218 頁
◎ 2015 年 4 月刊行
古典不要論への反撃 !?
書評劇場
上野 誠
ISBN978-4-305-70772-7 C0095
定価:本体 1,200 円(税別)
四六判・並製・カバー装・
188 頁
新刊案内
東北の農民のために己れの生涯を尽くそうとした
賢治の作品が、再び新たな力をもって我々に深く迫る。
〈文学の力〉とは何か、ここに改めて問う──
【目次】
賢治の「おもしろさ」と「むづがすさ」
●原子朗
生命と精神――賢治におけるリズムの問題
●原子朗
分子の脱自
――宮沢賢治のトーテミズム、その墜落と飛行
●鎌田東二
「グスコーブドリの伝記」と三・一一東日本大震災
──あるいは宮沢賢治と法華経
●北川透
宮沢賢治の根底なる宗教性
――大乗起信論・如来寿量品・宇宙意志――
●山根知子
同時代に生きた宮澤賢治と金子みすゞの世界
●木原豊美
宮沢賢治と『アラビアンナイト』
――『春と修羅』収録詩篇を中心に――
●加藤邦彦
宮沢賢治の生涯をつらぬく闘いは何であったか
●佐藤泰正
読む楽しさを伝える、古典と歴史の読書案内。
今や、抱腹絶倒の書評家として名をはせる著者の真骨
頂!
読売新聞掲載の書評をまとめ、古典教師のホンネを綴っ
たおもしろうてやがて悲しきエッセイも収録。書物と対
話し、生への思索を深めてきた思考の軌跡がここに。
【目次】
はじめに
Ⅰ 書物の劇場
1 時代と人間 日本人の万葉集物語/女帝から見た
日本古代史/傑出した奈良時代天皇論/愛の帝国の理
想/地方官人たちの古代史 ほか
2 人間と文学 古典学者の力量を知る/淡い味付け
の意味するもの/古典学者の自己プロデュース/歴史
にイフを持ち込むことの是非を問う? ほか
3 文学と文化 古典世界への回路/漢文教育改革案
/歌の国、日本へ/言葉につく手垢とは? ほか
4 文化と時代 通史を書く、覚悟と勇気/「帰化人」
から「渡来人」へ/出雲、沖ノ島、そして伊勢/古典
と現代短歌を結ぶもの ほか
Ⅱ 古典教師の煩悶
試験の季節/急所は何か?/阿倍仲麻呂/古代の神と
天皇/教師について/学問の東西
おわりに/初出一覧/書評 編著者名索引/書名索引
48
◎ 2015 年 5 月刊行
【目次】
王朝和歌研究の方法
第Ⅰ部●王朝和歌研究の方法
第 1 章 総論 王朝和歌研究の方法
付節 和歌とジェンダー
―ジェンダーからみた和歌の「ことば」の表象―
近藤みゆき
第Ⅱ部●初期定数歌論―N-gram 分析から見た古典和歌
第 2 章 古今風の継承と革新―初期定数歌論―
第 3 章 曾禰好忠「三百六十首歌」試論
―反古今的詠歌主体の創出―
実証的研究を目指す書。
第 4 章 『恵慶百首』論
王朝和歌文学を、従来的な表現研究、伝記研究、書誌研究の ―N-gram 分析によって見た「返し」の特徴と成立時期の推定―
枠組みだけではなく、言語学・歴史学・社会学といった人文 第 5 章 相模集所載「走湯権現奉納百首」論
科学の隣接分野、理系の情報処理研究と結び合うものとして、 ―誰が「権現返歌百首」を詠じたか―
実証的に研究を展開していく。
様々な分野の観点と手法を、個別にではなく、相関的・総合 第Ⅲ部●源氏物語論―言語と和歌史の観点から
的に関わらせながら考察し、なおそれらが各研究分野に対し
何らかの提言となるように進めていく。
第 6 章 男と女の「ことば」の行方
第 Ⅰ 部・ 王 朝 和 歌 研 究 の 方 法、 第 Ⅱ 部・ 初 期 定 数 歌 論 ―
N-gram 分析から見た古典和歌、第Ⅲ部・源氏物語論―言語
と和歌史の観点から、第Ⅳ部・古代後期和歌の諸問題、第Ⅴ部・
言語研究としての展開、の 5 部 14 章より成る。
―ジェンダーから見た『源氏物語』の和歌―
第 7 章 『源氏物語』の「ことば」/浮舟の「ことば」
―「飽く・飽かず」論―
第 8 章 紅梅の庭園史
―手習巻「ねやのつま近き紅梅」の背景―
【本書で述べる各種の方法論は、決して目新しさを目的とし 第Ⅳ部●古代後期和歌の諸問題
て導入したものではない。文系の研究と理系の研究の境界を
取りはらい、社会科学における新しい概念を取り込み、また、 第 9 章 『拾遺和歌集』の成立
グローバルな視点で日本の古典文学研究を行うとはどういう ―勅撰和歌集における王権・政権と和歌の問題として―
ことかについての筆者なりの提案である。】......「総論」より 第 10 章 『古今集』
「哀傷歌論」
【千年の歴史を経て、なお輝く王朝和歌とは、文学という枠組 ―新たな死生観の表出―
みだけに収まるものではないのであろう。それはどのような 第 11 章 平安中期和歌における聖徳太子伝受容
現代的方法によった分析にも揺らぐことは無い。むしろ、新 ―流布本『相模集』天王寺題和歌を中心に―
しい方法や概念で、その多様な側面を一つでも引き出される
ことを待ち望んでいるかのように思う。複数の学問領域に実 第Ⅴ部●言語研究としての展開
りをもたらすものであるという、その本質が正しく示される
ように、本書がその一歩になればと願っている。】......「おわ 第 12 章 N-gram 統計による語形の抽出と複合語
りに」より
―平安時代語の分析から―
第 13 章 『古今和歌集』と『源氏物語』
―言語リソース論試論―
第 14 章 N-gram 分析による古典研究のこれまでとこ
れから
―付『古今和歌集男性特有表現一覧(改訂版)
』―
【別表 1】12 種のテキストデータを総比較したサンプル
【別表 2】フィルター機能を使用して好忠百首と源順百
首に共通する文字列だけをもとめたサンプル
古今和歌集男性特有表現一覧(改訂版)
ISBN978-4-305-70773-4 C0095
定価:本体 9,500 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・416 頁
49
初出一覧
おわりに
索引(人名・書名・和歌初句)
新刊案内
ました。その他の諸論につきましても、発表の際の誤り、
以後公刊の資料の提示等により、若干の改訂を行いまし
た事をお許し下さい。
『文机談』研究の余得として、雅
楽・歌謡研究の方々とも御懇意になりました結果、その
関係の小論二編が生れました。今後この方面に発展でき
るとは到底思われず、さりとて埋れさせるにも忍びませ
んので、附載致しました。書名に『附、雅楽小論』とう
たうにはまことにおはずかしいのですが、お笑いすて下
さい。
】......「はじめに」より
【目次】
はじめに/凡例
【和歌研究 附、雅楽小論】
『古今集』
『新古今集』の魅力―文学の神の指先
「春かけて」考―中世同種表現詠の解釈に及ぶ
「しほる」考
歌言葉「かげ」の歴史―古今集から玉葉風雅へ
俊成的世界の珠玉
『玉葉集』の定家―勅撰全入集歌を見渡して
為家の和歌―「住吉社・玉津嶋歌合」から『詠歌一躰』へ
恋のキイワード―為家と阿仏の場合
京極為兼の歌論と実践
大宮院権中納言―若き日の従二位為子
「伏見院宸筆判詞歌合」新出資料報告と続門葉集瞥見―
附、続門葉集作者部類
嘉元元年伏見院三十首歌(歌人別現存全歌集成)
『玉葉集』と『栄花物語』
音せぬ荻―玉葉集「読人しらず」考
冷泉家時雨亭文庫蔵『歌苑連署事書』翻刻と訳注
「ね」か「おと」か
『桐火桶』をうらやむ
近代と和歌―穂積歌子昭和三年『歌日記』
* * *
今様「よるひるあけこし」解釈考
若き日の妙音院師長―附、略年譜
初出一覧/あとがき/索引(和歌・研究者名・作品名)
ISBN978-4-305-70765-9 C0095
定価:本体 12,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・386 頁
「岩佐美代子セレクション 1・2」の刊行にあわせ「自著
を語る」という文章を寄せて頂きました。ぜひご一読く
ださい。
新刊案内
岩佐美代子 自著を語る
大正最末年に生れ、戦争・窮乏・混乱の時代を生きて、
さほどの故障もなく八十九歳の誕生日を迎えることがで
きました。つくづくありがたいと思っております。その
記念というわけでもありませんが、今まで方々に発表し
ながらそのままになっていた論文・雑文を、二冊にまと
めてみました。主題も形式も様々で学術書の体をなして
おりませんが、気楽に手に取って拾い読みして下されば
幸いです。間々に挾みました短文は、ただの埋め草のよ
うでもありますが、私の研究の裏口をちょっとお目にか
けた、と申しましょうか、私としては論文以上に愛着あ
るものです。御面倒ならこれだけ読んで下さっても結構、
と、それぐらいに思っております。
戦後七十年、国文学界がそれまでの文芸学的研究から、
より科学的な実証的研究に移行する過程を、あれよあれ
よという思いで見続けてまいりました。その成果の程は
言うまでもなく、今日もますます盛んで、恩恵を多々い
ただいておりますし、一方、源氏物語をはじめ諸作品の
精密な訳注書が出揃い、作品読解の面で、もう何も問題
ないようにも見えます。しかし、天皇の人間宣言による
階級観念の消滅、テレビ言語や若者言葉の一般化による
言語感覚の鈍化などにより、古典文学理解は実は大変む
ずかしくなっているのではないかと思います。
その点、私は全く偶然の廻り合せで、満四歳の時から
十三年間、昭和天皇第一皇女、照宮成子(てるのみやし
げこ)内親王とおっしゃる、恐らく昭和の時代が生んだ
最髙の姫宮様のお相手として奉仕し、平安朝以来の女房
生活の一端を体験すると共に、真の貴人とはどういうも
のでいらっしゃるのか、また、その日常に奉仕なさる宮
廷人の方々の気風や相互の態度等について、知らず知ら
ず承知しており、それが枕・源氏をはじめとする宮廷文
学理解に大変役立ったと感じております。今後このよう
な研究者はおそらく出ない事と存じますので、各論の中
にしばしば言及しました事をお許し下さい。
また、文学研究に欠かせない「言葉」の解釈においても、
従来の理解には少しおかしい所があると気づきましたの
で、
「知らず顔」「かけて」
「聞ゆ」「しほる」など、いく
つかの言葉について考えてみました。「しほる」はお能
の泣き濡れる所作、「シオル」として、また「聞ゆ」は
浄瑠璃「堀河」お俊伝兵衛のサワリの名文句「そりゃ聞
えませぬ伝兵衛さん」として、現代まで生きているので
す。面白いとお思いになりませんか?
思えばまことに無茶な、自分勝手な研究をしてまいり
ました。現代の若手研究者の方々の、専門をきっちりと
守った真摯な学究的態度とくらべ、まことにおはずかし
い限りです。でも文学の鑑賞・研究とは本来、人間の生
活の中の大きな楽しみの一つ。他人になり代わって、別
の人生を生きてみるお遊びです。その面白さの一端を読
みとるお手助けになりますなら、これ以上の喜びはござ
いません。
50
◎ 2015 年 4 月刊行
岩佐美代子セレクション 1
枕草子・源氏物語・
日記研究
『弁内侍日記』の「五節」
よとせの秋―中務内侍日記注釈訂正
『実躬卿記』ところどころ
『花園天皇宸記』と『徒然草』
『花園天皇宸記』読解管見
『花園天皇宸記』の「女院」
『方丈記』と『断腸亭日乗』と
臨場感の魅力―複製『花園院宸記』の意義
そりゃ聞えませぬ
初出一覧/和歌一覧/索引(研究者名・作品名)
物語・日記文学の面白さを新たに照らす、珠玉の一冊。
古今変わらぬ人間の感性に注目し、言葉を紡ぎあげた清少
納言は、『枕草子』の中に何を表現したのか。華やかさや
儚さを持ち合わせた『源氏物語』の裏に紫式部が描きたかっ
た人の世とは。平成 13 年から 26 年に至る 14 年間に発表
した、既刊研究書に未収録の、文章表現への探究が生んだ
論文を集成。
【京極派が好きで研究ははじめましたものの、
『源氏』も好
き、
『枕』も好き、それに連なる女流日記から、更に漢文
日記へと、とにかく考えた事を書くのが楽しく、または機
会とテーマを与えられて、思ってもいなかった所から新
たな発見をするのが楽しく、女子学習院高等科時代、久
松潜一先生に提出した幼い永福門院論以来七十年、悲し
い、苦しい場合にも、常に文学とその研究に支えられて生
きてまいりました。つくづく、ありがたいと思っておりま
す。
】......「はじめに」より
ISBN978-4-305-70764-2 C0095
定価:本体 10,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・336 頁
岩佐美代子セレクション 2
和歌研究 附、雅楽小論
【目次】
はじめに/凡例/清少納言から紫式部へ―二一世紀初頭に
一一世紀初頭を思う
京極派和歌を中心に、その魅力を存分に味わう一冊。
【枕草子】
『古今和歌集』
『新古今和歌集』からはじまり、近代和歌
女はた、知らず顔にて―枕草子解釈考
まで、和歌の魅力に触れつつ、多角的な側面から研究を
『枕草子』
「...... 物」章段考察
行った、和歌研究者・愛好者必読の一冊がついに刊行。
汗の香すこしかゝへたる
昭和 57 年から平成 26 年に至る 33 年間に発表した、既
【源氏物語】
刊研究書に未収録の、文章表現への探究が生んだ論文を
最高の№Ⅱ 頭中将
集成。
頭中将と光源氏
二人の命婦
【『京極派歌人の研究』(昭 49)『京極派和歌の研究』(昭
二人の中将の君
62)以降に発表致しました、和歌関係諸論、ならびに関
二人の侍臣・二人の侍女
係雑文をまとめてみました。中で飛びぬけて古い、「大
『源氏物語』の涙―表現の種々相
宮院権中納言」(昭 57)は、発表当時、「権中納言は為
『源氏物語』最終巻考―「本に侍める」と「夢浮橋」と
子である」という樋口芳麻呂先生の御論(「風葉和歌集
屏風の陰に見ゆる菓子盆
序文考(上)」国語と国文学昭 40・1)を、知っていた
花や蝶やとかけばこそあらめ
のについ失念して書き落し、当の樋口先生から御注意を
対談 物語読解の楽しみ―行幸・藤袴巻の魅力〈岩佐美代
受けて何とも申しわけなく、顔から火の出るほどはずか
子・石埜敬子〉
しくて、以後の著書に収録できずにおりましたもの。今
* * *
回ようやく訂正収載致しました。また「嘉元元年伏見院
朗詠享受に見る『枕草子』
『源氏物語』
三十首歌」は、平成二年『鶴見大学紀要』27 に一旦発表
【日記研究】
致しましたがその後の新資料発見めざましく、その成果
池田亀鑑先生におじぎ
が別府節子『和歌と仮名のかたち』(平 26)に詳しく公
寅彦日記と私
表されましたので、それにもとづいて新たに書きおろし
『たまきはる』考―特異性とその意義
51
新刊案内
◎ 2015 年 4 月刊行
「文芸復興」の系譜学
志賀直哉から太宰治へ
平 浩一
ISBN978-4-305-70770-3 C0093
定価:本体 4,200 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・388 頁
「文芸復興」とは、近代や今日の社会を考えるうえでの、
ひとつの重要な結節点である。
戦後文学や現代文学の礎が築かれた、1935 年を軸とす
る前後 5 年間に巻き起こった「文芸復興」を検証するこ
とから、近代日本の文学史自体を相対化し、見直してい
く。戦後文学・現代文学の読解の新たな可能性を導き出
していく書。
【
「文芸復興」それ自体については、近年、再考の契機を
欠いたまま、関心自体が薄れつつある。その結果、
「文
芸復興」というものが、よく分からない現象のようにみ
なされてきているように思われる。本書は、こうした研
究の背景をふまえ、近代日本の「文芸復興」研究が過疎
化した原因を探り、既存の文学史観から遺漏してきた要
素を中心に考察することで、
「文芸復興」という現象を
捉え直すことを試みるものである。
】......「はじめに──
捨象された近代」より
【目次】
凡例/はじめに──捨象された近代/第一部 文学史
の形成と「文芸復興」──平野謙の文学史観を中心
とする戦後研究の検証/第二部 「純文学」外の要素
と「文芸復興」──ジャーナリズム・大衆文学を中心
に/第三部 「モダニズム文学」の命脈と「文芸復興」
──「新興芸術派」の位置/第四部 「文芸復興」か
らみる太宰治──新進作家の登場/おわりに──新た
な系譜に向けて/主要参考文献一覧/初出一覧/注/
あとがき/索引
ハングル ・ 仮名を獲得した女性は色をどのように描いた
のか。韓国の色彩文化への招待。
韓国の伝統的色彩についてのまとまった日本語の書物
は展覧会の図録があるくらいで、ましてや韓国王朝文学
の色についての研究は日本では紹介されていない。最新
韓国『ハンジュンロク』と『源氏物語』の色 の研究成果を反映した貴重な講演録。
儒教に束縛され、理念で制御された漢字世界に生きる朝
鮮王朝の女性にとって、
男女の情の意味も含む〈色〉は、
忌避し隠すべき対象であった。しかし東宮妃の自己語り
李愛淑著・青山学院大学文学部日本文学科編 である『ハンジュンロク』は、ハングルを用いて色を感
覚の次元で表現してみせた。一方多彩な色の世界を描い
高田祐彦・小川靖彦企画
た『源氏物語』では、色を観念的に捉える傾向がある。
両国を代表する女性文学が正反対の志向をみせること
に着目。日韓を横断し『源氏物語』を専門にする学者が、
独自の視点を通して王朝文学に記された色彩の魅力を
読み解く。
【目次】
はしがき(小川靖彦)/講師紹介(小川靖彦)/Ⅰ はじめに/Ⅱ 韓国の伝統色/Ⅲ 韓国の王朝文学/
Ⅳ 『ハンジュンロク』とは/Ⅴ 『ハンジュンロク』
と色/Ⅵ 『源氏物語』の白衣/講演を聴いて―コメ
ントとレスポンス/■コメント(高田祐彦)/■レス
ポンス(李愛淑)/■会場からの質問への回答/青山
学院大学文学部日本文学科主催文学交流講座「日本と
ISBN978-4-305-70771-0 C0093
韓国における色彩と文学」講演会「色彩から見た王朝
定価:本体 700 円(税別)
文学」について(高田祐彦)
A5 判・並製・56 頁・カラー口絵 2 頁
◎ 2015 年 4 月刊行
色彩から見た王朝文学
新刊案内
52
◎ 2015 年 3 月刊行
日本人は日本を
どうみてきたか
江戸から見る自意識の変遷
田中優子編
※パンフレットをご用意しています。
ご一報いただければ送料無料でお送りいたします。
【目次】
今「日本人が日本をどうみてきたか」を
考えることの意義●田中優子
Ⅰ 「自国」を誰が/どの範囲で捉えるか?
「夷」の国の学問―漢学と国学●大木康
国難と日本意識【コラム】●横山泰子
人びとにとっての近世日本のかたち●米家志乃布
組み入れられる蝦夷●田中優子
支えにされた琉球●小林ふみ子
オモロと琉歌における「大和」のイメージ
●ヤナ・ウルバノヴァー
近世琉球人の他所認識
―近世八重山の人々から見た琉球王府そして薩摩・大
和・日本●内原英聡
怪物ではない〈日本の私〉●横山泰子
私たちはいかなる日本を選んでいるのか。
Ⅱ 「和の国」イメージの普及
人々が「日本人」と「日本」を
どのように考え、語ってきたかを知ることは
「倭国」から「和国」へ【コラム】●小口雅史
現代を考える「よすが」となる。
やわらかな好色の国・日本、という自己像
近代ナショナリズムへつながる思想も出現した、
●小林ふみ子
江戸時代を中心に、日本人が日本をどう語ってきたのか、
世阿弥能にみる日本意識
その言説の全体像に迫る!
―「平和」と「幽玄」―【コラム】●竹内晶子
鍵となるのは中国の「華夷秩序」に影響を受けた
日本の春画・艶本にみる「和合」●石上阿希
蝦夷・琉球・異国をはじめとする外部への姿勢と、
内部に存在する「和」
「武」
「神国」という異なる側面の共存
Ⅲ 「武の国」――願望のゆくえ
であった──。
近松の浄瑠璃に描かれた「武の国」日本●韓京子
【国家形成は民族対立を乗り越えるためのものであったはず
曲亭馬琴の「武国」意識と日本魂●大屋多詠子
だが、同時に国民としての利権を囲い込もうとする保守的な
武者の国日本の視覚化【コラム】●小林ふみ子
態度を生み出した。戦争でもないのに隣国とのちょっとした
壬辰戦争はどのように描かれたのか●金時徳
不和が国家主義的な感情をあおり、身近な外国人の存在が一
─江戸中後期の絵本・浮世絵を中心に
部の人々の不平等感を激高させる。そのもとで外国について、
また日本について感想を述べる膨大な書籍は刊行されても、
Ⅳ 「神の国」――近代をつくった自国認識の登場
「日本人自身が日本をどう考えてきたか」という問いは、な
かなか発せられない。日本という対象、それを表現する日本
浄瑠璃にみる神道思想●林久美子
人、それを分析する日本人、という重層的な関係を設定する
平賀源内の自国意識●福田安典
には、それぞれの思想と方法が試されるからであろう。本書
上田秋成と樋口道与
はその困難な作業の出発点である。】...... 田中優子「今「日本
─大坂文人の文化相対主義─【コラム】●長島弘明
人が日本をどうみてきたか」を考えることの意義」より
仙台藩の能『神皇』─塩竃の神が「異人」を追い払う
●津田真弓
開国期における「異国と自国」の形象
─神風・神国・神風楼●川添裕
ISBN978-4-305-70769-7 C0091
定価:本体 1,800 円(税別)
A5 判・並製・カバー装・248 頁
53
●左記の序文を全文掲載しています
http://kasamashoin.jp/2015/02/post_3179.html
新刊案内
JunCture(ジャンクチャー)、第 6 号の特集は「触発
するメディア」です。【メディアとは、もともと媒介
を意味している。(中略)本特集で問題化するのは、
(ジャンクチャー)
媒介するという行為である。情報が媒介されて流通し
ていくその過程は、決して単純な反復におさまるもの
超域的日本文化研究 特集 : 触発するメディア ではない。】
【目次】木曽川の涙/安世鴻 特集 : 触発するメディア
「平民」行商たちの情報戦─革命時代における日本
名古屋大学「アジアの中の日本文化」研究センター 語メディアの抗争/高榮蘭●南洋の桃太郎─民話、植
民地政策、パロディ/ロバート・ティアニー(大﨑晴
美訳)●メディアとしての白蓮事件─事件報道と「鳳
凰天に愽つ」をめぐって/笹尾佳代●流言というメ
代行販売しています
ディア─関東大震災時朝鮮人虐殺と「15 円 50 銭」を
めぐって/安田敏朗●柳瀬正夢の漫画と一九三〇年代
中国の左翼美術─媒介としての魯迅と内山書店/秦剛
●敗戦直後の天皇制の危機とマスメディア/河西秀哉
研究論文 呼吸法と手段としての「感化」─藤田式
息心調和法実験談の分析を中心に/上野晃平●『夜明
け前』の歴史叙述と〈近代〉─島崎正樹「ありのまゝ」
との比較から/岡英里奈●馬海松における国家観形成
─生存をめぐる民族と国家の問題を中心に/張ユリ●
東亜文芸復興の夢─「東亜文芸復興」なる運動から日
中戦争期の知識人の営みを見る/張鈴●クィア・ファ
ミリーの誘惑─小島信夫『抱擁家族』における歓待の
ISBN978-4-305-00296-9 C0095
法/村上克尚● 1968 年の可能性─村上龍『69』にお
定価 : 本体 1,800 円(税別)
けるロックとフェスティバル/張政傑 ほか
B5 判・並製・224 頁
◎ 2015 年 4 月刊行
JunCture
◎ 2015 年 3 月刊行
昭和文学研究
第 70 集
昭和文学会編
ISBN978-4-305-00370-6 C3393
定価 : 本体 4,200 円(税別)
A5 判・並製・86 ページ
新刊案内
第6号
昭和期の文学を中心とする近現代文学の研究を対象と
した学会誌。従来、会員以外は入手困難でしたが、通
常の書籍同様、書店にてご注文いただけるようになり
ました。年 2 回刊行。定期ご購入をご希望の場合は入
会されると金額的にお得です(年会費 7000 円、入会
金 1000 円)。【目次】【論文】テロルと、ダダと、オナ
ニーと―記憶のなかのアヴァンギャルド―●野本聡/
村上春樹「青が消える(Losing Blue)」が消したもの
―「青が消える」と "Losing Blue"―●原善/【研
究動向】高村光太郎●長尾建/吉本隆明●中村ともえ
/大西巨人●山口直孝/【研究展望】森敦研究の可能
性―生成過程と実地踏査から―●井上明芳/文庫の編
集をめぐって―泉鏡花の場合―●田中励儀/構築と脱
構築―『コレクション・モダン都市文化』の完結まで
/から―●和田博文/【書評】庄司達也・中沢弥・山
岸郁子編『改造社のメディア戦略』●黒田俊太郎/川
鍋義一著『吉本隆明初期詩篇論―我と我々と―』●疋
田雅昭/内藤由直著『国民文学のストラテジー―プロ
レタリア文学運動批判の理路と隘路―』●鳥羽耕史/
宮坂康一著『出発期の堀辰雄と海外文学―「ロマン」
を書く作家の誕生―』●戸塚学/位田将司著『「感覚」
と「存在」―横光利一をめぐる「根拠」への問い―』
●高橋幸平/一柳廣孝著『無意識という物語―近代日
本と「心」の行方―』●小澤純/西田谷洋著『ファン
タジーのイデオロギー―現代日本アニメ研究―』●大
橋崇行/【新刊紹介】ほか。
54
◎ 2015 年 3 月刊行
後鳥羽院和歌論
【目次】
凡例
序章
第一編 都における営み
寺島恒世
後鳥羽院にとって、和歌とはいかなる営みであったのか。
予断のない検証を試みる。
君臣和楽を求める一方、隠名や女房を名乗って優劣を競い合
う歌壇の主宰、王者の歌は何を目指したのか。定家の歌に魅
せられ、その振る舞いに苛立ち、終生とらわれ続けるのはな
ぜか。
〈タテ〉と〈ヨコ〉の関係が交差する〈場〉の生成に
着目し、始発期から隠岐に崩ずる最末期までの総体を読むこ
とから考える。
第一章 百首歌の主催
第一節 正治両度百首―表現の獲得―/第二節 内宮
百首―良経との関わりから―/第三節 千五百番歌合
百首と建保百首
第二章 句題五十首歌の表現
第三章 奉納三十首歌の性格
第四章 最勝四天王院障子和歌
第一節 歌と絵―定家との関わり―/第二節 歌書と
しての性格―場との関わり―/第三節 和楽の創出―
秀能との関わり―
第五章 後鳥羽院と定家
第一節 表現の特質/第二節 新古今和歌集撰歌資料
【その後鳥羽院が後代の勅撰集に重い役割を果たし続け得た から
のは、右に見た隆盛な活動を展開した新古今歌壇を形成せし め、その歌壇で率先して、のびやかにして繊細な感覚の、風 第二編 隠岐における営み
格を湛えた歌を詠み連ねたこと、及び、承久の乱を引き起こ
したのち、配所生活の芸能活動は唯一和歌に絞り、仏道に勤 第一章 遠島百首
しみながら、詠歌と編纂とに望ましい成果を求め、倦まず創 第一節 悲劇を歌うこと/第二節 改訂の熱意/第三
作に向かったことが理由である。人生前半の都での異様に充 節 諸本と成立/第四節 後代の受容
実した活動は当然として、後半の隠岐での活動は、追い詰め
られ、希望を失いながら、悟れぬ内面を表現する真摯な探求 第二章 後鳥羽院御自歌合と遠島御歌合
と、対照的な、孤の自己を最期まで王たらしめるべく、自在
な宮廷和歌を詠み続ける執念にも類する意思によって継続さ 第三章 詠五百首和歌
れた。立場上必然的に終生政治との関わりのうちに営まれた 第一節 歌われた世界/第二節 表現の特質
和歌は、特に後半においては、その徹しぶりにおいて、実情
実感歌と題詠歌とを問わず、政治の評価の如何に関わらない 第四章 定家家隆両卿撰歌合
達成を遂げていたのである。
】...... 終章第四節「後鳥羽院の和歌」 第一節 諸本と性格/第二節 注釈本文
より
第五章 時代不同歌合
『新古今和歌集』とその周辺、また、古代から中世への境界 第一節 定家への意識/第二節 番いの原理
たるこの時代の文学、文化を読み解くためにも、必読の書。
第六章 隠岐本新古今和歌集
第一節 隠岐本とは何か/第二節 削除の方法―春歌
に見る―/第三節 削除の基準
終章 後鳥羽院における和歌
第一節 定家・家隆との関わり/第二節 新古今時代
の源氏物語受容/第三節 勅撰集における天皇の歌
/第四節 後鳥羽院の和歌
ISBN978-4-305-70767-3 C0092
定価:本体 16,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・708 頁
55
初出一覧/あとがき/索引(人名・書名・和歌)
新刊案内
◎ 2015 年 3 月刊行
『源氏物語』
アイロニー詩学
玉鬘十帖の語り
松山典正
ISBN978-4-305-70760-4 C0093
定価:本体 5,500 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・240 頁
◎ 2015 年 3 月刊行
日本古代恋愛文学史
吉田幹生
ISBN978-4-305-70759-8 C0091
定価:本体 8,800 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・464 頁
新刊案内
玉鬘と源氏、二人の関係を「アイロニー」という概念を
ふまえて先行研究を読みかえる。
『源氏物語』へ理論を当てはめるのではなく、更新の手段
として物語と理論との往還が必要とされる。
そのため、
「源
氏物語から」理論そのものをとらえ直す試みとして本書
はある。
本書は、玉鬘の姫君が六条院世界を自らの論理によって
どのように相対化し、かつ能動的な物語として生きるの
かに焦点を当てる。第一章では成立論を参照し、玉鬘を
中心とした物語の読みについて確認する。また、玉鬘の
六条院入りに焦点を当て、女君の側から物語をとらえ直
す。第二章では、右近や花散里といった端役に注目し、
玉鬘との関係において物語にどのような影響をもたらす
のかを考察する。
第三章では、
玉鬘十帖の語り手に着目し、
叙述構造の位相において物語がどのように描かれるのか
を考える。
【目次】
凡例/前提となる事柄
第一章 玉鬘十帖の「筋」
第二章 端役たちの活躍
第三章 玉鬘十帖における語りと叙述の方法
引用文献を含む参考文献一覧/あとがき/索引
〈待つ女〉の誕生と展開──歌垣を出発点に、源氏物語
後の平安後期物語手前まで、深化する文学の流れをと
らえる。男の愛情を肯定する男性作家による時代から、
不信感を増大させる女性中心の文学へ。最終的に
〈執着〉
という男女共通の苦悩へ至る道筋を読み解く。作品の微
細な表現分析と巨視的な構想把握を駆使して描く、まっ
たく新しい文学史。
【六条御息所を「待つ女」と捉えたことを出発点として、
私の研究は〈待つ女〉という文学的素材の誕生や展開を
解き明かそうとする方向に向かうことになった。... 額田
王論や ...『竹取物語』論はそのような展望のもとに書い
たものである。そして ...『蜻蛉日記』論を踏まえて、額
田王歌─(大伴坂上郎女「怨恨歌」
)─かぐや姫─道綱
母─六条御息所という系譜を軸として、日本古代の恋愛
文学史を記述しようと試みた ... その後 ... 人妻論を書いた
あたりを契機として、私の研究は男の恋の問題にも関心
を拡大していくようになる。
】... 本書「あとがき」より
【目次】
はじめに―日本古代恋愛文学史の構想
序章 七世紀以前の恋愛文学
第一篇 七・八世紀の恋愛文学
第二篇 九・十世紀の恋愛文学
第三篇 恋愛文学としての『源氏物語』
終章 十一世紀の恋愛文学―日本中世恋愛文学史へ―
『和泉式部日記』/平安後期物語/中世恋愛文学史へ
初出一覧・あとがき・索引(作品名・研究者名)
56
◎ 2015 年 3 月刊行
連歌文芸論
岸田依子
中世は連歌の様式の生命がまさに息づいていた時代で
あった。中世に隆盛した連歌文芸を対象に、
〈座〉の文
芸である連歌様式の生成と展開、連歌師の連歌句集や連
歌論書等の諸作品、ならびに戦国期の連歌師の生活と深
く結びついた紀行について考察。刻々と変容する中世
という歴史的・社会的・文化的な環境の〈場〉において、
連歌様式が外的環境とどのように切り結びつつ、どのよ
うな文芸として存在したのか、多面的な視点で立体的に
捉える。
【中世の始発期に、なぜ連歌百韻の様式が形成された
のか。連歌文芸は、都鄙貴庶を問わず、なぜ中世にお
いて隆盛を見たのか。本書では、黎明期における連歌
の座と様式の生成過程や、様式の意味や機能をあらた
めて問い直すところから始めている。連歌の作品研究
を行ううえでも、踏まえておくべき本質的な課題と考
えるゆえである。ついで、連歌確立期の能阿・専順・
心敬ら七賢の連歌師の諸作品の考察、ならびに連歌最
盛期を迎え、地方での連歌指導のため都鄙を往還する
戦国期を代表する連歌師、宗祇・宗長・紹巴の紀行に
ついて考察し、多様な視点から連歌文芸の諸問題の探
究を試みている。】......「はじめに」より
ISBN978-4-305-70757-4 C1092
定価:本体 9,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・388 頁
◎ 2015 年 3 月刊行
原文&現代語訳シリーズ
讃岐典侍日記
[さぬきのすけにっき]
小谷野純一訳・注
【目次】はじめに/第Ⅰ部 連歌の座と様式/第Ⅱ部
作品考/第Ⅲ部 連歌師と道の記/初出一覧/あと
がき/索引(連歌・和歌・人名・書名)
愛が基底にながれる、日本文学史上、極めて稀有な日
記作品を現代語訳で紹介。
襲い来る病苦に呻きつつ、死に傾く堀河帝に何もなし
得ない無力感を感じつつ、ひたすら、愛執の眼差しを
注ぎ、病床に添い臥しながら、その体感を内奥に刻印
する ...。
情動のほとばしりとしての言説を的確に見きわめた著
者が、丁寧に日記の世界に誘う。原文と現代語訳、詳
細な解説、脚注語句索引、和歌各句索引付き。
【目次】
凡例/上巻/下巻/解説/改訂本文一覧/索引(脚注
語句・和歌各句)
ISBN978-4-305-70424-5 C0395
定価:本体 1,700 円(税別)
四六判・並製・カバー装・240 頁
57
新刊案内
Ⅰ 文学芸能総論
Ⅱ 歴史文化論
第一章 琉球の芸能
第一章 王朝の文芸―首里城と城下の面影―
第二章 冠船芸能の変遷
第二章 王府の祭祀と信仰
Ⅱ 組踊論
第三章 琉球王府の朝貢と進貢
第一章 能楽と組踊
第四章 上表渡しと勅旨迎えの儀式
第二章 組踊と中国演劇
第五章 渡唐船の準備と儀礼
第三章 躍奉行―玉城朝薫任命の意味―
第六章 王と王権の一側面を考える―首里城における倉庫を意味する施設
第四章 田里朝直と組踊―家譜発見の意義―
第七章 中国皇帝の御筆扁額と首里城 第五章 組踊上演の場
第八章 琉球国王の赤きみけし―唐衣裳―
第六章 冠船芸能の準備―踊奉行の任命と故事集
第九章 琉球服飾史の課題
第七章 組踊の作者は正しく伝えられたか
第一〇章 尚寧王の世子たち
第八章 首里城の舞台に供された組踊と知られざる組踊 Ⅲ 和文学論
第九章 組踊に関する資料三件
第一章 和文学の流れ
第一〇 章組踊「執心鐘入」の原郷
第二章 本土文芸の受容
Ⅲ 古典舞踊論
第三章 王城朝薫の和歌和文―生誕三百年によせて
第一章 琉球舞踊の概観
第四章 平敷屋朝敏研究の現在
第二章 琉球舞踊の美
第五章 明治維新慶賀使と和歌
第三章 江戸期の舞踊絵巻―琉球人舞楽御巻物
第六章 『喜安日記』解説
第四章 かぎやで風節と郭聖王
Ⅳ その他
Ⅳ 三線音楽論
第一章 沖縄から来た " 留学生 "
第一章 三線繁盛記
第二章 仲宗根先生と私
第二章 沖縄の三線
初出一覧
第三章 「エエ四」の系譜―知念芭蕉紙エエ四の芸能史的位置― 『池宮正治著作選集』を編集するにあたって 島村幸一
解説 小峯和明
第四章 三味線古資料略解
池宮正治著作・論文目録 島村幸一・綱川恵美
Ⅴ 民俗芸能論
索引(人名神名・書名・事項)
第一章 エイサーの歴史
第二章 「踊番組」に見る八重山芸能の受容と展開
Ⅵ 近代演劇論
第一章 近代沖縄演劇の歩み
第二章 沖縄芝居参上―明治二六年京阪・名古屋公演―
第三章 歌劇「伊江島ハンドー小」前史 初出一覧
『池宮正治著作選集』を編集するにあたって 島村幸一
解説 島村幸一
索引(人名神名・書名・事項)
ISBN978-4-305-60053-0
C0095
定価 : 本体 12,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・
角背・496 頁(口絵 4 頁)
3
琉球史文化論
琉球が統一国家となる三山統一の神格化を疑い、通説を覆
す論を提示。首里城という空間や来歴、対中国関係、王権
をめぐる儀礼、祭祀、服飾や、和文学とヤマトの文学のか
かわりなど、著者により問題群が開拓された、19 本の論
文と 2 本のエッセイを収録。
【目次】
口絵
系図
Ⅰ 歴史叙述・説話伝承論
第一章 琉球の歴史叙述―『中山世鑑』から『球陽』へ
第二章 歴史と説話の間―語られる歴史
第三章 漂流と大魚の救助説話―『球陽』を中心に―
新刊案内
【推薦】
古橋信孝(武蔵大学名誉教授)
狩俣恵一(沖縄国際大学副学長)
豊見山和行(琉球大学教授)
※パンフレットをお送りいたします
「池宮正治著作選集 パンフレット希望」として、
郵便番号・ご住所・お名前をお知らせ下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。
58
◎ 2015 年 3 月刊行
【目次】
口絵
Ⅰ 琉球文学総論
第一章 琉球文学総論 第二章 琉球文学の位置づけ
第三章 琉球文学研究の課題
Ⅱ 『おもろさうし』論
第一章 『おもろさうし』概説
琉球と日本、その位置と意義に果敢に取り組んだ軌跡
第二章 『おもろさうし』の世紀―歌謡が語る琉球の中世
戦後の琉球文学・文化研究を牽引した、
第三章 王と王権の周辺―『おもろさうし』にみる―
琉球大学名誉教授・池宮正治の厖大かつ
第四章 地方おもろの地域区分
多岐に渡る仕事を、内容別に収録するシリーズ。
第五章 『おもろさうし』にあらわれた異国と異域
第六章 『おもろさうし』における航海と船の民俗
【全三巻の著作集に示される池宮の学問の広さと研究論文 第七章 神女と白馬と馬の口取り
の質量は、「沖縄学」研究の先達、伊波普猷や東恩納寛惇、 第八章 『おもろさうし』における踊りを意味する語「より」について
仲原善忠の研究に連なるものである。池宮の研究は、これ 第九章 おもろのふし名ノート
らの「沖縄学」研究の先達の研究の一部を、あるいは多 第一〇章 「王府おもろ」五曲六節の詞章について
くを深化させている。
(中略)すなわち、現在到達した琉 第一一章 おもろ理解と「御唄」「神唄」「神歌」の関係
球文学研究、琉球文化研究の水準が示されているといえ 第一二章 座間味景典の家譜―『おもろさうし』・『混効験集』の編者―
る。
】...... 本書「
『池宮正治著作選集』を編集するにあたって」 第一三章 『おもろさうし』を読み直す
Ⅲ 琉歌論
(島村幸一)より
第一章 琉歌の世界
【著者の文章を読むたびに、常に「お前はどうなのだ」と 第二章 恋の琉歌
第三章 『疱瘡歌』解説
その鋭いまなざしに射すくめられる思いがする。著者の視
初出一覧
線の向こうには、確たる輪郭をそなえた琉球・沖縄の像が
『池宮正治著作選集』を編集するにあたって 島村幸一
くっきりと結ばれていることを感じさせる。それはいつも 解説 島村幸一
背筋を伸ばし凛とした風格を漂わせる著者の風貌ともかさ 索引(人名神名・書名・事項・オモロ番号)
なり、ゆらぎがない。後続の我々はその像をいかに引き継
ぎ、あらたな像を描き出すことができるか、本書はそうし
た不断の問いかけの得難い道しるべとしてあり続けるに違
いない。
】...... 本書3巻「解説」
(小峯和明)より
池宮正治著作選集
全3冊
2
琉球芸能総論
1
能や中国演劇が組踊に与えた影響、作者、上演の場や衣装、
琉球舞踏や三線の楽譜について、家譜や冊封使録など様々
な資料を駆使して考察し、古典芸能の姿を明らかにすると
ともに、先学未開の分野であった近代沖縄の演劇研究を切
日本文学における琉球文学の位置づけ、「オモロ」「琉歌」 り拓いた、25 本の論考を収録。
研究の方法、著者の研究の中心であり、今日のオモロ研究
の水準を示した『おもろさうし』論など、従来の説を深化
させるとともに、新たな課題を投げかける、19 本の論考
を収録。
琉球文学総論
ISBN978-4-305-60051-6
C0095
定価 : 本体 12,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・
角背・496 頁(口絵 4 頁)
59
ISBN978-4-305-60052-3
C0095
定価 : 本体 12,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・
角背・544 頁(口絵 4 頁)
【目次】
口絵
新刊案内
◎ 2015 年 2 月刊行
忍者の教科書 2
新萬川集海
伊賀忍者研究会編・山田雄司監修
※パンフレットをご用意しています。
ご一報いただければ送料無料でお送りいたします。
ISBN978-4-305-70768-0 C0021
定価:本体 700 円(税別)
A5 判・並製・58 頁・フルカラー
◎ 2015 年 2 月刊行
文法的詩学その動態
藤井貞和
ISBN978-4-305-70715-4 C0081
定価:本体 4,500 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・388 頁
新刊案内
伊賀・甲賀に伝わる忍術書『萬川集海(まんせんしゅ
うかい)』を紐解きながら、忍者の歴史、術や道具な
どをやさしく解説した前著、伊賀忍者研究会編・山田
雄司監修『忍者の教科書 新萬川集海』
(2014 年 2 月刊)
の上級編にあたります。
忍者・忍術の研究者・実践者である 6 名が、「忍者の
歴史」「忍術伝書」「忍術の心得」「甲賀忍者」「忍者研
究(歴史・文学)」などのテーマを前著よりも掘り下
げつつ、初級者にもわかりやすく伝受します。
【目次】
はじめに/1. 忍者の歴史をおさらいしよう!──情
報収集、情報発信のスペシャリストたち 忍者の歴
史と基礎知識●池田 裕/2. 忍術書を読んでみません
か?──極限状態で生き抜いた忍者たちの生きる術 忍術伝書の双璧『萬川集海』と『正忍記』●中島篤巳
/3. 忍術の心得を知ろう!──戦わずして相手を制
し共存する術 忍術伝承者が語る「忍びの心」●川上
仁一/4. 忍者の本当の姿とは?──こつこつと役を
務めた二人の忍者 甲賀忍者・山岡道阿弥と木村奥
之助●渡辺俊経/5. 忍者研究余滴──忍者・忍術研
究の現場から 古文書に見る忍者●山田雄司/ " 忍者
VS 忍者 " の系譜●吉丸雄哉/6. 伊賀・甲賀忍者史跡
探訪 伊賀編/甲賀編●池田 裕/おわりに
物語や詩歌を読むことと、言語学のさまざまな学説た
ちとのあいだで本書は生まれた。
古典語界の文学を当時の現代文学として探究する書。
物語言語、詩歌のことばたちが要求する現実に沿って
文法の体系的叙述を試みる。
【
〈 詩 学 〉 は 私 に と り、 ぜ ひ 利 用 し た い 語 で あ る。
poetics(詩学)と言えば、多くのひとがアリストテレ
ス『詩学』を思い浮かべる。それでよいはずだ。広く
劇詩(―悲劇)や叙事詩が念頭にある。劇詩を念頭に
おけば能や浄瑠璃世界が視野にあるし、叙事詩のすえ
には軍記物語から物語文学までが浮上する。そういう
世界的な広がりで見ることに遠慮しなくてよい。とと
もに、狭義の〈詩の文法〉というか、詩歌を成り立た
せる詩的言語の動態へと、私としては、自分の創作家
的関心からも、一歩も二歩も踏みいりたい。古典詩歌
(古代歌謡、『万葉集』歌、『古今集』歌など)、連歌や
俳諧、近代詩さらに現代詩は、日本語の詩としてアイ
デンティファイする(同一とみなす)ことができるは
ずだ。世界の詩や詩人たちの営為にふれてゆくために、
日本語の詩から何が立ち上げられるか、ということで
もある。】...... はじめにより
【目次】
『文法的詩学』から本書『文法的詩学その動態』
へ/ Notes /一部 意味と意味を働かせる機能と/二
部 機能語の詩学/三部 詩歌の表現文法/四部 リ
ズム 音韻 文字/五部 言語社会とうた/初出一覧
/終わり書き/索引(文法事項・人名)
60
◎ 2015 年 2 月刊行
古代歌謡とはなにか
読むための方法論
古橋信孝・居駒永幸編
古代歌謡を読むには方法が必要である。
琉球、万葉と周辺を抱え込み、新たな視角を模索し、
表現論と作品論を、連続し関連する課題として究明す
る 21 編。
古代歌謡を中心とした文学の戦後研究史、「歌謡と和
歌」
「民謡」
「童謡」「時人」の各研究史をまとめ、歌
謡研究を概観している用語解説も収録。研究史を振り
返り自分たちの位置を確かめることが新たな方法を導
く。
[執筆]古橋信孝、居駒永幸、石川久美子、遠藤集子、
倉住薫、近藤信義、坂根誠、島村幸一、鈴木崇大、関
口一十三、高桑枝実子、田中美幸、綱川恵美、森朝男、
山口直美、山崎健太、横倉長恒。
【目次】
序論─古代歌謡研究の新地平を目指して
Ⅰ 歌謡の生態/Ⅱ 歌謡と物語(歴史 ・ 神話)
Ⅲ 歌謡から和歌へ
Ⅳ 対論 歌謡の人称
Ⅴ 研究史
VI 歌謡研究概観
VII 古代歌謡研究会記録
ISBN978-4-305-70756-7 C3092
定価:本体 13,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・476 頁
◎ 2015 年 2 月刊行
王梵志詩集注釈
おうぼんし
辰巳正明
※パンフレットをご用意しています。
ご一報いただければ送料無料でお送りいたします。
幻の詩集、初の全訳。
日本平安時代初期の藤原佐世撰『日本国見在書目録』
(西暦八〇〇年代後半)に『王梵志詩二巻』『王梵志集
二巻』と見えていたが、以後日本・中国ともに行方不
明となったものの、20 世紀初頭敦煌蔵経洞が開かれ「敦
煌遺書」の中に発見された詩集を、現代日本語訳で読
む。本詩集は、真剣にこの世に生きる人や、生死を考
える人々には、宗教性を超えたゴスペルの書であり、
時代を超えた精神の癒しの内容が満ちている。
【目次】
解題
凡例
作品番号
王梵志詩集〔序〕
王梵志詩集巻一~王梵志詩集巻七
跋
索引
ISBN978-4-305-70758-1 C0095
定価:本体 12,000 円(税別)
A5 判・上製・カバー装・480 頁
61
新刊案内
ものを尊重し、あとの【本文】などに述べる方針によっ
て調整する。
【本文】[1]歌の部分だけを対象とし、序・詞書・左
注などはふくまない。[2]本文は索引のよっているも
のをとり、解釈や漢字の読みも原則として索引にした
がう。
[3]かけことばは、文脈からみて重要だと思わ
れる意味だけをとる。
【表の構成】表は 1 単語ごとに 1 行をもうけ、次の 10
種類のことがらを左から順に 29 列でしるす。
宮島達夫編
・見出し ... かな表記。単語はこの五十音順に配列する。
・順 ... 同音語のなかの順番。同音語がなければ空白。
・漢字 ...「見出し」の漢字表記。おおむね索引により、
代表的なもの。
・語種 ... 空白 = 和語、漢 = 漢語、混 = 混種語。外来
※パンフレットをご用意しています。
語はない。
ご一報いただければ送料無料でお送りいたします。
・品詞 ... 空白 = 名詞。他は品詞名の初めの漢字により、
動詞には活用の種類を添える。
万葉集全二十巻の中でどの単語が巻毎に何回ずつ使われてい ・注記 ... 単語のはば、地名、漢字などにつき、必要に
るかを巻別にしめし、対照できる表としてまとめ、意味とと 応じて。
もに一覧できる、至便の書。語彙計量の入門に最適な「集計 ・巻数 ...20 巻中のいくつの巻でつかわれたか。
表 数値を見ることへのいざない」を収載。
・合計 ...20 巻で合計何回つかわれたか。
すべての単語に国立国語研究所編『分類語彙表』
(増補改訂版、・巻ごと ... それぞれの巻で何回つかわれたか。つかわ
2004 年)の分類番号を記して、個々の単語がもつ性格も即座 れていなければ空白。20 列にわける。
に識別できるようにした。
『分類語彙表』は品詞と意味分野 ・意味分類 ... 国立国語研究所編『分類語彙表 増補改訂
とを組み合わせた形になっている。
版』(2004 年 大日本図書刊 ) の意味分類の項目の番号
品詞としては体の類(名詞)
・用の類(動詞)
・相の類(形容詞・
および名称。いくつかの意味分類にわたるつかわれか
副詞)・その他の類(接続詞・感動詞など)があり、これに
たをしているばあいは、必要なだけしめす。
意味分野として/抽象的関係/人間関係の主体/人間活動-
精神および行為/生産物および用具/自然物および自然現象
■使い方をインターネット公開(PDF)
/が組み合わさる。分類番号については、CD にて分類番号
○ Excel による『万葉集巻別対照分類語彙表』データ
順語彙一覧を見ることができる。
の活用 ... 小木曽智信(国立国語研究所准教授)監修・
表の数値によるいくつかの集計表を、巻末にしめす。集計表
笠間書院編集部編
には、どのように集計して、どのようなことを知るかという、
http://kasamashoin.jp/shoten/manyo_goihyo.pdf
解説をくわえる。語彙を計量的に研究するための入門となる
■本書のパンフレットを PDF 公開
であろう。
http://kasamashoin.jp/shoten/manyo_goihyo.pdf
本書に印刷されたすべてを、エクセル・ファイル、PDF ファ
イルとして CD におさめる。CD には、また、PDF ファイル
【目次】凡例/あ~を/集計表 数値を見ることへの
「Excel による『万葉集巻別対照分類語彙表』のデータの活用」
いざない ○付録 CD 万葉集巻別対照分類語彙表 .xls
( 小木曽智信氏監修 笠間書院編集部編 ) をおさめる。エク
/万葉集巻別対照分類語彙表 .xlsx /集計表 _ 数値を
セルによるデータ処理の初歩をしるしたものとして、本書の
見ることへのいざない .pdf /凡例 . 奥付 .pdf / Excel
データの活用のために有益である。
に よ る『 万 葉 集 巻 別 対 照 分 類 語 彙 表 』 デ ー タ の 活
用 .pdf /異なり語数・延べ語数・平均出現頻度 .xlsx
【資料】作品本文およびその用語の意味解釈は、おおむね、古
/ 20 巻すべてに出現した見出し語 .xlsx /巻数からみ
典索引刊行会『万葉集索引』(2003 年 塙書房刊 ) が採用した
た語数 .xlsx /高頻度語 .xlsx /万葉集全体での出現順
位・頻度・比率および累積 .xlsx / 20 巻すべてに出現
した見出し語_出現頻度順 .xlsx /万葉集語彙表 .xlsx
/万葉集語彙表 . 出現比率 .xlsx /万葉集語彙表 . 出現
順 位 .xlsx / 語 種 .xlsx / 品 詞 .xlsx / 20 巻 す べ て に
出現した見出し語_品詞別 .xlsx /分類語彙表の類・
部門・中項目・分類項目_および万葉集の見出し語
数 .xlsx /一語の意味分類の数 .xlsx /語数が多い意味
ISBN978-4-305-70751-2 C3081
分野 .xlsx / 20 巻すべてに出現した見出し語_意味分
定価:本体 9,500 円(税別)
類順 .xlsx /万葉集語彙表 . 意味分類展開 .xlsx /万葉
B5 判・上製・カバー装・256 頁
集分類語彙表 .pdf /万葉集の巻のあいだの類似度 .xlsx
付録 CD 付
/万葉集語彙表 . 出現頻度・比率対応 .xlsx
◎ 2014 年 1 月刊行
万葉集巻別
対照分類語彙表
新刊案内
62
◎ 2014 年 12 月刊行
西行学 vol.5
西行学会編
2009 年 4 月に設立された新しい学会「西行学会」の機
関誌、
「西行学」の第五号です。
この学会は、
「巨人」
「自由人」たる西行を発見すべく、
文学、宗教、歴史、地理、民俗、芸能、説話伝承等、ジャ
ンルを超えて、
「西行学」の名の下に、開かれた場を作
ろうとするものです。
越境する西行、脱領域する西行を、
「西行学」の名の下
に再構築していきます。
第 5 号は、西行学会大会から講演記録として、高橋昌明
氏、久保尚文氏、小島孝之氏の講演を収録。また、大
会シンポジウム記録として「
『撰集抄』をめぐる課題と
展望」
「砺波・越中・北陸の西行伝承」を掲載。研究論
文の他、
【研究ノート】
、
【西行ノート】
、
【西行文献目録】
、
【西行関係研究文献目録】
、
【西行学の名著】
、
【書評】など、
「西行学」としての輪郭を構築すべくぬかりなく各所へ
目を配った内容となっています。ぜひ一度お手にとって
ご覧下さい。
ISBN978-4-305-00405-5 C0395
定価 : 本体 4,200 円(税別)
A5 判・並製・216 頁
◎ 2015 年 1 月刊行
風土記研究 第 37号
風土記研究会編
学会誌として、従来、会員以外は入手困難だったものが、
通常の書籍同様、書店にてご注文いただけるようになり
ました。年一回刊行。定期ご購入をご希望の場合は入会
されると金額的にお得です(年会費 3000 円)
。
【目次】
風土記の地名と和名類聚抄の地名●蜂矢真郷
香島の天の大神と国譲神話●寺川眞知夫
『出雲国風土記』の時間表象●荻原千鶴
─「大穴持命」と「斐伊川」─ 『播磨国風土記』
「異剣伝説」をめぐって●岩田芳子
風土記関係書新刊・報告・予告
ISBN978-4-305-00307-2 C3395
定価 : 本体 4,000 円(税別)
A5 判・並製・120 頁
63
新刊案内
◎ 2014 年 12 月刊行
【目次】
パロディと日本文化
「はじめに」に代えて―果たして「パロディ」とは ?
●ツベタナ・クリステワ
1 パロディとメディア Parody and Media
ツベタナ・クリステワ編
物語再生装置としてのパロディ―『平家物語』を軸に―
●小峯和明
めかし/やつし―パロディ・見立て・
「瀟湘八景」―
●ハルオ・シラネ
時代も超え、詩歌・物語・絵画・食べ物など、ジャンルやメディ
「十二類歌合絵詞」の歌と絵における〈もどき〉の表現法
アも越え、国境をも越え、パロディを考え抜く、前代未聞の
●高橋 亨
試み。絵巻物からマンガまで、和歌から福澤諭吉まで。パロ 江戸時代の絵画、版画におけるやつし(見立)表現
ディを通して、日本文化を差異化し、再発見していこうとす ―『小倉山荘図』について―
る野心的な書。
●渡辺雅子
江戸時代の民画におけるパロディの精神―大津絵再考―
二〇〇九年十一月二十七~二十八日に国際基督教大学(ICU) ●クリストフ・マルケ
で開催された「パロディと日本文化」という国際シンポジウ ねじられたパロディ
ムでの発表をもとに成った書。
「パロディとカノン」
「パロディ ●田頭正太郎
とメディア」
「パロディとアイデンティティ」という三つの
テーマと、各論では追い切れなかったものを座談会で検討し、 2 パロディとカノン Parody and Canon
パロディに切り込んでいく。パロディ研究の広がりや、その
可能性、方向や方法を指し示した、かつてない書。
パロディとしての「擬古」の技巧
―『白露』の考察から中世王朝物語の再解釈へ―
執筆は、小峯和明/ハルオ・シラネ/高橋 亨/渡辺雅子/ ●ツベタナ・クリステワ
クリストフ・マルケ/田頭正太郎/ツベタナ・クリステワ/ 『源氏物語』における漢文化受容の位相
張 龍妹/金 鍾徳/染谷智幸/小島康敬/竹村信治/ジョ ●張 龍妹 シュア・モストウ/ M・ウィリアム・スティール/高崎 恵 継子譚の類型表現とパロディ
/古藤友子(執筆順)
。
●金 鍾徳
近世文芸においてパロディとは何だったのか
【
(本書は)和歌から福沢諭吉まで、時代の枠組みも超え、詩歌・ ―井原西鶴『本朝二十不孝』を中心に―
物語・絵画・食べ物など、ジャンルやメディアの境界も越え ●染谷智幸
ている。加えて、日本文化と他の東洋文化、日本文化と西洋 「性」と「聖」とを繋ぐ笑い―パロディ繚乱の江戸文化―
文化との比較を視野に入れたので、国境をも越えたものであ ●小島康敬
る。また、シンポジウムでは、主として西洋の文化的実践に
基づいている現代の文化論や文学理論の限界を超える、少な 3 パロディとアイデンティティ Parody and Identity
くとも、超えようとすることを目指したつもりである。
「パ
ロディ」というテーマだからこそできたことだが、それは反 パロディと主体
面、日本文化における「パロディ」があらゆるところに遍在 ●竹村信治
していることの証明にもなったように思う。】...... 本書冒頭「果 見立絵・やつしに見るジェンダー
たして「パロディ」とは ?」より
●ジョシュア・モストウ
二つの para : オリジナルとイメージ群
●高崎恵
文明開化とパロディ―万亭応賀の『活論学門雀』―
● M・ウィリアム・スティール
中国飲食文化にみるパロディ―仮料理管見―
●古藤友子
4 座談会 Parody and Japanese Culture : Symposium
ISBN978-4-305-70747-5 C0095
定価:本体 4,800 円(税別)
A5 判・並製・カバー装・496 頁
新刊案内
はじめに/序―発表のまとめと議論の問題提起/破―
主要な問題点の確認/急―問題点づくし/むすびに
シンポジウム開催記録/執筆者プロフィール
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