PowerPoint プレゼンテーション

効果安全検証のあり方
産業技術総合研究所
ロボットイノベーション研究センター
大川 弥生
ロボット介護機器の開発プロセス
効果安全目標
効果安全目標
一日の生活の中での課題の明確化
「している活動」での検証
開発コンセプトシート
「参加」の具体像としての「活動」
「できる活動」での検証
目標となる「活動」の明確化
項目と具体的内容
要素動作の明確化
有用性・安全性に関する機能要求
有用性・安全性に関する性能要求
機構・制御部
安全関連部
要素動作での検証
人との関係
工学システム
要件定義
システム設計
妥当性確認
システム検証
ハード・ソフト設計
ハード・ソフト試験
モジュール化設計
モジュール試験
プロトタイプ作成
・メリット・デメリット
(短期的・長期的)
(被介護者・介護者、
施設全体)
・適応と禁忌
・使い方
ロボット介護機器の効果評価
- 特に「人」への効果 -
1.メリット、デメリット
・ 短期的影響、長期的影響
・ 被介護者・介護者・施設全体
2.「適応」 と「禁忌」
適応:indication
機器の適用が適切である状況
禁忌:contraindication
機器の適用が不適切で禁じられるべき状況
3.使い方
- 確定し、明示を -
実証試験に関する主な書類
1.開発コンセプト:開発コンセプトシート
2.安全面:
1)安全コンセプトチェックシート
2)リスクアセスメントシート
3.実証試験:
1)実証試験実施計画書
2)「最低限の安全の検証」についての報告書
3)倫理審査委員会提出書類
4)実証試験結果報告シート
5)事故・インシデント・機械トラブル等発生報告書
4.開発の現状:開発の現状および課題報告シート
平成27年度 中間審査会実施要綱:提出書類
生活機能モデル(ICF・WHO、2001)
健康状態
社 会
生 活
生物レベル
心身機能・構造
活
動
参
加
生活機能
環境因子
個人因子
参 加 :仕事、家庭内役割、地域社会参加 等
健康状態:病気、ケガ、妊娠、高齢、ストレス 等
活 動 :歩行、家事、仕事などの生活行為
環境因子:建物、福祉用具、介護者、社会制度 等
心身機能・構造:心と体のはたらき、体の部分 等
個人因子:年齢、性、ライフスタイル、価値観 等
矢印はこれらが互いに影響しあうことを示す
生活機能の3つのレベル
心身機能・
身体構造
活
能 力
動
実行状況
参
加
(“できる活動”) (している“活動”)
・実生活の場での
・実生活の場での ・家事など家庭内
生活行為の
での役割遂行
生活行為の
訓練時等での「能力」 「実行状況」
・社会での役割遂行
効果・安全検証の進め方
<メリット・デメリット(短期・長期)、適応と禁忌、使用方法・留意点の明確化>
「している活動」での検証
2週間×(10人)
(実生活の時間帯)
「できる活動」での検証
3日間×3人
(実生活の場)
プロトタイプ使用
模擬的動作(要素機能)での検証
<必要に応じ>
ヒアリングによる確認
書面による検証
<必要に応じ>
実物による
有用性・安全性検証
対象者:①専門職・研究者
②健常者
③当事者
“開発コンセプトシート”
リスクアセスメントシート等
ロボット介護機器の効果安全検証- 基本的考え方 -
目的(効果※とは?)
<被介護者>
役に立っているか?
効果測定のポイント
実生活の状況(「している活動」)の把握
客観的に記録(被介護者・介護者の状況)
内容:1)状況:自立度等
2)実施(使用)時間等
・使用開始前後比較
・類似機器との比較
前
設定
<介護者>
役に立っているか?
ログアウト
[介護者名]
部屋
103
被介護者
産総花子
ケア項目
排泄
している
する
自立度
自立
姿勢
坐位
場所
トイレ
移動時
自立度
歩行
準備開始
後
短期:2~4週間
中期:2カ月
すぐにケア開始
コメント
<ロボット介護機器>
使用されているか?
※含:マイナスを生じていないか?
事故、ヒアリハット、有害事象、等
機械の動作状況の記録
1)ロボット介護機器自体での記録:組み込みコンピュータのソフト変更等
2)外付け記録機器:電源ON/OFF、位置、移動距離、速度、等
ロボット介護機器実証試験の基本的考え方
- 排泄支援(短期効果) -
においが室内に
ひろがらない(分野定義)
例:
(+)・周囲への気兼ね減少し、排泄回数増加
・排泄回数を気にせず、水分をとる
・オムツ使用(目的:排泄物処理の手間
を避ける)が、開発機器使用に
(-)・介護下での便所での排泄や移動が減
少(習熟の機会減少)
(+)排泄物処理回数減(特に夜間不要となる)
(-)便所使用排泄自立に向けた介護の、回数
が減少(介護の手間を減らす目的で使
用)
・ 機器入力(例:目標指向的介護サポートシステム)
・ 紙記録
※機器の動作状況記録
今回は「短期効果」
目的(効果※)
<被介護者>
役に立っているか?
実生活の状況(「している活動」)の把握
客観的に記録(被介護者・介護者の状況)
<介護者>
役に立っているか?
内容:
1)状況:自立度等
・使用開始前後比較
・類似機器との比較
排泄自立度
介護内容(含:排泄物処理)
ポータブルトイレ
(被介護者に適した種類)
後
注)「している活動」と
して使用している人
2)実施(使用)時間等
排泄時刻・介護時刻
短期:2~4週間
中期:2カ月
但し、
今後中・長期的検証必要
<ロボット介護機器>
使用されているか?
※含:マイナスを生じていないか?
事故、ヒアリハット、有害事象、等
事故・インシデント・機械トラブル等発生状況報告書
機械の動作状況の記録
トイレ使用回数
1)ロボット介護機器自体での記録:組み込みコンピュータのソフト変更等
2)外付け記録機器:電源ON/OFF、位置、移動距離、速度、等
ロボット介護機器実証試験の基本的考え方
- 在宅見守り(短期効果) -
<検証目的>
対応必要な
危険な状態(含:行為・予兆:ベッドからの転落、居室内転倒等)を、
「失報」・「誤報」なく伝え、
方法例:
適切な対応がなされている
・ 常時記録可能機器:記録保存する
⇒ 「失報」(こちらが大事!)・「誤報」を評価指標とする
・ 常時記録不可能機器
:検証目的記録必要(ビデオ等)
方法例
・ 機器入力(例:目標指向的介護サポートシステム)
・ 紙記録
・ 被介護者記録での記録環境に存在時には可
今回は「短期効果」
(+)危険な状態に適切な対応がされる
(-)・危険な状態に適切な対応がされない(失報)
・「誤報」のために人が来て、睡眠妨害等
目的(効果※)
実生活の状況(「している活動」)の把握
客観的に記録(被介護者・介護者の状況)
<被介護者>
役に立っているか?
内容:
1)状況
(直接観察不可能機器)
(+)・危険な状態を早く知る
・上記後、適切な対応をしている
(-)・対応必要時を知られずに、対応をしてい
ない(「失報」)
・対応不要時に、対応必要との情報がいく
(「誤報」)
・使用開始前後比較
・類似機器との比較
危険な状態・行為・予兆
<介護者>
役に立っているか?
前
後
非実施で可
(理由:効果的な
頻用類似機器なし)
2)実施(使用)時間等
常時観察・記録
短期:2~4週間
中期:2カ月
<ロボット介護機器>
使用されているか?
但し、今後
中・長期的検証必要
機械の動作状況の記録
1)ロボット介護機器自体での記録:組み込みコンピュータのソフト変更等
2)外付け記録機器:電源ON/OFF、位置、移動距離、速度、等
※マイナスを生じていないか?
含:事故、ヒアリハット、有害事象
事故・インシデント・機械トラブル等発生状況報告書
※誤報(実際は問題ないのに誤った情報が発報)
※※失報(実際は問題があるのに情報が提供されない)
今回開発機器の多く
例:常時記録可能機器:記録保存する
「危険な状態」を定義づけて分析する
<註>実施施設の介護者等の主観的判断だけとしない
※誤報(実際は問題ないのに誤った情報が発報)
※※失報(実際は問題があるのに情報が提供されない)
1.<被介護者>
役に立っているか?
安全性の確保
転倒・転落をしない
危険な行動
(介護者対応必要) 危険予兆の見逃し
(適切な対応できず)
失報※※
(詳細で
のみ可)
問題ない状態
(介護者対応不必要)
2.<介護者>
役に立っているか?
誤報※
・ 危険な予兆を早く知る
⇒ 早目に適切な対応をする
・ 限られた介護者数で
複数の被介護者に対応
3.<ロボット介護機器>使用されているか?
使用中止(拒否)
1.被介護者の状態を常時記録可能な機器
記録
通報
異常あり
(危険予兆)
異常なし
あり
確報[目的効果]可
<誤報>可
なし
<失報>可
[目的効果]可
評価内容
・誤報:発生時刻
発生時状況記録
・失報:発生時刻
発生時状況記録
評価結果
・誤報:確率
:原因
・失報:確率
:原因
改善のヒント
2.被介護者の状態を記録不可能な機器
介護者による
観察
通報
あり
なし
異常あり
(危険発見)
異常なし
確報[目的効果]可
<誤報>可
検知不可
異常発見時のみ
(含:巡視等)
評価内容
・誤報:発生時刻
発生時状況記録
・失報の発見例の収集
←原因解明の効果の乏しさ
検知不可
評価結果
・誤報:確率
:原因
改善のヒント
不十分