2015 年 4 月 23 日から名古屋国際会議場で開催された第 59 回日本リウマチ学会総会・学術集会において、脊椎 関節炎の分野は、これまで以上に注目を集めました。 ① ポスター展示会場 2 の入口に、日本脊椎関節炎学会のブースを 初め設置させて頂き、冨田哲也事務局長が座っておられました。 デスク前に垂れているのは、第 25 回学術集会のポスターです。 ② ラ ン チ ョ ン セ ミ ナ ー 5 聖 路 加 国 際 病 院 Immuno-Rheumatology Center 医長の岸本 暢将先生が「脊椎 関節炎の早期診断と治療∼AS と PsA 最新情報∼」について、 大変解り易くお話しされました。御講演に先立ち、今年 9 月 12 日(土曜)倉敷での日本脊椎関節炎学会第 25 回学術集会のご案内までして頂き、大変感謝しております。 ③ シンポジウム 5「脊椎関節炎の Update(診断と治療)」は、大阪大学大学院医学系研究科 運動器バイオマテ リアル学の冨田哲也先生と、順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院 内科の小林茂人先生が座長をされ、多く の参加者と意見を交換しました。 S5-1 は 、 UCLA の David Yu 教 授 が 「 The Zen of Spondyloarthritis」と題して Zen of buddhism, or how to diagnose axial SpA wisely と解り易い英語でお話頂きました。 David Yu 教授には、その夜の全員懇親会後に、同じ会場にて、 日本脊椎関節炎学会主催で、Evening Special Lecture として "How to become a SpA expert"という興味深いお話もして頂 きました。 S5-2 は、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターの谷口敦夫先生が「乾癬性関節炎:リウマチ医 は何をすべきか?何を知るべきか?」を御講演されました。 S5-3 は、独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター 整形外科の辻 成佳先生が「外科医が指摘する炎症 性背部痛の鑑別疾患は何か?」を豊富なご経験をもとに話されました。 S5-4 は、聖路加国際病院 Immuno-Rheumatology Center の岸本暢将先生が「診断・分類基準の進歩と問題 点∼誤りやすい症状の注意∼」について、これまた解り易くお話されました。 S5-5 は、順天堂大学医学部膠原病内科の田村直人先生が「強直性脊椎炎の病態:骨形成はどのように生じる か?」御講演されました。 そして、トリの S5-6 は、高知大学医学部附属病院 腎臓/膠原 病内科の谷口義典先生が、「脊椎関節炎の最新治療薬の話題」 について「TNF 阻害剤の登場によって、axialSpA(AS)、PsA に対する理解が普及し、治療が進歩した。しかし、AS 症例の 約 20-40% が TNF 阻 害 剤 が 著 効 せ ず 、 Secukinumab 、 Ustekinumab(乾癬で有効)の治療効果が期待される。一方で、 SpA の定義については、議論のあるところもあり、繊維筋痛症 と混同され Over Diagnosis/Over Treatment になる可能性に ついては十分注意しなくてはならない」と締められました。
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