小学校の例

道徳教育の指導諸計画
作成の手順
(小学校の例)
道徳教育の指導諸計画作成の順序
1.道徳教育の全体計画を作成する
2.全体計画をもとに,別葉を作成する
様式例 ○内容別
○時系列
3.別葉をもとに,道徳の時間の年間指導計画
を作成する
1.道徳教育の全体計画を作成する
① 校長の方針の下,道徳教育の方針等を明らかにする。
② 学校の道徳教育の重点目標を設定する。
・学校や地域の実態,教職員や保護者の願い,児童の実態と課題等をふまえて。
・指導すべき内容項目がわかりやすい重点目標にする,重点目標の数を少なくす
ると,教職員が常に意識して指導しやすくなります。
例1:生命を大切にする児童の育成
⇒「生命の尊さ」の内容項目を指導の重点であることが,よくわかります。
例2:思いやりの心をもって,互いに認め合う児童の育成
⇒指導の重点となる内容項目が明確でありません。
そこで,学年の重点目標で明確にします。
③ 学年の重点目標を設定する。
・学校の重点目標に向かうように重点目標を設定します。
例1: 学校の重点目標「生命を大切にする児童の育成」
⇒どの学年でも,「生命の尊さ」を重点目標にします。
例2: 学校の重点目標「思いやりの心をもって,互いに認め合う児童の育成」
⇒学年の発達の段階や児童の実態に応じて,内容項目が明確になるように設定します。
例えば
低学年・・・友達と仲よくし,助け合う。(友情,信頼)
中学年・・・相手のことを思いやり,進んで親切にする。(親切,思いやり)
高学年・・・謙虚な心をもち,広い心で自分と異なる意見や立場を大切にする。(相互理解,
寛容)
2.全体計画をもとに,別葉を作成する
① 各教科等の年間指導計画を作成する。
2.全体計画をもとに,別葉を作成する
② 各教科等において,重点目標に関わる内容項目を確認します。
※重点目標の1つが,「3-(1)生命の尊さ」であるとします。
3-(1)生命の尊さ
③ 重点目標以外の内容項目も確認します。
※重点目標の1つが,「3-(1)生命の尊さ」であるとします。
3-(2)自然愛護
4-(4)
よりよい学校生活
2-(4)感謝
1-(2)努力と強い意志
<内容別の場合>
④ 確認した各教科等における道徳教育を様式(内容別)に記載する。
⑤ 各教科等における道徳教育を深化,統合するように,時期を考えて道徳の時間を
計画する。
⑥ 各教科等における道徳教育がない内容項目について,道徳の時間に補充する
よう計画する。
<時系列の場合>
④ 確認した各教科等における道徳教育を記載する。
⑤ 各教科等における道徳教育を深化,統合するように,時期を考えて道徳の時間
を計画する。
<この計画での考え方>
4月・・・国語,理科の学習を終えて,
それを深めるよう,3-(2)
は第3週に計画。
5月・・・算数で,筆算に取り組んで
いる時期に合わせて,第2
週に1-(2)を計画。
社会に関連させて,3-(1)
について指導。
6月・・・3-(1)は重点目標なので
さらに,国語に関連させて
指導。
※4月の社会で扱う2-(4)については,
別の時期に道徳の時間の指導と
して扱うため,4月の道徳の時間
には位置付けていない。
社会科の学習と関連を図り,こ
の時期に指導することもできる。
6月の社会,理科の3-(2)について
は4月の道徳の時間の指導を生か
す。
さらに,他教科等についても同様に,関連して行う道徳の時間を
計画する。
道徳の時間の欄に,必ずし
も「資料名」を記載する必
要はありません。使いやす
いよう工夫してください。
⑥ 各教科等における道徳教育がない内容項目について,道徳の時間に補充するよう
計画する。
<考え方>
ア 1年間の各教科等の指
導で,取り上げる機会の
少ない内容項目について
指導を計画する。
イ 重点目標の内容項目を
取り上げる。
ウ 既に計画している道徳の
時間が一層が充実するよう
に内容項目を工夫する。
3.別葉をもとに,道徳の時間の年間指導計画
を作成する
① 全体計画の別葉をもとに,「内容項目」と「関連する他の教
育活動」を 記載します。
※ここでは,「時系列の場合」で作成した別葉をもとに記載しています。
② 計画を進めて,他の欄を記入していきます。
※児童の実態を考え,「関連する他の教育活動」をイメージして主題を設定し,
より適切な資料を選択するようにします。