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High Definition
Stream Management (HDSM)™
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H
こ
処
グ
ト
な
High Definition Stream Management (HDSM)
による 最高のスケーラビリティと帯域幅管理
TM
そ
処
ら
く
課題
動作概要
ビデオ監視システムのカメラ台数や画像解像度を拡張するにつれ
他の VMS システムが、帯域幅制御に関して、ビデオ圧縮、マル
て、
ビデオ管理システムを適正に維持できているでしょうか?
チキャスト、マルチストリームに依存する一方、Avigilon Control
このシナリオそのものは、特にめずらしいものではありません。
ラ
イブビデオや記録ビデオにアクセスするときに、
システムがキャッ
チアップするのを待つ砂時計アイコンや回転アイコン。要求される
Center ソフトウェアは HDSMTM 専用帯域幅制御技術を利用し、
従来型技術よりも大きな指標でネットワーク負荷全体の削減を行
っています。
解像度とフレーム レートに対応するため、途切れ途切れになる低
HDSMTM では、サーバー上に小型パケットとしてビデオ情報が格
速で不鮮明な映像。
これらは、拡大する高解像度監視アーキテク
納されます。
それと同時に、HDSMTM はビデオを複数のセグメン
チャの要件を処理することができないビデオ管理システム (video
ト -状況認識のための低解像度と小型ストリーム、および全体像の
management system: VMS) によくある問題です。
詳細用の大型ストリーム - に分割します。次に、HDSMTM は、ユー
H.264 など向上した圧縮技術が、
これまでの標準仕様にまして帯
域幅節減をもたらしていますが、VMS の総合的な動作性能は圧
ザーが表示しているものをベースに、
そうしたストリームをインテ
リジェントに管理します。
縮のみによって決まるものでもありません。
システム内の高解像
例えば、Avigilon Control Center で複数のカメラがワイド映像で
度カメラの台数を拡張するにつれて、ネットワークや他の処理資
表示されている場合、低解像度ストリームがサーバーからクライ
源にかかるストレスは間違いなく増加してゆきます。
アントに送信されます。ユーザーがカメラを操作し、デジタル ズー
システム スケーラビリティと帯域幅制御に対応するべく、
アビジロ
ンでは High Definition Stream Management (HDSM)TM を開発し
ました。HDSMTM は、固有のストリーム制御技術で、サーバー/クラ
イアントの帯域幅要件を劇的に抑え、
クライアント側のコンピュー
ティングリソースの最適利用を実現し、
より高度なスケーラビリテ
1
ムで拡大映像を表示すると、
より高い解像度のストリームが提供
図
されます。
しかしながら、送信されるのは、対象範囲からの一部の
1
みです。
このような処理により、解像度を問わず、そのときに必要と
す
される情報のみが提供され、サーバーとクライアント間でやりとり
さ
される情報量が飛躍的に低減されます。
な
の
ィとカメラ解像度の向上を可能にします。
H
カ
像
合
さ
状況認識
フル画像
結
HDSM™ では、帯域を低く
保ちながら、必要なもの
だけを送信します
ビ
に
軟
高
ラ
©2014 アビジロン | HDSM™ | SUPPORT 1.888.281.5182 | [email protected] | avigilon.com
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High Definition Stream Management (HDSM)TM 2.0
これまで、HDSMTM は JPEG2000 圧縮で最も効果的でした。
これは主に、高解像度画像
処理による JPEG2000 圧縮の高度な適応性によるものです。JPEG2000 はコーディン
グの柔軟性と高画像処理性能をもたらす一方、H.264 と比べると、
ストリームの平均ビッ
トレートが高く、総合圧縮率が低く、ビデオ防犯監視業界では標準としてあまり使用され
なくなっています。
そのため、HDSMTM 2.0 は H.264 の圧縮基準で動作するよう開発され、高解像度の画像
処理性能、H.264 の更なるビットレート削減、そして HDSMTM の高機能性と柔軟性をもた
らします。
このような技術的組み合わせは、H.264 圧縮を利用するシステム間において、高
く優れたネットワーク性能を実現します。次のセクションに、その動作概要を説明します。
1A
図 1A
ACC サーバーがフル解像度のストリームと低
解像度のストリームを保存
図 1B
ACC クライアントが表示範囲の高解像度スト
リームだけを受信し、
デコード
1B
高解像度
中解像度
低解像度
この画像は
図 1A の HDSMTM には、16 MP 画像上に白いグリッド線が表示されています。
12 個の区分エリアに分割されています。
より詳細な表示を行うためにある区分をズーム
すると、
この画像の画面全体の 1/12 にあたる領域のみがサーバーからクライアントに送信
されます。
この処理は、サーバーとクライアント間の帯域幅を飛躍的に低下させるだけで
なく、必要とされるデコード資源の量も削減し、
システム性能、応答性、総合的なユーザー
の利用感の改善をもたらします。
HDSMTM はまた、低解像度も積極的に利用します。例えば、1080p (2MP) モニターで 16 MP
カメラのワイド映像を表示する場合、2 MP のデータのみが必要となるため、中解像度の映
像を受信することになります。
そして、複数カメラ表示内のある一台のカメラを表示する場
そのときに必要と
合には (3 x 3 エリア)、最小解像度が適用されます。つまり、HDSMTM は、
される解像度の画像のみを提供します。
結論
ビデオ監視システムの拡張を計画しているシステム インテグレーターやエンド ユーザー
にとって、HDSMTM 技術を装備する Avigilon Control Center ソフトウェアは、性能及び柔
アビジロンは H.264 圧縮を
軟性の向上を実現するソリューションです。HDSMTM 2.0 で、
高度な帯域幅制御技術と組み合わせ、
カメラ台数と解像度に対する高いシステム スケー
ラビリティを可能にする効果的なソリューションを実現しました。
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による 最高のスケーラビリティと帯域幅制御、
TM
第 2 部:技術詳細
ホワイトペーパーの第 1 部「High
Definition Stream Management
(HDSM)™ による最高のスケーラビリティと帯域幅制御」では、カメラ台
数拡張に伴う高画質解像度を維持する方式とアビジロンの専用帯域幅制御技術である
HDSM™ 技術の詳細について解説しました。第 2 部の「技術詳細」
では、
この革新的技術
の基礎と主要概念を解説し、優れた高精細画像を維持しながらHDビデオ記録を効率的に
管理する方法について説明します。
HDSM の基礎:JPEG2000
最初にリリースされたとき、HDSM は JPEG2000 圧縮プラットフォームへの適用時に、最
も効果的になるよう開発された画期的な技術でした。
この技術は主に、高解像度画像処理
と組み合わされた JPEG2000 の優れた適応性を元にしています。理由: JPEG2000 は、
フ
レーム毎、つまりフレーム内の圧縮技術であり、
カメラが捕らえた各フレームに圧縮アル
ゴリズムを適用します。生成されるビデオは、個々に圧縮されたフレームの集合であり、他
のフレームからの情報を必要としません。そのため、各フレームは、個別にアクセス可能
であり、記録された映像に素早くアクセスできます。JPEG2000 に特有な機能は「タイリン
グ」
です。JPEG2000 のタイリングでは、画像がさまざまな大きさの矩形領域に分割され、
個別に変換、エンコードされます。
このような画像のタイル分割は、必要なタイルのみのデ
コードに要求される処理能力が高くないため、有利に働きます。
HDSM™ 技術は、JPEG2000 の粒度を利用し、映像をさまざまな解像度で、画像の特定箇
所や特定層に対して、保存、
アクセス、転送を可能にしました。
H.264 への移行
ビデオ監視システムコンポーネント内で H.264 圧縮がさらに広く採用されるようになる
につれ、
アビジロンは H.264 圧縮との互換性がある次世代版 HDSM、HDSM 2.0 を開
発しました。HDSM™ 2.0 の技術は、そのオリジナル版に類似した機能を提供しています
が、H.264 圧縮ビデオのより低い帯域幅という利点に画像のタイル分割機能が組み合わ
されています。
H.264 圧縮は実質的に JPEG2000 よりも低い平均ビットレート ストリームを実現する一
般規格ですが、
この規格は HDSM を同一レベルの粒度で実現するという技術的な課題を
もたらしました。
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時間的圧縮標準として、H.264 は本質的に特定の間隔で、
フレーム間とフレーム全体の
増分的変化のみを保存するよう機能します。そのため、JPEG2000 のように個々のフレー
ムの集合ではなく、多フレームが横断的に圧縮されるビデオ ストリームとなります。
HDSM 2.0 技術は、JPEG2000 に類似のタイリング機能を H.264 圧縮画像で実現する、
アビジロンとしての技術展開です。画像保存、
アクセス、転送に対するタイリングの柔軟
性が H.264 のビットレート低減と組み合わされ、H.264 圧縮を利用するシステム間に固
有の優れたネットワーク性能を提供します。
この性能向上は、
より高い解像度のカメラ
(5 MP+ など) の展開や全体的なカメラ台数の増加を行う際に、特に有効です。
HDSM 対トランスコーディング
トランスコーディングは、HDSM™ の技術要素ではありませんが、ビデオ監視業界などで
は一般的な変換方法です。
トランスコーディングは通常、対象のデバイスが特定のフォー
マットをサポートしない場合や、保存容量に制限がある場合などに利用されます。
トラン
スコーディングは、非互換データや旧式のデータをサポートしやすい新規のフォーマット
に変換する場合にも用いられることがあります。例えば、ビデオ監視業界では、
トランス
コーディングは一般に、ビデオ管理サーバーと HTML/モバイル デバイス クライアント セ
ッション間で使用されます。最も良く使用されるビデオ監視技術はトランスレーティングで
あるという意見もあります。
これは、
トランスコーディングに似たプロセスで、ビデオフォー
マットを変更せず、
より低いビットレートにコード化するものです。
この方法で、低帯域幅
の接続により、
より小規模な保存スペースに見合うようにすることができます。
トランスコーディング技術の利用には制限もあります:
1. トランスコーディングはプロセッサー集中型です。
このことは、遠隔またはモバイル デ
バイス上で、
トランスコードまたは変換された映像を表示しようとする際に、はっきりと
わかります。バッファ処理や、
フル解像度への対応で明らかな一時停止の様な待ち時間
は、良い利用感をもたらすものではありません。HDSM 技術では、
この課題が回避でき
ます。
2. 他のソフトウェアとの CPU リソ-ス共有によって、
リソース可用性による性能制限が避
けられません。HDSM™ 技術は、
ストリーム制御に対する Avigilon Control Center (ACC)
ソフトウェアの中核ですが、
リソースを専有しません。
3. トランスコーディングに必要な専用ハードウェアの使用は性能を飛躍的に改善します
が、困難であり、中規模や大規模なカメラ拡張を行う際には費用がかさみます。例え
ば、各トランスコーディング ハードウェア デバイスが、一度に 1 ~ 4 つのストリームを
サポートする一方、ひとつのセッション リクエストのみをサポートする場合もあり得ま
す。HDSM 技術は、動作専用ハードウェアを必要とせず、高解像度カメラの大規模配備
に対応するコスト効果を実現します。
つまり、
トランスコーディングは計算上コスト高であり、ビデオ管理システムのスケーリン
グと性能を制限してしまう可能性があると言えます。
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システム全体に有益な HDSM™ 技術
HDSM™ 技術は、ネットワーク インフラストラクチャを拡張することなく、ネットワーク全体
で、効果的にビデオ ストリーム制御の効率を向上させます。
例えば、HDSM 2.0 は、ネットワーク ハードウェアに追加処理能力を必要としません。実
™
際、HDSM 2.0 で H.264 カメラ ストリームに必要な処理能力は、前のバージョンよりも低
減されています。方式:
1. クライアント上でのデコードは複数 CPU コアで並列実行可能であり、低クロック レート
を実現するため、マルチコアのマシンが Avigilon Control Center クライアントに対して
より効果的に運用できるようになります。
2. 大抵の場合、
クライアントは最高解像度で視野全体をデコードする必要はありません。
つまり、前バージョンの Avigilon Control Center を動作させている標準的な市販ハードウ
ェアや既存のアビジロン ハードウェアであれば、HDSM 2.0 の機能をソフトウェアのアッ
プグレードで利用可能です。
ビデオ遅延時間
HDSM 2.0 は、ビデオ遅延時間を増加させたり、あるいは画像品質を劣化させてリソース
を専有せず、映像品質を犠牲にすることなくカメラ解像度やカメラ台数を安全に拡張でき
る柔軟性を提供します。
結論
ビデオ監視システムの拡張を模索するシステム インテグレーターやエンド ユーザーに
とって、HDSM™ 技術を装備する Avigilon Control Center ソフトウェアは、性能及び柔軟性
向上を実現するソリューションです。HDSMTM 2.0 で、
アビジロンは H.264 圧縮を、高度な
帯域幅制御技術と組み合わせ、
カメラ台数と解像度に対する高いシステム スケーラビリ
ティを可能にする効果的なソリューションを実現しました。処理機能を向上させるハード
ウェアの追加が必要なく、
またビデオ遅延時間の増加や画像品質の劣化なく、
こうしたこと
を全て実現しています。その結果、ユーザーは安全に HDSM 2.0 を現在のハードウェアに
装備し、最高度の詳細画像を維持しながら帯域幅消費を低減することができます。
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