「森林環境保全税」の見直しについて

森林審議会資料
「森林環境保全税」の見直しについて
平 成 1 9 年 1 2 月
森
林
保
全
課
森林環境保全税の見直しについて(11/26常任委員会資料)
区
分
趣
旨
現
行
最
終 案
・緊急に公益的機能を維持又は回復する必要がある森林の保全・整備
・森林を県民で守り育てる意識の醸成
課税方式
県民税均等割の超過課税
適用期間
平成17年4月1日 ∼ 平成20年3月31日 平成20年4月1日∼平成25年3月31日
(3年間)
使
途
(5年間)
○間伐の遅れた人工林の整備
現行(左欄)に加え、森林所有者等が行う
・手入れの遅れたスギ・ヒノキの人工 県民生活を守るために特に重要な役割を
林を高い割合で間伐し、針葉樹と広葉 果たしている森林の保全・整備にも拡大
樹の混交林へ誘導
①保安林の保全・整備
○木が生えていない荒廃地の整備
県民生活に重要な役割を担う保安林の
・生育環境の整備
保全・整備を進めるための支援(所有者
負担を1割に軽減)
○森林を守り育てる意識の醸成
・保安林の間伐
・ボランティア団体などによる森林づ ・作業道の整備
くりへの県民参加を促す森林企画体験
への支援(間伐等の作業体験、森林教 ②竹林の整備
室、学校林の育成など)
放置竹林等の整備を進めるための支
援(所有者負担を1割に軽減)
・放置された竹林の伐採・植林、その下刈
り(5年間)
・人工林へ侵入した竹の駆除
・竹林の間伐(3年間)
税
額
(年 額)
個人
300円
個人
500円
県民税均等割の納税義務がある方
※前年の所得が一定額以下の方(生活保護受
同左
給者や扶養されている方など)は、課税さ
れません。
法人
均等割税率の3%相当額
法人
均等割税率の5%相当額
(1,000円∼40,000円)
(600円∼24,000円)
1-
資料1
森 林 環 境 保 全 税 の 見直 し ( 案 ) パブ コ メ 公 表 資 料
税 収 使 途 (ハード事業)
○ 見 直 し 方 針
【保安林の整備推進】
・県内には、間伐などの手入れが遅れ、水源かん養などの公益的機能が著しく低下している森林が
まだ多く存在しており、森林環境保全税の継続は必要と考えています。
・県全体の森林環境を保全するためには、森林環境保全税単独での間伐に加え、間伐実施の主要事
業である国庫補助事業(造林事業)をより一層促進し、全体として要間伐森林を解消していくこ
とが肝要です。
・その中でも、水源のかん養や山地災害の防止など、県民の生活を守るために特に重要な役割を果
たしている保安林において、森林環境保全税を活用し、補助事業等における所有者負担を軽減し、
所有者が取り組みやすくすることにより間伐や間伐を効率的に進めるための作業道の整備を加速
させることが必要と考えています。
【竹林対策】
・近年、放置された荒廃竹林が増大し、生物多様性の低下、周辺森林の駆逐など環境面等に悪影響
を及ぼしていることから、新たに竹林対策を森林環境保全税の対象事業としたいと考えています。
現 行
【手入れがなされず放置されている森林】
間伐の遅れた
人工林
木の生えてい
ない荒廃地
対
間伐の実施
策
荒廃地の補助的作業
(条件整備)
具体的内容
負担割合
県が、通常( 20%)より伐採率の
高い間伐(30 ∼ 50%)を実施し、 県 10/10
針葉樹と広葉樹とが混在する森林
への誘導を図る。
木が生えていない荒廃地の生育環
境の整備
(表土かき、簡易な工作物など)
使 途 拡 大
保安林の整備
推進
竹林の整備
対
策
具体的内容
負担割合
森林所有者が行う保安 所有者の負担割合を約1割に軽減 国・県・
林の間伐や作業道の整 (国庫補助事業等への補助金の上 (市町村)
備に対する支援
乗せ)
9/10
所有者 1/10
対
策
具体的内容
負担割合
伐採・植林及びその下 所有者、市町村が行う竹林整備を
刈 り ( 5 年 間 )、 人工 支援
国・県 9/10
林内への侵入竹の駆除、所有者等の負担割合を1割に軽減 市町村 又は
竹林の抜き伐り
(国庫補助事業等への補助金の上 所有者 1/10
乗せなど)
2-
税 収 使 途 (ソフト事業)
現 行
【森林をすべての県民で守り育てる意識を醸成するための事業】
事業区分
事業内容
実施主体
負担割合
森林づくりへの参加を ・間伐等の作業体験
・源流探訪
NPO、森林ボラン
促す森林体験への支援 ・森林教室
・学校林の育成等
ティア団体等
県
10/10
(企画提案方式)
使 途 事 業 の 目 標
間伐の目標
緊急に間伐を必要
とする森林
○ 京都議定書の第1約束期間最終年である平成24
年度までの5年間で、森林環境保全税により、当
約8 ,50 0ha
※
面緊急に間伐を必要とする森林 約 8,500ha(年間約
間伐が
必要な森林
約43,000ha
1,700ha)の間伐を実施します。
※間伐が遅れ林が暗くなり、下草が生えず、土砂流出の危
険性が高い森林
○ 放置竹林を10年前の水準まで減少させるため、伐採・植林、抜き伐りなどの適正管理を約 500ha(年
間 100ha)実施します。
税 額 の 変 更
税の使いみちの拡大による森林の環境保全の充実に必要となる経費を勘案し、税額(県民税均等
割の超過課税)を引上げます。
<個
人>
年
<法
人>
均等割税率の5%相当額(1,000 円∼ 40,000 円) 【現行 3%相当額】
<税収試算>
間
500円
区
個
法
分
人
人
計
【現行 300円】
変 更 後
139,900
39,280
179,180
現
行
83,939
23,568
107,507
(単位:千円)
増 収 額
55,961
15,712
71,673
※森林関係税導入済25県中16県が個人500円、法人5%
適 用 期 間 の 延 長
<適用期間>
平成 20 年 4 月 1 日から平成 25 年 3 月 31 日(5年間) 【現行 3年間】
※森林関係税導入済25県中23県が5年間
3-
森林環境保全税事業による間伐実施状況
【 日野町濁谷 】
【 三朝町柿谷 】
間伐実施前
間伐実施直後
約1年半経過後
4-
資料2
森 林 環 境 保 全 税 の 見 直 し に 係 る 意 見 聴 取 結 果 に つ い て(10/5常任委員会資料)
1
概
要
平成20年3月31日に適用期間が終了する「森林環境保全税」の見直し(案)について、パブリ
ックコメントや意見交換会等を実施し、広く県民から意見の聴取を行った。
<改正のポイント>
・森林環境保全税をさらに5年間継続
・保安林の整備と竹林対策に取り組む(使途の拡大)
法人:3%→ 5%)
・税額(県民税均等割の超過課税)を見直す(個人:300 円→ 500 円
2
県民への周知及びパプリックコメントの実施状況
(1)新聞広告等掲載(3回)
8月19日付、9月9日・25日付(意見交換会の追加開催案内等) ※新日本海新聞
(2)県のホームページに掲載
意見募集の開始日(8/17)から掲載
(3)県民室・総合事務所等にチラシを配置
県民室、各総合事務所の県民局・農林局・県税局、各市町村
(4)パブリックコメント等の実績
応募者数
手
法
募集期間
意見件数
備
考
(出席者数)
郵送、投函、メールなど 8月17日∼9月30日
50
135
意 見 交 換 会
8月22日∼9月 2日
90
74
県内5カ所
34
42
県内3カ所
〃
(追加開催) 9月26日∼9月28日
188
電子アンケート
8月16日∼9月 7日
(次頁参照)
362
251
合
計
3
見直し(案)に対する主な意見
(1)課税・税率等に対する意見
72件
「現行維持」「税を廃止すべき」との意見の
「賛成」
「より引き上げるべき」との意見が28件と、
14件を上回った。また、提案として、
「国の制度とすべき」などの意見が寄せられた。
22件
・賛
成
6件
・より引き上げるべき
・現行維持(引き上げに反対) 12件
2件
・廃止すべき
・国税として徴収し交付金で配分するなど、国の制度としてはどうか 6件
・地下水を汲み上げ商品として販売している企業等により課税すべき 5件
・森林荒廃の責任は国にあり負担を国に求めるべき
2件
(2)税収使途に対する意見
114件
使途拡大についての反対意見は少なく、
「より拡大すべき」との意見が多かった。使途拡大の提案とし
ては、担い手の育成という意見が多かった。
〈使途拡大について〉
・賛
成
10件
・より拡大すべき 58件
担い手対策
16件
間伐については普通林も対象とすべき 5件
5件
間伐材の利用拡大、持ち出し支援
7件
里山対策
竹林対策の継続的支援(3∼5年)
7件
ナラ枯れ対策
5件
その他、枝打ち、街路樹整備、境界確定、鳥獣対策、試験研究等の提案あり
・反
対
4件
個人負担の軽減は、林業経営者の個人所得になるだけで公益的機能の保全に結びつかない 1件
1件
人工林対策は、森林所有者の責任で行うべき
2件
使途を拡大せず、現行制度のとおり間伐に絞って進めるべき
( 3 ) そ の 他
65件
・制度普及、広報が必要
・実績の情報公開
・税の適正運用
20件
10件
7件
・森林の荒廃は、国の森林・林業政策等が原因
・採択要件(特に面積要件)の緩和
5-
6件
4件
4
電子アンケートの結果概要について
森林環境保全税に対する考え方
森林環境保全税の認知度
1%
27%
2% 3%
21%
賛成
20%
知っている
税負担の程度によ
るが賛成
趣旨に賛同、税負
担には反対
反対
何となく知っている
44%
知らない
無回答
どちらとも言えない
28%
54%
使途拡大に伴う負担増について
現行の負担額(300円・3%)について
1%
16%
12%
4%
10%
賛成
31%
高い
妥当
趣旨に賛同、負担に
反対
反対
18%
安い
程度によるが賛成
無回答
どちらとも言えない
37%
71%
使途事業の認知度
使途事業の考え方
9%
1%
24%
35%
知っている
何となく知っている
知らない
無回答
39%
既存事業には充当し
ない、従来の考え方
で良い
森林整備・保全につ
ながれば税を使って
も良い
その他
56%
36%
使途拡大について
82
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
現
82
62
2%
74
62
73
23%
53
43%
28
4%
行
事
業
枝
打
ち
作
業
道
間
伐
支
援
竹
林
転
適用期間
換
・駆
除
竹
林
間
伐
間
伐
材
利
用
そ
の
5年
3年
1・2年
どちらとも言えない
無回答
他
28%
○提出された主な自由意見について
パブリックコメントで寄せられた意見のほか、施業放棄された森林に税を投入するなら公有林化を
図った上で行うべきとの意見が4件寄せられた。
6-
森林環境税制の導入状況
県名
税の名称
1
39
高知県 森林環境税
2
33
おかやま森づくり県
岡山県 民税
3
31
鳥取県 森林環境保全税
4
32
島根県 水と緑の森づくり税
5
35
やまぐち森林づくり
山口県 県民税
導入時期
H15.4
H16.4
H17.4
H17.4
6
38
愛媛県 森林環境税
43
水とみどりの森づく
熊本県 り税
H17.4
H17.4
7
8
H17.4
46 鹿児島県 森林環境税
H17.4
9
10
5
7
いわての森林づくり
岩手県 県民税
H18.4
福島県 森林環境税
H18.4
11 22
静岡県 森林づくり県民税
12 25
琵琶湖森林づくり県
滋賀県 民税
H18.4
13 28
H18.4
兵庫県 県民緑税
H18.4
14 29
奈良県 森林環境税
H18.4
15 44
大分県 森林環境税
H18.4
16 45
宮崎県 森林環境税
H18.4
17 14 神奈川県 水源環境保全税
H19.4
18 30 和歌山県 紀の国森づくり税
H19.4
19 17
いしかわ森林環境
石川県 税
20
山形県 やまがた緑環境税
6
H19.4
H19.4
21 42
長崎県 ながさき森林環境税
22 34
ひろしまの森づくり
広島県 県民税
H19.4
23 16
H19.4
富山県 水と緑の森づくり税
H19.4
24 40
福岡県 福岡県森林環境税
25
8
とちぎの元気な森づ
栃木県 くり県民税
5
秋田県水と森づくり
秋田県 税
H20.4
26
H20.4
H20.4
H19.12現在
主な税の使いみち
課税の仕組み
税収規模
期 間
ソフト事業ほか
方式
個 人
(億円/年)
ハード事業
法 人
森林ボランティア活動の推進支援
県民税超過課税
1.7 ダム、水道水源の上流等
で人工林の混交林化
広報事業(「こうち山の日」の制定)等
500円/年
5年間
500円/年
ボランティアによる森づくりへの支援
県民税超過課税
5.5 奥地林等での間伐や間伐
木材利用促進、担い手の育成ほか
500円/年
材の搬出。混交林化
法人均等割の5%
5年間
1.0
県民税超過課税
緊急に公益的機能を保全する必要が 森林を守り育てる意識の醸成を図る
300円/年
ある森林の整備
事業
法人均等割の3%
3年間
木材・木質バイオ利用の促進
県民税超過課税
2.1 荒廃した幼齢林に広葉樹を
500円/年
植栽
森林ツーリズムなど森林利用促進
法人均等割の5%
5年間
小学校を県産材で改装(床、壁)
県民税超過課税
4.2 放置された私有林の混交林化
森林税に関するPR事業ほか
500円/年
国庫補助対象外の森林整備
5年間
法人均等割の5%
普及・広報活動
県民税超過課税
3.8 県が定める指定事業
木材利用促進ほか
500円/年
県民からの公募事業
5年間
法人均等割の5%
ボランティア活動への支援
県民税超過課税
4.9 放棄森林での間伐と
広葉樹の植栽
500円/年
環境教育の推進
法人均等割の5%
5年間
森林の啓発・普及ほか
県民税超過課税
4.4 水源かん養林の保全等
500円/年
5年間
法人均等割の5%
事業評価委員会
県民税超過課税
7.5 針広混交林を目指した森林整備
NPOなど地域力を生かした取組み公 森林づくりの周知・啓発
1,000円/年
募支援
法人均等割の10%
5年間
県民税超過課税
11.2 森林環境の適正な保全
森林環境学習推進事業、森林文化復興事業、
1,000円/年
市町村交付金
森林ボランティア総合対策事業
5年間
法人均等割の10%
9.5 荒廃した森林(人工林、里山林)の再
県民税超過課税
生
400円/年
法人均等割の5%
5年間
森林の大切さの啓発活動
県民税超過課税
6.4 針広混交林を目指した森林整備
800円/年
5年間
法人均等割の11%
市街地の緑地整備
県民税超過課税
24.6 災害に強い森林づくり
800円/年
5年間
法人均等割の10%
森林環境教育の推進
県民税超過課税
3.5 放置人工林の強度間伐
NPOによる里山の整備
500円/年
5年間
法人均等割の5%
森林づくりへの意識啓発
県民税超過課税
3.1 地域提案事業を実施
500円/年
木材の需要拡大、森林環境教育
5年間
法人均等割の5%
2.9 公益的機能を有する森林の整備・保 ボランティア団体による森林づくり活
県民税超過課税
全
動支援
500円/年
法人均等割の5%
森林の公有化の推進
森林の持つ公益的機能の普及・啓発 5年間
県民税超過課税
35.3 水源地域の森林整備
間伐材搬出助成
水源地域の下水道整備
水環境モニタリング調査
個人均等割300円/年,所得割
0.025%、法人は課税なし
5年間
県民税超過課税
1.9 強度間伐、植栽、森林整備リーダー 森林環境研修、林業体験教室
育成
500円/年
法人均等割の5%
5年間
県民税超過課税
3.0 間伐(水源地域以外は所有者負担あ 森林環境教育、意識啓発、ボランティ
り)
ア活動支援
500円/年
法人均等割の5%
5年間
県民税超過課税
5.4 森林環境緊急保全対策事業(間伐、 ボランティアの保全活動等の支援
植栽、作業路)
市町村の保全活動等の支援
1,000円/年
法人均等割の10%
5年間
県民税超過課税
2.8 竹の伐採、作業路、水源の森の整備 ボランティア、地域の活動支援、森林
学習の支援、間伐材利用促進
500円/年
法人均等割の5%
5年間
シンポジム開催等の意識啓発
県民税超過課税
5.9 市町交付金(保全、間伐材利用)
500円/年
法人均等割の5%
5年間
県民税超過課税
2.7 混交林の推進
ボランティアの保全活動等の支援
500円/年
法人均等割の5%
5年間
県民税超過課税
13.0
人工林の間伐・枝打ち、広葉樹の植 森林づくり活動の公募
500円/年
栽、荒廃森林の公的取得
法人均等割の5%
5年間
県民税超過課税
8.0 奥山林の間伐、里山整備
普及啓発
700円/年
法人均等割の7%
10年間
県民税超過課税
4.8 スギ人工林の混交林化、広葉樹林の ボランティア活動支援、普及啓発
保全・再生、松枯れ対策
800円/年
法人均等割の8%
5年間
H19年12月議会に上程中
27
28
8
5
長野県森づくり県民
長野県 税
佐賀県 佐賀県森林環境税
県民税超過課税
500円/年
H20.4
法人均等割の5%
県民税超過課税
500円/年
法人均等割の5%
H20.4
6.8
間伐の補助金引上げ(負担1割)、里 人材育成のための市町村施策に充
山の森林づくり
当、普及啓発
2.3
針広混交林化、公有林化への補助
5年間
県民から森林づくり活動を募集し活動
を支援
5年間
導入を検討している都道府県 16団体
北海道、青森県、宮城県、茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、新潟県、福井県、
山梨県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、徳島県、香川県
-7-