同意説明文書 患者さんへ 前立腺癌に対する重粒子線治療の多施設共同 後向き観察研究に関する研究の説明 これは臨床研究への参加についての説明文書です。 本臨床研究についてわかりやすく説明しますので、内容を十分ご理解され たうえで、参加するかどうか患者さんご自身の意思でお決め下さい。また、 ご不明な点などがございましたら遠慮なくご質問下さい。 臨床研究代表者 群馬大学医学部附属病院重粒子線医学センター 中野隆史 臨床研究責任医師 群馬大学医学部附属病院重粒子線医学センター 大野達也 1 1. 2. 3. 4. 5. この臨床研究は患者さんの治療のためではなく、新たな治療方針の確立のた めに行われます。 あなたは前立腺癌に対して、重粒子線治療を受けられました。重粒子線治療 は新しい治療法であり、より詳細な治療結果の研究が必要とされています。 そこで、今回、今までに様々な施設で前立腺癌に対して重粒子線治療を受け た患者さんの成績を集めて解析する研究を行うことに致しました。この病院 では、このような研究を行う場合には臨床試験審査委員会を設置し、その研 究内容について医学的な面だけでなく、患者さんの人権、安全および福祉に 対する配慮も十分検討し、問題がないと考えられた研究だけ、病院長の許可 を得て行うこととしております。 この研究の目的 この研究は前立腺癌に対して、当院を含む 3 施設で重粒子線治療を行った患 者さんを対象に、治療の効果や副作用の発生頻度などを調査・解析する多施 設共同研究です。この研究により、前立腺癌の中でも特にどのような患者さ んにおいて重粒子線治療の有用性が顕著であるか、が明らかとなり、他の治 療法との比較や棲み分けを行う上での重要な結果が取得できると期待されま す。 この研究の方法 (1) 被験者 今回研究に参加していただくのは 2003 年 12 月から 2014 年 12 月の間 に前立腺癌の重粒子線治療を受けた患者さんです。 (2) 調査方法 今回の調査では、以前に受けた治療の内容、カルテの記載、検査データなど をもとに行います。今回の研究のために改めて検査や治療を行うことはあり ません。 (3)調査項目 患者さんの情報(年齢、全身状態 PS)、病気の情報(病期、組織型、治療前 の PSA 値、)、治療の情報(重粒子線治療開始日、線量、ホルモン療法併用の 有無や期間)、副作用などの情報(早期有害事象と重症度、晩期有害事象と重 症度、最終生存/死亡確認日、再発の有無) 研究に参加する予定の症例数 この研究には、あなたと同じ様に治療を受けた 2000 人の患者さんにご協力 していただく予定です。 予想される臨床上の利益(効果)および不利益(副作用など)について この研究に参加することにより得られる利益は特にありません。この研究に 同意頂けなくても、これまで通り、診療を受けられます。 2 6. 7. 8. 自由意思による参加について この研究に参加するかしないかは、あなたの自由な意思で決めることができ ます。信頼している人に相談されるなどして、よくお考えの上、ご自分の意 思で決めて下さい。たとえ研究への参加をお断りになっても、その後の診療 に影響はありません。 同意撤回の自由について いったんこの研究に参加することに同意した後でも、いつでも自由に研究へ の参加をとりやめることができます。その場合でも、あなたは何ら不利益を 受けることはありません。 参加した患者さんのプライバシー保護について この研究では、患者さんの個人情報(氏名、住所など)は使用しません。ま た、患者さん個人が特定されるような研究結果の公表は致しません。具体的 には、症例データを匿名化して収集し、生存率や副作用の発現率を統計的に 解析し、その結果を個人が特定できないようなデータとして学会や論文で研 究結果を発表します。また、多施設から症例データを収集した場合や、統計 解析処理の時にも個人情報保護については十分に配慮した処理を行います。 この研究に参加する研究者があなたの治療内容を知る必要がある場合には、 あなたの個人情報が特定できないようにして閲覧します。また、この研究が 正しく行われているかどうかを確認するために、この研究の関係者(当院の 職員、臨床試験審査委員会委員、厚生労働省の関係者、研究事務局担当者) などが、あなたのカルテや研究の記録などを見ることがあります。このよう な場合でも、これらの関係者には守秘義務(記録内容を外部に漏らさないこ と)が課せられています。 9. 被験者に費用負担がある場合はその内容 この研究に費用負担はありません。 10. 被験者に金銭等が支払われる場合はその内容 この研究に参加していただいても謝礼はありません。 11.利益相反 研究グループが公的資金以外に資金提供を受けている場合に、臨床研究が公正に 行われないのではないかなどといった疑問が生じることがあります。これを利益 相反(患者さん利益と研究グループなどの利益が相反している状態)と呼びます。 本研究の利害関係については、群馬大学利益相反マネジメント委員会の承認を得 ております。また、当該研究経過を定期的に群馬大学利益相反マネジメント委員 会へ報告等を行うことにより、本研究の利害関係についての公正性を保ちます。 12. 責任医師または分担医師の氏名、職名および連絡先 この研究を担当する医師および連絡先は以下のとおりです。 臨床研究責任医師(この病院でおこなうこの研究について責任を持つ医師で、 患者さんを担当する場合もあります) 3 職名 重粒子線医学センター 教授 氏名 大野達也 連絡先 027-220-7891 臨床研究分担医師(責任医師に従い、患者さんを担当する医師) 職名 重粒子線医学センター 講師 氏名 河村英将 連絡先 027-220-7891 13. 被験者が被験者の権利に関して情報が欲しい場合に連絡をとるべき相談窓口 あなたがこの研究およびあなたの権利に関してさらに情報が欲しい場合、ま たはあなたに健康被害が発生した場合に、あなたが連絡をとる病院の担当者 は下記のとおりです。何かお聞きになりたいことがありましたら、どうぞ遠 慮なくいつでもご連絡ください。 職名 重粒子線医学センター 講師 氏名 河村英将 連絡先 027-220-7891 4 前立腺癌に対する重粒子線治療の多施設共同 後向き観察研究に関する同意書 群馬大学医学部附属病院 臨床研究責任医師 重粒子線医学センター 大野 達也 殿 医師による同意取得の確認 私は、患者 に対し、前立腺癌に対する重粒子 線治療の多施設共同後向き観察研究に関する研究について、下記の内容について 十分に説明した上で同意を得ました。 平成 年 月 日 医師名 (自署) 被験者による同意書 私は前立腺癌に対する重粒子線治療の多施設共同後向き観察研究に関する研究につ いて、同意説明文書を受領し、下記の内容について医師から詳しい説明を受け、十分 に理解した上で、本試験に参加することに同意いたします。 平成 年 月 日 署名 (自署) (代諾者の場合、患者氏名および患者との続柄 ) 記 1. 2. 3. 4. 5. 試験の目的・方法・内容 試験への参加に伴う利益と不利益 自由意思による参加であり参加に同意しなくても不利益を被らないこと 試験への参加を同意した後でも、いつでも同意を撤回できること 結果の公表とプライバシーの保護 臨床研究代表者 :中野隆史(群馬大学医学部附属病院重粒子線医学センター、027-220-7891) 臨床研究責任医師:大野達也(群馬大学医学部附属病院重粒子線医学センター、027-220-7891)
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