戦後70年 昭和の世相から - 神奈川県立の図書館ホームページへ

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図書館には図書、雑誌、神奈川資料、新聞、視聴覚資料、インターネットといったたくさんの情
報のとびらがあります。そのとびらを開いて、時事的な話題を複合的な視点から紹介します。
戦後70年 昭和の世相から
2015年、戦後70年を迎えました。児童文学者のかこさとし氏は、著書『未来のだるまちゃんへ』(文藝春秋 2014年
<請求記号K72/164 常置>)のなかで、「敗戦のとき、僕は十九歳でした。僕は「終戦」と言わないで「敗戦」と言うの
ですが、それは戦争に負けて、てのひらを返すように態度を変えた大人たちを見て、ものすごく失望憤激したからで
す。」と語っています。(5月15日から8月12日までの本館展示『神奈川ゆかりの児童文学作家がみた戦争』で詳しく紹
介いたします。ぜひ、ご覧ください。※休館日:月曜日(祝日除く)と6月11日、7月9日 9時-19時(土日祝日は17時ま
で。))
また、各メディアもいろいろな側面から戦後70年を取り上げています。戦後70年といっても、人それぞれの70年で
あったと思います。所蔵資料の中からいくつかご紹介します。
図書のとびら
書 名・内 容
著者等
出版者
出版年
請求記号
(資料番号)
占領期生活世相誌資料 1 敗戦と暮らし
日本がアメリカと戦争をして負けたことを知らない若い人たちが出てきたこ
とが一時話題になりました。「ギブ・ミー・チョコレート」を体験した人も少なく
なっていると思います。(本書の表紙は、「進駐軍放出のチョコレートに喜ぶ 永井良和編 新曜社
孤児」です。)この『占領期生活世相誌資料』全3巻は、占領軍の検閲により
日の目を見なかった膨大な雑誌記事がアメリカに送られたおかげで無傷で
保存されていたアーカイブ(プランゲ文庫)から、生活と世相に関わる、当時
を彷彿とさせるものを選んで、収録・解説したものです。
the Chronicle -ザ・クロニクル戦後日本の70年 1
1945-49廃墟からの出発
共同通信社と全国の新聞社が所蔵する報道写真をもとに構成した、戦後
70年を概観する写真集です。写真による戦後ニッポン年代記です。物不足
の大戦直後、人気を集めた「カストリ焼酎」。急造された粗悪な密造酒のこと
で、これにちなんで当時流行していた大衆娯楽雑誌も「カストリ雑誌」と呼ば
れていたそうです。その由来は安直な内容のため多くは3号でつぶれること
から「3合も飲めば酔いつぶれる」カストリ焼酎にかけたとする説や、カストリ
紙と呼ばれる配給統制外の粗悪な紙を使っているからだという説もありま
す。
共同通
共同通信社
信社発
戦後70年写
行
真事業実行
幻冬舎
委員会編
発売
キャッチフレーズの戦後史
「十円で買える……仁丹歯磨」(仁丹歯磨 昭和24年)、 「セイコー舎の時
計が正午をお知らせいたします」(精工舎 昭和28年)、「ボクの名前はヤン
坊」(ヤンマーディーゼル 昭和34年)など新聞や雑誌の広告やラジオ、テレ 深川英雄著 岩波書
店
ビのCMなどのキャッチフレーズは、それぞれの時代を見事に映しだしてき
ました。傑作、話題作の生まれた背景やいろいろな社会現象などを振り返り
ながら広告と世相のかかわりをみていくキャッチフレーズによる戦後史で
す。
210.76/317/
1
(22760334)
2014年 公開
全3巻
刊行中(1巻
のみ既刊)
210.76/319/
1
(22767289)
2014年 公開
全14巻
刊行中(6巻
まで既刊)
1991年
674.21AA/3
(20410767)
書庫
鉄窓の月 -戦犯者の信仰記録-
謹みて此書を田嶋隆純先生に献ず
白蓮会内
白蓮会
本書は、「戦争犯罪人」の烙印を捺された33人の手記です。肉体的な束縛 冬至堅太郎 内信仰
や圧迫ばかりでなく、内的な苦しみと闘ってきたなかで、自分を救えるのは 編
記編纂
信仰の道であると悟った人びと。宗派がちがう人びとが、それぞれの思いを
会
綴った記録集。ガリ版刷りの製本です。表題の鉄窓は、鉄格子のはまった
窓。転じて、牢獄のこと。
916/1001
1953年 (22775118)
書庫 常置
雑誌のとびら
記事名・内容
雑誌名・出版者
巻号・ページ
戦後70年「70人の証言」
激動の時代に歴史の扉を未来へ押しあけた人々
あの敗戦から70年。敗戦と占領、東京五輪、高度経済成長、沖縄返還、
93巻1号
バブル崩壊、東日本大震災・・・戦後を生きた70人の人びとの証言から戦後 『文藝春秋』 2015年1月
70年を振り返ります。昭和39年10月1日。東海道新幹線開業。午前6時に新 文藝春秋
p240-410
大阪を出発して東京に向かう「ひかり2号」。運転席に座った大石和太郎さ
ん。通達に背いた時速210キロ・・・本人が語るエピソードとともに戦後日本
の姿を映し出しています。
請求記号
Z051-12
戦後70年-日本の言い分 「鎮魂のペリリュー島」
戦後70年に当たり、天皇皇后両陛下は,去る4月8日から9日にかけて、戦
争により亡くなられた人々を慰霊し平和を祈念されるため、パラオ共和国を
訪問されました。井上和彦氏(ジャーナリスト)が日米両軍が死闘を繰り広
げたペリリュー島を慰霊、鎮魂の意味を込めて、自身の経験を踏まえ「鎮魂 『Voice
ボイス』
のペリリュー島」と題して、紹介しています。ペリリュー島に戦後再建された
PHP
ペリリュー神社には石碑があり、そこには「諸国から訪れる旅人たちよ、こ
の島を守るために日本軍人がいかに勇敢な愛国心をもって戦い、そして玉
砕したかを伝えられよ」と書かれているそうです。
通巻446号
2015年2月
p60-71
Z051-106
新聞のとびら
記事名・内容
新聞名
かながわの戦後
第1部 (1)野球場の70年/(2)中華街の70年/(3)ドブ板通りの70年/
(4)氷川丸の70年/(5)命を支えた70年 助け合い育む団地の湯/
(6)伊勢佐木の70年/(7)給食の70年/(8)革新自治体の70年/(9)鉄道高
速化の70年/(10)演劇の70年/(11)(完)お菓子の70年
第2部 基地県の源流 (1)~(7)
第1部では、神奈川にゆかりの人たちや場所のさまざまな物語を紹介して 朝日新聞
います。「○○の70年」と題した全11回のシリーズです。たとえば、「お菓子
の70年」では、豊島屋の鳩サブレーが取り上げられています。戦後はじめ
て、鳩サブレーを食べたのは、GHQ(連合国軍総司令部)のマッカーサー
元師だったそうです。
第2部では、米軍と自衛隊の施設が多く立地する神奈川県。背景には首
都防衛の拠点として陸海軍の基地が置かれていた戦前からの歴史があり
ました。全7回にわたって、その歴史を紹介しています。
戦後70年
第1部 「米軍施設の今を考える」
(1)「上瀬谷」ウド農家危機感/(2)「池子」市民運動で前進/(3)闘争越え相
読売新聞
模原再開発/(4)根岸「陸の孤島」に暮らす/(5)墜落事故後世に伝える
掲載日・ページ
第1部(朝刊 横浜版) 2015年
(1)1月1日、(2)1月3日、(3)1月4
日、(4)1月5日、(5)1月6日、 (6)
1月7日、(7)1月8日 、(8)1月9
日、(9)1月10日 、(10)1月12
日、(11)1月14日
第2部(朝刊 横浜版) 2015年
(1)2月26日、(2)2月27日、(3)3
月1日 、(4)3月3日、(5)3月5日、
(6)3月6日 、(7)3月7日
第1部(朝刊 横浜版) 2015年
(1)2月6日、(2)2月7日、(3)2
月8日、(4)2月11日、(5)2月12日
神奈川県内の「戦後70年」を振り返る年間企画です。第1部は「米軍施設
の今を考える」として全5回にわたる連載記事です。
視聴覚資料のとびら
内容
タイトル
天皇の玉音放送
「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び……」という一節だけを聞いたことがあ
る人が多いと思います。昭和20年8月15日の正午、昭和天皇はラジオを通
じて国民に日本の無条件降伏を宣言しました。戦争終結に関する詔書(い
わゆる終戦の詔書)です。国民は初めて天皇の肉声を聞いたそうです。こ
の「終戦の詔書」をCDで聞くことができます。
活字では、「天皇の玉音放送」 (小森陽一著 五月書房<210.75/477
>) p44-52 の中に全文が記載されています。
請求記号
210.75/477
(13474952)
書庫
付属CD
インターネットのとびら
タイトル
昭和館
内容
URL
昭和館は戦没者遺族をはじめとする国民が経験した戦中・戦後(昭和10
http://www.show
年頃から昭和30年頃までをいいます。)の国民生活上の労苦についての
akan.go.jp/index.h
歴史的資料・情報を収集・保存・展示し、後世代の人々にその労苦を知る
tml
機会を提供する国立の施設です。(「昭和館」のホームページより)