ARCHITREND ZERO 外皮性能計算編

外皮性能計算編
外皮平均熱貫流率(UA 値)と平均⽇射熱取得率(η
A 値)を計算し、目標等級以上になるか確認
します。
※ 住宅の改正省エネルギー基準の「建築主の判断基準」による外皮性能の評価⽅法となります。
※ 外皮等の面積を算定する際、寸法の取り⽅は特定⾏政庁・申請機関によって異なる場合があ
ります。申請を⾏う際には、必ず事前に地域の特定⾏政庁・申請機関に確認を⾏ってから作
業を進めてください。
1 初期設定の確認・変更 ____________ 2
5 外皮性能図の作成 ______________ 17
外皮性能計算を開く ______________________ 2
外皮性能図を開く _______________________ 17
専用初期設定を確認する ___________________ 3
1 面を作成する
[補足]実質熱貫流率の設定について __________ 4
2 熱的境界・床面積の自動配置 _______ 8
熱的境界を自動配置する ___________________ 8
配置されたデータを確認する _______________ 9
[補足]熱的境界の高さと⽅位 ______________ 10
[補足]床面積の居室タイプ _______________ 10
[補足]熱的境界・床面積の自動配置条件 ______ 11
(外皮性能計算表、U 値・η 値計算表(一覧)) ___ 17
2 面を作成する(U 値計算表(部位別)) ________ 18
3 面を作成する(η 値計算表(部位別)) ________ 19
4 面を作成する
(η 値計算表(部位別)、熱的境界計算表) ______ 19
5 面を作成する(外皮⾒付面積図) ____________ 20
6 面を作成する(熱的境界図、居室区画図、
凡例、⽅位図、床面積表) ___ 20
7 面を作成する
(暖房期のη 値計算表(一覧・部位別))________ 21
3 熱的境界(建具)の確認 _________ 12
8 面を作成する(暖房期のη 値計算表(部位別)) __ 21
建具仕様・ガラス仕様を確認する ___________ 12
データを保存する _______________________ 21
⼾の属性を確認する _____________________ 13
[補足]ガラス仕様・装飾と付属部材の連動 ____ 13
付録 1 外張断熱工法の場合
(屋根断熱・基礎断熱) _ 22
4 U 値・η 値の確認 _______________ 14
[補足]熱的境界(妻壁)の編集 ____________ 27
U 値・η 値を確認する ___________________ 14
付録 2 天井断熱で勾配天井の場合 ____ 28
U 値の計算結果を確認する ________________ 14
[補足]仕様を変更してシミュレートするには __ 15
η 値の計算結果を確認する ________________ 16
データを保存する_______________________ 16
[補足]熱的境界(壁)の一部が
勾配付きになる場合 _____ 30
[補足]R 階に⼩屋裏部屋を⼊⼒した場合 ______ 31
付録 3 ⺟屋下がりの場合 __________ 32
付録 4 一次エネルギー消費量
算出プログラムへの連携 _ 34
付録 5 低炭素建築物申請書類の
Excel 出⼒ __ 36
外皮性能計算編
1
初期設定の確認・変更
外皮性能計算を開く
[処理選択]ダイアログの[申請・性能]
をクリックします。
[外皮性能計算]をダブルクリックします。
1
[図面選択]ダイアログの「1 階」をダブ
ルクリックします。
2
3
現在設定されている地域
区分が表⽰されます。
目標とする断熱等性能
等級が表⽰されます。
目標等級・地域を変更するには
目標等級を変更する場合は、[物件初期設定(性
能・地域条件-目標等級)
]の[断熱等性能等級]
を設定します。
また、地域を変更する場合は、
[物件初期設定(性
能・地域条件-地域)
]の[新省エネ地域]タブで
設定します。
設定した地域によって、外皮平均熱貫流率、平均
⽇射熱取得率などの基準値が決まります。
地域に区分にされる市町村については、「エネル
ギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建
築物の所有者の判断」(平成 25 年経済産業省・国
⼟交通省告⽰第 1 号)の「別表第 4」を参照して
ください。
2
温熱環境計算条件と温熱
環境仕様で使用します。
パッシブデザインチェッ
クと ARCHITREND エコ
ナビで使用します。
外皮性能計算編
専用初期設定を確認する
1
- 材料の熱伝導率、厚さを確認する -
3
[専用初期設定]ダイアログを開きます。
ツリーから「材料」を選びます。
[材料]タブで、使用する材料の熱伝導率
2
と厚さを確認します。
- 各境界の材料構成と
実質熱貫流率を確認する -
ツリーから「熱的境界仕様」を選びます。
2
3
境界グループ(ここでは「外壁 1」)を選
びます。
一覧から仕様(ここでは「1.大壁(木造)
1
HGW16K-90」)をダブルクリックしま
す。
[実質熱貫流率設定]ダイアログで、断熱
材の施工法や熱的境界を構成する材料な
どを確認します。(⇒ 次ページ参照)
[OK]をクリックします。
※ ダブルクリックして材料を変更できます
(材料は[専用初期設定(材料)]で登録)
。
4
5
建具、構造熱橋部の場合
境界グループで「建具 1〜4」
「構造熱橋部」を選
んだ場合は、[実質熱貫流率設定]ダイアログが表
⽰されません。
セルをダブルクリックして、仕様名称と熱貫流率
を直接⼊⼒します。
3
外皮性能計算編
【補足】実質熱貫流率の設定について
[実質熱貫流率設定]ダイアログでは、断熱材の施工法、断熱部と熱橋部の面積比、熱的境界仕様を構成する材料、その材
料が断熱部、熱橋部に含まれるかどうかを設定することで、その熱的境界仕様の実質熱貫流率を計算します。
● 断熱材の施工法
選択した施工法によって、
[部位区分]や[熱橋面積
比]が設定されます。任意の値を設定したいときは
[ユーザー設定]を選びます。
※ 表⽰される施工法は、外壁、床などの部位ごとに
異なります(下記参照)
。
※[ユーザー設定]を選んだ場合、
[部位区分]のセ
ルをダブルクリックして任意の名称を登録でき
ます(10 列まで)
。設定した部位区分に対して、
[熱橋面積比]で比率を⼊⼒します。
なお、[熱橋面積比]の合計が「1.0」以外の場合
は、熱貫流率を計算できません。
● 熱橋面積比
熱橋面積比の標準値は、以下の参考文献で定められ
ています。
『平成 25 年 省エネルギー基準に準拠した算定・判
断の⽅法及び解説 Ⅱ住宅』
一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構
※ 部位によって、設定可能な[断熱材の施工法]は次の通りです。
【天井】
【外壁】
【床】
【屋根】
● 熱的境界を構成する材料
下図を例にすると、「通気層」「サイディング」「石膏ボード」を除く材
料を設定します。なお、構成する材料は、
[専用初期設定(材料)]で設
定した材料から選びます。
屋外側
室内側
合板
石膏ボード
材料の部位
(断熱部/熱橋部)
熱的境界を構成する材料
通気層
サイディング
断熱部
高性能グラスウール
断熱材 16K 相当
天然木材(熱橋部の場合)
【充填断熱工法の場合】
● 材料の部位(断熱部/熱橋部)
充填断熱(躯体内断熱)の場合、柱、間柱などがあり、断熱材が⼊らな
い部分が熱橋部、断熱材が⼊る部分が断熱部(一般部)となります。
「天然木材」は熱橋部であるため、[熱橋部]だけにチェックを付け、断
熱材は[断熱部]だけにチェックを付けます。
合板など壁全体に貼られるものは、断熱部と熱橋部の両⽅に含まれるこ
とになるため、
[断熱部]と[熱橋部]の両⽅にチェックを付けます。
4
断熱部
熱橋部
断熱部
熱橋部
熱橋部
【充填断熱工法の場合】
外皮性能計算編
- 基礎の熱貫流率を確認する -
ツリーから「熱的境界仕様(基礎)
」を選
2
びます。
グループ(ここでは[外壁側]
)を選びま
3
す。
一覧から仕様(ここでは「2.内断熱押出
1
法 PS3 種b-50」
)をダブルクリックしま
す。
[熱貫流率設定(基礎)]ダイアログで、
使用する断熱材と厚さなどを確認します。
クリックすると、基礎等の熱貫流率に
ついて詳しい解説が表⽰されます。
[OK]をクリックします。
4
基礎の⽴ち上がりが 400 ㎜を超える場合
[熱的境界(基礎)]ダイアログの[熱的境界(壁)加算分]
が ON になり、400 ㎜を超えた分の高さがセットされます。
5
- 自動配置時の壁と階間の
仕様を確認する -
ツリーから「壁・階間・構造熱橋」を選
びます。
2
自動配置する熱的境界(壁)の仕様を確
認します。
基礎の⽴ち上がりが 400 ㎜を超える場合
1
は、基礎壁の仕様を確認します。
3
床下側
床下
外気側
玄関等
の⼟間
[階間等]タブをクリックします。
4
〜 [軒桁(一般部)][胴差(一般部)][⼟
台(一般部外気側)]の仕様を壁と同じも
のに設定します。
5
[⼟台(一般部床下側)]の仕様を確認し
ます。
階間等の仕様について
本書では階間部を分離しない計算を⾏うため、軒
桁・胴差・⼟台の仕様を確認しませんが、詳細な
計算を⾏う場合は、これらの仕様も確認してくだ
さい。
6
7
8
5
外皮性能計算編
- 自動配置時の建具の仕様を確認する -
ツリーから「建具」を選びます。
自動配置する熱的境界(建具)の仕様を
2
確認します。
ガラスの仕様を確認します。
1
熱的境界(建具)の U 値を求める際に、
[⾬⼾・シャッター等付属
部材による補正を⾏う]が ON の場合、⾬⼾付、シャッター付、内
障子付の建具については[付属部材の
熱抵抗]にそれぞれが連携して開口部
の熱貫流率が補正されます(ただし、
建具に単独の⾬⼾やシャッターを配置
した場合は連携できません)。
OFF の場合は、すべての建具の[付属
部材の熱抵抗]が「なし」になります。
3
熱的境界面積を算定する建具の幅と高さに、
枠を含むときは[外法]
、枠を含まないとき
は[内法]を選択します。
熱的境界(建具)の η 値を求める際に使用する取得⽇射量補正係数として、
f1、f2 を求めるための数表を用いるときは[詳細法(数表を用いる)]を選
びます。補正係数をそれぞれの建具の l1、l2 の値で計算します。
すべての建具の補正係数を冷房期は「0.93」
、暖房期は「0.51」で計算する
ときは[定数(冷房期=0.93 暖房期=0.51)]を選びます。
【詳細法】
【定数】
※ 取得⽇射量補正係数の数表は、国⽴研究開発法人 建築研究所のサイト
よりダウンロードできます。
http://www.kenken.go.jp/becc/house.html
「住宅・建築物の省エネルギー基準及び低炭素建築物の認定基準に関す
る技術情報」の「住⼾の設計一次エネルギー消費量算定⽅法」
3-3 外皮の⽇射熱取得 「取得⽇射量補正係数」
- 自動配置時の天井の仕様を確認する -
ツリーから「天井・屋根」を選びます。
自動配置する熱的境界(天井)の仕様を
2
確認します。
⼩屋裏の断熱工法について
本書では天井断熱のため、屋根の仕様を確認しま
せんが、屋根断熱の場合は屋根の仕様を確認して
ください。
なお、⼩屋裏の断熱工法は[専用初期設定(自動
配置条件)
]で設定します。
⇒ 屋根断熱の場合は、P.22 参照
6
1
外皮性能計算編
- 自動配置時の床と
基礎の仕様を確認する -
外気に接する床(オーバーハング等)は外
気側、その他の床(床断熱工法の 1 階床)
は床下側の仕様になります。
ツリーから「床・基礎」を選びます。
2
自動配置する熱的境界(床)の仕様を確
認します。
3
床下の断熱⽅法(ここでは[床断熱工法])
を選びます。
自動配置する熱的境界(基礎)の仕様を
1
4
確認します。
⇒ 基礎断熱工法の場合は、P.22 参照
⇒ 外気側、床下側に
ついては、P.5 参照
床断熱工法のときに有効な設定です。
断熱構造となっている浴室の場合は[断熱構造となっている浴室(ユニットバス)使用]を ON にします。このとき、浴室やユニット
バスの周囲に熱的境界(基礎)が配置されません。また、床の断熱仕様が⼊った熱的境界(床)が配置されます。
OFF の場合は、熱的境界(基礎)が配置され、熱的境界(床)は外皮面積を求めるだけのデータが配置されます。
熱的境界(基礎)
は配置されない
【ON の場合】
【OFF の場合】
- 階間と基礎の高さを確認する -
ツリーから「高さ」を選びます。
3
2
[住宅種類]で、一⼾建て住宅なのか、共
4
同住宅なのかを選びます。
天井高の参照元を選びます。
[平均]を選んだ場合は、1 階と 1 階以
外の平均的な天井の高さを⼊⼒します。
[部屋属性より]を選んだ場合は、平面図
の部屋から天井の高さを取得します。
1
階間部を分離しない計算を⾏う場合は、
基礎高、床厚は、[物件初期設定(基準高さ情報)]
から取得します。基礎パッキンは床厚に含まれ、
熱的境界(⼟台)の一般部に加算されます。
軒桁・胴差・⼟台のせいを「0」にします。
[物件初期設定より]が ON の場合は、[物件初期
設定(性能・地域条件-建築物事項)]の[建て⽅]
の設定を参照します。
[物件初期設定より]
が OFF の場合は、[一⼾建て]
か[共同住宅等]を選びます。
【専用初期設定(高さ)】
【物件初期設定(建築物事項)】
7
外皮性能計算編
- 自動配置する部材を確認する -
[専用初期設定(床・基礎)
]で設定した
[床下の断熱⽅法]が表⽰されます。
ツリーから「自動配置条件」を選びます。
2
自動配置する熱的境界にチェックを付け
ます。
3
⼩屋裏の断熱⽅法(ここでは[天井断熱])
を選びます。
[OK]をクリックします。
ON の場合、床面積などの多角円形領域を、計算式が
出せるように[短辺優先](多角円形領域の最大矩形
の短辺⽅向で最も⻑い辺を基準)に分割します。
1
4
2
熱的境界・床面積の自動配置
平面図、天井伏図、屋根伏図のデータをもとに、熱的境界と床面積データを自動配置します。
1
熱的境界を自動配置する
[自動]をクリックします。
[作成階]で[全ての階]を選びます。
断熱⽅法や高さを確認して、
[次へ]をク
2
リックします。
基礎断熱の仕様を確認して、
[完了]をク
リックします。
確認画面で[はい]をクリックします。
3
[自動配置条件設定]ダイアログで設定を
変更して自動配置した場合は、その内容
で専用初期設定が更新されます。
「H1 の値をご確認ください」と表示されるときは
[基礎仕様設定]にセットされている H1 の値が、[物件初期設定(基準高
さ情報)
]の基礎高と違う場合は、赤字のメッセージが表⽰されます。
このときは、セルをクリックして H1 の値を変更します(ただし、
「0.40」
を超える値は⼊⼒できません)
。
メッセージが
表⽰される
4
【物件初期設定(基準高さ情報)
】
修正
5
8
外皮性能計算編
配置されたデータを確認する
モードを切り替えて、配置されたデータ
2
1
を確認します。
属性変更で計算根拠を確認できます。
熱的境界(壁)
熱的境界(胴差)
熱的境界(床)
熱的境界(基礎)
熱的境界(建具)
熱的境界(天井)
【1 階】
熱的境界(⼟台)
床面積
【2 階】
9
外皮性能計算編
3
[チェック]メニューから[外皮面確認]
を選びます。
外皮面を⽴体で確認します。
パースモニタと同様、[視点]の各ボタン
またはマウス操作で確認できます。
[終了]をクリックします。
4
5
【補足】熱的境界の高さと方位
外皮面積を求めるための[高さ]は、次の値を参照します。
なお、軒桁・胴差・⼟台のせいを「0」にしている場合は、それぞれ
一般部にまとめて計算されます。
熱的境界
軒桁
軒桁一般部
2F 壁
2F 軒高
2F 天井高
参照する高さ
軒桁
軒桁せい
※[屋根断熱]の場合のみ
軒桁一般部
2F 軒高-2F 床厚-2F 天井高-軒桁せい
2F 壁
天井高+床厚
胴差
胴差せい
胴差一般部
1F 軒高-1F 床厚-1F 天井高-胴差せい
1F 壁
天井高
⼟台一般部
1F 床厚-⼟台せい
⼟台
⼟台せい
基礎
基礎高-スラブ天端高
※ 同上
2F 床厚
胴差
胴差一般部
1F 壁
1F 軒高
⼟台一般部
⼟台
基礎
1F 天井高
1F 床厚
スラブ
天端高
※[⼟間全面断熱]の場合のみ
η 値を算出するのに必要な⽅位係数は、[物件初期設定(性能・地域条件-地域)]の[新省エネ地域]タブで設定した地域
と、熱的境界の[⽅位]によって決まります。⽅位は、次の①、②、③の優先順位で自動配置時に設定されます。
① 配置図(1 面)の⽅位マーク
② ①がなければ平面図の⽅位マーク
③ ①②がなければ CAD 画面の上が真北
なお、南南東のときは南東、南南⻄のときは南⻄の⽅位係数を採用しています。
【補足】床面積の居室タイプ
基準一次エネルギー消費量を算出するのに必要な床面積は、部屋
属性の[部屋タイプ]を参照して自動配置されます。
居室タイプ
10
部屋属性の部屋タイプ
主たる居室
居間、台所、食事室
※ リビングにつながるキッチンなど、建具等で区切られていない部屋を含む
その他の居室
洋室、和室、寝室、子供室
※ これらに隣接する、区切られていない部屋を含む
非居室
上記以外
ハッチング
外皮性能計算編
【補足】熱的境界・床面積の自動配置条件
自動配置では、次の条件から熱的境界・床面積を配置します。
また、外皮性能計算には 4 つのモード(
熱的境界
壁
モード
)があり、モードによって表⽰されるデータが異なります。
配置条件
外壁部分(外部部屋の外部側は除く)
・ 壁種別ごとに区切る
・
[天井高]が[部屋属性より]の場合、FL からの天井高が異なる部屋境界で区切る
・ 削除建具面積は、建具の中心の位置にある壁属性に⼊れる
出が 500 ㎜以上、または地袋付き(出窓壁属性の[地袋]ON)の出窓壁部分
・ 出窓壁が取り付く外壁面積から出窓壁のくり抜き領域分を減算
・ 出窓壁の出が 500 ㎜未満のときは、出窓壁が取り付く外壁面積から出窓壁の建具分を減算
⽅位
各⽅位別
[屋根断熱]の場合、熱的境界(妻壁)を配置
建具
外部建具(外部部屋の外壁上は除く、出窓壁の建具は含む)
・ 建具属性の[⽇射遮蔽措置]が「障子」
「外付けブラインド」の場合、
[ガラスー装飾]に連携
・ ⾬⼾付、シャッター付、内障子付の場合、[U 値-付属部材の熱抵抗]に連携
トップライト
ドーマの建具、ガラスブロック
床
[床断熱工法]の場合、1F の床部分
・
[U 値-温度差係数]は[床下側(0.7)]となり、床下側の仕様が⼊る
・ ⼟間床の部屋は[外皮面積のみ計上]が ON になる
・
[断熱構造となっている浴室(ユニットバス)使用]が ON の場合、浴室・ユニットバス部分は
床の断熱仕様が⼊る
・
[基礎断熱工法]の場合は[外皮面積のみ計上]が ON になる
各⽅位別
上面
各⽅位別
下面
外気に接する床部分(オーバーハングや、出が 500 ㎜以上または地袋付きの出窓壁の床部分)
・
[U 値-温度差係数]は[外気側(1.0)]となり、外気側の仕様が⼊る
バルコニー直下の部屋領域
天井
出が 500 ㎜以上、または地袋付き(出窓壁属性の[地袋]ON)の出窓壁の天井部分
・
「天井(木天下地)
」の仕様を配置
[天井断熱]の場合、屋根が乗っている部屋領域
・ 領域は部屋ごとに区切る
・ 天井勾配は自動取得しない
屋根
[屋根断熱]の場合、直上に屋根がある部屋領域(外部部屋部分は除く)
・ 屋根勾配を自動取得する
・ 屋根は、仕様・勾配が同じであれば合成される
軒桁
[屋根断熱]の場合、屋根直下の熱的境界(壁)部分
・ 屋根の高さ、天井高が異なる場合は分割
上面
上面
各⽅位別
屋根のかかっていない 1F の熱的境界(壁)部分
胴差
[天井断熱]の場合、屋根領域が部屋内部に接する部分
・ 屋根の高さ、天井高が異なる場合は分割
各⽅位別
[基礎断熱工法]の場合、全外周部分(外部部屋の外部側は除く)
・
[U 値-温度差係数]はすべて[外気側(1.0)]
⼟台
[床断熱工法]の場合、⼟間の部屋(FL=0 以上の床高の床断熱の部屋を除く)
・
[U 値-温度差係数]は、外周部が[外気側(1.0)]
、床裏境界は[床下側(0.7)
]
各⽅位別
・ FL より床高が低い部屋がある場合は区切る
・ ⼟間の掃き出し建具部分はカット
・ 基礎パッキン高を[階間(一般部)]に加算
[基礎断熱工法]の場合、全外周部分(外部部屋の外部側は除く)
・
[U 値-温度差係数]はすべて[外気側(1.0)]
・
[⼟間全面断熱]が ON のとき、外皮面積用の高さに「基礎高さ-スラブ天端高」の値をセット
基礎
[床断熱工法]の場合、部屋属性の床仕上がモルタルの部分
・
[断熱構造となっている浴室(ユニットバス)使用]が ON の場合、浴室・ユニットバスの周囲
には配置しない
・
[U 値-温度差係数]は、外周部が[外気側(1.0)]
、床裏境界は[床下側(0.7)
]
各⽅位別
高さ 400 ㎜を超える基礎のとき、[熱的境界(壁)加算分]に 400 ㎜を超えた分の値をセット
床面積
熱的境界の内側となる部屋の床
・ 天井高さが 2.1m以上の部分は床があるとみなす
・ 吹き抜け部分の仮想床は各階の床面に設ける(仮想床からの天井高が 2.1m未満の場合を除く)
-
11
外皮性能計算編
3
熱的境界(建具)の確認
熱的境界(建具)の建具仕様やガラス仕様を変更してみましょう。
建具仕様・ガラス仕様を確認する
2
1
1 階を開き、モードが[壁]になっている
ことを確認します。
LDK ⻄側の熱的境界(建具)を属性変
更します。
4
[仕様]をクリックします。
「13.一重 ⾦属・P(木)複合 Low-E 複
層(A10 以上)」であることを確認します。
[ガラス]の[仕様]をクリックします。
5
5
3
「Low-E 複層(⽇射遮蔽型)
」の「⽇射熱
取得率」が「なし」の「0.400」のセルが
選択されていることを確認します。
実質熱貫流率や⽇射熱取得率などを確認
して、[OK]をクリックします。
6
ガラス仕様の選択
「⽇射熱取得率」が「障子」のセルをダブルクリックすると、
[ガラス]の[装飾]の設定も変更されます。
7
ガラス仕様の補正係数
[建具ガラス選択]ダイアログの[編集]をクリックすると、
補正係数用のガラスタイプを確認できます。
8
12
[詳細法]が ON の場合、
ガラス仕様を変更すると、
冷房期・暖房期の補正係数
が変わります。
外皮性能計算編
⼾の属性を確認する
ドアや掃き出し窓の[熱的境界(建具)]ダイ
アログには、[框ドア(ガラス)]の設定があ
ります。大部分がガラス等で構成されている
建具のときはチェックを ON にしておきまし
ょう。
ON の場合は窓、OFF の場合
は⼾として集計します。
[框ドア(ガラス)
]が OFF の場合、⽇射熱取
得係数は「0.034」になります。⽇射熱取得
率は「実質熱貫流率×0.034」で求めます。
【補足】ガラス仕様・装飾と付属部材の連動
[熱的境界(建具)]ダイアログの[ガラス]にある[仕様][装飾]は、次のデータから連動します。
熱的境界(建具)
連動元
[専用初期設定(建具)]の[ガラス初期値]
※ 平面図の建具属性のガラス仕様は連携しません。
ガラス仕様
平面図の建具属性の[⽇射遮蔽措置]で「障子」「外付けブラインド」が設定されている場合、ガラス
装飾にそのまま連携します。「レースカーテン」「内付けブラインド」「なし」が設定されている場合、
ガラス装飾は「なし」になります。
ガラス装飾
【平面図】
【外皮性能計算】
また、[専用初期設定(建具)]の[⾬⼾・シャッター等付属部材による補正を⾏う]が ON の場合、⾬⼾付、シャッター付、
内障子付の建具については[付属部材の熱抵抗]に連携します。
建具に付属する部材
付属部材の熱抵抗
⾬⼾、シャッター
シャッター若しくは⾬⼾
内障子、内障子+⾬⼾、内障子+シャッター
障子
13
外皮性能計算編
4
U 値・η値の確認
全階の熱的境界などのデータを確認したら、U 値、η 値の判定を確認しましょう。
1
U 値・η 値を確認する
[チェック]メニューから[リアルタイム
チェック]を選びます。
2
U 値・η 値の判定結果を確認します。
リアルタイムチェックについて
[物件初期設定(性能・地域条件-目標等級)
]ダイアログの[断熱等性能等級]で設定した目標等級と、UA 値、η AS 値の計算結果から判定
した等級を比較して、目標等級以上なら「OK」、劣る場合は「NG」になります。
[リアルタイムチェック]は UA 値、η AS 値を同時に確認でき、ダイアログを開いたまま仕様変更を⾏うと計算結果がリアルタイムに表示さ
れます。
U 値の計算結果を確認する
1
[U 値]をクリックします。
確認を終えたら[閉じる]をクリックし
ます。
物件初期設定で設定し
た目標等級と計算結果
を比較して、目標等級以
上なら⻘字、劣る場合は
赤字で表示します。
[部位名]に表示されている「C」「G」などの記号は
[専用初期設定(記号)]で熱的境界ごとに設定します。
2
[-]をクリックすると、熱的境界データの小計と
外皮平均熱貫流率の計算結果のみを表示します。
14
外皮性能計算編
開口部の計算 U 値
「窓の断熱性能表示改正」
(平成 23 年 4 月 1 ⽇施⾏)で、窓の断熱性能(熱貫流率)の
確認方法として、「JIS A 4710-2004 による試験法のほか、
JIS A 2102-1 及び JIS A
2102-2 による計算法」が追加されました。
この新規 JIS 規格による開⼝部の熱貫流率(計算 U 値)を使用したい場合は、
[熱的境
界(建具)
]ダイアログで[計算 U 値]を ON にして、[実質熱貫流率]に計算値を設
定します。
計算 U 値を使用した建具は、U 値シミュレートでは次のように表示され、熱的境界の仕様には変更できません。
【補足】仕様を変更してシミュレートするには
仕様を変更しても基準値を満たすかどうか、[U 値シミュレート]ダイアログ内でシミュレートすることができます。
ここでは、次のように熱的境界(建具)のランクを下げて(実質熱貫流率
の⾼い材料に変更)、基準値を満たすかどうか検討してみましょう。
一重 ⾦属・P(木)複合 Low-E 複層(A10 以上)
︓実質熱貫流率(2.330)
▼
一重 ⾦属製熱遮断(複層 A6 以上 A10 未満)︓実質熱貫流率(4.070)
建具の仕様を⼀括変更する
窓の熱的境界(建具)だけをドラッグで
1
選択します。
[仕様を入れ替える]をクリックします。
ドラッグして
熱的境界(建具)
だけを選択
「24.一重 ⾦属製熱遮断 複層(A6 以上
A10 未満)」をダブルクリックします。
セル色について
緑⾊︓
[変更内容 ⇒ 図面]で変更を熱的境界デ
ータに反映できます。
2
⻩⾊︓セルを変更できますが、熱的境界データ
に反映できません(シミュレートのみ)
。
3
⽩⾊︓変更できません。
判定結果を確認します。
※ シミュレートのみが目的の場合は、この
まま[閉じる]をクリックします(変更
内容は破棄されます)。
4
変更した仕様をデータに反映する場合
は、[変更内容 ⇒ 図面]をクリックしま
す。
確認画面で[OK]をクリックします。
5
6
7
確認画面で[OK]をクリックします。
その他の変更⽅法
一旦[U 値シミュレート]ダイアログを閉じて
から、[属性別選択]を使って熱的境界(建具)
をすべて選択し、仕様を一括変更する方法もあ
ります。
仕様と実質熱貫流率が
変更されたことを[熱的
境界(建具)]ダイアロ
グで確認できます。
15
外皮性能計算編
η 値の計算結果を確認する
1
[η 値]をクリックします。
確認を終えたら[閉じる]をクリックし
ます。
物件初期設定で設定した目標等級と計算
結果を比較して、目標等級以上なら⻘字、
劣る場合は赤字で表示します。
2
[-]をクリックすると、熱的境界データの小計と
平均⽇射熱取得率の計算結果のみを表示します。
暖房期には判定表示はありません。
仕様の変更
[η 値シミュレート]ダイアログでも、
[U 値シミュレート]ダイア
ログと同様、仕様を変更しても基準値を満たすかどうか、ダイアロ
グ内でシミュレートすることができます。
データを保存する
ツールバーの[上書き保存]をクリック
してデータを保存します。
16
1
平均⽇射熱取得率の判定は冷房期のみですが、
一次エネルギー消費量の計算では暖房期の⽇射
熱取得量(mH)の値も使用します。
外皮性能計算編
5
外皮性能図の作成
外皮性能図にて、各種計算表や判定表などを配置した印刷用の図面(A3 サイズ)を作成しましょう。
1
外皮性能図を開く
[性能図]をクリックします。
[図面選択]ダイアログで「1 面」をダブ
ルクリックします。
2
図面作成用の画面が開きます。
画面を全体表示にします。
図枠がバック表示されます。
3
バック表示の図枠について
図表のレイアウトは外皮性能図で⾏い、図面印刷では図枠上に外皮性能図を
配置することになるため、図枠をバック表示して、それを目安に図表を配置
していきます。
初期状態で表示される図枠は、
[物件初期設定(CAD 関連-初期グリッド・
用紙)]ダイアログの【図枠設定】で選択されているものです。
作図範囲
図枠
バック表示の図枠を変更するには、[設定]メニューから[用紙枠]を選び、
[図枠]を ON にして[図枠選択]で参照する図枠を選びます。
1
1 面を作成する
外皮性能計算表、U 値・η 値計算表(一覧)
を配置します。
3
- 外皮性能計算表を配置する -
[計算表]をクリックします。
[外皮性能計算表]ダイアログの[OK]
をクリックします。
表の配置位置をクリックします。
※ 以降、
各図・表の配置の操作は省略します。
2
外皮性能計算表
U 値計算表(一覧)
- U 値・η 値計算表(⼀覧)を配置する -
使用するコマンドは次の通りです。
・[U 値]メニューの[U 値計算表(一覧)]
・[η 値]メニューの[η 値計算表(一覧)]
η 値計算表(一覧)
17
外皮性能計算編
2 面を作成する
U 値計算表
(天井/屋根)
[上図面へ]をクリックして 2 面を開き、U
値計算表(部位別)を配置します。
- U 値計算表(部位別)を配置する -
・
[U 値]メニューの[U 値計算表(部位別)
]
作成対象︓[天井/屋根][壁/階間等]
U 値計算表
(壁/階間等)
U 値計算表(窓/ドア)
- 残りの U 値計算表を配置する -
・
[U 値]メニューの[U 値計算表(部位別)
]
作成対象︓[窓/ドア][床][土間基礎]
U 値計算表(床)
U 値計算表(土間基礎)
表が用紙に収まらない場合
すべての計算表が 1 枚の図面に収まらないときは、表の属性変更にて[列幅⾃動設定]を OFF にして、各項目
の列幅を調整します。
1
2
3
また、[変形]メニューの[伸縮]を使用して表を縮小することもできます。
18
外皮性能計算編
η 値計算表(天井/屋根)
3 面を作成する
η 値計算表(床)
[上図面へ]をクリックして 3 面を開き、冷
房期のη 値計算表(部位別)を配置します。
- η 値計算表(部位別)を配置する -
・
[η 値]メニューの[η 値計算表(部位別)]
作成対象︓[天井/屋根][壁/階間等]
・
[η 値]メニューの[η 値計算表(部位別)]
作成対象︓[床]
η 値計算表(壁/階間等)
4 面を作成する
η 値計算表(開⼝部)
[上図面へ]をクリックして 4 面を開き、冷
房期のη 値計算表(部位別)
、熱的境界計算表
を配置します。
- η 値計算表(部位別)を配置する -
・
[η 値]メニューの[η 値計算表(部位別)]
作成対象︓[開⼝部]
- 熱的境界計算表を配置する -
・
[専用初期設定(表作成)]ダイアログの[そ
の他]タブを開き、[熱的境界計算表(共
通)]の[折り返し表数]を「2」に変更
・
[境界表]メニューの[熱的境界計算表(壁
床等)]
作成しな い部 位は
OFF にします。
・
[境界表]メニューの[熱的境界計算表(基
礎)]
熱的境界計算表(壁床等)
熱的境界計算表(基礎)
19
外皮性能計算編
5 面を作成する
2
[上図面へ]をクリックして 5 面を開き、外
皮⾒付面積図を配置します。
ここでは、ダイアログの[関連項目]から専
用初期設定を変更して配置してみましょう。
- 外皮⾒付面積図を配置する -
[境界図]メニューから[外皮⾒付面積図]
を選びます。
[外皮⾒付面積図]ダイアログの[関連設
5
6
定]をクリックします。
ツリーから「外皮⾒付面積図」を選び、
3
[縦間隔]を「3000」に変更します。
[外皮⾒付面積図]ダイアログで作成す
る面積図(ここでは南と東のみ)にチェッ
4
クを付けて、[OK]をクリックします。
面積図の配置位置をクリックします。
同様に、⻄と北の面積図を配置します。
7
9
8
6 面を作成する
熱的境界図(壁/床/建具)
熱的境界図(屋根/天井)
[上図面へ]をクリックして 6 面を開き、熱
的境界図、居室区画図、凡例、方位図、床面
積表を配置します。
- 熱的境界図、居室区画図を配置する -
・
[境界図]メニューの[熱的境界図(壁/床/
建具)]
・[境界図]メニューの[熱的境界図(屋根/
天井/構造熱橋)]
方位図
・[境界図]メニューの[居室区画図]
・[境界図]メニューの[方位図]
※ ダイアログは、次のよう
に設定します。
[スケール]
︓1/150
[横方向]︓ON
- 床面積表を配置する -
・[床面積]
20
居室区画図
床面積表
外皮性能計算編
7 面を作成する
[上図面へ]をクリックして 7 面を開き、暖
房期のη 値計算表(一覧・部位別)を配置し
η 値計算表(一覧)
ます。
・[η 値]メニューの[η 値計算表(一覧)]
・
[η 値]メニューの[η 値計算表(部位別)]
作成対象︓[開⼝部]
η 値計算表(開⼝部)
η 値計算表(天井/屋根)
η 値計算表(床)
8 面を作成する
[上図面へ]をクリックして 8 面を開き、暖
房期のη 値計算表(部位別)を配置します。
・
[η 値]メニューの[η 値計算表(部位別)]
作成対象︓[天井/屋根][壁/階間等]
・
[η 値]メニューの[η 値計算表(部位別)]
作成対象︓[床]
η 値計算表(壁/階間等)
データを保存する
1
ツールバーの[上書き保存]をクリック
してデータを保存します。
配置済みの図・表を⼀括更新する
図・表の配置後に変更があった場合、[ツール]メニューの[表一括更新]で外皮性能図を一括更新できます。
※ ただし、熱的境界計算表は一括更新の対象外のため、再配置して
ください。
更新する
図面を ON
21
外皮性能計算編
1 天空図
1
付録
外張断熱工法の場合(屋根断熱・基礎断熱)
一般的な断熱工法には「(A)充填断熱工法」と「
(B)外張断熱工法」があります。
これまでは(A)の場合の操作を解説してきましたが、ここでは(B)外張断熱工法(屋根断熱・基礎断熱)の場合に、設定の
変更や操作が必要な箇所について解説します。
熱的境界(壁)
熱的境界(屋根)
熱的境界(壁)
熱的境界(天井)
※ 左図は各工法にお
ける断熱材の位置
を示しています。
熱的境界(床)
床下通気
あり
床下通気
なし
土間床等の熱的境界
土間床等の熱的境界
充填断熱
外張断熱
【
(A)充填断熱工法】
【
(B)外張断熱工法】
専⽤初期設定を確認・変更する
- 各境界の材料構成と
実質熱貫流率を確認する -
[専用初期設定]ダイアログを開いて、ツ
1
2
リーから「熱的境界仕様」を選びます。
外張断熱用の熱的境界仕様が登録されて
いることを確認します。
外張断熱⽤の専⽤マスタ
[専用初期設定]ダイアログの[専用マスタ読込]
をクリックして、「11︓⽊造外張断熱」を読み込
むと、自動配置する熱的境界の仕様が外張断熱用
に変更されます。
- 基礎の熱貫流率を確認する -
ツリーから「熱的境界仕様(基礎)
」を選
2
びます。
外張断熱用の熱的境界仕様が登録されて
いることを確認します。
22
1
基礎外側断熱
付録
- 自動配置時の壁と階間の
仕様を確認する -
外皮性能計算編
1 天空図
2
ツリーから「壁・階間・構造熱橋」を選
びます。
自動配置する熱的境界(壁)の仕様を確
1
認します。
3
基礎の⽴ち上がりが 400 ㎜を超える場合
は、基礎壁の仕様を確認します。
4
[階間等]タブをクリックします。
〜 [軒桁(一般部)][胴差(一般部)][土
5
台(一般部外気側)]の仕様を壁と同じも
のに設定します。
6
[土台(一般部床下側)]の仕様を確認し
ます。
7
8
- 自動配置時の屋根の仕様を確認する -
ツリーから「天井・屋根」を選びます。
自動配置する熱的境界(屋根)の仕様を
2
確認します。
1
- 自動配置時の基礎の仕様を確認する -
ツリーから「床・基礎」を選びます。
床下の断熱方法を[基礎断熱工法]に変
更します。
2
自動配置する熱的境界(基礎)の仕様を
確認します。
1
3
基礎断熱工法で土間全面に断熱施工する場合
は、
[土間全面断熱]を ON にします。
このとき、
[熱的境界(基礎)]ダイアログの[外
皮面積]の[高さ]に、「基礎高(最大 400 ㎜)
-スラブ天端高」の値がセットされます。
[土間全面断熱]が OFF のときは、
[外皮面積]
の[高さ]は「0」になります。
23
外皮性能計算編
1 天空図
付録
2
- 階間と基礎の高さを確認する -
ツリーから「高さ」を選びます。
[天井高]を[平均]にして、各階の床か
ら軒高までの高さを⼊⼒します。
[スラブ天端高]で GL から土間コンクリ
ート上端までの高さを⼊⼒します。
1
3
- 自動配置する部材を確認する -
ツリーから「自動配置条件」を選びます。
2
⼩屋裏の断熱方法を[屋根断熱]に変更
します。
[OK]をクリックします。
1
3
熱的境界を自動配置する
[自動]をクリックします。
〜
[作成階]で[全ての階]を選んで、
1
1、2 階を自動配置します。
2
5
4
3
1
配置されたデータを確認する
[チェック]メニューから[外皮面確認]
を選んで、外皮面を⽴体で確認します。
確認を終えたら、
[終了]をクリックしま
す。
[天井高]を通常の高さに設定した場合
今回は[天井高]を軒高に設定したので配置され
ていませんが、通常の天井の高さに設定した場合
は、[天]モードに熱的境界(胴差)と熱的境界
(軒桁)が配置されます。
24
2
付録
モードを切り替えて、配置されたデータ
外皮性能計算編
1 天空図
3
を確認しましょう。
熱的境界(壁)
熱的境界(屋根)
熱的境界(土台)
床面積
熱的境界(建具)
熱的境界(天井)
熱的境界(床)
【1 階】
外皮面積を求め
るだけのデータ
が配置される
※ 記号の山が高い方が妻壁です。
熱的境界(基礎)
[土間全面断熱]が
OFF の場合は「0」、
ON の場合は土間天端
から上側の値が⼊る
熱的境界(妻壁)
熱的境界(壁)
熱的境界(屋根)
【2 階】
屋根勾配を
自動取得
熱的境界(妻壁)について
断熱方法が[屋根断熱]の場合、自動配置を⾏う
と妻壁が自動配置されます。
ただし、壁のない部分は編集が必要になります。
(⇒ P.27 参照)
25
外皮性能計算編
1 天空図
付録
2
1
バルコニーの熱的境界を変更する
バルコニー部分に配置された天井の熱的境界
を、屋根の仕様に変更する場合は次のように
操作します。
4
1 階を開き、モードを[天]に変更します。
3
⇒ モードについては、P.11 参照
5
LDK 南側の熱的境界(天井)を属性変
6
更します。
【1 階】
[仕様]をクリックします。
[境界グループ]を「屋根」に変更します。
「2.屋根(外張断熱)XPS 3 種-50・50」
をダブルクリックします。
[OK]をクリックします。
7
屋根の仕様を⼊⼒する別の⽅法
上記の方法でも屋根の仕様で計算されますが、計算表には天井として集計されるため、屋根の分類に⼊れるには図・表の配置後に汎用での
修正が必要になります。
自動配置された天井の熱的境界を削除して、屋根の熱的境界を⼊⼒する方法もあります。
※ 屋根の熱的境界は、屋根または部屋を参照して⼊⼒します。屋根を参照した場合は、熱的境界の⼊⼒後に勾配を修正する必要があります。
1
3
参照する
屋根データ
2
6
4
⼊⼒後に
属性変更
5
熱的境界の
領域を⼊⼒
26
7
屋根として
集計される
付録
外皮性能計算編
1 天空図
【補足】熱的境界(妻壁)の編集
断熱方法が[屋根断熱]の場合、自動配置を⾏うと妻壁が自動配置されます。
ただし、壁のない部分は編集が必要になります。
例えば下図の場合、妻壁④の形状が「四角」で配置されるため、「直角三角形」に属性変更します。
妻壁③
妻壁②
妻壁①
妻壁④
【自動配置】
【熱的境界(妻壁)の編集後】
妻壁を確認する
・ 妻壁③と妻壁④は重なって配置されて
いるので、それぞれの形状と高さを確認
します。
・ 妻壁④の形状を変更します。
[形状]︓妻壁三角 2
[上下反転]︓ON
27
外皮性能計算編
1 天空図
2
付録
天井断熱で勾配天井の場合
天井断熱で一部勾配天井になっている場合、通常の天井断熱との境目となる位置に熱的境界(壁)の⼊⼒が必要になります。
また、天井の面積も、水平投影面積ではなく実面積を求める必要があります。
ここでは、下図のような勾配天井を例に、熱的境界の自動配置後に必要な操作について解説します。
【自動配置】
【熱的境界の編集後】
1
熱的境界(屋根)を⼊⼒する
2 階を開き、勾配天井部分に自動配置された
削除
熱的境界(天井)を削除して、熱的境界(屋
根)を⼊⼒します。
2
モードを[天]に変更します。
削除
⇒ モードについては、P.11 参照
2 階勾配天井部分の熱的境界(天井)を選
択して、Delete キーで削除します。
[境界]メニューから[熱的境界(屋根)]
を選びます。
熱的境界(屋根)の仕様を確認します。
【2 階】
3
6
5
参照する
屋根データ
参照する屋根をクリックします。
熱的境界(屋根)の範囲を⼊⼒します。
4
7
算⼊する壁の高さを計測する
現在の熱的境界(壁)の高さは天井高までで
すが、勾配天井の場合は右図の塗り潰し部分
にも熱的境界を追加する必要があります。
妻壁として⼊⼒する部分
壁の高さを変更する部分
・ 矩計図や⽴面図などを参考にして、追加が
必要な壁高を算出します。
28
付録
熱的境界(壁)の高さを変更する
外皮性能計算編
1 天空図
2
1
モードを[壁]に変更します。
[属性]をクリックして、右図のように熱
的境界(壁)の高さを変更します。
2430+570+1092=4092
2430+570=3000
1
熱的境界(妻壁)を⼊⼒する
2
3
4
[境界]メニューから[熱的境界(壁)]
を選びます。
[妻壁]をクリックします。
妻壁の形状(ここでは[妻壁三角 2])を
選びます。
6
7
8
5
大壁と同じ仕様が選ばれていることを確
認します。
妻壁の高さと方位を設定します。
ここでは、次のように設定します。
[下基準]︓軒高±0
[高さ]︓1092
[方位]︓北
熱的境界(妻壁)の始点、終点をクリ
9
ックします。
同様にして、右図の位置に熱的境界(妻
壁)を⼊⼒します。
570+1092=1662
妻壁の⼊⼒⽅向
妻壁は、部屋の内部を中⼼に時計回りで⼊⼒しま
す。始点⇒終点の方向に合わせて、妻壁の形状を
選択してください。
熱的境界(妻壁)
の⼊⼒方向
10
29
外皮性能計算編
1 天空図
付録
【補足】熱的境界(壁)の一部が勾配付きになる場合
下図のように、部分的に勾配天井となる場合は、熱的境界(壁)の領域編集や追加が必要になります。
屋根︓軒高+200
熱的境界(屋根)を⼊⼒する
・ モードを[天]に変更します。
・ 2 階勾配天井部分の熱的境界(天井)を
削除して、熱的境界(屋根)を⼊⼒しま
す。
熱的境界(壁)を編集する
・ モードを[壁]に変更します。
・ 右図の熱的境界(壁)を、トラッカーを
使って伸縮します。
下端高︓SL±0
高さ︓2430+770=3200
方位︓北
熱的境界(壁)(妻壁)を追加する
・[境界]メニューから[熱的境界(壁)]
を選び、右図の位置に熱的境界(壁)を
⼊⼒します。
下端高︓SL±2430
高さ︓770+1365=2135
方位︓⻄
下端高︓SL±2430
高さ︓770
方位︓南
形状︓妻壁三角 3
下基準︓軒高+200
高さ︓1365
方位︓北
・
[妻壁]をクリックして、右図の位置に熱
的境界(妻壁)を⼊⼒します。
形状︓妻壁三角 2
下基準︓軒高+200
高さ︓1365
方位︓南
30
下端高︓SL±0
高さ︓2430+770=3200
方位︓東
付録
外皮性能計算編
1 天空図
【補足】R 階に⼩屋裏部屋を⼊⼒した場合
R 階に⼩屋裏部屋を⼊⼒した場合は、次のように操作します。
【2 階】
【R 階】
熱的境界(屋根)を⼊⼒する
削除
・ R 階のモードを[天]に変更して、熱的
境界(天井)を削除します。
・ 2 階のモードを[天]に変更して、熱的
境界(屋根)を⼊⼒します。
【R 階】
【2 階】
熱的境界(壁)の高さを変更する
・ R 階のモードを[壁]に変更して、右図
のように熱的境界(壁)の高さを変更し
ます。
546+546=1092
【R 階】
熱的境界(妻壁)を⼊⼒する
・[境界]メニューから[熱的境界(壁)]
を選び、[妻壁]をクリックして、右図
の位置に熱的境界(妻壁)を⼊⼒します。
546-3000=-2454
形状︓妻壁三角 3
下基準︓軒高-2454
高さ︓546
方位︓南
【R 階】
※[下基準]は「2 階軒高+546 ㎜」の高さと
なるため、R 階の軒高 3000 ㎜を考慮して、
「R 階軒高-2454 ㎜」の高さで設定します。
31
外皮性能計算編
1 天空図
3
付録
母屋下がりの場合
⺟屋下がりの場合、熱的境界の自動配置後に熱的境界(壁)の編集が必要になります。
ここでは、下図のような⺟屋下がり屋根を例に、必要な操作について解説します。
【自動配置】
【熱的境界の編集後】
1
熱的境界を自動配置する
[自動]をクリックします。
[天井/屋根]で[屋根断熱]を選びます。
[天井高]で[平均]を選んで、各階の
床から軒高までの高さを⼊⼒します。
4
[完了]をクリックして自動配置します。
2
3
軒高を⼊⼒
5
算⼊する壁の高さを計測する
妻壁
現在の熱的境界(壁)の高さは軒高までです
が、⺟屋下がり部分は分割して高さを変更す
る必要があります。
・ 矩計図や⽴面図などを参考にして、変更が
必要な壁高を算出します。
熱的境界(壁)を分割する
2
棟の位置で熱的境界(壁)を分割します。
[変形]メニューから[分割]を選びます。
分割する熱的境界(壁)をクリックしま
す。
分割位置の始点、終点をクリックしま
す。
32
3
4
1
妻壁
付録
外皮性能計算編
1 天空図
同様にして、もう一方の熱的境界(壁)
も棟の位置で分割します。
棟の位置
5
【自動配置】
【熱的境界の分割後】
1
熱的境界(壁)の高さを変更する
〜
Ctrl キーを押しながら、高さを変更
する熱的境界(壁)を選択します。
[属性]をクリックします。
計測した壁高(ここでは「2092」)を[高
さ]に⼊⼒します。
2
Ctrl キーを押し
ながらクリック
[一括]をクリックします。
3
「高さ」だけを選択して、[OK]をクリ
5
6
4
ックします。
7
※ 熱的境界(妻壁)がうまく自動配置されな
8
9
10
かった場合は、熱的境界(妻壁)の編集も
⾏ってください。(⇒ P.27 参照)
33
外皮性能計算編
1 天空図
4
付録
一次エネルギー消費量算出プログラムへの連携
外皮性能計算で⼊⼒した情報を、国⽴研究開発法⼈ 建築研究所の「住宅・住⼾の省エネルギー性能の判定プログラム」用の
XML ファイルに書き出して連携することができます。
1
連携⽤ XML ファイルを出⼒する
[連携]をクリックします。
[一次エネルギー消費量算出用 XML 書き
出し]をクリックします。
2
連携用テンプレートをダブルクリックで
選択します。
連携用 XML ファイルの保存先フォルダと
ファイル名を指定して、[保存]をクリッ
3
クします。
確認画面で[OK]をクリックします。
連携⽤テンプレートについて
[連携用テンプレート指定]ダイアログの[取込]
をクリックすると、国⽴研究開発法⼈ 建築研究
所の「住宅・住⼾の省エネルギー性能の判定プロ
グラム」で作成した既存のファイルを連携用テン
プレートとして使用することができます。
5
4
一次エネルギー消費量を算出する
- 判定プログラムを開く -
[一次エネルギー消費量算出プログラム連
携]ダイアログの[一次エネルギー消費
量算出プログラム(住宅用)を開く]を
クリックします。
1
確認画面で[はい]をクリックします。
2
国⽴研究開発法⼈ 建築研究所の「住宅・
住⼾の省エネルギー性能の判定プログラ
ム」のページが開きます。
http://house.app.lowenergy.jp/
[使用許諾条件に同意する]をクリックし
ます。
3
34
付録
- 連携⽤ XML ファイルを読み込む -
[読込]をクリックします。
外皮性能計算編
1 天空図
1
外皮性能計算で出⼒した連携用 XML ファ
イルを指定して、[OK]をクリックしま
す。
確認画面で[OK]をクリックします。
2
3
外皮性能計算から連携する項目
外皮性能計算から連携用 XML ファイルには、物件名・省エネルギー地域・床面積・q 値・mC 値・mH 値が出⼒されます。
その他の項目はテンプレートの内容になります。
1
- 一次エネルギー消費量を算出する -
[暖冷房]〜[発電]タブをクリックして、
2
各設備の情報を確認します。
[計算]をクリックします。
一次エネルギー消費量が計算されます。
[詳細]をクリックして、省エネルギー性
能等の詳細を確認します。
3
※ 詳しくは、国⽴研究開発法⼈ 建築研究所
Web サイトの解説を参照してください。
35
外皮性能計算編
1 天空図
5
付録
低炭素建築物申請書類の Excel 出力
外皮性能計算のデータから情報を取得して、認定申請書、技術的審査依頼書、設計内容説明書、委任状などの書類を Microsoft
製の Excel で作成できます。
※ お使いのマシンに Excel がインストールされている必要があります。ここでは、Microsoft Office Excel2013 を使用して解説しています。
Excel へ出⼒する
1
2
外皮性能計算の[ツール]メニューから
[低炭素建築物 Excel 出⼒]を選びます。
[低炭素建築物 Excel 出⼒実⾏]をクリッ
クします。
Excel データが開きます。
連携する項目
外皮性能計算からは次の項目が連携します。
・住宅の種類(⼾建/共同住宅)、地域区分、住宅の構造
・外皮面積
・外皮平均熱貫流率︓基準値
・平均⽇射熱取得率(冷房期)
︓基準値
・外皮平均熱貫流率︓計算値(UA)
・平均⽇射熱取得率(冷房期)
︓計算値(η AS)
・平均⽇射熱取得率(暖房期)
︓計算値(η AW)
・主たる居室/その他の居室/非居室の面積、延床面積
・単位温度差あたりの外皮熱損失量(q)
・単位⽇射強度あたりの⽇射熱取得量(冷房期)(mC)
・単位⽇射強度あたりの⽇射熱取得量(暖房期)(mH)
また、[物件情報]の面積も連携します。
2
書類の内容を編集する
Excel の下部でシートを切り替えて、各書
類の内容を編集します。
右図は「設計内容説明書」を選んでいます。
編集を終えたら、
[上書き保存]をクリッ
クしてデータを保存します。
セルの色
□ をクリックして、
リストから選びます。
セルの⾊によって、⼊⼒方法が異なります。
橙⾊セル
ZERO の情報が連携します。
⽂字や数字の直接⼊⼒も可能です。
⻩⾊セル
⽂字や数字を直接⼊⼒するセルです。
水⾊セル
プルダウン(リスト)から選択します。
注意︓既存データがある場合
現在の物件に、すでに低炭素建築物 Excel が作成されて
いる状態で、再度出⼒実⾏すると、既存のデータに上書
きされてしまいます。
なお、保存した申請書を開
くには、[既存シートを開
く]をクリックします。
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1