⼈と組織の成⻑を⽀援する経営者のサポーター 2015 6⽉号 社会保険労務⼠法⼈栁澤会計Support Letter トピックス！ 労働保険年度更新と社会保険算定基礎届を忘れずに！ 今年も労働保険年度更新・社会保険算定基礎届 提出の時期がやってきました。 平成27年度のスケジュールは以下のとおりです。 【労働保険年度更新⼿続き（申告・納付）】 ◆申告期間： ６⽉1⽇（⽉） ７⽉10⽇（⾦） ◆申告先 ：都道府県労働局、労働基準監督署、⾦融機関の窓⼝ ◆申告内容： ① 平成26年度 確定保険料の申告納付 H26.4.1 H27.3.31の賃⾦総額に労災保険と雇⽤保険の保険料率を掛けて確定保 険料を算出します。その確定保険料と、昨年納付したH26年度の概算保険料を⽐ べて、概算保険料が多ければその差額を還付してもらえます。確定保険料のほう が多ければ、その差額を追加納付します。 ② 平成27年度 概算保険料の申告・納付 H27.4.1 H28.3.31の賃⾦総額の⾒込み額に労災保険と雇⽤保険の保険料率を掛け て保険料を算出し、納付します。 【社会保険算定基礎届の提出】 ◆申告期間：７⽉１⽇（⽔） ７⽉10⽇（⾦） ◆申告先 ：管轄年⾦事務所 ◆申告内容：７⽉１⽇現在の社会保険のすべての被保険者について、H27年4、5、6⽉の3か⽉の報 酬額やその平均額を記⼊し、総括表とともに提出します。 年１回とはいえ、忙しい業務の最中、期限までに申告書や届出を作成・提出するのはかなり⼤変です。 ⾯倒で わかりにくい作業ですので、ぜひ弊社にお任せください。 ■算定基礎届とは 社会保険の制度では、原則として、1年に1度、全ての被保険者を対象にして、その4・5・6⽉の⽀払い給与 を基礎に、1年間の標準報酬⽉額を決定します。新しい標準報酬⽉額は、その年の9⽉分から適⽤され、原則 として、1年間その標準報酬⽉額が継続適⽤されます。この届け出による標準報酬⽉額の決定は、1年に1度、 定期的に⾏われる為、定時決定と⾔われます。 4・5・6⽉ の⽀払給与 定時決定 従前の標準報酬⽉額 前年の 9⽉1⽇ 新たな標準報酬⽉額 9⽉1⽇ 翌年の 9⽉1⽇ ■労働保険年度更新とは 年度更新の対象となる労働保険料とは「労災保険料」「雇⽤保険料」を合わせたものです。この労働保険料 は継続事業の場合、毎年、その年度の保険料を概算で払います。年度終了後（原則として6/1 7/10）に、 今度は確定保険料として申告し、概算保険料との差額を精算します。この作業を毎年繰り返して⾏う必要が あります。 この⼿続きを「労働保険の年度更新」といいます。 このような緑の封筒 が送られてきます。 申告書 マンスリーピックアップ 働き⽅改⾰・健康増進を促進するための⼈事制度改⾰ ============================== 今⽉は、残業時間を減らし、仕事の効率化を進めるこ とで、⽣産性の向上に努める会社を取り上げます。 ◆SCSK株式会社 残業⼿当を⼀律⽀給 “しない⼈”も対象 システム開発⼤⼿のSCSK（東証⼀部、従業員数 11,754名）は残業⼿当の額を⼀律にして、残業時間 を短くした⼈の⽅が得をする⼈事制度を7⽉より導⼊ します。全従業員の8割に当たる⾮管理職6,110⼈が 対象で、残業代⽬当ての仕事をなくし、⽣産性を⾼め ることが狙いで、多くの企業が「ノー残業デー」や残 業⾃粛でとどまっていることを考えると、⼀歩踏み込 んだ制度の導⼊と⾔えます。 〇⼊社7年以降の中堅社員の場合 裁量労働制※を採⽤し、⽉給に34時間分の残業⼿当 を⼀律で上乗せします。残業時間がゼロならば、34時 間分の⼿当を余分に受け取れ、逆に50時間の残業をす ると16時間分の⼿当ては得られず損をします。 〇⼊社7年未満若⼿社員の場合 20時間分の残業⼿当を上乗せします。残業がゼロな らば17％給与が増額となり、20時間を越えると上乗 せがなくなり、時間通りの⽀給となります。 SCSKは以前、深夜残業が多く、2012年度の平均残 業時間は⽉26時間でした。13年度に、残業を減らし た職場は翌夏のボーナスを上乗せする制度を導⼊し14 年度の平均残業時間を⽉18時間に減らしました。 この7⽉からは、残業をしない⽅が得をする効果を社 員に浸透させるため、上乗せのボーナス⽀給分を毎⽉ の⼿当てに切り替え、残業時間の抑制効果を⾼める取 り組みを始めます。 残業⼿当の減少を ⽬標達成時にインセンティブとして⽀給 ↓ インセンティブ制を廃⽌し、全社員に残業時間の有 無に関わらず34時間または20時間の残業⼿当相当 額を⼿当として、給与に⼀律上乗せ⽀給 残業がない場合でもこの⼿当を⽀給するため、社員は 最⼤で17％~28％の⽉例給与額増額に相当します。 なお、裁量労働制が適⽤されない社員は、34時間ま たは20時間相当を上回る所定外勤務があった場合は、 割増賃⾦が⽀給されます。 その他、残業代に関する名称の変更、健康への取り 組みに応じて最⼤3万円のインセンティブを⽀給しま す。 ----------------------------------------------------＜この制度のポイント＞ 1.固定残業制（定額残業⼿当）を⼀律⽀給 2.当初は残業時間削減を職場ごと競わせ、ボーナスに 反映させた 3.ボーナス⽀給を毎⽉の⼿当に変更し、社員が効果を より強く実感しやすくさせた 4.「残業⼿当」「時間外⼿当」の名称廃⽌ ⇒健康に対するケアを強く意識するため「健康⼿ 当」に改め、残業代のイメージを変えている 5.「健康わくわくマイレージ」の導⼊で最⼤3万円の インセンティブを⽀給 ⇒健康管理も⽣産性向上につながるという観点から 健康増進に取り組みたくなる施策を実施 6.⼀定の要件を満たす社員には、裁量労働制を導⼊し、 時間よりも成果で結果を求める ※裁量労働制とは 仕事の具体的な進め⽅や時間配分を社員の裁量に委 ねる制度で、労使協定等によって、みなし労働時間を 定めます。 みなし労働時間を１⽇８時間としたときは、その⽇に 10時間勤務したとしても、逆に4時間しか勤務しな かったとしても、8時間勤務したものとみなします。 SCSKの場合、裁量労働制を適⽤した社員は、超過 時間分の残業代は不要ですが、裁量労働制が適⽤され ない社員については、20時間を超過した残業代は⽀給 しなければなりません。 SCSKは社員の9割がSEです。「SEは激務」という 業界の常識を覆し、13年度から午後5時40分の定時退 社を実施。マッサージ設備の利⽤も⽣産性を上げるた め勤務時間中の利⽤を認めたり、全社員に万歩計を配 り、社内は禁煙にするなど「⼼⾝の健康向上策」を 次々に実⾏しました。業績へのマイナス影響はないと のことで、働き⽅を⾒直す素晴らしい成功事例です。 ⽇本では⻑時間働かないと評価されないという考え⽅が依然⽀配的です。きちんと成 果で評価する⼈事制度の確⽴と、⽣産性の低いダラダラ残業や、⽣活残業をなくす取 り組みが必要です。欧州には仕事を終えてから再開するまで11時間以上休ませる「勤 務間インターバル規制」があります。労働時間の短縮に取り組む企業は多くても、健 康増進とセットで⽣産性向上を⽬指す企業は少ないのではないでしょうか。その点、SCSKは「健康わくわくマイ レージ」 という制度で、定期健康診断結果およびその改善状況をポイント化。朝⾷の摂取、1⽇1万歩のウォーキ ング、最低1⽇2回の⻭磨き、週2⽇の休肝⽇、禁煙の5項⽬を、健康診断結果については、肥満（BMI）、⾎中脂 質、糖代謝、肝機能、⾎圧の5項⽬を対象とし、1年間の蓄積に応じて最⼤3万円がもらえます！！（野⼝） 社会保険労務⼠法⼈栁澤会計 ⻑野県茅野市本町⻄1-40 TEL:0266-71-1154 FAX:0266-72-5063 代表 特定社会保険労務⼠ 野⼝栄治 URL：http://yanagisawakaikei.net/sr/
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